2024年2月23日に公開された『マダム・ウェブ』の感想です。
公開されてから一週間ぐらいのタイミングで映画館で鑑賞してきました。
以下、本作のネタバレをがっつり含んでいますので予めご了承ください。
目次
基本情報
画像出典:映画『マダム・ウェブ』公式Twitter(@MadameWebJP)
- 監督:S・J・クラークソン
- 公開:2024年2月
- 評価:★3.5(最高★5)
マーベルコミックの同名キャラクターを主人公とした作品。
舞台は2003年のニューヨーク。救命士のカサンドラ・ウェブは、ある日突然少し先の未来を見ることができる不思議な能力を身に着ける。謎の男に3人の少女が殺害されるビジョンを見たカサンドラは、3人を助けて共に生き残る道を探しながら、自身の能力や出生の秘密に迫っていくことになる。
コロンビアピクチャーズとマーベルが共同で製作する、「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」の第4作目。今のところSSUの他作品とのつながりはほとんどないと言っていい内容なので、特に事前の予習なく本作から入っても十分に楽しめます。
【SSU過去作の感想】
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感想
普通に面白かった
まずは全体の感想ですが普通に面白かったです。
事前にあまりいい評価を見なかったので、イマイチなのかと思ってましたが普通に楽しめました。個人的にはここまでのSSUの中では一番好みだし、最近のMCUドラマ作品とかと比べても全然良かったです。
ストーリーの流れとしては結構ベタな部類に入ると思いますので、事前にYouTubeとかで流れていたCMから想像できた内容からはほとんど離れていなかったという印象。それでもマダム・ウェブのオリジンストーリーとしては良くまとまっていたし盛り上がるシーンもちゃんと用意されていたんじゃないかと思います。また、CM以上の事前情報無く見るとスパイダーマン好きには嬉しいサプライズがいくつかあってかなり楽目ました。
「マーベル初の本格ミステリー・サスペンス」ではない
ただ、CMやポスターで謳われていた「マーベル初の本格ミステリー・サスペンス」というのは全然違いました。全然本格でもないし全然ミステリーでもない。普通にいつものマーベル。サスペンスというのは多少(迫りくる謎の敵という部分で)あったかもしれないですが、このキャッチコピー考えた人ちゃんと本作観たんですかね?
敵の正体・3人娘が狙われる理由・キャシー(主人公)の出自の秘密、といったミステリー要素になりそうな部分はほとんど冒頭で明かされていたので、「謎がどんな風に明かされていくのか」といったドキドキは無かったです。これ「本格ミステリー」なんて言わない方が、変に期待させて評価下げられるようなこともなくて良かったんじゃないでしょうか。
キャッチコピーはちゃんと内容に沿ったものにしてほしいです。
ベン・パーカー!?
スパイダーマンシリーズのファンであればまず最初のサプライズポイントだったと思われるのが、キャシーの相棒であるキャシアン・アンドー風の髭のイケメンの名前が「ベン・パーカー」だったこと。この作品の世界で「ベン・パーカー」といえば一人しか知りません。この名前が出てから5分ぐらいは気になってストーリーが全然頭に入ってきませんでした。
彼がベン・パーカーであるとするならば作中で産まれた赤ん坊(ベンの妹の子供、つまりはベンの甥子)はもう「ピーター・パーカー」しかないわけです。やっとこ『SSU』の2つ目の「S」が「スパイダーマン」だったことを思い出させる要素が出てきました。作中でも意味深に名前当てゲームなんてされていて(結局名前は作中では明かされなかった)、今後の作品に関わってくることは間違いないと思いたいです。
赤ん坊のピーター(と思わしき人物)が登場したことで、本作の舞台設定が今より一昔前の2003年だったことに意味が生まれました。本作の未来、つまり現代を舞台にした作品では当然ながらピーターは成長していて・・・という妄想が捗ります。果たしてこの世界のピーターは例の3人のうちの誰かなのか(年齢的にトムホはなさそうだけど)それとも4人目のスパイダーマンとなるのか・・・。正直物語序盤はストーリーそっちのけでこんな考察・妄想で頭がいっぱいでした。
3人娘について
本作のキーパーソンになる3人娘ですがそれぞれ魅力があって可愛らしくて良かったです。予告では普通にただのモブかと思っていたんですが、本作で未来の姿が出てきたときは「そーゆうこと!!」って声が出そうになりました。3人のうちアニャ・コラソンはアニメでも名前を知っていたので、そこでテンション爆上げといった感じ。
【アメコミにおける各キャラのメモ】
ジュリア・コーンウォール:2代目スパイダーウーマン(初代は『アクロス・ザ・スパイダーバース』にでてたジェシカ・ドリュー)。アメコミではシングルマザーの設定だった。
マティ・フランクリン:3代目スパイダーウーマン。叔父はスパイダーマン作品ではお馴染みのJJJ。
アーニャ・コラソン:スパイダーガール。
ちょっと長い、かも
不満点といえば内容の割に長く感じた部分があったと思います。
前述の通り脚本は結構ざっくりとした内容で普通に先の読める展開だったので、少しテンポをよくして30分ぐらい短くてもよかったかも。もしくは今と同じ時間でもうひと山入れるか。脚本上でのサプライズはほとんどなかった作品なので、これで2時間は少し長く感じました。
エンドクレジット後にもう一つ欲しかった
これは完全に個人的な願望ですが、ベンやピーターを登場させたりせっかくここまでファンサービスしたのであれば、ポストクレジットシーンあたりでもうひとつ大きな匂わせがあったらものすごく盛り上がったんじゃないかと思います。個人的にはポストクレジットで10数年後の世界が描かれており、そこで成長したピーターが登場してそのキャストが・・・、といった展開を妄想・期待しながらエンドロールを観ていたので、あっさりと終わってしまったのは少し肩透かしがありました。ちなみに妄想でのポストクレジットでのピーター役の本命はアンドリュー(アメスパ)でした。
SSUの今後に期待
本作はマダム・ウェブの誕生物語であると同時に、3人のスパイダーウーマン達の出会いを描いた作品でもあり、さらに文字通りSSU世界のピーター・パーカーの誕生物語でもありました。
正直これは今後のSSUに期待するなという方が無理な話だと思います。本作で今後SSU作品に対する期待度がかなり上がりました。あとはそろそろこれまでの作品を合流させる作品が欲しいところです。SSUはそれぞれの作品の出来は悪くないと思うんですが、そろそろオリジンストーリーはお腹いっぱいになってきたので『アベンジャーズ』的なお祭り作品が欲しいです。でないとだんだん視聴者も飽きて離れていきそうな気がします。特に今作はそういった今後の展開を非常に期待させる内容だったと思います。
総評
改めて本作の評価。
評価:★3.5(最高★5)
色々とツッコミどころやアラもありますし、本場アメリカでは結構酷評という話もあるようですが、個人的には十分楽しめました。今後のSSUに期待を持たせてくれる作品でした。上にも書いた通り、今後はSSU各作品が合流するお祭り作品や、MCUとの合流なんかも楽しみにしたいところです。
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