ゆめろぐ

ゆめろぐ

仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

おすすめのガンダム漫画を順番に紹介していく




ガンダムと言えば書店でも専用の棚が用意されるレベルの一大ジャンルとなっています。


本記事では、無数にあるガンダムの漫画の中から僕が実際に読んだ作品を順番にご紹介していきます。「久々にガンダム読みたいけど最近はどんな作品があるかわからない」「ガンダムの漫画多すぎてどこから入っていいかわからない」といった方の参考になれば幸いです。




<目次>

宇宙世紀(UC)系の作品

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』

 

  • 作者: 安彦 良和
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全24巻(完結済)

 
 
まずはこれですね。ガンダムの漫画を語る上でオリジンは外せないでしょう。


初代ガンダムのストーリーをベースに、実際にアニメの作画も行っていた安彦良和よるコミカライズです。


話の本筋はファーストガンダムですが、シャア・セイラの過去や一年戦争開戦までの経緯といったいままで描かれることのなかった部分も加えられ、さらに一部設定の見直し等がされている「一年戦争の決定版」とも言える内容となっています。


「これから初代のガンダムのストーリーを知りたい!でもアニメを全話見るのは大変!」という方には鉄板でオリジンを読破するのをおすすめできます。


また、前述の通りシャアとセイラの過去のような追加エピソードが加えられていたり、アニメ版の矛盾点や不自然な部分などの設定変更や追加設定がされていたりと、既にファーストを知っている人でも十二分に楽しめる内容となっています。

個人的にはニュータイプの描写がアニメよりも深堀りして描かれていたように感じたのが一番のポイントですね。物語終盤にどんどんアムロが"あっちの方"に行ってしまっているような感じとか。



また、本作はアニメ化もされていて、シャア・セイラの過去編が発売中、ルウム戦役編が現在劇場公開されています。(2017年9月現在)
また、併せてプラモデルもどんどんラインナップが展開されています。

こちらの方も引き続き楽しみですね。


『機動戦士ガンダム サンダーボルト』


  • 作者: 太田垣康男
  • 出版: ビッグコミックスペリオール
  • 発行: 連載中・17巻(2021年2月現在)

 
 
スペリオールにて連載中のオトナのガンダム。


一年戦争末期、戦局における重要なポイントである旧サイド4宙域、通称「サンダーボルト宙域」をめぐる連邦とジオンの戦いを描く。連邦とジオン両軍のエースパイロットの2人が主人公となり、2人の戦いを中心として話が展開していきます。


最近の作品の中では抜群のリアリティと勢いを誇る作品です。
また、残酷な描写も多く、主人公達がしているのは「モビルスーツのバトル」などではなく「殺し合い」であり、ガンダムは本来「戦争」を描いた作品で、戦争とは残酷で恐ろしいものであるということを思い出させてくれます。ゆえに苦手な人は苦手かもしれません。
作者独自の解釈でアレンジ・追加設定されてたメカニックも見どころです。サブアームから追加シールドぶら下げているジムは至高!



ちなみにアニメ化もされており、アニメ版のオーディオコメンタリーでサンライズのプロデューサーが「"あのガンダムの世界に行ってみたい"とか”あのMS乗ってみたい”とかよくありますけど、サンダーボルトの世界にだけは行きたくないですね(笑)」と言っていたのがサンダーボルトのリアルかつ残酷な世界観を表しているようで印象的でした。


序盤の物語の勢い・スピード感は最高でしたが、正直南洋同盟編に入ってからはちょっとグダグダになった感じで微妙かな・・・。







『機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝』

  • 作者: 太田垣康男
  • 出版: ビッグコミックスペシャル
  • 発行: 連載中・4巻(2020年6月現在)

 

ウェブにて配信されているサンダーボルトの外伝。1~3話程度で完結のオムニバス形式で、連邦ジオン両軍の名もなき兵士たちの戦いを描く。


モビルスーツはプロによる実際のガンプラ作例をデジタル処理で取り込んだもので、コミックスは全編フルカラー


物語本編の裏側で行われていた様々な戦いが一般兵達の視点で描かれており、やや大人な雰囲気はサンダーボルト本編と変わらず。少しいい話、悲しい話、残酷な話等様々で、後読感は初期のころのマスターキートンの様な感じを覚えました。


二巻では本編主役のあの人がエーススナイパーになった経緯が!


『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』

  • 作者: Ark Performance
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 
 
ドンパチしない異色のガンダム。一年戦争の末期、サイド3(ジオン本国)のズムシティ・でおきた総帥ギレン・ザビの暗殺計画と、それを追う一人の捜査官の物語。ガンダムの醍醐味であるはずのモビルスーツ戦闘はあまり描かれず、捜査官である主人公がギレン暗殺計画の真相と、それに関わるジオン公国の闇の部分を追っていくというサスペンス色の強い作品です。


誰がどっち派で、あいつも怪しくて…。正直頭を使って読んでいかないとよくわからなくなってしまうんですが、それだけに読み応えは抜群。



また、ストーリーのメインとなるのはオリジナルのキャラクターですが、「マ・クベ」「トワニング」「トト家の養子」「サイド6(リボー)に潜入した特殊舞台」などガンダム好きならニヤリとせずにはいられないキャラクターたちも随所に登場(人によっては名前のみや顔写真のみだったり)してきます。



あと、ヒロインのエリースがかわいい。

『機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー』

  • 作者: Ark Performance
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻(完結済)

 
 

サスペンスに続いて本作はドキュメンタリー風のガンダムです。一年戦争の最終決戦であるア・バオア・クー戦の生存者へのインタビューという形式で、戦場末期の両軍の状況などが語られます。N○Kとかでやってそうな戦後ドキュメンタリーっぽい感じ。


初陣の学徒兵、衛生兵、ジオンからの亡命など、様々な人物の視点から、一年戦争当時の技術的・政治的・経済的な観点も踏まえて語られます。一冊ですが非常に読みごたえのある、ガンダムファンであれば一読の価値は大有りです!


また、ジオン兵(特に一般兵)の視点から見た時の連邦の白い悪魔、ガンダムの恐ろしさが凄まじいですね。





『動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』

  • 作者: Ark Performance
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・21巻(2021年1月現在)

 
 

個人的にイチオシの作品。舞台は宇宙世紀0090頃、逆襲のシャアの数年前。元々の設定にも謎の多いジオンのエースパイロット「ジョニー・ライデン」と、彼の所属していたとされるエース部隊「キマイラ」の謎とその行方を解明していくのが話の主軸となっています。


上記のようなミステリー要素に加え、MSVをベースにしているだけあって、様々なレア機体マイナー機体が綺麗なイラストで登場してくる非常に読みごたえのある作品になっています。数あるガンダムの漫画の中でも、MSの作画についてはこの作者さん(グループ?)が頭1つ2つ抜けている感じがしますね。


ネオジオン総帥として決起を控えるシャア、最近アニメ化されたTwilightAXIS のメインキャラなど、他作品のキャラクターが多数登場してくるのもシリーズファンには楽しいポイントの1つ。本作を読んだ人に「一番評価が変わった人物は?」と聞いたら恐らく間違いなく全員がゴップと答えるのではないだろうか。


あとジョニ子がかわいい。



ギレン暗殺計画から本作までのArk Performanceによる三作品は、一部登場キャラクターやエピソードがクロスオーバーしたり繋がっている部分があり、併せて読むとより楽しめると思います。ただ、明確な続編と言うほどではないため、それぞれ単体でも十分に楽しめます。



『機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ』


  • 作者: 虎哉孝征
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全9巻(完結済)

 

タイトルは「こうげいのシン・マツナガ」と読みます。虹霓というのは虹の漢語表現なんだとか。


"白狼"シン・マツナガといえばMSVでジョニー・ライデンに続く知名度と人気を誇るジオンのエースパイロットですね。僕の記憶の限りでは「ギレンの野望」シリーズへの登場とガンプラMG(マスターグレード)での専用機の発売で一気に有名になったと思います。(僕もジョニーと併せてそれで知りました。)



名前は知っていても「結局何をしたのか、どこで活躍したのか」が実はよくわからなかったという人も多いシン・マツナガ。彼を主人公に、一年戦争における彼の軌跡を描いたのが本作です。MSVということで、ジョニー・ライデンや黒い三連星のメジャー所のほかにも、ロバート・ギリアム、トーマス・クルツなどの「名前は聞いたことあるんだけど…」なMSVパイロット達が多数登場するのも特徴。MSVファンにはうれしい所かもしれません。



ただ、それらのMSVキャラに加えて多数のオリジナルキャラクターも登場し話がややとっちらかってしまっているのが残念なポイント。また、宇宙世紀の史実(?)としてシン・マツナガ自体が目立った活躍をしていないためストーリーの盛り上がりがイマイチなのと、それを払拭するためか終盤がやや無理な展開になってしまった感も…。総じて惜しい作品というのが全体の印象です。コアなガンダムファンであれば外伝系の読み物としていいかもしれませんが、ガンダムに詳しくない人は「?」が並んでしまうかなというのが正直な感想です。


あとは作画の面で言うと、同時期連載のMSVモノである「ジョニー・ライデンの帰還」が色々と高クオリティのためそこと比較されてしまうのが中々苦しいところか…。でもこれを読んでマツナガの白ザクのガンプラは買いました(笑)。



余談ですが三巻あたりで気づきましたが本作の作者さんは過去に「終戦のローレライ」のコミカライズをされていた方だったんですね。終戦のローレライはガンダムUCの原作者の福井晴敏さんの小説で、個人的に大好きな作品だったので小説も漫画版も読んでました映画版についてはノーコメント。この人の人物作画(特に女性キャラ)は全体的に丸みがあるというか、言ってしまえば芋っぽいところがあるんですが、個人的には味があって好きです。パウラかわいいよパウラ。




『機動戦士ムーンガンダム』


  • 作者: 虎哉孝征
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・7巻(2021年3月現在)

 

『ガンダムZZ』に登場したコロニー「ムーン・ムーン」を舞台に、『ZZ』と『逆襲のシャア』『UC』を繋ぐ物語。作中の時系列は前述の通り『ZZ』の後、『逆襲のシャア』の直前となる宇宙世紀0092年前後。ロンド・ベル隊のエース、そのライバルであり決起の時を待つ赤い人、ジオンの姫君等、周辺の作品の重要キャラクターも多数登場している。(ゲスト出演のようなレベルから本格的に本編に関わってくる人まで参戦具合は様々)



2019年3月現在ストーリーはまだまだ序盤ですが、本作は原作を『ガンダムUC』『ガンダムNT』と同じく福井晴敏さんが手掛ており、きっちりと『逆襲のシャア』『ガンダムUC』に繋がる展開が期待できるのではないかと思います。


それと、特に気になるのはやはり主人公機のムーンガンダム。情報はまだ少ないですが、特徴的な形状の背中のサイコプレートがかなり秀逸なデザインになっていると思います。


【ガンプラ作りました!】
www.yumekichi-blog.com







『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』

  • 作者: 大森 倖三
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全17巻(完結済)

 

機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)の公式コミカライズ。



内容は小説版(原作)ともアニメ版とも微妙に違っていて、両方の中間のようなイメージ。前半と終盤がアニメ寄り、中盤が原作寄りな感じです。アニメ版をベースにアニメには入れられなかった原作の重い話も(一部)盛り込まれています。「アニメ見て原作にも興味持ったけど活字は苦手だな」って方にはちょうどいいかもしれません。



アニメ版にはない要素としてはダカールでのカイ・シデンの活躍が見れたのがカイ好きとしては良かったです(話は超重いが)。



作画は00のコミカライズなども担当した大森さん。人物・MSともに丁寧に描かれています。後半どきどきめっちゃ顔が濃くなってる人もいますが(笑)




やっぱりマリーダさんかわいいよね。






『機動戦士ガンダムUC バンデシネ Episode:0』


  • 作者: 大森 倖三
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全3巻(完結済)

 
アニメでは語られなかったガンダムUC本編の前日譚。ネオジオン残党”袖付き”による「シナンジュ強奪事件」の裏側を描く。作者はバンデシネ本編から引き続き大森さん。
バンデシネもそうでしたが小説版ベースのためか話はまあまあ重いです・・。その分濃密ですが。作中である人物によって語られた「薄汚れた秩序か正義の戦火か」という言葉は、本編でミネバとリディの間でも語られたUCのテーマの一つだと思います。


個人的にはまだ「大佐LOVE」じゃなかったころのアンジェロ君が描かれていたのが中々新鮮でした。




『機動戦士ガンダムNT』

  • 作者: 大森 倖三
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・5巻(2021年2月現在)


『ガンダムUC』の続編である劇場版作品『ガンダムNT(ナラティブ)』の早速のコミカライズ。作者は勿論、『UC』から引き続き大森倖三さん。

1巻オビの「映画で語られることのなかった」の煽り文句の通り、映画版で描写されていなかった部分や新キャラ等も加えての内容になっています。
正直映画は理解を追い付かせるので精一杯だったので、コミック版ではじっくり物語を補完していってくれたらいいなぁと思います。




 
 
【劇場版の感想(ネタバレ有り)】
www.yumekichi-blog.com


『機動戦士ガンダムUC バンデシネ episodeEX2 獅子の帰還』


  • 作者: 玉越 博幸
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻(完結済)

ガンダムUCの外伝作品の一つ。
技術的特異点「シンギュラリティ・ワン」となったユニコーンガンダムを巡る連邦の思惑の中で翻弄されるリディ・マーセナスを主役として、『UC』のその後を『NT』に繋がる物語として描いている。


『UC』本編を知らないと何のことやらわからない内容ですが、『NT』のキャラクターなども登場するので、『UC』『NT』などの福井シリーズが好きな方は読んでおいていい内容だと思います。





『機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男』


  • 作者: 葛木 ヒヨン
  • 原作: 福井 晴敏
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻(完結済)

 
歴代ガンダム戦艦の艦長、かく語りき。
舞台は宇宙世紀0093年、逆襲のシャアの第二次ネオジオン紛争の直後。


ファーストから逆襲のシャアまで、ブライト・ノアの視点でアムロ・レイやカミーユ・ビダンら歴代ニュータイプとの関わりを振り返る。歴代主人公たちとは違う、大人の立場から観た宇宙世紀。


タイトルの通り最後にはユニコーンに繋がるようになっていて(本作のシナリオ担当はユニコーンの原作者の福井晴敏)、ユニコーンで「カッコいい大人の背中」をバナージに見せたブライト艦長の覚悟の裏側が垣間見える。


1冊完結と読みやすく、ガンダムユニコーンや宇宙正規のガンダムシリーズが好きな人ならば読んでおいて損はなし。ガンダムを愛するすべての"大人"に。



 
 






『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』

  • 作者: 森田 崇
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)

 


「名もなき歴戦のパイロット達のドキュメンタリー」という連邦のプロパガンダ番組の形で描かれる1話完結オムニバス形式のガンダムUC外伝作品。



ユニコーンの外伝ということで、そこに登場するMSや人物に繋がるエピソードが中心となっています。スタークジェガンやバイアランカスタムなど、ユニコーンで登場したMSの活躍や裏話などが描かれています。


また、本作で登場する人物はユニコーンのストーリー上で名前のあるメインキャラクターではなく、量産機のパイロットや整備兵などのいわゆる"モブキャラ"であり、各エピソードの終盤で「あの時のコイツの話だったのか!!」となってくるところが外伝作品として上手く作られているなぁと感心しました。個人的には2巻収録のMSパイロットと整備兵の文通の話が大好きです。


次で紹介する『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う 』は本作と対になる形のネオジオン目線からの外伝作品。併せておすすめです!!






『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う 』

  • 作者: 白石 琴似
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)

 

上でご紹介した『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』と対となる、ネオジオン視点からのガンダムUC外伝作品。『星月の欠片』と一部キャラクター等がクロスオーバーすることもあり、ガンダムUCファンならば2作品併せておすすめしたいと思います。



セルジ少尉(序盤でユニコーンのビームマグナムにカスって落とされた人)、パラオ攻略戦時のドライセンのパイロット、トリントン基地襲撃の際のゼーズールのパイロット等々、UC本編に登場したモブキャラ・モブMSにスポットがあてられ「あの時あの機体に乗っていた人の話だったのか!」となる構成となっています。本編では台詞も無くどんな顔かすら描かれていない"名も無き一般兵たち"にも、それぞれバックグラウンドとなる物語があるということを感じられるのは外伝ならではの楽しみと言えますね。



本作はタイトルにもある袖付きの"機付長"がストーリーのメインに据えられています。機付長とはそれぞれのMSの整備責任者といったところでしょうか。戦場で戦うパイロットではなく、それを送り出し無事に帰ることを祈る整備士たち。一般のガンダム作品とはまた違った趣がある作品です。




そういえば作者の白石 琴似さんは昔(もう10年以上前)Gジェネの4コマとか書かれていました。ギャグパート等の作画なんかは当時の面影があって懐かしいですね。





『機動戦士ガンダムUC テスタメント』


  • 作者: 虎哉孝征
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)

 
モビルスーツが意思をもっているかのように物語の語り部となるかなり異色な作品。タイトルはユニコーンになっていますが、一年戦争からユニコーンまでの宇宙世紀を網羅した内容になっています。



意思を持った(かのような)モビルスーツの視点から、争うことをやめられない人間の行いを俯瞰的に語るというかなり斬新な試みに挑んだ作品となっており、内容はポエミーでもあり哲学的でもあり後半の雰囲気は神話的でもあったり…。この辺りは絵柄のクセも含めて、好き嫌いはかなり別れるというか読む人を選ぶ作品だとは思いますね。



例えば1巻収録の「デルタの鼓動」では、翼を得ることができなかった"わたし"(開発段階で可変機構をオミットされたデルタガンダム→百式)が、"デルタプラス"という新しい名前と"翼"を得て再び目覚めるまでのエピソードを、デルタガンダム自身の回想録のような形で百式系モビルスーツの系譜と共に描かれています。



他にも「シャアが登場したMS」「ジム系の系譜」「ドム系の系譜」「フルアーマーを冠した機体の系譜」など、各話のテーマにそってMSVを含めてかなりの数のモビルスーツが登場します。登場モビルスーツ種類数では他作品の追随を許すことはなさそう。



ちなみに作者は一つ上の『虹霓のシン・マツナガ』の虎哉さん。ユニコーンの原作(小説)の挿絵もやっていたんですね。それは本作を読んで始めて知りました。



『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』

  • 作者: 葛木ヒヨン
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 

『ガンダムUC』の外伝作品で、時系列的には『ガンダムUC』の二年前。
普通のパイロットでもニュータイプと同等の能力を得ることができる「ナイトロシステム」を巡る戦い。


量産型ΖΖや量産型百式改など通好みの機体が見れるのが一番の良かったポイント。ただ、キャラクターもMSも絵は非常に綺麗なんですが、全体的に動きがないと言うか躍動感に欠けて戦闘シーンがどれもイマイチ何をしているのかわからない静止画にしか見えないのが残念な所。キャラクターも個々の魅力がイマイチで、誰が誰なのか、誰がどのMSに乗っているのかがすぐわからなくなる…。



あと時々ネタなのかマジなのかわからない所があるのも特徴(?)。「メガ粒子のカタマリ」にビクンッてなったのは正直笑った(笑)


続編『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』と話が繋がっていて本作だけではやや中途半端な終わりに感じるので、読む場合は2作続けて読むのがおすすめ。




 
 
 

『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』


  • 作者: 葛木ヒヨン
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全6巻(完結済)

 

『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』の続編で、同じく『ガンダムUC』の外伝作品。前作の2年後、『ガンダムUC』本編の直前の話。


前作から引き続いて「ナイトロシステム」を巡る戦いに、本作ではユニコーンガンダム3号機"フェネクス"も登場し『ガンダムNT(不死鳥狩り)』の伏線にも繋がる展開に。前作からの主要メンバーにアニメ作品の懐かしいキャラクターまで加わって、中盤からはだんだんと面白い展開になってきたのですが、ラストが駆け足で無理矢理話を畳んだような感じになってしまった(打ち切りという説もあり)のが非常に残念です。



前作の『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』から主要な登場人物や設定が登場しているのですが、その辺の説明が本作から入る人には分かりにくくて不親切。そのため、前作未読の場合はまず先に前作を読まれるといいと思います。


前作本作共通の特徴として他の『ガンダムUC』外伝漫画作品からの登場キャラクターがチラホラ。他の作品を読んだことある人はニヤリとくる所があるかも。



 
 
 

『機動戦士クロスボーン・ガンダム』


  • 作者: 長谷川 裕一
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全6巻(完結済)

 
『F91』の続編的な位置づけとなる漫画オリジナル作品。時系列的には『F91』の数年後となり、同作品のキャラクターも多数登場。


クロスボーンといえば、まず絵柄の好き嫌いが別れるところかと思います。ガンダムぽくないという意見もわかるけれど、個人的に本作のガンダムのデザインは全シリーズ通してもトップを争うぐらい好き。ゲデモノデザインと言われがちな敵側(木星帝国)のメカについても、劇中で「地球とはまったく環境の異なる木星で100年以上生活していた人々は、もはや地球人とは別の生き物と言えるのかもしれない」といった事が語られていることを踏まえてみると、むしろこの"ガンダム世界のモビルスーツぽくなさ"こそ正解なんじゃないかと感じます。


ストーリーについては富野監督が原作と言うことできちんと"ガンダムの物語"をした上で、作者の長谷川さんの作風なのか「胸が熱くなる少年漫画のノリ」が用意されているのが特徴です。心に残る熱い名ゼリフ、名言が多いのも本作の大きなポイント。

  • 「おれは人間だ!人間でたくさんだっ!」
  • 「ならば海賊らしく・・・。いただいてゆくっ!」
  • 「神よ、もし本当におられるのでしたら・・・。決着は"人間"の手でつけます。どうか手を、お貸しにならないで」
  • 「安心したよっ!ドゥカチっ!あんた・・・まだ人間だっ。(略)心のゆがんだだけのただの人間だっ!」


主人公トビアの台詞から。他にも他のキャラのも含めると色々思い付きますが、名言が多い作品はゲーム等で声がついたときが楽しいですね。Gジェネにクロボン勢が参戦したときはずっと使ってました。ファンからはずーっと期待されてたことですが、いつかアニメ化もしてほしいです。


もうひとつこの作品で印象的なのはここまでのガンダム世界の時系列で散々やってきた、「ニュータイプはヒトの進化系なのか」「人々がニュータイプになれば争いはなくなるのか」という命題に1つの答えを提示したこと(繰り返しになりますが原作は富野監督)。ストーリー的にはいい流れだったと想いますが、個人的にはちょっと悲しい結論かなと思いました。




『機動戦士クロスボーン・ガンダム -スカルハート-』

  • 作者: 長谷川 裕一
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻(完結済)

 
クロスボーンガンダムの本編の前・中・後の6エピソードが描かれた外伝短編集。

  • ウモンじいさんのボールでドム6機撃墜のエピソード。
  • ガンダム界随一の名前の長さを誇るヒロイン”トゥインク・ステラ・ラベラドゥ”。
  • アニメシリーズでは有名なある人と同一人物であることが示唆されている"木星じいさん"グレイ・ストーク。

 
等々。お猿の話でさらつとNTが人の進化形であることを否定してるのがクロスボーンぽいです。
ちなみにタイトルのスカルハートは木星戦役後に改修された「クロスボーン・ガンダムX1改・改」(このネーミングも最高)の通称から。



『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』


  • 作者: 長谷川 裕一
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全3巻(完結済)

 
クロスボーンガンダムのその後を描く続編。宇宙海賊に残ったトビアと、新総統率いる木星帝国の新たな戦い。


タイトル(なんか荒野の七人とか七人の侍っぽい)の通り、7人の精鋭部隊"鋼鉄の7人"を揃えて戦いに望み、傷つきまた一人と倒れていく展開はベタではあるもののやはりアツくなりますね。終盤の展開の盛り上がりはガンダム漫画屈指かと思います。後のVガンダムに続くキーワードも多々登場し、きちんとF91とVの繋ぎを果たしているところも面白いです。


個人的には当初モブかと思っていたミノル・スズキがとってもよかったです。ガンダムお馴染みのイケてるおっさん。「諸君の命などいらぬっ!生き残れ!以上だ!」ってセリフが最高にかっこいいです(CCAのブライトさん意識してる?)。





『機動戦士ガンダム ヴァルプルギス』


  • 作者: 葛木 ヒヨン
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・6巻(2020年9月現在)

 

今一番"謎"なガンダム。



舞台は第一次ネオジオン戦争終結後の宇宙世紀0089年。作品の時系列としては『ガンダムZZ』と『逆襲のシャア』の間の話。なぜか父親から「本気を出すな。平凡に生きろ」言われ続けてきた少年マシロ。コロニー内で突如始まった戦闘の中で、彼の前に現れたのは真っ白いジ・O。導かれるように操縦桿を握ると、ジ・Oの装甲はパージされ"真の姿"を現す。



何故か"パプテマス・シロッコ"の記憶を持つ主人公マシロ、その彼を追う第一次ネオジオン戦争で死んだはずの"ハマーン・カーン"、そして白いジ・Oの中から姿を現した"ガンダム"。かなり多くの謎や伏線を披露した第1巻でしたが、今後の展開に期待したいところです。



そして、オーヴェロンのプラモデル化も非常に楽しみです。







『機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-』


  • 作者: ことぶき つかさ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)
  • 続編: 機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのメモリーより-


またしても戦わないガンダム。ほぼ戦闘描写はなく、その文字数の多さに驚きます。


舞台背景は劇場版Zガンダムの時代。本筋のストーリーを補完するような形で、カイ・シデンの視点から描かれるオムニバス形式のサイドストーリー。基本的にはファーストもZガンダム(特に劇場版)をよく知っている人向けに、裏話を描いた作品です。


「Zにおけるアムロ専用機であるディジェはどうしてジオン系の見た目をしているのか?」「アムロらホワイトベースのメンバーが振り返る一年戦争」など、ファンとしては刮目せざるを得ない非常に濃い"読み物"となっています。

『機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのメモリーより-』


  • 作者: ことぶき つかさ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)
  • 前編: 機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-

カイ・シデンのレポートの続編。続編とはいいつつも本作は初代ガンダムが中心となったストーリーです。作中の"現在"は宇宙世紀105年、カイの回想という形で一年戦争時のエピソードが語られていきます。


相変わらず文字量がかなり多く、モビルスーツが動くシーンは殆どないですが、その分読み応えは十分。じっくり中身を咀嚼しながら読んでいくと、一般的なコミックスの2~3倍の時間がかかります。


前作もそうですが、要は既存の作品を深堀りする系の作品のためガンダムをあまりよく知らない人には「?」かもしれませんが、ガンダムに詳しい人・特にファーストのファンの方にはおすすめできる濃密な作品です。



『ことぶきつかさ短編集 いけ! いけ! ぼくらのVガンダム! !』

  • 作者: ことぶきつかさ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻(完結済)


基本的にギャグテイスト中心でセクシー要素多めの短編集。

前半はVガンダムが中心で、マーベットやシャクティのキャラ崩壊っぷりは見物。Vガンダムを未視聴だとちょっとつらいかも。"カテ公"の愛称(?)は多分この作品から。
後半は様々な作品から。終止シリアスな展開の"ソロモンの悪夢"誕生秘話や、『カイ・シデンのレポート』シリーズの特別予告編は必見。



 
 
 

『機動戦士ガンダム戦記 REBELLION Lost War Chronicles』


 

  • 作者: 夏元雅人
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)

 



本作はガンダムゲームの1ジャンルを切り開いた同名のPS2用ゲームソフトのコミカライズです。地球上を舞台に、連邦・ジオンの部隊両方の視点から物語が進行し、やがて両部隊は戦場で激突する。


ガンダムの外伝物のコミカライズと言えばこの人ですね。この人の作品はメカ・キャラ共に非常に綺麗に描かれていて、作品に登場するモビルスーツだけでも見る価値ありです。陸ガンにゲルググにスナイパーⅡなど、アニメではあまり見ることの出来ないMSの活躍が見れるのが一番のポイントですね。



キャラクターも魅力的に描かれていて、ゲームをベースにした独自のストーリーも読んでいて面白い作品です、が…本作にはみんなのトラウマが。
ストーリー上必要だったのかもしれないけど、個人的にはあそこがなければ文句なしの名作だったなあ。



「撃つなラリー!!」



『機動戦士ガンダム外伝 REBELLION 宇宙、閃光の果てに…』

  • 作者: 夏元雅人
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全3巻(完結済)


ちなみにガンダム好きな方にはお馴染みですが、タイトルの「宇宙」は「そら」と読みます。


夏元雅人による外伝漫画の第2弾。PS2用ソフト「機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙」に収録されていた外伝ストーリーである「宇宙、閃光の果てに…」のコミカライズ作品です。同じ作者ということで、前作であるLost War Chroniclesのキャラクターもちょいちょい出演しています。



舞台は主戦場を宇宙へと移した一年戦争終盤。隠密任務を受けた独立部隊「サラブレッド」に配備された2機のガンダム、「ガンダム4号機」「ガンダム5号機」を中心に物語が展開していきます。地上戦がメインだった前作に対し、本作は宇宙戦がメインとなります。


そしてゲーム版と同じく○○○が○○ないifストーリーも収録。そちらはソロモンの悪夢氏や3倍じゃない方の紅い人、不死身の第四小隊など一年戦争の両軍のエースがゲスト出演の豪華な大乱戦に。


なお、ヒロインであるオペレーターのミユ・タキザワのゲームでの声は釈由美子さんだったんですね。


リリアかわいいよリリア。




『機動戦士ガンダムU.C.HARD GRAPH 鉄の駻馬』

  • 作者: 夏元雅人
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全2巻(完結済)


「クワラン曹長」と聞いてすぐにピンと来る人はどのくらいの割合でしょう?
ある意味伝説の回となったファーストガンダムの第14話「時間よ、とまれ」にてワッパというホバーバイクを駆り生身でガンダムの破壊に挑んだ男がクワランです。


そしてまさかのクワランを主人公としたのが本作。いってみればアニメのガンダム14話の前日譚といったところでしょうか。舞台は一年戦争の序盤、クワラン曹長と仲間達が地球におりて劣悪な環境に悪戦苦闘しながらも任務をこなしていき、やがては連邦軍がついに戦線に投入したモビルスーツと合間見える…。作者は外伝コミカライズではお馴染みの夏元さんです。人物・メカニック共にクオリティの高い作画は鉄板です。


元々は「U.C.HARD GRAPH」という"リアルさ"に重点をおいたミリタリー色の強いプラモデルシリーズがあり、本作はその世界観をベースにして構築されています。併せてMSにのらない人物が主人公ということで、MS同士の戦闘がメインになりがちな他のガンダム作品とはまた違った趣のある作品です。


泥臭いのが好きな方におすすめしたい良作です。


 

『GUNDAM LEGACY』

  • 作者: 夏元雅人
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全3巻(完結済)

 


宇宙世紀を舞台に様々な時代・キャラクター・シチュエーションにスポットをあてて描かれるオムニバス形式の短編作品。作者はガンダムの外伝ではお馴染みの夏元雅人さん。


  • レビル将軍が黒い三連星に捕虜にされてから脱走して「ジオンに兵なし」の演説を行うまで 
  • 一年戦争でEXAMを巡る争いを戦い抜いたユウ・カジマがアクシズショックの光に見たものは… 
  • ジオン劣勢となった地上での「闇夜のフェンリル隊」の最後の戦い 
  • 戦闘機乗りだった「踊る黒い死神」リド・ウォルフがMSにおいてもエースパイロットとして恐れられるようになるまで

 
など、ガンダム好きの琴線に触れそうなエピソードが多数用意されています。ジオニックフロント(PS2用ソフト)のようにあまりメディア化がされていない作品が取り上げられているのも嬉しいところ。


マドロック、ザクⅡC型、ジムクゥエルなど、普段あまり活躍する姿を見れない機体が描かれているのもポイントの1つ。


また、他の夏元作品に登場する外伝のキャラクターもクロスオーバーで多数出演します。ラストの3巻は外伝キャラオールスターのオリジナルストーリーとなっていて、作者のファンとしても見逃せない作品です。





『機動戦士ガンダム戦記 U.C.0081 -水天の涙-』

  • 作者: 夏元雅人
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 

PlayStation 3用ゲームソフト「機動戦士ガンダム戦記」のコミカライズです。上の方の「機動戦士ガンダム戦記 REBELLION Lost War Chronicles」とはハードも新たにした別作品ですね。連邦・ジオン両軍のそれぞれの部隊の視点で交互にストーリーが進行するのは前作と同じ形式です。
 

舞台は一年戦争終結後の宇宙世紀81年、初代とスターダストメモリーの間の出来事ということで連邦側はジオン残党の討伐部隊、ジオン側は連邦に新たな戦いを仕掛けようとする残党部隊が主人公になっています。
 

本作の一番の特徴はやはり新たに追加・新規デザインされたモビルスーツでしょう。前作では陸戦型ガンダム・ジムスナイパーⅡ・陸戦型ゲルググといった既存の量産機が活躍したのに対し、本作ではガンダム7号機・重装フルアーマーガンダム・ジーライン・イフリートナハトなどの(設定自体は過去からあったものの)ストーリーのメインとしてスポットがあたるのは初めてな新機体が多く登場します。

MSについては前作・本作どちらの形がいいかは個人の好みにもよりそうですね。


僕はどちらかと言えば陸ガンのような量産機の活躍の方が見たいタイプですが、本作の重装フルアーマーガンダムのようなゴテゴテした機体も大好きです。



『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』

  • 作者: 夏元雅人
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・16巻(2021年3月現在)

 
 
 
OVA作品『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』をコミカライズ。作者は外伝コミカライズでお馴染みの夏元雅人。高クオリティな人物・メカニック作画は相変わらずです。



単純なコミカライズではなく、各主要キャラクターがそこに至るまでの経緯など、大幅なエピソードの追加や修正が加えられています。さらに、ガンダム試作1号機のチョバムアーマー・水中装備・重装バージョンなどのMSの追加バリエーションや、GファイターⅡ・アッザム改修型などのMSV機体なども数多く登場。さらにさらに、アリス・ミラー、サンダースなどの他作品からのゲストキャラクターや、本作のオリジナルキャラクターも追加されています。作者の別作品からのキャラやMSも多数登場していて、まさにやりたい放題な感じになっていますね。



このあたりのオリジナルの展開や新キャラ・ゲストキャラについては賛否あるかと思いますが、僕個人としては蛇足感もなく原作をどうアレンジしてくるのか読んでいて続きが純粋に楽しみでした。追加のMSやキャラクターについては「原作には出てないが確かにそこにいてもおかしくはなかった」というラインできちんと纏められている点が大きいかもしれません。



また、原作以上に登場人物の情念のようなものを強く感じさせるシーンも数多くあり、『0083』という作品の根幹はちゃんと表現されている作品であると感じました。個人的には原作の0083を未視聴の人はもちろん、「原作が好き」という人にも一見の価値ありとおすすめできる作品だと思います。0083の忠実なコミカライズを期待すると「なんだこれ?」となりかねないですが、0083の世界を舞台とした「if」のストーリー(別世界線みたいな)と考えれば結構楽しめるのではないかと思います。個人的にはシーマ様の背景や過去が綺麗に掘り下げられているのが大きなポイントでした。



15巻では星の屑も最終段階に突入。
ますますカオスになっていく展開(パープルトンさんの暴走も含めて)、星の屑がどのような結末を迎えるのか、色々な意味で非常に楽しみです。





『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク』


  • 作者: おおのじゅんじ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 
 

PS3用ソフト「機動戦士ガンダム サイドストーリーズ」に収録されたオリジナルシナリオのコミカライズ。


ストーリーの流れとしてはガンダム戦記等に近く、一年戦争の時代を舞台に原作ゲームのシナリオに沿って連邦とジオン両部隊の視点から物語が進行し、やがて交わっていくというもの。


原作であるゲーム版の方は各所で酷評される残念な出来となってしまいましたが、僕はゲームオリジナルストーリーであるミッシングリンク(特にジオン側)は好きだったのでコミカライズも純粋に楽しんで読めました。


ペイルライダー、イフリート・シュナイドなどプラモデル化や他のゲームへの登場を果たした本作オリジナルの機体の活躍も見所の1つ。



他に個人的になポイントとして、作者のおおのじゅんじさんの作画がオリジン風(安彦タッチ)というところですね。最近では「ククルスドアンの島」のコミカライズをされています。アンネローゼのその後は描いて欲しかったなぁ。




『機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島』

  • 作者: おおのじゅんじ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全5巻(完結済)

 

ガンダムファンであればククルス・ドアンという名前を聞いたことのある方も多いと思います。ファーストガンダムのテレビ放送でら色々な意味で伝説の回となった第15話「ククルス・ドアンの島」に登場したジオン軍の脱走兵です。登場回のストーリーに対しての評価や特徴的すぎる作画等から、1話のみの登場ながら中々の知名度を誇る人物です。



本作のタイトルから「アニメのドアン回に深堀りを加えたのコミカライズかな?」と思いがちですが、ストーリーの中でメインとなるのはドアンがかつてジオン軍にいた頃率いていた小隊のメンバーです。隊長の逃亡により散り散りとなった部下たちが、各々現在の戦場に立ちながらドアンのことを回想する形式で進んでいきます。なので「ドアンの活躍が見たい!」「あの伝説の回のコミカライズを待ってた!」という方は肩透かしを喰らってしまうかもしれません。



ちなみにタイトルの通り本作はジ・オリジンの外伝的な位置づけのようですが、オリジンを読まれた方はご存じの通りそもそもオリジンでは「ククルスドアンの島」のエピソードは出てきません(どちらかというとMSの描写がオリジンのMSVとして描かれている)。残念ながら本作中でもテレビ放送されたストーリーは描かれませんでした。ちなみに作者はミッシングリンクを担当していたおおのじゅんじさん。オリジン画風に似た安彦タッチが特徴で、本作もオリジンの外伝として違和感なく読むことができます。








『機動戦士ガンダム U.C.戦記 追憶のシャア・アズナブル』


  • 作者: 大森 倖三
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻(完結済)

 

赤い彗星を愛するすべての人に。


タイトルの通り、シャアを題材とした1~3話完結のオムニバスです。とは言いつつもシャアが主人公の話よりも、彼に関連する周囲の人物のエピソードが多くなっています。恐らく公式設定ではないと思いますが、ニューヤークやジャブローの戦いの裏側でシャアに影響された・翻弄された人々のエピソードが深堀りされていてガンダムファンであれば宇宙世紀の読み物として十分に楽しめるのではないでしょうか。



個人的に一番よかったのは「多分世界で一番有名なジムのパイロットの話」ですね。これ以上は内容のネタバレになってしまうので、どういった意味かは是非作品を読んでいただきたいですね。



作者の大森さんは00やユニコーンのコミカライズも担当しており、ガンダム漫画ではお馴染みです。



ちなみに本作のタイトルにある『UC』は『ユニバーサルセンチュリー(宇宙世紀)』という意味で、ユニコーンとは無関係です。





『機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー』



  • 作者: たいち 庸
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・9巻(2021年1月現在)

 

ガンダムの外伝ゲームの代表作とも言えるブルーデスティニーシリーズのコミカライズ。


新たな解釈による追加設定や新キャラクター、ブルー0号機・マリオン専用サイコミュザクなどの新モビルスーツも多数登場しています。また、『ミッシングリンク』のスレイヴ・レイス隊や『宇宙、閃光の果てに…』のサラブレット隊等の他外伝チームがゲスト出演していたりもします。


ブルー系のMSが好きな僕としてはメディアのあまり多くなかった本作が深堀りされるのは嬉しいところですが、新キャラや新機体を登場させるためにやや間延びしている感は否めないところ。「追加部分が蛇足」「喋りまくるユウに違和感が強い」といった意見もちらほら見かけますね。







『機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で』


  • 作者: 才谷 ウメタロウ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 

待ちに待ったコロ落ち!!
ドリームキャストで発売された知る人ぞ知る名作ソフト『機勅戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で』の待望のコミカライズです。ゲームの方はもう20年近く前になるんですね。クリア後に応募すると貰える特典ディスクで戦えるアムロのガンダム(こっちはジムなのに笑)が滅茶苦茶強くて全然勝てなかったのはいい思い出。
 
小説版や本作オリジナルのキャラクターやMSの新規設定のバリエーション機が新たに参戦し、ストーリーも再構築されています。新キャラや新機体をバンバン出してくるところは最近のガンダム漫画での馴染みのパターンなんですが、やりすぎて元のストーリーの良さを消してしまっている作品もチラホラ・・・。本作は原作のミリタリー色強めのハードで泥臭い世界観を活かしつつ、小説版のシナリオに沿って淡々とまとめられているといった印象です。巻数も手ごろなので、コロ落ちのストーリーをおさらいしたいというときにはちょうどいい作品に仕上がっていると思います。








『機動戦士ガンダム ANAHEIM RECORD』

  • 作者: 近藤 和久
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 

宇宙世紀を駆け抜けた名モビルスーツはいかにして誕生したのか。ガンダムの歴史と共にあり続けたアナハイムによるモビルスーツ開発秘話。



モビルスーツ開発のエンジニアにスポットがあてられ、技術的な問題や社内外での政治的なかけひきメインに描かれる異色の作品。性能を突き詰めたいエンジニアとビジネスの視点で量産機に力を入れたい経営層など、中々にリアルな企業ドラマが展開されます。

1巻~3巻の途中ぐらいまではモビルスーツ開発の現場に焦点が当てられたドキュメンタリー色が強く、それ以降はUC計画に繋がるビスト財団の暗躍も描かれてサスペンス要素が深まってきます。




モビルスーツ同士のカッコイイ戦闘シーンが見たいという人には合わないかもしれませんが、「こんな題材もアリなのか!」と、ガンダムというコンテンツの奥深さを感じさせてくれる作品ですね。





『機動戦士ガンダム MS戦記REBOOT』

 

  • 作者: 近藤 和久
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全3巻(完結済)

 
 

ガンダム漫画の大御所、近藤和久によるMS戦記の再始動。
一年戦争開戦からジオンの地球侵攻作戦、そして地上での攻めぎあいと、一年戦争初期の戦いが近藤氏得意のミリタリー色の強いタッチで描かれます。地球侵攻直後は制空権を連邦に握られていたジオン軍が、対抗措置として空中航空母艦ガウの開発を進めることで徐々に優勢に回っていくあたりのエピソードなんかは、あまりアニメ作品等では細かく語られることもないところですね。


ちなみに過去作品のMS戦記とは今のところ関連はありません。



 
 
 

『機動戦士ガンダム カタナ』


  • 作者: 曽野 由大
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全7巻(完結済)
  • 前作: 機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊

 
 


任侠ガンダム。(オルフェンズとは別)


舞台は一年戦争終結後の宇宙世紀0084年。地球連邦軍は内部の腐敗化と、ティターンズの台頭による規模縮小が進んでおり、かつては「連邦の懐刀」と恐れられた対テロ任侠部隊「BGST(バーゲスト)」も例外ではなかった。主人公はバーゲストに新たにやってきた隊長の少年。専用機である「ストライカー・カスタム」を駆りバーゲストと連邦の建て直しを宣言する。


基本的にMS同士の格闘戦が主体だったり、「仁義」なんて言葉が沢山登場するのが本作の大きな特徴です。作画については好みの別れるところだと思いますが、MSの格闘時の躍動感はなかなかのものだと思います。


また、ジムジャグラー・量産型ビグザム・オッゴなどのマイナー機体や、ブルーデスティニー・アレックス・サイサリスなどの意外な機体の活躍が見れるのも外伝漫画ならではですね。



アーケードゲーム「戦場の絆」とのコラボレーション要素が強く、本作の主人公機である「ストライカーカスタム」をはじめ多数の機体が「戦場の絆」に登場したり、当時「戦場の絆」をあつかったテレビ番組に出演していたインパルスの板倉俊之さんをモデルにしたと思しきキャラも登場しています。



正直設定的にはややあり得なく感じますし、作画も含めて好き嫌いは別れる作品だと思います。あくまで正史とは別の、外伝と割り切って楽しむのがいいかもしれません。



『機動戦士ガンダム トワイライトアクシズ』


  • 作者: 蒔島梓
  • 出版: ヤンマガKC
  • 発行: 全3巻(完結済)

もとは小説。アニメ化もされている。
時系列は『ガンダムUC』の数か月後。物語の内容としては『逆襲のシャア』に関連する外伝的な立ち位置。


シャアの反乱後の小惑星アクシズを舞台に、サイコフレームの調査に訪れた連邦の舞台とそれに帯同するジオン出身の主人公アルレットと、突如現れたブッホ・ジャンク社の私兵武装集団バーナムとの戦いを描くショートストーリーです。敵となる組織のブッホの名の通り、『F91』のクロスボーンバンガードに微妙につながる要素もあったり。


ちなみに本作のメインキャラクター2名は『動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』にもそれなりの重要キャラとして登場します。時系列はあちらの方が前(シャアの反乱の前)です。





『機動戦士ガンダムF90 FF ファステストフォーミュラ』


  • 漫画: 今ノ夜きよし
  • シナリオ: イノノブヨシ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・4巻(2021年2月現在)


「F90 A to Z PROJECT」としてガンダムF90の26種類あるパックのすべてが設定され、ガンプラでの商品展開をスタートしたのに合わせて始まったコミカライズ作品。
F90のテストパイロットを主人公とするUC0112年と、SFC用ソフト『フォーミュラー戦記』の物語を描くUC0122年の2つの視点で進行していきます。

MSの作画も良く、なによりF90の各ミッションパックの活躍が見れるというのは大きいですね。
敵MSはややゲデモノ感があるような気もしますが、F91前後の時代までくるとそこまで変でもないのかも・・・。


プラモの展開同様に今後が楽しみな作品です。




『機動戦士ガンダムF91プリクエル』


  • 作者: おおのじゅんじ
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 連載中・2巻(2021年3月現在)


「ガンダムF91 ジ・オリジン」という言葉がしっくりきそうな作品。作者はオリジン風作画でお馴染みのおおのじゅんじさん。


ストーリーは劇場版F91の少し前から始まり、1巻2巻ではF91の開発秘話・シーブックとセシリーの出会い・クロスボーンバンガード結成の経緯などが描かれています。タイトルにはプリクエル(前日譚)とありますが、元々F91は映画だけでは説明不足(長いストーリーの一部を切り取った)感が強い作品でもあるので、映画本編までの内容も含めて各キャラクターの描写や戦いの流れなど映画では描かれなかった部分が掘り下げられていくのに期待したいです(特に鉄仮面)。


個人的に今後に一番期待の作品。









その他(アナザー世紀)系の作品


『機動戦士ガンダム00F』

  • 作者: ときた洸一
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全4巻(完結済)

 

機動戦士ガンダム00の外伝作品。ソレスタルビーイングの武力介入の裏で暗躍した、サポート組織"フェレシュテ"のマイスターやメンバーの戦いを描く。


時系列としては前半部分がテレビ版1stシーズン、後半がテレビ版1stと2ndの間の物語となっていて、本編とのリンクも多く「テレビ版のストーリーの裏でこんなことが起こっていたのか!」と思わせる内容となっています。そのためガンダム00本編を知っている人であれば外伝として楽しむことができますが、逆に本編を見ていないと「???」が続く形になりそう。テレビ版の1st及び2ndシーズンを視聴してから読むことをおすすめします。



主人公フォン・スパークがかなりエレキセントリックな性格をしており、行動が読めない(=先の展開が読めない)のは読んでいて楽しい所です。ただ、前述の通りかなりブッ飛んだ性格をしていて中々に感情移入はしにくいため、彼のキャラをどうとらえるかで本作への評価も別れそうです。ガンダム00が好きであるという大前提をつけた上で、なお好き嫌いが別れそうな作品ですね。




作者はもはやガンダム漫画の第一人者ともいえるときた洸一さん。コミックボンボンで"初代アナザー世紀"である『Gガンダム』『ガンダムW』『ガンダムX』のコミカライズをされていたのが懐かしいです。また、2017年10月から2018年1月にかけて『機動戦士ガンダム00F Re:Master Edition』として書き下ろし漫画などが追加された新装版が発売されています。




『超級!機動武闘伝Gガンダム』

  • 脚本: 今川泰宏
  • 漫画: 島本和彦、宮北和明とビッグバンプロジェクト
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全26巻(完結済)

 
 
アニメ機動武闘伝Gガンダムのキャラデザを勤めた島本和彦により、独自の解釈や設定が付け加えられたコミカライズ。Gガンダムをご存じない方は、とりあえずドラゴンボールのようなものと思っておいて頂ければ(雑)。


本作を一言で言えば、

「Gガンダム THE ORIGIN」



といった感じでしょうか。
特徴としては全編、劇画調。元々ガンダムの中では異色の熱血ものであったGガンダムですが、より熱く、そしてより暑苦しくなっています。(褒めています)



全体的なコミカルさも増していて、ドモンのキャラも違っています。コミカルさやツンデレっぷりが増しており、アニメ版のぼくとつな雰囲気よりはある意味年相応な感じに。

また、師匠やシュバルツが言うところの「未熟者」感も強くなっていて、「ライバル達と切磋琢磨し周囲の大人の助けも借りながら壁を乗り越えて一人前の男に成長していく」というドモンの成長物語色がより増しているように感じます。



とにかくGガンが好きな人であれば間違いなく楽しめると思いますので、突っ込んだり叫んだり(?)しながら肩の力を抜いて楽しむのがぴったりな作品です。





『ダブルゼータくんここにあり』

  • 作者: こいでたく
  • 出版: 復刊ドットコム
  • 発行: 全2巻(完結済)

 
箱根ヶ崎P.N.3さん(id:hakonegasakipn3)からご紹介頂いた作品です!




2~3頭身にデフォルメされ自らの意思をもったモビルスーツたちの暮らす村、「SD村」の住人たちの生活がほんわかと描かれています。真面目だけどのんびり屋で心優しいダブルゼータ君が主人公。


基本的には表紙の雰囲気の通りゆるい日常系作品で、愛らしいキャラクター達も見ていて非常に癒されます。いまはなきコミックボンボンなどに載っていそうな感じの漫画ですね。しかし、「子供向けかな?」と侮るなかれ。


強いとはどういうことか?勇敢さとはなにか?自分はどうしてここにいるのか?


生き方や在り方などについて哲学的とも言える問いかけが随所にあり、非常に深い内容になっていました。後半の展開からの胸にジンとくるラストは忘れられなくなります。大人になってから読んで良かったような、子供の時にも一度読んでおきたかったような、そんな不思議な作品です。


Zちゃん・ケンプファーちゃんなど一部(なぜか)擬人化されている女の子キャラクターが可愛らしいですね。ちなみに僕が一番好きなキャラクターはアッシマー君です。





『ガンプラ戦記 ジャブローズ・スカイ』

  • 原作: ゆきもり
  • 作画: ロドリゲス 井之介
  • 出版: ゲッサン少年サンデーコミックス
  • 発行: 全5巻(完結済)

 

とにかく読むと絶対に作りたくなる漫画!!
中々珍しいガンプラを主軸に置いた漫画。表の顔は超スーパースターの人気俳優だが、誰にも言えない秘密の趣味としてとにかくガンプラが好きな主人公。コンテストに出すために、自分だけのオレ設定機体を作っていく・・・。という話。


作画については好き嫌いあるかもしれません。しかし、製作中にパーツどこかに消えてしまって急いで複製する・製作の工程の大半を占めているのはやすり掛け・塗装の最中にホコリが付いてしまってやすり掛けからやり直す、等々、製作の悩みやあるある等ガンプラ好きには刺さる要素が強いおススメの漫画です。僕がちょっと製作のモチベが落ちた時なんかはこれを読んでます。また、ヤスリがけ、パテでの加工など、初心者には勉強になる知識やちょっとしたテクニックなども。


また、定期的に主人公の脳内設定による妄想パート(一年戦争後半の地上戦でオレ設定のMSが・・・と言う感じの話)が出てきてそこがMSが戦闘・活躍するパートになるわけですが、本来ガンダム漫画の花形ポイントであるはずのMS戦闘シーンを読み飛ばしてでもガンプラ製作の続きが読みたくなるという不思議な作品でもあります。





『ガンオタの女』


  • 作者: 左菱虚作
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全3巻(完結済)

ガンオタ(特にシャアが大好き)であるが職場ではそれをひた隠しにしているバリバリ優秀なキャリアウーマンの主人公・賀ノ多うつきの奮闘と周囲の個性的な人物達の日常を描く、ゆる系+ビジネス系日常漫画。



主人公・賀ノ多(言葉の通りガンオタ)、後輩の真壁(マクベ)、勤め先のズーム物産(ズム・シティから)、賀ノ多惚れている男・岸利旭(キシリアザビ)、賀ノ多の家に居候する麻生ララ(ララァスン)など登場人物や設定にガンダムからのパロディが多く散りばめられています。


登場人物の細かいセリフや地名・物の名前等にもパロディが組み込まれているので、「ここもか!」「このキャラはあれか!」など見つけながら読んでいくのも楽しみ方の1つですね。



全体的な印象としては"なにかがちょっと惜しい"というのが正直なところ。前述の通りパロディネタを探して読むのは楽しいですし、終盤は少しホロリとさせられる所もあるのですが…。全編爆笑というほどギャグに寄ってもいないですが、かといってがっつり読み込めるほどストーリーが練り込まれているわけでもない。中途半端な感じになってしまっているのが非常に惜しい感じです。

題材は面白いだけに、惜しい!というのが感想です。4コマぐらいのほうがちょうど良かったのではないでしょうか。実際に4コマだった読み切り(コミックス未収録)の方が高評価のようですね。



でも賀ノ多さんとは普通に付き合いたいと思った。僕は連邦MS派なのでダメそうですが(笑)




『機動戦士ガンダム シャアとキャスバル(11才) 』

  • 作者: 谷 和也
  • 出版: 角川コミックス
  • 発行: 全1巻


キャスバル坊や(11歳)を救うため、シャア(10年後のキャスバル)が未来の世界からやってくるという少しぶっとんだ内容の4コマギャグ漫画。時代はアニメ版ジ・オリジンの第一部「青い瞳のキャスバル」の世界。



冷静で聡明なキャスバル坊やに対して、ドジでしょーもない性格のシャア。同一人物のはずが性格は正反対の二人(?)によって繰り広げられるギャグ漫画です。シャアはパロディ漫画だとだいたい毎回こんなキャラになってしまうのはもはや宿命か。



作者はハイブリット4コマでお馴染みの谷和也さん。時折挟まれるオリジン本編のパロディ漫画が面白くて、そこはちゃんと安彦タッチのオリジン作画になっていて本編の絵をそのまま使ってるのかと思うほどでした。個人的にはそっちの本編パロディの方が面白くて好きかな。


続き(オリジン第二部「悲しみのアルテイシア」編)もやりそうな雰囲気でしたので、続編も楽しみにしておきたいですね。






まとめ

ここに記載した以外にも読んだ作品は沢山あったように思えるんですが、直近読んだものを中心に書いてみました。


今後発売される作品や、改めて読み直したものも順次追記していきたいと思います。



オススメの作品などもありましたらコメント等頂けると嬉しいです。





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