ゆめろぐ

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仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

マーベル『MCU』フェイズ5・6作品の感想まとめ【映画・ドラマ】




アメコミを原作とする映像作品は数多く制作されていますが、その中でも現状最大の作品群となっているのがマーベルの『マーベル・シネマティック・ユニバース(通称:MCU)』


MCUでは公開された時期により複数の作品を「フェイズ」にまとめていて、本記事では現在展開中のフェイズ5作品の感想を書いています。フェイズ1~3までの作品(インフィニティ・サーガ)が終わり、フェイズ4からは新ヒーローが登場したりこれまでのメインキャラとの代替わりが行われたりとMCU全体で新しくリスタートをするような雰囲気の作品が多く作られています。フェイズ5も同様の新しい流れを生み出しつつ、フェイズ3までの既存作品のキャラクターとの融合を果たしていく作品が作られると予想されます。なお、フェイズ4~6までの作品群はまとめて「マルチバーズ・サーガ」と呼称されています。



『MCU』のフェイズ5及び6に属する作品や公開された順番は、以下の目次の通りになっています。




目次


フェイズ5は「Disney+」が必須


フェイズ5では映画のみならず、ドラマシリーズも多く配信される予定になっています。この流れはフェイズ4の頃からスタートし、現在も同様に続いています。これらのドラマ作品は現状「Disney+」での独占配信となっていますので、フェイズ4以降の作品を追っかけるのであればDisney+の契約は必須になります。


なお、Disney+では過去フェイズ1~4作品の大半や、他のマーベル映画やアニメ作品なども観れますので、そもそもマーベル好きであれば絶対におススメの配信サービスです。

  


フェイズ1~4までを観ておく必要があるか

現在展開されているフェイズ5の作品が気になっている人にとって、「過去作品を全部見ておかないといけないのか?」と言う部分はかなり大きなポイントだと思います。結論から言うと、作品によって「ゼロからのスタートでも全然大丈夫」「過去作品の知識がないとちんぷんかんぷん」の二つに分かれています。これはフェイズ4・5の作品は「新たに登場した新ヒーローの話(ご新規でも安心)」と、「過去作品の続きになっている作品(過去作知識が必要)」が入り混じっているからです。


なので、理想としてはMCUフェイズ1の第一作『アイアンマン』から観ていくのが一番の理想ですが、そうとも行かない方のために各作品について私個人の感想や見所に加え、「いきなり観れる度」とついでに「登場するヒーロー」を記載していますので良かったら参考にして頂ければと思います。



<いきなり見れる度>
言葉の通り、"他の作品を観ずにその作品から見てどれだけ理解できるか"や"最低でも事前に観ておいた方がいい作品"などを記載しています。
 
<登場するヒーロー>
こちらにについては、変身やスーツの装着もなく最後にチラッとでるだけみたいなパターン(MCUはポストクレジットシーンでファンサービス的に出るのも多い)の場合は記載に含めていませんのでご了承下さい。



但し、フェイズ4以降の作品については、フェイズ3で全世界におこったある大きなできごとを前提とした世界になっていて、それに関することがちょっとした会話にも当然のように出てきます。なので、フェイズ5から入るという方は最低限フェイズ3までにざっくりどんなことがあったかは知っておいた方がいいかと思いますので、それを軽く数行にまとめて下に書いておきます。フェイズ3までのネタバレになるので白文字にしています。観る場合は文字を選択して色を反転させてください。


【知っておいた方がいいフェイズ3での出来事】
サノスという強大な敵が現れ、非常に強力な力をもつ6つの「インフィニティ・ストーン」の力で全宇宙の生物(人類含む)の約半数を消し去ってしまった。5年後、残ったアベンジャーズのメンバーはストーンを集めて消えてしまった人々を元に戻すことに成功し、激しい戦いの末にサノスを撃退。しかし、この戦いによって一部のヒーローが死亡・引退をしてしまっている。また、突然約半数の人が消えてその5年後にそのままの姿で戻ってくるという出来事によって、世の中は非常に混乱している。(←ココマデ)



<ご注意>
これ以下の記載については「感想」「登場するヒーロー」「他の作品との関連」等の観点において一部ネタバレを含む場合がございます。各作品への興味を削いでしまうような核心やオチに関するものは極力廃しておりますが、ご理解の上ご覧頂けますようお願いいたします。
また、筆者は本記事に記載の作品については特別記載のない限りすべて鑑賞済みですが、原作コミック等々の他のメディア作品については読んでいない・観ていないものも多くございますのでご了承ください。




フェイズ5作品の感想

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年)

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身長わずか1.5cmの最小ヒーロー、アントマンとワスプは、〈量子世界〉に導く装置を生み出した娘キャシー達とともに、ミクロより小さな世界へ引きずり込まれてしまう。そこで待ち受けていたのは、過去・現在・未来のすべてを支配する、マーベル史上最凶の敵、征服者カーン。彼がこの世界から解き放たれたら、全人類に恐るべき危機が迫る…。アベンジャーズで最も“普通すぎる男”アントマンが、マーベル史上最大の脅威に挑む——。
Amazon商品ページより抜粋

  • 監督:ペイトン・リード
  • 公開:2023年2月
  • 登場するヒーロー:アントマン、ワスプ


<個人的な感想>
評価:星4

MCUのフェイズ5の第一作目であり、アントマンのシリーズの3作目。
フェイズ5の最初の作品ということで、後発作品への繋ぎ感が強そうというのは覚悟していましたが、普通に単体の映画として十分楽しめる作品だったと思います。さずがに序盤は観客に色々と理解させる必要もあってか少し長く感じましたが、後半になるにつれて観客のテンションを上げる盛り上がりもしっかり用意されていて、1本の映画としてもしっかりまとまっていて面白かったです。色んな意味でコンパクトにまとまっていた過去のアントマン作品から一気にスケールが大きくなって、今後の展開も楽しみになる内容でした。本作のメインヴィランの征服者カーンは既に今後のシリーズ全体のヴィランになりそうなことは既に公式情報で分かっているので、今後のMCU全体にとっても大きな一つのキーポイントとなる作品になりそうです。



<いきなり観れる度>
単体シリーズ作品の『アントマン』と『アントマン&ワスプ』を見て、前述の「フェイズ3での出来事」を理解しておけば概ねのキャラクター像も理解できて十分に楽しめると思います。


【個別の感想】
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年)


画像出典:マーベル・スタジオ公式Twitter(@MarvelStudios_J)

  • 監督:ジェームズ・ガン
  • 公開:2023年5月
  • 登場するヒーロー:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、アダム・ウォーロック


<個人的な感想>
評価:星4

MCUのフェイズ5の第2作目にして、GotGシリーズの3作目。

惑星ノーウェアに本拠地を建設して暮らしていたガーディアンズ・オブ・ギャラクシー。そこを謎の敵に強襲され、ロケットが重症を負ってしまう。ロケットを救うため、ガーディアンズはロケットの過去を巡る新しい戦いに身を投じていくことになる、といったストーリー。物語の本筋と並行で、こまで語られなかったロケットの過去が描かれていきました。ロケットの過去については結構悲惨(ネビュラ曰く「サノスが私にしたことよりも酷い」)で、その部分も含めて過去2作よりもシリアスよりの要素が多かったように思いますが、物語として暗くなってしまっていたかというとそうではなく、しっかりとGotG映画らしいノリ・テンポの良さは盛り込まれていて娯楽作品として良い仕上がりになっていたと思います。シリーズ3作目(+他作品への出演やドラマスペシャルも)まで重ねてくると、メンバーの掛け合いや戦闘シーンでの連携なんかは安心感すら感じられるものになっています。初期に比べて中々の大所帯になってきたガーディアンズですが、一人一人の魅力もちゃんと描かれていて「捨てキャラ」扱いされているキャラクターがいないのもよかったポイントだと思います。


<いきなり観れる度>
単体シリーズ作品の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』に加え、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ:エンドゲーム』も見ておいた方がいいです(この2作を見ていないと性格が豹変してしまったように見えるキャラがいる)。

【個別の感想】
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シークレット・インベージョン(2023年)


かつてニック・フューリーがアベンジャーズを結成した理由…それは地球外からの侵略を阻止するためだった。しかし、この最強チームが表舞台から消えた時、全世界を揺るがす脅威が訪れる。他人に擬態する能力を持つ<スクラル>による “見えざる”地球侵略計画。ひそかに諸国の要人に成り代わった彼らは、各地で戦いを仕掛け、人類は滅亡の危機に晒される。かつて信じた仲間も<スクラル>による擬態かもしれないという疑いの中、フューリーはこの侵略にひとり立ち向かう。あなたは、本当の敵を見抜けるか―観る者を翻弄するサスペンス・スリラー開幕。
Disney+公式ページより抜粋

 

  • 監督: トーマス・ベズーチャ、アリ・セリム
  • 公開:2023年6月よりDisney+で配信開始
  • 話数:シーズン1、全6話(1話40~60分前後)

 
<個人的な感想>
評価:星3

MCUのドラマ作品。
ヒーローたちの戦いの裏で繰り広げられていた、見えざる侵略者とニック・フューリーの戦いを描いている。時系列は明確にはなっていないが、『スパイダーマンNWH』の後ぐらい?

誰が敵か、誰が味方か?というサスペンス・スリラー色の強い作品。決して面白くないわけでもないし毎回次が気になる展開ではあるが、マーベル作品に求めている内容かというと個人的には「うーん」といった感じ。ただ、いくつか衝撃の展開があったので、今後の作品にどうかかわってくるのかは純粋に楽しみ。完全にシリーズファン向けの内容なので、これまでMCUを追いかけてきた人でないと「???」となることは間違いないかな・・・。


【今後が気になる点(重大なネタバレなので白文字)】
ローディはいつから入れ替わられていたのか(早ければCW後?)
マリア・ヒルは本当に死亡したのか。
スーパースクラル人になったガイアの今後は(ヒーローになる?それともヴィラン?)



<いきなり観れる度>
これまでのMCUを知らないと各キャラクターが何を言っているかわからなくて正直楽しめないのではないかと思います。最低でも『キャプテン・マーベル』は観ていないと敵組織の立ち位置がわからないと思います。


アイ・アム・グルート(シーズン2)(2023年)

 

  • 監督:キルステン・レポア
  • 公開:2023年9月よりDisney+で配信開始
  • 話数:シーズン2、全5話(1話5分前後)
  • 登場するヒーロー:グルート、ウォッチャー


<個人的な感想>
評価:星3.5

グルートを主役にしたショートドラマの第2シーズン。各言語でのクレジット等を除くと1話あたり正味3~4分程度の非常に短いストーリー。
 
シーズン1と変わらずグルートの生活やちょっとした冒険をコミカルに描いている。やはり作中のセリフの9割は「ボクはグルート」。今のところMCU本編とは関係がないので、長い映画作品やドラマシリーズに疲れてしまったときの息抜きに観るのがちょうどいい気がする。



<いきなり観れる度>
これだけ見ても何となく雰囲気で楽しめると思いますが、グルートのキャラを知っておくためにも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のシリーズ2作は見ておいた方がいいと思います。あとはできれば『ホワット・イフ...?』のシーズン1もですが、知らなくても基本は問題ないと思います。



ロキ(シーズン2)(2023年)

『裏切り王子ロキが、世界を救う?!
闇の監視組織TVAで統制されていた<世界の時間>は崩壊し、無数に生まれる世界の衝突で、もはや制御不能に陥った…。謎のタイムスリップに引きずり込まれるロキは、そのトリックで世界を救えるか―
すべてを裏切るタイムトラベル・アドベンチャーが、いま始まる!
Disney+公式ページより抜粋

 

  • 監督:ケイト・ヘロン
  • 公開:2023年10月よりDisney+で配信開始
  • 話数:全6話(1話50分前後)
  • 登場するヒーロー:ロキ


<個人的な感想>
評価:星3.5

フェイズ4のドラマ『ロキ』のシーズン2。
内容としてはシーズン1の続きになっており、シーズン1のラストで起きた出来事により崩壊していくTVAでのロキの活躍(?)が描かれている。

正直序盤中盤は中だるみを感じる部分も多かった(基本舞台はTVAなのでビジュアル的な変化も薄いし)が、終盤にかけての展開は面白かった。ラスト中々の衝撃だったのでこの先どうMCUに関わってくるのかは非常に気になるところ。


<いきなり観れる度>
『ロキ』のシーズン1を見てからの視聴を強く推奨します(見てないと全く意味が分からないです)。





マーベルズ(2023年)

マーベルズ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

  • 監督:ニア・ダコスタ
  • 公開:2023年11月
  • 登場するヒーロー:キャプテン・マーベル、ミズ・マーべル、モニカ・ランボー


<個人的な感想>
評価:星3.5

MCUのフェイズ5の第6作目にして、『キャプテン・マーベル』の続編。


それぞれ別の任務についていたキャロル・ダンバース(キャプテン・マーベル)とモニカ・ランボー、そして平穏な暮らしを送っていたカマラ・カーン(ミズ・マーベル)の3人は、力を使うたびにお互いの場所が入れ替わるようになってしまった。その原因を探るため、キャロルの過去に関わる戦いにチームとして挑んでいくことになる。というお話。

見どころはやはりキャプテン・マーベルとミズ・マーベルとモニカ・ランボーの3人でのチームを結成したという所。当初は戸惑っていた「力を使うと入れ替わってしまう」という現象も利用した3人の連携バトルは見応えがありました。これまでは「一匹狼」「孤高の戦士」として描かれていたキャプテン・マーベルの人間味やチームプレーが見れたのも良かったです。



<いきなり観れる度>
前作扱いである『キャプテン・マーベル』と、ドラマ作品の『ミズ・マーベル』は最低でも見ておいた方がいいと思います。

【個別の感想】
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ホワット・イフ...?(シーズン2)(2024年)


アイアンマンや、キャプテン・アメリカを始めとしたアベンジャーズたちに、もしも別の運命が待っていたとしたら…?をテーマに、マーベル・シネマティック・ユニバースで実際に起こった出来事をベースに様々な“もしもの物語”が描かれる。“ウォッチャー”と呼ばれる男をガイド役にヒーローたちの驚くべき“ありえたかもしれない”ストーリーへと導く。
Disney+公式ページより抜粋

  • 監督:ブライアン・アンドリュース
  • 公開:2023年12月よりDisney+で配信開始
  • 話数:シーズン2、全9話(1話35分前後)

※登場するヒーローは多くてキリがないので割愛。


<個人的な感想>
評価:星4
 

MCUでは初のアニメシリーズのシーズン2。前シーズンから引き続き「What if(もしも)」というタイトルの通り、「もしもネビュラがノバ軍に入ったら?」や「もしもヘラがテン・リングスを見つけたら?」等のマーベルの世界のもしもが描かれている。アニメだからこそできるなんでもありなIF展開・登場キャラクターが多くあり、ファンならば間違いなく楽しめるお祭り作品的な良作。今シーズンでは前シーズンのキャラの登場や前シーズンに続くエピソードもあるため、きちんとシーズン1を見てからの視聴を推奨。


<いきなり観れる度>
一応単体でも楽しめますが、短編の性質上それぞれのキャラクターの性格や本来の立ち位置の説明は省かれているため、それぞれの元の作品を見ていた方がより楽しめる作品です。他のドラマシリーズ系と同様にシリーズファン向けの作品です。


エコー(2024年)

アベンジャーズのメンバーに父を殺された、耳の聞こえない少女マヤ。
彼女を育てたのはNYの犯罪王だった。彼の元でマヤは父の復讐を誓いながら、裏社会でマフィアのリーダーへと成長していく。
自身の過去に葛藤しながらも、暴力とともに裏社会で生きるエコーことマヤの姿を描いたハード・クライムアクション
Disney+公式ページより抜粋

 

  • 監督:シドニー・フリーランド、カトリオナ・マッケンジー
  • 公開:2024年1月よりDisney+で配信開始
  • 話数:全5話(1話40分前後)
  • 登場するヒーロー:マヤ、デアデビル(ほぼゲスト)


<個人的な感想>
評価:星2.5

ドラマ『ホークアイ』に登場したマヤ・ロペスを主人公にしたドラマ作品。「マーベル・スポットライト」という新しいレーベルの第1作目であり、他の作品との関係を極力抑えて新規層でも楽しめるように配慮されたミニドラマシリーズとのこと(つっても『ホークアイ』見てないと何がなんだかな部分もあるけど)。


正直酷評の多かった前評判ほど酷くはなかったし、1話なんかは今後に期待できそうな展開でワクワクしたけど、全体通しての感想としてはやっぱり「うーん・・・」といった感じ。5話は少し長く感じたかな。結構「ここいる?」みたいなところもあったし、マヤのオリジンストーリーとして『ウェアウルフ・バイ・ナイト』みたいに単発のドラマスペシャル(90分ぐらいで)の形の方があってたんじゃないかと思った。


あと一番印象的だったのは「キングピンってこんな人だっけ?」という所。完全に「自分を殴って家出した娘を心配するパパ」でしかなかった。本作が「キングピンの無駄遣い」になってしまわないように、マヤもキングピンも今後のシリーズでうまく使ってほしいところ。



<いきなり観れる度>
ドラマ作品の『ホークアイ』は観ておいた方がいいです。



X-MEN '97(シーズン1)(2024年)

不思議な能力を持つミュータント集団、X-MNE。彼らが、再び1990年代の舞台に戻って来る。忌み嫌われ恐れられても、能力を駆使して人類を守ってきた彼らは、想像を超えた危機が人類に差し迫る中、かつてないほど壮絶な挑戦に挑む。
Disney+公式ページより抜粋

 

  • 公開:2024年3月よりDisney+で配信開始
  • 話数:シーズン1、全10話(1話35分前後)

 
【登場する主なミュータント】
プロフェッサーX、サイクロプス、シーン・グレイ、ウルヴァリン、ガンビット、ストーム、ローグ、ビースト、モーフ、ジュビリー、ビショップ、マグニートー、マスターモールド、アークエンジェル、サンスポット、ミスター・シニスター、マデリン・プライヤー(ゴブリン・クイーン)、フォージ、モジョー、スパイラル、アドバーサリー、ナイトクローラー、バンシー、フロスト、セバスチャン・ショウ、ケーブル、リランドラ、デスバード、グラディエーター、ロナン、バスチオン、シルバーサムライ、オメガレッド、クリムゾン・ダイナモ、ダークスター、サイロック

※設定上ミュータントではなかったりするキャラもいるかもですが、「主な登場人物」という意味で一括りで記載をしています。チラっと写っただけの人もいます。


<個人的な感想>
評価:星4
 
90年代アニメシリーズのまさかの続編。本作は1992年から製作・放映されていたアニメシリーズ『X-メン』の続編にあたる作品。タイトルの「'97」の通り、1997年代を舞台(前作『X-メン』ラストの翌年)として、ストーリーは前作からかなり直接繋がっている内容(前作『X-メン』のシーズン6ととらえてもいいかも)で、プロフェッサーが暗殺された後の物語になっている。とにかく前作へのリスペクトや愛情を感じさせる内容になっていて、オープニングでの前作オマージュやメインテーマが流れたところは前作を見ていた身としては激アツだった(本作のために急いで前作76話も視聴した)。絵柄は当時のものを感じさせる画風になっていながらも、ビジュアルの綺麗さや演出は30年の進歩を確実に感じさせるもので、特にアクションシーンの見ごたえは十分。各ストーリーも30分ちょっとながらしっかりまとまっていて山場もあり、かなり楽しめた。正直単発の映画にしてもいいんじゃないかと思えるエピソードがいくつもあったという印象。各話ラストの次へのヒキも良くてすぐに次を見たくなるようになっている。唯一現状日本語音声が無いことだけが残念。前作から引き続き「人間とミュータントの確執」がテーマなので、全体的な雰囲気はやや暗い。というかストーリーはかなり重い。ただ、個人的にはフェーズ5の中ではダントツと言っていいくらい面白かったので、「MCU本筋にあまり関係なさそう」とか言わずに是非見て欲しい作品(できれば先に前作も)。


やっぱり映画版でも前作でも思ったけどマグニートーがカッコいい。そして今回のシーズンでローグが大好きになった。それと、7話にキャプテンアメリカ、8話にDr.ドゥームとスパイダーマン、10話にはアイアンマン、再びキャプテン、デアデビル、ドクター・ストレンジ、ブラック・パンサー(先代の模様)、クローク&ダガーがゲスト(?)出演している。


特に近年のMCUでもX-MENの合流が示唆されるポストクレジットシーンがあったり、『デッドプール&ウルヴァリン』が放映されたりと、X-MENはなにかとホット。MCUとは無関係かと思っていたらしっかりフェーズ5に含まれている作品だった(ただ、MCUのメイン世界とは別のアースという説が有力なので、今後実写の方で出てくるだろうX-MENと同一人物かは微妙)。現時点ではストーリー上で他のMCU作品との関連を思わせる要素は無し。本作単体でもかなり楽しめたし続きが気になる終わり方をしたので、シーズン2にもとても期待。



<いきなり観れる度>
一応本作単体でも楽しめますしキャラクターの性格や関係性なども見て行けば大体理解はできると思いますが、可能であれば前作の『X-メン』を見ておいた方がより話に入り込めてキャラにも感情移入できて楽しめます。前作が5シーズン全76話というボリュームなのが多少ハードルが高くはありますが、同じくDisney+で視聴可能です。



【今後が気になる点(重大なネタバレなので白文字)】
ジーンとクローン(マデリン)はいつ入れ替わったのか(本人たちにもわからないし明かされることもなさそう)
マデリンは本当にジェノーシャで死んでいるのか(明確な描写無し)
ジェノーシャの戦いで戦死したガンビットの復活はあるのか
最後の戦いのあと各時代に飛ばされたメンバーをフォージとビショップ(他にはジュビリーとサンスポットも残っている)が助けにいく展開
ケーブルも現代に残っているがフォージの部屋の写真の記載は「AWOL(無許可離隊、脱走の意)」になっている
遥か未来に飛ばされたスコットとジーンの前に現れた少年期のネイサン(成長するとケーブル)
古代エジプトに飛ばされたプロフェッサー、マグニートー、X-MENメンバーの前に現れたエン・サバー・ヌール(若き日のアポカリプス)
重症のウルヴァリンとモーフの行方は?(おそらくどこかに飛ばされているはず)
ポストクレジットで現代のジェノーシャの廃墟に現れたアポカリプス(シーズン2はエイジ・オブ・アポカリプス?)




デッドプール&ウルヴァリン(2024年)

  • 監督:ショーン・レヴィ
  • 公開:2024年7月
  • 登場するヒーロー:デッドプール、ウルヴァリン、他


<個人的な感想>
評価:星4

『デッドプール』作品の3作目にして、ついに『X-MEN』シリーズからMCU正式に合流した作品。
 
ウェイドはデッドプールを引退し、中古車販売の仕事をして穏やかながらも仲間たちに囲まれた生活を送っていた。しかし、突然やってきたTVA(時間変異取締局)に連行されてMCUの歴史を変える任務につくことを求められる。そこで自身のアースが消滅の危機に瀕していることを知り、それを救うためのキーパーソンであるウルヴァリンを探しに行くことにするのだった・・・。


やっぱりデッドプールの作品は他のMCUとはかなり毛色の違ったメタネタ・下ネタ・グロ、そして見応えのあるアクションが見どころ。本作でもそこは過去作からよりパワーアップしていて、ディズニーがマーベル・FOXを買収した話やマルチバースサーガが売れ行き不調な部分なんかもバンバンネタにしてたり、お馴染みの第四の壁を越えて観客に話かけてくる所など、ちょいちょい劇場で声を出して「フフッ」と笑いそうになってしまいました。また、嬉しいのはウルヴァリンの復活。『ローガン』でシリーズからの卒業を宣言していたヒュー・ジャックマンですが、『ドクター・ストレンジ MoM』で一足早くMCU参戦していたプロフェッサー役のパトリック・スチュワートに続いて復活参戦してくれました。今後もまだまだ活躍を期待したいところです。


しっかり楽しむにはこれまでの作品を多数観ておく必要があると思いますが、その分本作はシリーズファンだからこそ楽しめる部分や感動できる演出が多々あって「X-MENシリーズを追いかけ続けて続編を待ちわびていたファンへのご褒美みたいな作品」になっていたと思います。


<いきなり観れる度>
『X-MEN』シリーズ作品からは『デッドプール』及び『デッドプール2』と『ローガン』の3作品は最低でも観ておいた方がいいと思います(できれば全部観た方が感動も大きいけど)。MCU作品ではとりあえずドラマ『ロキ』シーズン1を観ていた方がいいと思います(観てなくても十分楽しめるけど序盤ちょっと置いてけぼりになる)。

【個別の感想】
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アガサ・オール・アロング(2024年)

悪名高き魔女アガサ・ハークネスの前に、謎めいたゴシック系の少年が現れる。少年の助けによって呪文から解放され、全ての記憶を取り戻したアガサだったが、魔力は完全に失われていた。そんな中、アガサは少年から、伝説の「魔女の道」へ連れて行ってほしいと頼み込まれる。魔法の試練の数々を生き抜けば、失ったものを取り戻すことができるという「道」への挑戦に乗り気になったアガサい。それぞれに事情を抱える魔女たちを集め、自らの魔女団を結成する。少年も連れて「魔女の道」の奥へ奥へと進むことを決めるが・・・。
Disney+公式ページより抜粋

 

  • 監督:ジャック・シェイファー、ガンディア・モンテーロ、レイチェル・ゴールドバーグ
  • 公開:2024年9月よりDisney+で配信開始
  • 話数:全9話(1話40~50分前後)


<個人的な感想>
評価:星4

ドラマ『ワンダヴィジョン』に登場したヴィランのアガサを主人公にしたドラマ作品。ついにヴィランをメインにするドラマまで来たかといった感じ(ロキはまた半ヒーローみたいなとこあったし)で、正直あまり期待していなかったが実際はかなり面白かった。近年のドラマシリーズの中でもダントツと言っていいぐらい次回が楽しみになるドラマだった。最終話はハロウィンの10月31日に配信だったが、ほとんど魔女しか出てこない本作はこの時期に見るのにピッタリ。ちなみに冒頭のロゴが「マーベル・テレビジョン」になっていた。


内容は『ワンダヴィジョン』の続編といった感じで、『ワンダヴィジョン』ラストで呪文に封じられたアガサの復活を描いていくというもの。「ヒーロー?なにそれ旨いの?」といったぐらいの感じで独特の雰囲気(ディズニーのちょっとダークよりの実写映画みたいな感じ)だったけど、そこがかなり「魔女」という題材にハマっていて良かった。エンディングの映像がオシャレで本作の雰囲気にマッチしていて、毎回飛ばさずにしっかり見てしまった。また、本作を象徴する歌として登場する「The Ballad of the Witches' Road(魔女の道のバラッド)」がいい曲で耳に残ってつい口ずさみたくなる。英語版は音源をダウンロードで買えたけど日本語吹き替え版も無いかな。


物語冒頭から謎と伏線がちりばめられており、全編通して回収されていくので最後の最後まで興味と驚きが続くのが非常に良い構成だった。物語のキーとなる「魔女の道」の秘密についても、気づいたときは「おおーそういうことか!!」と声がでた。そして特に7話については「MCUでこれよりすごい脚本は数えるほどしかないだろう」ってぐらいまさに「圧巻」の一言。登場するサブキャラもみんないいキャラをしており、特に7話でメインとなる占い師のリリアは近年でも屈指の良キャラだった。


<いきなり観れる度>
登場キャラの背景を理解するため、最低でも『ワンダヴィジョン』、できれば『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』も観ておいた方がいいです。



【今後が気になる点など(重大なネタバレなので白文字)】
トミーを探しに行くことにしたビリー・マキシモフ(ウィリアム)とゴーストになったアガサ
白ヴィジョンも投げっぱなしだし、どこかでワンダ一家が合流・回収される作品がくるかな(いい加減ワンダが報われて欲しい)
力を取り戻して唯一生き残ったジェンの今後


ホワット・イフ...?(シーズン3)(2024年)


アイアンマンや、キャプテン・アメリカを始めとしたアベンジャーズたちに、もしも別の運命が待っていたとしたら…?をテーマに、マーベル・シネマティック・ユニバースで実際に起こった出来事をベースに様々な“もしもの物語”が描かれる。“ウォッチャー”と呼ばれる男をガイド役にヒーローたちの驚くべき“ありえたかもしれない”ストーリーへと導く。
Disney+公式ページより抜粋

  • 監督:ブライアン・アンドリュース
  • 公開:2024年12月よりDisney+で配信開始
  • 話数:シーズン3、全8話(1話35分前後)

※登場するヒーローは多くてキリがないので割愛。


<個人的な感想>
評価:星4
 

マーベル世界の「What if(もしも)」を描いたアニメのシーズン3。一応本シーズンがラストとのこと。
今シーズンでも「巨大ロボットで巨大ハルク軍団と戦うアベンジャーズ」や「アガサがハリウッドスターになったら」等のMCU本筋では中々見られないユニークなIFエピソードが描かれている。個人的にはレッド・ガーディアンとウィンター・ソルジャーの回が面白かった。バッキーはちょっとずつ素を出していくのが良かった。

ラスト数話はホワット・イフお馴染みのIFヒーロー達が集まって強大な敵に立ち向かうストーリー。今回はついにウォッチャーのさらに上位の存在が登場。前シーズンまでのキャラも当たり前のように登場するので、視聴の際はきちんとシーズン1・2・3と順番に見ていくことを推奨。


<いきなり観れる度>
一応単体でも楽しめますが、短編の性質上それぞれのキャラクターの性格や本来の立ち位置の説明は省かれているため、それぞれの元の作品を見ていた方がより楽しめる作品です。他のドラマシリーズ系と同様にシリーズファン向けの作品です。

スパイダーマン:フレンドリー・ネイバーフッド(シーズン1)(2025年)

『スパイダーマン:フレンドリー・ネイバーフッド』はピーター・パーカーがヒーローになるまでの道のりを描いており、かつて見たことのないような冒険と、コミック版初期のピーターのルーツもちりばめられたアニメシリーズ。
Disney+公式ページより抜粋

  • 公開:2025年1月よりDisney+で配信開始
  • 話数:シーズン1、全10話(1話30分前後)
  • 登場するヒーロー:スパイダーマン、ドクター・ストレンジ、デアデビル、アイアンマン


<個人的な感想>
評価:星4
 

MCUの本編世界(アース616)とは別の世界のピーター・パーカー/スパイダーマンの活躍・オリジンを描いたアニメシリーズ。
当初はアース616のピーター(トム・ホランドのスパイダーマン)の話にする予定だったらしいが、最終的には別のアースということになり声も(吹き替え版も含めて)別になっている。個人的にはアニメでかつ比較的若いスパイダーマンということで、アニメ『マーベル スパイダーマン』に結構近い印象だった。MCUとは別のアースの話にしているということで結構思い切ったキャラ配置や伏線が張られているのが面白かった。本作世界はアース616とは「ちょっと違うよく似た世界」という感じの印象。『シビル・ウォー』での空港ヒーローバトルは発生しているがそこにスパイダーマンは参加していない、とか全体的には似ているけど一部が決定的に違っている部分があり、アース616の枝分かれアースともとれる世界観になっている。

今回特に結構インパクトが大きかったのはピーターのメンター役(MCUにおけるトニー・スタークのポジション)がなんとまさかのノーマン・オズボーンになっていたこと。スパイダーマンではお馴染みの「大いなる力には」のセリフも本シーズンでは登場せず、似ているけど全然違う意味の言葉をノーマンが言っている。

そういった違いもあって、スパイダーマンのオリジンストーリーといえばもう何十回も見てきた印象があるけど本作は本作で新鮮な気持ちで楽しめる作品になっていた。今後に繋がりそうな要素がかなり残っていたので、シーズン2にも期待。



<いきなり観れる度>
他の作品とは(いまのところ)直接関係のないストーリーになっているので、本作から観ても十分に楽しめます。話数短めのアニメシリーズ(+主役がスパイダーマン)ということで、MCUご新規さんにもお勧めできる作品です。


【今後が気になる点など(重大なネタバレなので白文字)】
実験場の瓦礫の中でノーマンが発見したシンビオートの欠片(もはやお馴染みの伏線演出)
パワーを得てギャングたちのボスになったロニー(トゥームストーン)
本作ではピーターの親友ポジションで、魔法の力は最後にちょろっと映っただけだったニコ・ミノル
刑務所の中にいるピーターの父親。メイおばさんが面会に来ている


キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(2025年)

  • 監督:ジュリアス・オナー
  • 公開:2025年2月
  • 登場するヒーロー:キャプテン・アメリカ(サム)、ファルコン(ホアキン・トレス)


<個人的な感想>
評価:星3

『キャプテン・アメリカ』シリーズの4作目にして、新生キャプテン・アメリカことサム・ウィルソンを主役にした物語。
 
正式に"キャプテン・アメリカ"を襲名して活躍するサム。アベンジャーズとは因縁の深いサディアス・"サンダーボルト"・ロスがアメリカ大統領に就任し、インド洋に現れた新しい資源を巡って各国の緊張が高まっていく中、ついに国際会議の場でテロ事件が発生してしまう。サムはその裏で暗躍する陰謀に立ち向かっていく。


本作はアクションシーンがかなり良かった。キャプテン・アメリカの象徴たるシールドを使ったアクションとファルコンを元にしたスーツを駆使した戦闘シーンは、先代のスティーブとの差別化をしつつしっかり映像映えしていた。特に物語中盤の海上での空中戦はかなり見応えがあった。
逆にストーリーは正直平凡と言った感じで、悪くはないけど予告等の事前情報から予想・期待できた内容を超えてくることはなかったかなという印象。あとは本作の軸の一つである政治サスペンス部分のシナリオが結構雑で展開や描写はお粗末(そこはMCU作品にあまり求めてないからいいけど)。アメリカに対して日本がとんでもなく強腰だったのはちょっと面白い。

本作の一番のポイントはやはりレッドハルクとなるサディアス・"サンダーボルト"・ロス。過去作でも「ロス将軍(長官)」として度々出てきたが、本作ではハリソン・フォードにリキャストされて大統領にまで上り詰めていた。まあ冷静にみると結局は「幼稚な悪人」という感じになっちゃうロスではあるものの、観客への画面上での説得力を持たせるハリソン・フォードの俳優としての絵力は凄まじかった。あと個人的にはレッドハルクは事前に情報出さずにサプライズで登場した方が観ている側の盛り上がりが凄かったかな。ただ、そうするとプロモーションが弱くなって客の入りが・・・、と言う事情もあるのでそこは難しいところ。

サムをはじめとする登場キャラクターも魅力的で、アクションは見応えがあり、今後のアベンジャーズ再始動に繋がるものも感じさせ、と言う感じでトータルでそれなりに楽しめた作品。


<いきなり観れる度>
本作は『キャプテン・アメリカ』シリーズの4作目ではありますが、3作目からは主人公も変わりかなりの時間が経過しています。そのため、本作から観てしまってもそれなりに楽しめる作品ですが、映画『インクレディブル・ハルク』とドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を観ておくと内容や物語の背景が理解できてより楽しめると思います。 


【個別の感想】
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デアデビル:ボーン・アゲイン(シーズン1)(2025年)

盲目の弁護士であり特殊な能力を持つマット・マードック(チャーリー・コックス)が、活気溢れる法律事務所で正義のために闘っている。一方、犯罪組織を率いていたウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)は、ニューヨークの政界に打って出る。互いの生きざまが浮き彫りとなるなか、ふたりには宿命の対決が待っている。
Disney+公式ページより抜粋

 

  • 公開:2025年3月よりDisney+で配信開始
  • 話数:全9話(1話40~60分前後)
  • 登場するヒーロー:デアデビル、パニッシャー、ホワイトタイガー

<個人的な感想>
評価:星4
 
これまでちょいちょいゲスト出演はあったものの主役作品が熱望されていたデアデビルがついにMCUに本格参戦。

元々『デアデビル』はNetflixドラマとして3シーズンまでが制作されており(現在はDisney+で視聴可能)、本作はその続きの作品としてキャラクターや世界観をそのまま引き継いでいる。本作冒頭もNetflixドラマの『デアデビル』シーズン3での決着の7年後が舞台となっている。いわば『デアデビル』シーズン4といってもいい作品。Netflixドラマ時代のクオリティは勿論、ダークでハードな世界観もそのまま引き継いでいて、MCU作品は見てきたけどNetflixドラマは未視聴という人は結構面食らうかもしれない。本作も第一話からかなりの衝撃展開だった。そしてその後もかなり驚きというか続きが気になる展開の連続で、結局一日で一気見してしまった。Netflixドラマを見ていた側としては「あのキャラがあんなことに・・・」と複雑な心境の部分もあるものの、作品自体の完成度は非常に高く、間違いなく「面白かった!!」と言い切れる作品。

逆にNetflixドラマを見ていない人はストーリーに付いていけないんじゃないか(ほぼすべてのメインキャラがNetflixドラマからの継続なので)というのが正直な印象。一番メインとなるマットとフィスクの因縁も本作からだと「???」となるはず。現状では特にMCUの映画作品や他のドラマ作品とのかかわりはあまり無さそうなので、本作視聴を多少後回しにしてでもNetflixドラマの方から先に観るのがよさそう。

個人的にはパニッシャーが出て来てくれたのが良かった。デアデビルは不殺のヒーローなので「敵にトドメを刺せずに結局取り逃がす」という展開になりがちだが、敵とみなしたら容赦なくぶっ〇すスタイルのパニッシャーは物語の流れが停滞しかけたところに風穴を開けてくれるキャラクターの印象が強い。本作ではジェシカやダニーといった他のNetflixドラマ組(ディフェンダーズ組)は登場しないのは残念だったが、次のシーズンで出て来てもおかしくなさそうな雰囲気もあったのでその辺は今後に期待したいところ。



<いきなり観れる度>
可能であればNetflixドラマシリーズの通称『ザ・ディフェンダーズ・サーガ』の作品を全て観てからの視聴をお勧めしますが、最低でもその中の『デアデビル』全3シーズンは見てからじゃないと話しの内容に中々ついていけないと思います。



【今後が気になる点など(重大なネタバレなので白文字)】
「仲間を集める」と言っていたマット。ディフェンダーズ組の再登場もあるか
完全にニューヨークを牛耳ってしまったキングピン。ここまでくると他のMCU作品にも少なくない影響が出てきそう
逃亡中となっているブルズアイとマットとの決着の行方
キングピンの特殊部隊を相手に大暴れをした後に捕まっていたが、脱走することに成功したパニッシャー


サンダーボルツ*(2025年)

  • 監督:ジェイク・シュライアー
  • 公開:2025年5月
  • 登場するヒーロー:バッキー、エレーナ、レッド・ガーディアン、ゴースト、U.S.エージェント、タスクマスター


<個人的な感想>
評価:星3.5

アベンジャーズを失った世界。数々のヒーロー達と時に戦い時に共闘してきたアンチヒーロー達が、集結してチーム”サンダーボルツ”を結成し、大きな脅威に立ち向かっていく。

登場するメインキャラクター達は皆これまでのMCU作品にヴィランやサブキャラクター等として登場している。ぱっと見「サブキャラ達の集まり」「ジェネリック・アベンジャーズ」みたいな印象のある作品だが、ヒーローにはなりえないキャラクター達に焦点が当てられているからこそ、そこにある葛藤やつらい過去との対決といった部分にドラマがあってストーリーは非常に良かった。各キャラクターに感情移入ができて好感が持てた作品。


本作は特に『アベンジャーズ』の第一作を意識して作られているように感じる部分が多々あり、最初はお互い協力するなんて考えられなかったメンバーたちが、それぞれの葛藤や衝突を乗り越え、一つの大きな脅威に向けて団結(アッセンブル)していくという図式はまさに初代『アベンジャーズ』で描かれていた展開の通りといった感じ。一度はバラバラになってしまったメンバーが人々の危機に誰からともなく集結して街を救う。終盤以降はアンチヒーローではなくまさしく「ヒーロー映画」になっていたと思う。


サンダーボルツの面々は誰一人空を飛べず、飛び抜けた能力も持っていない(ゴーストの量子フェージング能力が一番人間離れしてるかな)。そのため戦闘シーンは自然と肉弾戦もしくは銃撃戦になるが、それはそれでしっかり"見せる演出"になっていて特に「地味だな」とか思うことはなかったと思う。ただ、チームとしての戦闘シーンがもっと欲しかったというのが物足りなかったポイント。


<いきなり観れる度>
本作に登場するキャラクターの過去出演作品は多岐にわたりますが、内容的には『ブラック・ウィドウ』『アントマン&ワスプ』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の3作品、もしくは最低でも『ブラック・ウィドウ』だけでも観ておくとよりキャラクターの背景が理解できて楽しめると思います。


【個別の感想】
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フェイズ6作品の感想

ファンタスティック4:ファースト・ステップ(2025年)

  • 監督:マット・シャックマン
  • 公開:2025年7月
  • 登場するヒーロー:ファンタスティック4


<個人的な感想>
評価:星3.5

フェイズ6の幕開けを告げる作品であり、映画としてはMCUにて再々リブートとなったファンタスティック4。(過去映画化された作品との関連はなし)
舞台は“アース828”というMCUの本筋世界とは別の世界。1965年という設定になっているが、技術自体はかなり発展している部分もあり、レトロと近未来の融合した世界観・ビジュアルはかなり良かった。

MCUとしては基本的には初登場(ミスター・ファンタスティックだけは別アースで別キャストで酷い目にあってたけど)のファンタスティック4だが、オリジンの部分は冒頭でダイジェスト的に説明するのに留めたのは英断だった。他のオリジン作品ほど「あー、またそっからですか」感もなく、MCU版スパイダーマンほど唐突感もなくていいバランスだったと思う。

ストーリーとしては、地球に迫りくる強大な脅威であるギャラクタスに立ち向かうという展開に、「家族」というキーワードを絡めているといった感じで話自体は割と王道というかベタ。そこが物足りないと感じる人もいるかもしれないが、個人的には「ヒーロー映画なんてこれでいいんだよ!」って感じで結構満足。ただ、MCUが結構苦戦を強いられている今ではなく、もう少し早いフェイズでやってても良かったかな、とも思う。


キャストのメンバーもそれぞれキャラクターにあっていて良かった(やっぱり個人的にはインビジブル・ウーマンはジェシカ・アルバのが好きだったと言いたくはなっちゃうけど)。リードを演じたペドロ・パスカルはスター・ウォーズの方ではマンダロリアンことディン・ジャリンを演じていて、マーベルとスターウォーズ両方の中心人物になる可能性があるというとんでもないことになっている。
メインヴィランであるギャラクタスは凄い敵なんだろうけど、いざ地球に来たら「あれ、意外と小っちゃくね?」という印象が強かったかな。全盛期のアベンジャーズがいる頃のアース616に来たら瞬殺されそうというか(笑)。

お馴染みのポストクレジットシーンで、ファンタスティック4の宿敵でもあり次のアベンジャーズ作品のメインとなりそうなドゥームの伏線もちょろっと見せて今後に期待を持たせる感じで終了。個人的には前述の通り結構楽しめて満足できた作品。


<いきなり観れる度>
これまでのMCUとは別の世界での話であり、過去作の知識も必要ないので、本作から観ても問題なく楽しめます。




フェイズ1~4について

フェイズ1~3までの作品(インフィニティ・サーガ)と、同じマルチバーズ・サーガではあるもののフェイズ単体で作品数の多いフェイズ4については、別記事で感想を書いています。

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まとめ

ついにはじまったフェイズ6。現在発表されている作品の中には『アベンジャーズ』や『スパイダーマン』のシリーズの新作も含まれています。
 
これからも映画・ドラマの両面から展開の続きそうなMCU。今後の作品も非常に楽しみです。
 

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