ゆめろぐ

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【映画感想】『サンダーボルツ*』【MCU】




2025年5月2日に公開されたMCU映画『サンダーボルツ*』の感想です。
普段初日は避けるんですが(混むし)、今回は珍しく初日初回で観てきました(初日はこれまでもちょいちょいあったけど初日初回はもしかしたら初めてかも)。GWとは言えカレンダー上は平日の中、劇場は結構埋まっていました。

本作MCUのフェイズ5の映画としては6作目(ドラマを含めると16作目)になる作品で、元ヴィランのアンチヒーロー達が集まってチームを組んだ異色作品。物足りない部分も無くはなかったですが、キャラクターの魅力も十分に描かれていて、1本の作品として十分に楽しめて今後にも期待を持たせてくれる作品だったと思います。


以下、本作のネタバレを含んでいる箇所がありますので予めご了承ください。





目次

 


基本情報


画像出典:マーベル・スタジオ公式X(@MarvelStudios_J)
 

  • 監督: ジェイク・シュライアー
  • 公開:2025年5月
  • 評価:★3.5(最高★5)

 
アベンジャーズを失った世界。数々のヒーロー達と時に戦い時に共闘してきたアンチヒーロー達が、集結してチーム”サンダーボルツ”を結成し、大きな脅威に立ち向かっていく。というお話。登場するメインキャラクター達は皆これまでのMCU作品にヴィランやサブキャラクター等として登場している。

サンダーボルツのメンバーとなるのは、ウィンター・ソルジャーエレーナ・ベロワ(『ブラック・ウィドウ』等に登場)、U.S.エージェント(『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』)、レッド・ガーディアン(『ブラック・ウィドウ』)、ゴースト(『アントマン&ワスプ』)、タスクマスター(『ブラック・ウィドウ』)。



事前に観ておいた方がいい作品

本作に登場するキャラクターの過去出演作品は多岐にわたりますが、内容的には以下3作品を押さえていれば問題なく本作の内容や物語の背景が理解できると思います。 


【個人的に観ておいた方がいいと思う作品】
 ・映画『アントマン&ワスプ』(2018年)
 ・映画『ブラック・ウィドウ』(2021年)
 ・ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021年)
 

まあ正直最悪の最悪は映画『ブラック・ウィドウ』だけでも問題ないかなとは思います。何本も見てられないとか、ドラマシリーズは時間がかかるからハードルが高いとかという方は、最低『ブラック・ウィドウ』だけでも見ておけば本作のストーリーの中心になるキャラクターにかなり感情移入がしやすくなると思います。




感想など


キャラクターが良かった

本作のメインとなるサンダーボルツの面々はこれまでの作品のヴィランやサブキャラクターが中心の言って見れば「ヒーローになり切れなかった人たちの集まり」なわけですが、それゆえの葛藤・劣等感・過去との向き合い方等々、それぞれのキャラクターの"人間"を描いたドラマが結構ちゃんと描かれていたと思います。そのためキャラクターに非常に感情移入がしやすく、素直に応援できる、そしてどこか背中をそっと押してくれるような「優しい映画」になっていたんじゃないかと思います。平たく言えば「出てきたキャラクターみんな好きになった作品」という感じだったと思います。


特に本作でメイン主役のポジションにいたエレーナがとても良かった。「あれ、こんなにいいキャラクターだったんだ」と思させられるシーンがいくつもあったと思います。アレクセイ(レッド・ガーディアン)との関係性も含めて、改めて『ブラック・ウィドウ』を見直したくなりました。この感想を書き終わったら見ると思います。

あとはバッキーも相変わらずのカッコよさで最高でした。特にバイクで現れるシーンは見ていてアレクセイと同じぐらいテンションが上がりました。それとバッキーが義手を食洗器に入れていたシーンで笑いそう人なりましたが、あれって丸洗いOKだったのね。さすがはワカンダの技術(笑)。


それと印象的だったのは過去作でもちょいちょい暗躍し、本作では黒幕でありながら別視点での主役といってもいいヴァルことヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ。この人はキャラ的にはかなりのド外道なんですが、演じているジュリア・ルイス=ドレイファスさんはもう60歳を超えられている俳優さんですが非常にお綺麗で、この人が映っているときは画面に非常に華があったように感じました。ちなみに『ブラックパンサー』シリーズ等にもでていたエヴェレット・ロス(サンダーボルトじゃない方のロス)の元妻という設定でした。最後の最後まで強かな人物だったと思うので、これからも色々とかき回してくれそうで楽しみなキャラクターです。


タスクマスターさん!?

登場人物に関して一つどうしても言いたいのはタスクマスターの扱い。どうしてこうなった?

「出した意味ある?」と問いかけたくなるくらい序盤の序盤であっさりと処理されてしまっていましたが、あれは何だったんだろう。さすがにキャラが多くて描き切れないということで退場させたんだろうか。であるならば別にそもそも出さなくて良かったぐらいの扱いだったと思うけど・・・。今後(サンダーボルト組は次のアベンジャーズ作品にも出るみたいだし)に向けてどうしても処理しておかないといけない理由でもあったのかな?

とにかく冒頭のあまりにあっさり過ぎる退場にちょっと理解が追いつきませんでした。



チーム名について

サンダーボルツのチーム名の由来は前の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の時から気になっていたんですが、本作では「エレーナが幼少期に所属していたサッカーチームの名前が由来」ということになっていました。

アメコミではサディアス・"サンダーボルト"・ロスが名前の由来になっているようなんですが、ロスは前作の後に失脚しちゃった(本作中で「前大統領」と言われていた)し、本作のストーリー的にも落としどころとしてはこれで良かったんじゃないかと思います。


ボブについて

本作のキーパーソンとなる謎の新キャラクター、ボブ。
公開前からアメコミを知っている人はわかっていたみたいですが、本作で「セントリー」というヒーローであることが描かれていました(&本作中ではヴィランのポジション)。セントリーというキャラクター自体は事前知識が全然中なかったので、中盤に彼のプロフィールが映るシーンで本名が「R・レイノルズ」と言われていたので「ライアン・レイノルズ?」とか思いながら見てました。

それと、なんか似たような金色の人ガーディアンズに出てこなかったっけ?と思いながら見てたんですが、あちらはアダム・ウォーロックでしたね。映画の後改めて画像を見てみたら全然違いました(笑)。



葛藤、衝突、そしてアッセンブルへ

本作は結構『アベンジャーズ』の第一作を意識して作られている部分が多々あったように感じました。最初はお互い協力するなんて考えられなかったメンバーたちが、それぞれの葛藤や衝突を乗り越え、一つの大きな脅威に向けて団結していくという図式はまさに初代『アベンジャーズ』で描かれていた展開の通りだったと思います。最終決戦の場所もニューヨークだし旧スターク・タワー出てくるし。

一度はバラバラになってしまったメンバーが人々の危機に誰からともなく集結して街を救う。終盤以降はアンチヒーローではなくまさしく「ヒーロー映画」になっていたと思います。誰一人空も飛べず、神のような飛び抜けた存在もいないチームですが、だからこその等身大のヒーロー像みたいのが逆に良く描かれていたと思います。

そしてラストのタイトルバックのシーンで色々と回収されるまでの流れは秀逸といっていいんじゃないかと思います。



アクションは良かったけど物足りなさも

前述の通りサンダーボルツの面々は誰一人空を飛べず、飛び抜けた能力も持っていません(ゴーストの量子フェージング能力が一番人間離れしてるかな)。そのため戦闘シーンは自然と肉弾戦もしくは銃撃戦になるのですが、それはそれでしっかり"見せる演出"になっていて特に「地味だな」とか思うことはなかったと思います。

ですが、一点物足りなかった部分を上げるとすると、チームとしての戦闘シーンがもっと欲しかったですね。特にセントリーが暴走して街が破壊され、人々を救うためにサンダーボルツのメンバーが再集結するところ。『アベンジャーズ』で言えばここがアッセンブルのシーンだと思うんですが、残念ながらこのシーン以降チームでの戦闘シーンが無く、そこは肩透かしに感じてしまいました。本作のテーマやセントリーという敵の特性上作中の展開については納得なんですが、例えばセントリーとの決着の前に敵のザコ集団(ヴァルが特殊部隊を差し向けてくるとか)との戦闘シーンをうまい事入れるとかして、「チーム戦闘を魅せる」シーンがもう少しあったらよかったなと思います。

サンダーボルツがアッセンブルしていく中でどうしても『アベンジャーズ』における終盤の盛り上がりをなぞっていくことを期待してしまったので、最後が精神世界での戦いだけだったのはちょっと物足りなかったかなと思います。



ラストについて

エンディング以降のネタバレ有り


今回のエンドクレジットシーンではサンダーボルツの面々は「ニュー・アベンジャーズ」となり、世間からは賛否両論。さらにはキャプテン・アメリカことサム・ウィルソンにも認めない旨の発言をされていることが描かれていました(ってか今回サムはどこにいたのよ)。この辺は今後のアベンジャーズ新作で、サンダーボルツの新アベンジャーズとサムを中心にした真アベンジャーズの対立みたいなところが一つの軸になって来そうな気がします。『シビル・ウォー』ほどの分断にはならないと思うけど、最初は反目していた二つのアベンジャーズが、ドゥームという驚異の前に最終的には協力・結束していくみたいな流れは王道ですが普通に面白そうです。

それと最後の最後にファンタスティック・フォーのマークの付いた宇宙船が地球に向かっているということが言及されて終わりますが、これは今年の7月に公開される『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』に繋がる部分ですね。今回の言及のされ方からするとファンタスティック・フォーの面々はアース616とは別アースの人たちなのかな?

ちなみに上記エンドクレジットに入る前のエンドロールの楽曲の所で「アベンジャーズ」や「ファンタスティック4:ファースト・ステップ」のテーマ曲がクレジットされていたので(普通にネタバレだったよね笑)、エンドクレジットシーンの内容が大体予想できたという人も結構いたんじゃないかと思います。



ということでこれから『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』、来年には『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』が控えています。最近のMCUはドラマ作品がとっ散らかっていたような印象が強いですので、サーガを引っ張っていくようなビッグタイトルが出て来てインフィニティ・サーガの頃の盛り上がりが復活してくれることを期待したいです。



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