Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイした感想です。
いまさらどうこう言うまでもない名作ですが、今回初めてプレイしました。評判の通りいつまででも遊んでいられそうな、時間を忘れられる神ゲーだったと思います。
目次
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』製品概要
機種:Nintendo Switch、Wii U
発売:2017年3月3日
ジャンル:アクションRPG
作品評価:90点
【プレイ時間】
1回目クリア:80時間以上/達成率33.33%
DLC完了 :95時間以上/達成率39.69%
オープンワールドを採用したゼルダの伝説。何をするのも自由な広大なフィールドを好きなだけ探索できる。「ゼルダのアタリマエを見直す」というコンセプトで開発されたらしく、今までの作品とはゲームシステムは大きく変わっており、「時のオカリナ」等のような内容を期待してプレイすると面食らう部分もあるかもしれません。
人により好き嫌いはわかれるゲームかもしれないですが、ハマるタイプの人であれば広大なフィールドと膨大なやり込み要素で何十時間・何百時間でも延々遊べてしまうゲームであることは間違いないです。
2019年のファミ通の調査「平成のゲーム 最高の1本」では、堂々の2位を獲得しています。(1位はSFCの『クロノトリガー』)。
作品の特徴や良かった点
とにかく広大なフィールド
本作の一番の特徴はやっぱりオープンワールドを採用したことによる広大なフィールド。基本的に見えている景色のほぼすべての場所に実際にたどり着くことができます(当然これ以上進むことは出来ない"端"は存在するけど)。ただの背景かと思っていた高い山の頂上に重要な祠があったりとかもよくあります。
初めからすべての場所に行けるわけではなく、必要なアイテムを入手したり、各地の祠を回ってリンクのがんばりゲージ(スタミナゲージのようなもので崖を登ったり泳いだりするのに必要)を上げたりすることで徐々に行ける場所が増えていくため、成長と共に世界が広がっていく感覚があるのは楽しいです。
以下記事によるとフィールドの広さは京都市と同等(約827.8㎢)だそうです。
【参考】
jp.ign.com
ちなみにファストトラベル(ワープ機能)もちょうどいいぐらいの間隔で設置されている(一度訪れる必要あり)ため、移動が多すぎてストレスになることもほとんどありませんでした。
何をするのも自由な世界
本作のもう一つの特徴は自由度の高さ。ストーリーの本筋もあるにはありますがそれにすら正式な順序がなく、腕に覚えがあるなら早々にラスボスを倒しに行くのもよし、ストーリーをすべて堪能してリンクを十分に強化してから挑むのもよし、全てを忘れて気ままにハイラルを旅するもよし。
本作は膨大なやり込み要素があり、ハイラル中を思いのままにぶらつきながらコログの実(持ち物の拡張に必要で全部で900個ある)なんかを集めていると、ストーリーは一切進んでいないにも関わらずあっという間に数時間ぐらい平気で経っていたりします。本当に時間泥棒と言って差し支えない作品でした。
これについては「単調」と感じる人もいると思いますが(Amazonレビューでもそういった理由で低評価がよくある)、『GTA』等で特に何をするでもなく何となく数十時間遊べるようなタイプの人はがっつりハマれると思います。
膨大なやり込み要素
広いフィールドに見合った膨大なやり込み要素も特徴。
一度ラスボスをクリアするとマップ画面に達成度のパーセントが表示されるようになりますが、80時間以上プレイ後に一度目のクリアをした段階でまだ達成率33%ぐらいでした。
さらに達成率に影響しない装備品や図鑑のコンプまでをやろうとすると数百時間~数千時間必要になるんじゃないかと思います。YouTube等を見ていると普通に1000時間以上プレイしている猛者がごろごろいたりします。
暗めの世界観
これはゼルダシリーズではお馴染みですが、本作ではいつも以上にダークで物悲しげな世界観が特徴になっています。ゲーム開始時点の100年前にハイラルを滅ぼした「大厄災」に関わるストーリー展開と言うことで、荒廃したエリアもかなり多いです。少しづつ開示されていく過去の物語や、重要なキャラクターとの悲しい再会など、ゲーム内でのストーリーの比率は多くは無いものの個人的には好きな内容でした。物語に深くかかわるキャラクターである英傑たちもどれも好きなキャラですが、個人的には特にほぼヒロインのようなミファーとなんだかんだ憎めない奴のリーバルが好き。
今のところ過去のシリーズ作品との関連や時系列は不明な模様。関連作品としては2020年発売の『ゼルダ無双 厄災の黙示録』は本作で過去の出来事として語られる「大厄災」についてのストーリーらしいので、本作の記憶が鮮明なうちにプレイしたいと思います。
追加DLC
新しいシナリオやアイテム・機能が追加されるDLCが販売されています。第一弾と第二弾セットで2,547円(税込み)。
様々なアイテムが追加入手できる内容ですが、特にマップを自由に走り回れるバイクはさらに探索の手軽さと楽しさを広げてくれます(馬の存在意義が薄れてしまうけど)。また、追加シナリオ「英傑たちの詩」は、新しい試練に加えて本編に登場した英傑達の姿が描かれる追加シナリオ・ムービーが見れるようになっているので、本編シナリオに思い入れのある人は必見の内容。
DLCとしてはそこそこのお値段だとは思いますが、それに見合った濃密な内容でした。一度シナリオをクリアしてからDLCを購入しましたが、DLCの内容を一通り完了するまでのプレイ時間はだいたい15時間ぐらいでした。
残念な点
ここからは個人的に残念に感じた点や不満点をいくつか。
ボタン配置が気になる
アクション要素の強いゲームにしてはいくつかボタン配置に気になる所がありました。
まずは各種武器の切り替えに使う左の方向キー。ジョイコンの仕様上、左側は方向キーがジョイスティックの下にあるため、移動しながら人差指を使って方向キーをさわる(モンハンとかでよくやるやつ)ができないのがやや不便に感じました。しかし、これについてはジョイコンのハードの制約もあるため、ソフトの欠点というほどのものではないのかなとも思います。
もう一つ気になるのがジャンプとダッシュのボタン。まずそもそもデフォルトでジャンプがXボタンなのが気になりましたが、こちらは一応設定でBボタンと入れ替えることが可能。ただ、そのBボタンにはダッシュが割り当てられているため、ソフト内の設定ではどう頑張ってもダッシュとジャンプが縦に並んでしまう形になります。アクション主体のゲームで、ダッシュとジャンプが親指一本で押せないのはかなり不便に感じました。ダッシュはRかRZあたりが良かったんじゃないかなと思います(個人の好みかもですが)。
ちなみに本体設定でボタン配置を変えることもできますが、他のゲームにも影響がでてしまうのでソフト側の設定でキーコンフィグができるようにしてほしかったです。
料理が面倒
本作の料理は必要な素材を手に持って鍋に入れると完成しますが、特にショートカット等は無いため毎回「メニューを開く⇒必要な素材をひとつひとつ選ぶ⇒メニューを閉じる⇒鍋に投入」を繰り返す必要があります。
数百個単位で手に入るリンゴなどを大量に料理したい場合はかなりの苦行に。次作ではショートカットの登録機能を付けてほしいです。
武器の交換が面倒
本作は武器の強度が比較的低く設定されており、剣・盾・弓などは基本的に使い捨て前提で宝箱や倒した敵から新しい装備をどんどん入手することができます。大抵の場合は供給の方が過多になるので、「これ以上持てません」的なメッセージを数十回数百回目にすることになります。
このとき新しいほうのアイテムを入手したい場合は今の手持ちから一つ捨てる必要があるのですが、剣などはその辺に投げてしまえば済むものの盾や弓はいちいちメニューを開いて捨てる必要がありそれが非常に煩わしいです。
仕様と言われれば仕方ないのですが、やはり長く遊ぶゲームだからこそ何回も何回もその状況にぶつかるとうんざりしてきます。例えば「これ以上持てません、今装備している〇〇と入れ替えますか?」みたいな選択肢が出てくれたらストレスなく進められるんじゃないかと思います。
ジャイロ操作がしんどい
一部の祠では謎ときにSwitchのジャイロ機能(本体やコントローラーの傾きで操作する)を使用しますが、操作性が悪く他に比べてかなり難易度が高くなっている所もかなり多くありました。操作していてあまり楽しさも感じないので、ジャイロの仕掛けが出てきたらただただしんどいという印象で、正直誰得なのかと思いながらやってました。
雨の日のデメリットがしんどい
晴れ以外の天候が、プレイヤーにとってのデメリットばかりが目立っているように感じました。特に雨の日に壁を登ろうとすると滑るのが非常にダルい。時間をつぶして天気を変えようにも雨のせいで焚き木が消えてしまうので、別の地方にワープするかリアルに時間経過を待つしかなく、残念ながらプレイの妨げにしかなっていないように感じます。
天候変化自体はいいシステムだと思うので、滑り軽減の装備などが用意されていれば良かったと思います。
総評
改めて評価をもう一度。作品評価:90点
ちょっとプレイしようとして気づいたら数時間たっていたこともザラな時間泥棒な神ゲーでした。
批判的なレビューをしている人の多くが言っている「単調」という部分についても感じるところは多々あります(景色がどこも似てる・敵の種類が少ない等)が、それでも長い時間遊べてしまうのは逆に凄いのかなとも思います。
間違いなくSwitch作品の中でも上位数本に入る名作だったと思います。
【他のゼルダ作品】
www.yumekichi-blog.com