2022年11月18日にポケモン最新作『ポケットモンスター スカーレット』『ポケットモンスター バイオレット』が発売になりました。ポケモンのナンバリング作品で第9世代にあたる作品です。
とりあえず『スカーレット』バージョンのシナリオクリア&図鑑コンプまで終わったので、感想を書いていこうと思います。
ポケモンスカーレット図鑑コンプ完了。プレイ時間は75時間。オープンワールド駆け回るのは冒険してる感じがして楽しかったなぁ。テラレイドとかエラーとか不満もあるけど概ね楽しくプレイできた良作だと思います。
— ゆめきち (@yumekichi730) December 16, 2022
あと発売前から大人気だったナンジャモかわいいね。
#ポケモンSV #NintendoSwitch pic.twitter.com/NHECVwIN1Z
本作ではマップがオープンワールドになりました。今年の頭に発売した『Pokémon LEGENDS アルセウス』もオープンワールドでしたが、あちらは過去のポケモン作品群とは毛色の異なる意欲的な外伝作品という感じでした。それに対して本作はベースはこれまでのポケモンシリーズと同じくRPGでありながら、新要素を取り込んで正統進化したといった印象のある作品だったと思います。
目次
『ポケットモンスター スカーレット』製品概要
定価:6,578円(税込)
機種:Nintendo Switch
発売:2022年11月18日発売
プレイ時間:75時間
作品評価:80点
プレイ時間はストーリーをクリアし、ポケモン図鑑を完成させたところまでの時間。スカーレットで入手できないポケモンは通信交換で入手しました。
本作品は『スカーレット』と『バイオレット』の2バージョンが同時発売。これまでのシリーズ作品同様に入手できるポケモンやストーリーに一部の違いがあります。世代としては第9世代となる作品。舞台はスペインとポルトガルを合わせたイベリア半島がモデルになっていると言われているパルデア地方。
通称は『ポケモンSV』。
本作の特徴や感想
マップ全体がオープンワールドに
本作一番の特徴はやはりマップ全体がオープンワールドになったこと。
今年の頭に発売した『Pokémon LEGENDS アルセウス』もオープンワールドではありましたが、あちらはあくまで外伝という位置づけで全体的なゲームシステムもこれまでのシリーズ作品とはかなり毛色の異なる作品でした。それに対し、本作はあくまでこれまでのポケモンシリーズと同じくRPGをベースにしながら、オープンワールドをうまく新要素を取り込んで正統進化したといった印象があります。『ソード』『シールド』のワイルドエリアで試行錯誤していた部分をベースに、『LEGENDS アルセウス』で挑戦して成功した部分を取り込んでいったという感じでしょうか。
ワールドマップ全体がオープンワールドになり、野生のポケモンもすべてシンボルエンカウントになりました。本作のパッケージポケモンであるコライドン・コライドンにライドして駆け回りポケモンを集めて行くのはそれなりに楽しかったと思います。ライドポケモンはストーリーの進行に合わせてできる事が増えていきそれに伴ってプレイヤーの行動範囲も増えていきました。そこは過去シリーズのひでん技に通じる部分であり、だんだんと行ける世界が広がっていく楽しみはオープンワールドと相性のいい要素だと思います。
逆にマップ全体がオープンワールドになったため、これまでのシリーズにあったダンジョン系のマップはほぼなくなってしまったのは寂しい所です。
ストーリーがいい
本作はストーリーも歴代ポケモンシリーズの中でもトップクラスに良かったと思います。
本作のストーリーは以下の3つのルートが存在していて、それぞれのルートを自由な順番で進めていき、最後すべてのルートをクリアするとエンディングにつながる最終章が解放されるようになっています。
・チャンピオンロード・・・ジム攻略。
・レジェンドルート・・・相棒のコライドン/ミライドンの能力解放。
・スターダストストリート・・・スター団との対決。
ジム攻略・ひでん技の収集・敵対する団との対決と、それぞれの要素はこれまでのシリーズを踏襲するものですが、今回はそこにいままで以上に引き込まれるストーリーが用意されていました。登場するキャラクターも好感を持てるキャラが多くて良かったと思います。個人的にはライバルポジションで戦闘狂として話題になったネモがお気に入りのキャラクターです。
自由度はそれなり
オープンワールドになったということで過去のシリーズ作品に比べると自由度は格段に増しており、概ねどんな順番からでも自由に攻略できるようになりました。
とは言え各地の野生ポケモン・トレーナー・ジムリーダー等はすべてレベルが決まっていたり、一部の場所に行くにはコライドン/ミライドンの能力解放が必要だったりと、普通にプレイしていればある程度は似通った順番で攻略することとなりそこは賛否両論なポイントです。個人的には地域ごとのポケモンやトレーナーの強さはマップ上でヒントのような形で示されていて、それでも頑張れば完全に自由な順番での攻略が可能なちょうどいいバランスになっていたと思います。
新要素:テラスタル
マップのオープンワールド化に並ぶ本作の目玉要素がテラスタル。過去作のZ技やダイマックスの発展形のようなもので、戦闘中に任意で発動することができ、そのポケモンの本来のタイプとは別に持っている「テラスタイプ」に変化させることができます。それにより元々のタイプの技をさらに強化したり弱点タイプを変更したりということが可能になります。
特に弱点の変更や本来タイプ不一致のサブウェポンを一致技にして強化する等、オンライン対戦での戦略の幅を大きく広げそうな予感のするシステムでした。オンラインのランクマッチの環境がかなり変わりそうな予感がします(シナリオ上では技威力の底上げぐらいにしか使ってなかったので)。
また、最初からテラスタルしているポケモンと複数人で戦うテラレイドも新規実装。これは前作ソード・シールドのマックスレイドの発展形と言った感じですが、正直かなり不満要素の多い部分となりました(詳細は後述)。
その他の新要素など
一部前の記載と重複もありますが、過去作品との違いや追加要素など。
- マップ全体がオープンワールドに(前作のワイルドエリアが全体に広がった感じ)。
- 「テラスタル」「テラレイドバトル」の導入。
- 「ダイマックス」「マックスレイドバトル」の廃止。
- ストーリー(ジム攻略等)が好きな順番で攻略可能に。
- わざマシンを作成可能に。材料は野生のポケモンを倒したり捕まえると入手できる「おとしもの」を使用。
- フィールド上で連れ歩いているポケモンに自動で戦わせる「おまかせバトル」。
- 最大4人まで同時に同じフィールドで遊ぶことができるユニオンサークル。
- 新特性・新アイテム・新しいリージョンフォーム等が追加。
- 預かり屋が廃止。タマゴはピクニックで入手可能。
- 戦闘ポケモンの「シンクロ」による性格厳選が不可能に。
- おしえ技が廃止。
- バトル施設が無くなった。
- 戦闘の演出をスキップできなくなった。
ざっと思いつく違いはこんなところです。やはり一番大きな違いはオープンワールド化とストーリーの自由度の増加でその他は細かい仕様変更と言った感じ。個人的にはシンクロでの性格厳選が不可能になったのは非常に不便で困りました。もう性格についてはおとなしくミントを使えということなのか。
これまでのシリーズにあったバトル施設はありません。第四世代や第七世代などのバトル施設では過去作のキャラクターとも戦うことができたのでなくなってしまったのは残念。アプデやDLCでの追加の可能性も無いわけではないと思うのでそちらに期待したいところです。
残念な所・不満点
続いて不満点や残念な所。
基本的には全体通して楽しめたと思いますが、細かい不満点があるのも確か。
※ここに書いていることは僕がプレイしていた2022年12月上旬頃の状況です。その後のアプデ等で改善されている可能性もありますのでご了承ください。
テラレイドがクソ
本作一番の不満要素がこれ。一切言葉を選ばずに言えば「クソ」です。個人的にはアプデで廃止してくれてもいいくらいの不満要素。
主なダメな所は以下の通り。
- マッチングの待ち時間が長すぎる。
- 一度待ち時間に入ったらキャンセルできない。
- そもそもマッチングしない。ランダム以外だとマッチング成功率5割にも満たない。
- レイドバトル中に頻発するフリーズ、処理落ち。
- 時間制限があるのに演出は飛ばせずフリーズや処理落ち中も時間経過している。
特にマッチングあたりはかなり酷いと思います。対処法を知らないとまともに遊べません。戦闘中のフリーズや処理落ちも酷く、時間制限があるという仕様と見事に悪い意味でのシナジーを発揮。正直これのせいで本作の全体的な評価が少し下がっています。
クリアや図鑑コンプに必須ではないというのは救いですが、やはり効率的な図鑑埋めや育成には周回がマストと言っていい要素なのでプレイしていてかなりのストレスポイントでした。
エラー落ちのバグ
これも困ったところで本作は結構頻繁にエラーを起こしてソフトが落ちます。本作は「おまかせレポート(自動セーブ)」がデフォルトなのでそのままの人にはあまり影響ないかもですが、厳選等を頻繁にするガチ勢などはおまかせレポートを切っている人も多いと思います(僕ものエラーで最大で1時間ぐらいが無駄になりました・・・)。
これはプレイに影響するバグなので早急にアプデで改善される可能性も高いと思いますが、必要な時以外はおまかせレポートをオンにするようにするか、それでも未セーブで落ちてしまったときはバックアップデータを使用する(タイトル画面で上+X+Bボタン)等の対処をしていくしかないと思います。
ダンジョンが無くなった
本作はマップ全体がオープンワールドになったことでこれまでのシリーズにあった所謂ダンジョンのようなものがほとんどなくなりました。これはそれぞれの好みの問題なので気にならない人もいると思いますが、個人的にはちょっと寂しいかなという感じでした。オープンワールドマップだけだとやはりやっていることが少し単調になりがちなので、過去作にあったビル内や敵組織のアジト・洞窟等のダンジョンがあったら寄り楽しめたんじゃないかと思いました。
そもそも本作ではよほどストーリー上で必要となる施設(自宅・学校・ジム等)を除くとほとんど「建物の中」という概念が登場しません。お店類も入口から直接購入画面に飛ぶようになっています。容量や製作パワー等の問題から仕方ないことかもしれませんが、この辺も少し寂しい部分です。
演出スキップが無い
上の方の変更点でも書きましたが本作ではシリーズお馴染みだった戦闘演出のスキップが無くなりました。『LEGENDS アルセウス』でも演出スキップは無かったと思うので今後オープンワールド系の作品はそうなるのかも。
僕もいつも1周目のプレイは演出カット無しでやっているので普通にプレイしている時には気になりませんでしたが、やはり周回しないけないテラレイドで敵ポケモンも含めた長い演出をだらだら見せられ続ける(勿論その間も制限時間は進む)のはしんどかったです。また、2バージョンある作品は1周目と別のバージョンで2周目を演出カットしてサクサクプレイをしていたんですが、本作は『バイオレット』での2周目をやるかどうかは一旦保留。
『ポケモンホーム』との連携について
本作は発売時点(2022年12月現在)では、まだ「ポケモンホーム」との連動機能はありませんでした。
しかし、2023年5月30日についに「ポケモンホーム」との連携が解禁されました。これにより過去作品から「ポケモンホーム」を経由して本作にポケモンを連れてくることが可能です。ただし送ることができるのはスカーレット・バイオレットで登場が解禁されているポケモンのみなので注意。
また、過去の作品では世代を遡ってのポケモンの輸送は不可能でしたが、ポケモンホームを利用した場合は第九世代(スカーレット・バイオレット)から第八世代(剣盾・ダイパリメイク・アルセウス)へのポケモンの移動も可能になっています(ただしこちらも輸送先のソフトで解禁されているポケモンのみが対象)。
総評
改めて評価をもう一度。作品評価:80点
広い世界を駆けまわって冒険しているような気持になれるオープンワールドのマップ、自由度が高いながらも出来のいいストーリー、魅力的な新ポケモンなどポケモンナンバリング作品の最新作として求められるクオリティは備えていた良作だと思いました。クリア・図鑑コンプまで飽きることなく一気に楽しんで遊べたと思います。
ただ、テラレイドの仕様やエラーバグ等の見過ごせないマイナスポイントがあるのも確か。また、オープンワールドにしたことによる弊害と思われる部分(’ダンジョンや建物の大幅削減や演出スキップの不可など)も目には付きました。今後アプデやDLC等がでてくる可能性もあると思いますので、それによる改善も期待したいところですね。
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