2024年12月13日に公開された『クレイヴン・ザ・ハンター』の感想です。
現状休止状態になってしまっているSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)の最後の作品。
正直SSU休止がわかっている中でいまさら一人のヴィランのオリジンストーリーを観に行く気になれなかったので、本作は劇場に行かず配信待ちでした。観た感想を一言で言えば、「アクションと主人公のビジュアルは悪くなかったけど、それ以外は特筆することのない凡作」といった感じだったと思います。
以下、本作のネタバレを多少含んでいる部分がありますのでご注意ください。
目次
基本情報
- 監督:J・C・チャンダー
- 公開:2024年12月
- 評価:★3(最高★5)
マーベルコミックの同名キャラクターを主人公とした作品。
心優しい青年であったセルゲイ・クラヴィノフが悪人を狩る"クレイヴン・ザ・ハンター"になっていく様が描いており、クレイヴンのオリジンストーリーと言っていい内容。
コロンビアピクチャーズとマーベルが共同で製作する、「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」の第6作目。今のところSSUの他作品やMCU作品群とのつながりは無いので、特に事前の予習なく本作から入っても十分に楽しめると思います。
感想
クレイヴンのアクションやビジュアルは良かった
まずは本作の一番の目玉といってもよさそうなアクションシーンですが、これはかなり見応えがあって良かったと思います。特に中盤の車でのシーンは非常に良い出来になっていたと思います。また、主人公セルゲイのビジュアルもクレイヴンとして納得感のあるビジュアルになっていました(筋肉ムキムキで凄かった)。
なので主人公クレイヴン周りの見せ方については不満は全然ありませんでした。クレイヴンというとPS5の『Marvel's Spider-Man2』での印象が強く、そこでは割と純粋なクソ野郎という感じでしたが、本作では非常に善良(狩る相手も動物を傷つける悪人のみ)な青年でした。これは元々ヴィランだったキャラを主人公として描かないといけないSSUの宿命ではありますが、これらのキャラがスパイダーマンと邂逅したときにどんな化学反応を起こすのか楽しみではあったので、SSU休止で今後それが見られる可能性が低くなっているのは残念です。
ちなみに主人公クレイヴンを演じていたアーロン・テイラー=ジョンソンはどこかで見た気がしていたんですが、MCU版のクイックシルバーだったんですね。あの時からかなり線が太くムキムキになって結構別人のようでした。そういえば親父のニコライを演じたラッセル・クロウもMCUはゼウス役で出ていましたね。
ストーリーは凡作
主人公のアクションやビジュアルは良かったんですが、それ以外のストーリー等々は正直特筆することのない”凡作”といった印象でした。マーベルの看板がついていなければ無数にあるアクション映画の一つという感じでわざわざ見ようとはしなかったと思います。
作品の完成度自体は特に低いとは思いませんでしたが、そもそも「スパイダーマンが出ない」でお馴染みの「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」にもう辟易していた所だったので、いまさら教科書通りにいちキャラクター(しかも原作ではヴィラン)のオリジンを描かれてもなぁ、というのが最後まで拭えなかったですね。
同じSSUで評判が非常に悪かった『マダム・ウェブ』と比べると、単体の作品の完成度としては『クレイヴン』>>>『マダム・ウェブ』になると思うんですが、それでも個人的な評価で『マダム・ウェブ』の方を高くした(本作☆3、マダムは☆3.5)のは、あちらの方は色々な演出や匂わせでまがりなりにも「スパイダーマン・ユニバース」してたからだと思います。
もう個人的にSSUに対しては、スパイダーマンの匂いが一切しないそこそこの作品よりも、内容は色々穴があっても「ベン・パーカー」の名前とか出してくれる作品の方がテンション上がるという所まで来ていました。そう考えるとだいぶ前からSSU自体行き詰ってきてたのかなと改めて感じます。
「SSUどうこうじゃなくて単体の作品として評価すべき」という指摘があったとしても非常にごもっともだと思いますが、そもそもSSUの看板ついてなかったら見ていたかも怪しいし、やはり一定の期待をされてしまうのは仕方ないと思います。そういった意味でも進め方を間違えたSSU全体の悪影響をもろに受けてしまったかわいそうな作品という見方もできるかなと思います(公開前にSSU休止の報道がでて観に行くのやめた人も一定するいるだろうし)。
これでSSUは一旦休止?
ざっと調べ直した限り公に「打ち切り」と宣言されたわけではないようですが、やはり現状はSSUとしてはストップしていて再会の目処みたいなものも無いようです。結局これでスパイダーマンが一度も出ることなくSSUが終焉を迎えるということになりそうです。スパイダーマン・ユニバースとは一体何だったのか・・・。
『ヴェノム』シリーズも伏線を残して終わってるし(大見得切って終わったヌルさんとか)、モービウスもマダム・ウェブ(+3人娘)も投げっぱなしだし、確かバルチャーもこっちの世界に来てるし、本作もセルゲイの弟のディマがカメレオンになったという続編へのフリを残して終わってるし、このままSSU自体を風化させてしまうのはもったいないとは思います。
作品自体は打ち切ってしまってキャラクターだけ何らかの形でのMCU合流とかぐらいが現状実現の可能性がありそうなギリギリのラインですかね。もしくは世界中で熱望され続けている『スパイダーマン4』(サム・ライミ版)か『アメイジング・スパイダーマン3』をやってそこに合流とかしたら最高だと思いますけど実現性としてはどうかな・・・。
とにかく計画のあった『シニスター・シックス』にもたどり着くことなくSSUが休止となってしまったのは非常に残念です。今後何らかの形での復活、キャラクターの再登場に期待したいと思います。
総評
改めて本作の評価。
評価:★3(最高★5)
ということで主人公周りのアクションやビジュアルは良かったけど、それ以外は以上に平凡なオリジンストーリー。そして、SSU失敗の波をもろに受けてしまった残念な作品、といった感じの感想でした。
SSUについては既存の作品の続編等は期待できない(多分もうやってもヒットしない)ので、スパイダーマントリオの続編作品への出演という形で何とかキャラクターは活かしていって欲しい所です。
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