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Switch『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』感想。神ゲーがさらにパワーアップ




Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をプレイした感想です。


『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編として発売された作品です。
前作のブレスオブザワイルドもいつもまでも時間を忘れて遊んでいられる神ゲーだったと思いますが、本作ではそれがさらにパワーアップした作品になっていたと思います。前作を楽しめた人であれば絶対にプレイするべき傑作だと思いました。



目次

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』製品概要

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム -Switch


機種:Nintendo Switch
発売:2023年5月12日
ジャンル:アクションアドベンチャー
作品評価:95点


【プレイ時間】
1回目クリア:127時間程度/達成率58.62%



オープンワールドを採用したゼルダの伝説。2017年3月3日に発売された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、『BotW』)の直接の続編。前作『BotW』のエンディングの数年後のストーリーを描いており、ゲームシステムは『BotW』と同様に広大なフィールドを自由に探索できる。


前作同様に、人により好き嫌いはわかれるかもしれないが、ハマるタイプの人であれば広大なフィールドと膨大なやり込み要素で何十時間・何百時間でも延々遊べてしまうゲームになっている。







前作『BotW』はプレイしておくべきか?

本作の感想に入る前に、そもそも前作『BotW』はプレイしておかないと楽しめないか?という部分について僕の感想を書いておきたいと思います。

まず結論から言ってしまうと、前作をプレイしてなくても十分楽しめる作品になっていると思います

ストーリーについても前作は区切りのいい所で終わっており、本作からでも理解できないということは全然ありません。さらに公式から『BotW』のストーリーを振り返る7分程度の動画が公開されており、そちらを見ることで『BotW』の概ねのストーリーは理解できるようになっています(『BotW』のエンディングまでのがっつりのネタバレがあるのでこれからプレイしたいという方は注意)。

topics.nintendo.co.jp


ただ、ここからはいちゲーマーとしての個人的な意見になりますが、僕はできれば前作『BotW』の方からプレイした方がいいと思っています。やはりストーリーも時系列も『BotW』に続く作品のため、『BotW』をやっていた方がキャラクターや世界観への愛着があって本作もより楽しめるようになります。また、本作は前作『BotW』と本作は基本的なゲーム性は同じであり、さらに冒険をするマップやアクションに関しては前作からパワーアップしたような内容になっているため、本作を先にやって面白かったから前作『BotW』をやろうとするとどうしてもグレードダウンした感が出てしまうと思います。逆に『BotW』をやって面白いと感じられなかった人であればおそらく本作に対しても同じような感想になると思っています。なので、もしも「面白いゲームがあったらその関連作品やシリーズ作品もやりたい」というゲーマー気質の方に関しては、前作『BotW』の方から順番にプレイすることを個人的にはお勧めしたいと思います。




作品の特徴や良かった点

さらに広大になったフィールド

本作の一番の特徴はやっぱりオープンワールドの広大なフィールド。前作『BotW』の時点から広大なフィールドは作品の大きな特徴で、その広さは京都市とほぼ同等(約827.8㎢)とされていました。

なんと本作では前作のハイラルのフィールドはそのままに、地底と上空が加わって単純計算でその広さは3倍になりました。実際には上空は空島と呼ばれるエリアがぽつりぽつりとあるだけで地上と全く同じプレイフィールドがあるというわけではないですが、それでもSwitchの容量を最大限使っていると思われていた前作からさらにエリアを広げてきたのは衝撃でした。個人的には本作のトレーラーを最初に見たときは上空での映像が多かったこともあり、広大なフィールドを生かした王道オープンワールドの前作に対して、本作は上空に浮かぶ島々でダンジョンを攻略していくのがメインの変化球的な作品(『時のオカリナ』と『ムジュラの仮面』みたいな関係性)になるものだとばかり思っていました。本作を始めてチュートリアルをクリアしてプレイを進めていくにつれて、「え、空島だけじゃなくて普通に地上もあるの?さらに地下もあるの!?」といった感じで驚きとワクワクをミックスした感動を味わうことができました。

本作でも初めからすべての場所に行けるわけではなく、アクションを駆使したり、必要なアイテムを入手したり、各地の祠を回ってリンクのがんばりゲージ(スタミナゲージ)をアップしたりすることで徐々に行ける場所が増えていくため、徐々に世界が広がっていく感覚があって楽しいです。

今回もファストトラベル(ワープ機能)はちょうどいいぐらいの間隔で設置されている(一度訪れる必要あり)ため、やりこみ要素の多い本作でもあまり移動にストレスを感じることはありませんでした。


高い自由度に膨大なやり込み要素

前作から引き続き本作の大きな特徴である自由度の高さと膨大なやりこみ要素。

ちょっとフィールドを適当に歩いているだけでいくらでもやることが出てくるので、ストーリーの本筋そっちのけで寄り道だけで数十時間たっているなんてことはザラでした。ストーリーを進めるつもりが寄り道のサブチャレンジの方に行ってしまい、さらにその道中に別の寄り道に進んでしまい・・・、なんてことが普通に続いたりします。逆に今回もそういったやりこみ要素どころかメインストーリーすら無視してラスボスに突撃していくことも可能(前作よりかなり厳しい戦いになるけど)、腕に覚えがあるなら早々にラスボスを倒しに行くのもよし、ハイラルの地上・地底・上空をすべて堪能しつくしてからゆっくりストーリーを進めるもよし。100人いれば100通りの楽しみ方があるゲームです。


この辺は前作の時点から「単調」と評価している人もおり、好みがわかれるところだと思います。ハマらない人は数時間で投げてしまうし、ハマる人は平気で100時間でも200時間でも遊べてしまう作品です。


一度ラスボスをクリアするとマップ画面に達成度のパーセントが表示されるようになりますが、今回は約127時間プレイ後に一度目のラスボス撃破をした段階でまだ達成率58%ぐらいでした。さらに達成率に関係しないチャレンジ(サブクエスト的なもの)まで含めると、本気でコンプしようとしたらもう数百時間かかると思います。



ストーリーも良かった

本作のストーリーは前作『BotW』のエンディングから数年後。ハイラルの復興に尽力するゼルダとリンクがハイラル城の地下に封印されていたあるものを見つけたところから物語が始まっています。

本作でもゼルダシリーズお馴染みのややダークな世界観のストーリーになっています。オープンワールドに自由度の高いゲーム性もあってストーリーはオマケ程度なんじゃないかと思われがちかもしれませんが、ストーリーもかなりしっかりしていてよかったと思いました。メインストーリーだけではなく、サブクエストを進めることでも少しずつストーリーの謎が解かれるようになっており、しっかりとゲーム性とストーリーが紐づいていたように思いました。

また、前作で登場した四英傑に所縁のあるキャラクターたちが本作でも重要な役どころとして登場しており、ゲーム内でもリンク(=プレイヤー)に力を貸してくれるようになります。この辺りは前作『BotW』や関連作である『ゼルダ無双 厄災の黙示録』(BotWの大厄災時代を描いた外伝作品)をやっているとそれぞれのキャラクターに思い入れができていたりするので、本作をさらに楽しめる部分になっています。個人的には前作はもちろんですが、外伝作品の『ゼルダ無双 厄災の黙示録』の方も事前にしっかりプレイしておいて非常に良かったと思います。


仲間とともに戦う

前述の通り過去の関連作品にも登場した四英傑に所縁のあるキャラクターたち(シドやルージュ等)が本作ではリンクに力を貸してくれる役割で登場します。この辺は発売前のトレーラーの時点で一緒に戦っている映像があったりしたため、前々から期待されていた部分ではありました。

本作ではそれらのキャラクターが一部のダンジョンでは実際に共闘し、シドなら水・ユン坊なら火などそれぞれの力を借りた攻撃やアクションが可能になっています。ダンジョンクリア後は本人とは別れるものの、分身を呼び出して同様に力を借りることができるようになります。前作『BotW』はやはり「孤独な旅」といった感じだったので、仲間と戦えている感があったのは良かったです。ただ、あくまで分身を同行させて共闘することができるだけで、プレイヤーが操作できるのは前作同様にリンクのみとなっています。


遊びの幅をさらに広げた新アクション

前作の「シーカーストーン」に代わる新アクションとして導入されたのがリンクの右腕の能力。


ウルトラハンド:物を持ち上げて動かしたり、別のものとくっつけることができる
スクラビルド:装備中の武器や盾にオブジェクトやアイテムを付けて新しい効果を得る
モドレコ:対象の物の時間を巻き戻す
トーレルーフ:頭上の壁(天井)を突き抜けて上に移動する
ブループリント:ウルトラハンドで組み立てたものを保存して再現することができる


この中で特に本作の遊びの幅を広げているのがウルトラハンド。この能力を前提とした新アイテム(翼・扇風機・気球・操縦桿・ロケット等々)も多数用意されており、祠やチャレンジの謎解き使うだけにはとどまらず、様々なオブジェクト・アイテムを組み合わせてオリジナルの移動手段としたり敵へのトラップにしたりと、まさに遊び方は自由自在。Twitterなどを見ているとこの能力を駆使した様々な遊び方をしている人がいてみていて飽きません。




残念な点

ここからは個人的に残念に感じた点や不満点をいくつか。



キーコンフィグが無い

とにかく本作最大の不満点。

個人的にとにかく不便だったのがジャンプとダッシュのボタン配置。デフォルトでジャンプはXボタン、ダッシュがBボタンになっていて、この2つは一応設定で位置を入れ替えることができるものの、そもそもダッシュとジャンプのボタンが離れている(指一本で同時に押せない)のが非常にやりにくいです。入れ替えるのならYかAボタンあたりとダッシュを入れ替えたかったですが、前述のB・Xの入れ替えのみでそれ以外のキーコンフィグ機能がありません。

ちなみにSwitchの本体設定でボタン配置を変えることもできますが、他のゲームにも影響がでてしまうのでソフト側の設定でキーコンフィグができるようにしてほしかったです。これは前作『BotW』の時からの不満点で、ネット上でもそれなりに見かけた意見だったと思ったんですが、本作で改善されなかったのは非常に残念でした。



雨の日のデメリットがしんどい

こちらも前作の感想にも同じようなことを書いたと思いますが、雨の日のデメリット要素である壁を登ろうとすると滑って落ちてしまうのが非常にダルい。時間をつぶして天気を変えようにも雨のせいで焚き木が消えてしまうので、別の地方にワープするかリアルに時間経過を待つしかなく、正直ゲームプレイ上でのやり応えよりはストレスの方が多かった要素です。

前作にはなかった「滑り軽減」の能力のついた装備が追加されたのは一見良かったと思ったのですが、「滑り軽減」装備を3つ(頭・服・ズボン)最大まで付けても結局滑ることは滑る(無装備より多少滑りにくくなったぐらい)。そもそもそのために装備変えるのも面倒なぐらいなので、3つ全部装備したら滑らなくなるぐらいでも良かったと思います。



ストーリー等の考察について(ネタバレあり)

本作や関連作品(『BotW』『ゼルダ無双 厄災の黙示録』)のシナリオの根幹部分に触れるネタバレがありますので未プレイの場合はご注意ください。
また、記載の内容はゲームや多媒体から得た情報のみをもとにした僕個人の考察です。見落としている部分や思い違いもある可能性がありますのでご了承下さい。
















まずは前作の厄災ガノンと本作ラスボスのガノンドロフの関係。ガノンドロフと言えばシリーズお馴染みの宿敵ですが、前作の厄災ガノンとの関連はゼルダのセリフの中で少しふれられた(「名前が似ているのが気になる」みたいなことを言ってた)だけだっと思います。これについては現状明確な答えは公式からは無いと思いますが、「ハイラル城地下に長い時間封印され続けていたガノンドロフから漏れ出た瘴気が怨念となって、厄災ガノンと化した」あたりがしっくりくる案かなと思っています。

ここに関して気になるのが『BotW』とは分岐してパラレルとなった『ゼルダ無双 厄災の黙示録』のエンディング。『BotW』の100年前の大厄災の時点で厄災ガノンを撃破してハッピーエンドと、パラレルながらとてもいいエンディングを迎えていたのですが、この世界も100年後に本体のガノンドロフが復活するとしたらヤバイのでは?と思いました。そもそも本作冒頭のガノンドロフ復活が時を経たものではなく、リンクやゼルダが近づいたからであるとするならば、『厄災の黙示録』世界のエンディング後に本作よりも100年早く同じことが起こっていたという可能性もありそうです。その場合は本作の賢者たちではなく、まだ現役バリバリの四英傑の力を借りて戦うというそれはそれで面白そうな話になるかも。

また、「封印戦争」というワードが出てきて「おっ!」と思いましたが、これまでの作品や公式で言われていた封印戦争と同じだとすると時系列おかしいのが気になりました。本作の流れだと本作で言われている封印戦争は公式の時系列でのハイラル王国建国直後、『ふしぎのぼうし』前ぐらいじゃないと辻褄があわない気がします。なので『BotW』や本作はこれまでに言われていた時系列とはまた別の世界線となるのか、『時のオカリナ』での勇者敗北ルートでの『神々のトライフォース』前の封印戦争は本作のとは別物か、後付けでこっそり時系列変更とかって感じか。個人的には、『時のオカリナ』後の封印戦争はやっぱり本作とは別物で、「勇者が不在or敗北した世界で魔王を封印した戦い」を封印戦争と呼んでいて、年表に記載は無いけど実は他にもたくさんあった、とかだったりするのが1番しっくり来ると思います。せっかくなら別世界線で片付けてしまうよりかは全作品綺麗な形でつながってる方が気持ちいいし。
 
 
 



総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:95点


前作の時点で時間泥棒な神ゲーでしたが、本作ではさらにエリアも遊びの幅もパワーアップしていました。正直同じ路線で前作を越えるのは難しいと思っていた(変化球の作品が来ると思ってた)ので衝撃でした。前作同様に好みによっては全く刺さらない人もいるゲームだとは思いますが、個人的にはSwitchの中でも歴史に残る名作だったと思います。


『BotW』関連作品は外伝の『厄災の黙示録』も含めると3作目になり、世界観やキャラクターへの思い入れもかなり強くなってきたので、是非とも同じ世界観でも続編にも期待したいと思います。






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