ゆめろぐ

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仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

3DS版ゼルダの伝説『時のオカリナ』&『ムジュラの仮面』の感想【直球と変化球のいいバランス】




NINTENDO64の往年の名作ゼルダ2作品の3DSリメイク版をプレイしました。『時のオカリナ』は64版以来二十年ぶりぐらい、『ムジュラの仮面』は初プレイになります。



2作通してプレイしてみた第一印象は、『時のオカリナ』はやはり王道の展開とストーリー、『ムジュラの仮面』は様々なチャレンジが盛り込まれた意欲的な変化球。いい感じのバランスで対照的な2作品になっていて、是非セットでプレイしてほしい良作です。
 
 

 
 


目次


『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D』

製品概要

 
 
定価:2,700円(税別)
機種:ニンテンドー3DS
発売:2011年6月16日発売
ジャンル:アクションアドベンチャー
プレイ時間:30時間ぐらい(表のみ)
作品評価:95点
 

【 ニンテンドー3DSに甦る、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』 】
1998年にニンテンドウ64用ソフトとして発売された『ゼルダの伝説 時のオカリナ』。
ハイラルの地に語り継がれる冒険と成長の伝説が、新たに描き直されたグラフィックや数々の新規要素と共に、ニンテンドー3DSで甦ります。

~ Story ~
物語の舞台は、ハイラルと呼ばれる世界。
神々の遺産"トライフォース"を我が物にし、ハイラルを征さんとする盗賊王ガノンドロフと、勇者としてハイラルの大地に選ばれた少年リンクとの、時を越えた宿命の闘い。
Amazon商品ページより

 
 
1998年に発売したNINTENDO64の不朽の名作である謎解き系アクションアドベンチャーゲーム『時のオカリナ』を3DS向けにリメイクしたもの。もちろん3D視にも対応。


ゲームの特徴や感想

内容は今さらどうのこうのいうまでもない不朽の超名作。さすがに64のハードを入手するのが困難になった今、最近の機種で気軽に遊べるのは嬉しい。また、携帯機になったので、空いた時間に手軽にちょっとずつ進められるのもいいポイント。



やはり最近のゲームに比べると謎解きの難易度は高くあまりヒントも親切とはいえない(その点は3DS版ではヒント映像が見られるようになっていてバランスは取れている)。が、ヒント映像や攻略サイトなどを使わずとも、モブの村人なども含む登場キャラクターの発言をしっかり聞き、所持しているアイテムを冷静に見直せば進めないというわけでもない。個人的には"いい感じに難しめ"のバランスがとれたゲームだと思う。


BGMやオカリナ曲も秀逸なものが多く、サリアの歌や嵐の歌等は関係のないところでもつい聞きたくなってしまう。



もとの作品が出たのはもう20年以上前の1998年だが、いま思い返してみると本作や『マリオ64』『ロックマンDASH』などこのあたりの時代は後のアクションゲームに大きな影響を及ぼした(と思われる)名作が多く輩出されていた。


3Dにより追加された主な新要素は以下の通り。

  • ヒント映像の追加
  • 各ボスと戦えるモードの追加
  • 裏ゼルダを収録
  • その他2画面となったことによるインターフェースの変更など


裏ゼルダについては過去に特典として配布されたもの。世界が左右反転しており、敵からのダメージが上がっているなど難易度が高くなっている。通常版をクリアするとプレイ可能。



 
 


『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D』

製品概要

 
定価:4,700円(税別)
機種:ニンテンドー3DS
発売:2015年2月14日発売
ジャンル:アクションアドベンチャー
プレイ時間:50時間ぐらい
作品評価:90点

【月の落下で消滅する世界。残された時間は、あと3日】
2000年にNINTENDO64で発売された『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が装いも新たにニンテンドー3DSで登場。リファインされたグラフィックと、ムジュラを遊びつくしていただくために手を加えたさまざまな改良と共に甦った、新しいムジュラの仮面。

~物語~
旅の最中、不気味な仮面をかぶった「スタルキッド」に急襲されたリンク。スタルキッドを追い、辿り着いたのは「クロックタウン」と呼ばれる町。どこか奇妙なこの世界は、月の落下にとって、あと3日で滅びる運命にあった・・・。
Amazon商品ページより

『時のオカリナ』の正式な続編。こちらも元はNINTENDO64で2000年に発売。
昔中古屋で64版のカセットは見つけられたものの、メモリー拡張パック(これ必須だった)が手に入らずに断念。十数年ごしに初プレイ。


ゲームの特徴や感想


アクションやゲームシステムは『時のオカリナ』がベースになっているため完成度は高い。BGMも相変わらず秀逸なものが揃っている。(いくつかのオカリナ曲も続投)


時系列的には前作『時のオカリナ』の数ヵ月後。直接の続編となるが、物語としては独立しているため本作単体でも十分に楽しめる。
が、『時オカ』のプレイを前提としているのか難易度も前作よりもさらに高めで説明が足りない所も。後述のクセの強い変化球的なシステムもあって、まずは先に前作『時のオカリナ』をやってからプレイされることを推奨(その方がより楽しめると思います)。



本作の感想を一言で言えば「見事な変化球」
比較的王道のストーリーと展開だった前作に比べ、全体的に暗くホラーテイストな雰囲気、3日間を繰り返す特異なストーリー、本編並みのボリュームのサブクエスト等、前作とは同じシステムを基盤にしつつも、これでもかと全く異なったアプローチを仕掛けてくる意欲的な変化球的作品である。




<ダークな雰囲気>

ーあなたはまだ月の怖さを知らないー

舞台は3日後に月が落下してきて滅亡してしまう世界。常に怖い顔をした月が空からこちらを見つめている。ゲーム開始の時点で破滅の未来へのカウントダウンが始まっているというとてつもない設定。


また、サブクエストにも無駄に重い展開ものがある(特に宇宙人のアレ)。全然子供向けのゲームじゃない。本作をトラウマゲーに挙げる人が多いのも納得。


そして本作のキーワードでもある仮面。その仮面の装着シーンが無駄に怖い。そしてビジュアル面だけではなくそれぞれの仮面には仮面になってしまった人物や元の持ち主の思いや強い情念が込められている。



<様々な効果を持つ仮面を駆使して攻略>

本作のタイトルでもありキーワードである「仮面」。作中にも数多くの仮面が存在し、リンクがそれを装着することで肉体が変化したり様々な能力を発揮できるようになっている。また、装着している仮面によって話しかけた相手のリアクションが変化することがあり、仮面がシナリオやサブクエストが進行するキーとなることもある。(ちなみにゲーム内では変身をするか否かで「仮面」と「お面」と呼び分けている)


この仮面の力を駆使することで、ダンジョンの謎を解いたりクエストを進めていくのが本作の大きな特徴。


ちなみに前作にあった子供の身体と大人の身体を行き来するシステムはなくなった。(基本子供の身体がベース)



<3日間を繰り返す特異なシステム>

前述の通り、スタートから3日で月が落ちてきてゲームオーバーになってしまう(ゲーム内の1分が現実の1秒なので、ゲームの3日は現実の72分)。


そのため、タイムリミットがくる前に時のオカリナで時間を巻き戻し、限られた3日間を何度も繰り返しながらゲームを進めていくという独特なゲームシステムになっている。所謂タイムリープもの。


時を遡ると一部の貴重品を除く消耗アイテム、ダンジョンの謎解き、サブクエストの進行もリセットされるので、タイムリミットのある緊張感の中で物語を進行していくことになる。謎解きをじっくり考えながら進めていくのとは相性悪いかもしれないが、NPCに話しかけた時の反応も日付や時間帯によって変化がありそれがサブクエスト攻略のヒントになっていたりするから凄い作り込みである。




<豊富なサブクエスト>

また、本作の大きな特徴として本筋シナリオに劣らないボリュームの多彩なサブクエストがある。


様々な仮面・お面を駆使し、時に時間を遡りながら人達の悩みや頼みごとを解決していく。3日間を繰り返すというストーリー上、誰かを幸せにしても時を遡ればリセットされてしまう、誰かを助けるには他の誰かを見捨てないといけない。常にそんな切なさ儚さを感じるのも本ゲームの特徴の一つ。だからこそ仮面をすべて集めてからのエンディングは胸にくるものがある。


特にめおとのお面のイベントは到達までの手間からの達成感と、イベントの内容から非常に感動的で印象深く、プレイヤーからの評価も高い。プレイされる場合は是非最後まで見て頂きたい。


まとめ

『時のオカリナ』は久々、『ムジュラの仮面』は初のプレイになりましたが、ともに世に出てから20年以上経過した今でも色褪せない名作でした。特に、

  • 王道直球の『時のオカリナ』
  • 変化球の『ムジュラの仮面』


という対極的・好対照な2作のバランスが素晴らしいと感じました。(実際には開発期間短縮の苦肉の策だった部分もあるようですが)
ゲームの流れも雰囲気もガラッと変わるため、2本通じて飽きることなく楽しめます。


未プレイの方も、是非2作品セットで手に取ってみていただきたいです。