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『クライシスコア FF7 リユニオン』感想!! アクション要素の強くなったFF7の前日譚




PS5版の『クライシスコア FF7 リユニオン』をプレイしました。トロコンまでしたのでその感想です。今回はPS5版をプレイしました。



ちなみにリメイク前のPSP版は未プレイ。関連作では『FF7リメイク』と『FF7R インターミッション』はプレイ済みです。




目次

 
 
 

製品概要

クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン -PS5
 
定価:6,820円(税込)
機種:PS5,PS4,Switch,XboxSeriesX/S,XboxOne,Steam
発売:2022年12月13日発売
ジャンル:アクションRPG
プレイ時間:36時間
作品評価:80点


プレイ時間はシナリオを1周してトロフィーもコンプするまでの時間。本作はやり込み要素が多く存在しているため、そういった要素を無視してトロコンにこだわらずにストーリーを終わらせるだけなら10~15時間ぐらいでクリアできると思います。


本作は2007年9月13日にPSP用ソフトとして発売された『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-』のHDリマスター作品。タイトルに追加された「リユニオン」は再会・再結合・再結成等の意味を持つ言葉。ビジュアルや公式の発言から『FF7リメイク』に繋がる作品に見えるが、現時点で直接の繋がりや作品間の関係性については不明。


FF7本編のクラウドの先輩ソルジャーであるザックスを主人公としたスピンオフ作品。時系列ではFF7本編の数年前の出来事となっており、ザックスを中心としてFF7に繋がる物語が描かれている。クラウドやエアリス、セフィロスといった本編に登場したキャラクターも多数登場する。





作品の特徴や良かった点

本作の特徴や気になるポイントなどを。



全体的な感想

まずは全体の感想を一言で言えば「面白かった!!」
ベースは15年前のゲームと言うこともあって粗さやボリューム的に物足りない所もありますが、概ねプレイ開始からゲームクリア・トロコンまでだれる所もなく楽しめたと思います。ストーリーはやや駆け足なものの、登場するキャラクターが魅力的でプレイ中はずっと先が気になりながら進められました。


アクションとなったバトルシステムも操作性が良くレベル上げやミッションの攻略などの繰り返しの部分でもあまり苦を感じることなくプレイ出来たと思います。僕の持論ですが、「レベル上げが苦にならないゲームは良ゲー」と思っていますが本作もこれに当てはまる作品だったと思います。


爽快感と独自性を持ったバトルシステム

前述のとおり本作はかなりアクションゲームよりのシステムになっています。3Dのフィールドを探索し、ランダムエンカウント(一部シンボルエンカウント)で敵と遭遇。バトル画面ではキャラクターを自由に動かしつつ、攻撃・回避・技(魔法やスキル)・リミット技(必殺技)・アイテムに振り分けられたボタンを操作しての戦闘になります。バトル自体は軽快で爽快感があり、操作もシンプルで分かり易く、前述の通りレベル上げもあまり苦にならない良い仕上がりのバトルシステムだったと思います。物語後半や高難易度ミッションでは敵の攻撃の威力が高く、ごり押しではなくしっかりと相手の攻撃を見極めて回避して反撃するという戦い方がモンハンとかをプレイしている時の感覚に近かった印象があります。


また、本作のバトルの独自性として「デジタル・マインド・ウェーブ(D.M.W)」というシステムがあり、戦闘中は画面左上でキャラの絵柄と数字のかかれたスロットが回り続けていて、その出た目によってバトルに様々な恩恵のある効果を発揮したり本作での必殺技にあたるリミット技を発動できるようになっています。また、レベルアップもこのD.M.Wによるもの(7が3つ揃うとレベルアップ)になっていて、最初は成長も運要素が大きいのかと思いましたが、SP(経験値)が貯まるにつれてレベルアップの確率がアップし一定数までいくと強制的に7が揃うようなのでわりと普通のRPGと同じような感覚でレベルアップしていたと思います。


さらにD.M.Wのキャラクター絵柄のリーチ演出時にザックスと該当するキャラクターの掛け合いのシーンが映像として挿入されることがあり、本編では流れずそこでしか見れないシーンのためただのバトル演出としてスキップしてしまわずに一つ一つ見ていきたいところです(その演出を集めるのもトロフィー条件の一つになっています)。また、最終版でこのD.M.Wがストーリー上の演出として一部取り入れられているニクい見せ方があったのも良かったです。




やっぱり映像は綺麗

『FF7リメイク』の関連作品ということでやっぱり映像は中々に綺麗でした。ベースはPSPの古いゲームですが、キャラのモデリングやグラフィックはしっかり作り直されていました。

ただ、Switchも対象ハードとなっているためか『FF7リメイク』に比べると一段下がるように見えてしまうのは仕方ない部分かなとは思います(それでも十分綺麗)。



魅力的なキャラクター

本作の良かった点の一つはやはり魅力的なキャラクター。ストーリーはやや駆け足で難解な部分があり、いま喋っているキャラがどの立ち位置で何を言っているのかわからない部分があります。ぶっちゃけ一周ではよくわからない所はあったんですが、キャラクターが良くてセリフがカッコいいので何となくいいシーンに見えるというのが良かったと思います。原作のキャッチコピーは「男たちは己の悲運より、友のために涙を流した。」となっているようですが、まさしくその通りに男たちの生き様を描いたストーリーは印象に残るものでした。


また、主人公のザックスのキャラクターがプレイヤーに好感を持たせるものだったのも良いポイントでした。CVの鈴村健一さんの声もイメージにぴったり合っていました。本作はプレイヤーがそうさするのは終始ザックス1人のみのため、「感情移入しやすい主人公」というのはゲームの没入感を維持させるためにも重要な要素になっていたと思います。


個人的に本作の推しキャラはシスネ(可愛い!!)でした。もっとザックスとシスネのやり取りも見ていたかったです。
 


FF7に繋がるストーリー

本作は『FF7』本編の前日譚ということで、ラストが『FF7』の開始時にそのまま繋がっているのが熱い展開になっていました。同じような形式で思い浮かぶものとするとやっぱりスターウォーズの『ローグ・ワン』だと思うんですが、登場人物の思いが継承されて物語が繋がっていく感じはすごく盛り上がります。


ちなみに『FF7』本編未プレイでも本作単体で十分に楽しめる作品にはなっていたと思います。ただ、本編キャラクターの過去の姿が多数描かれていたので本編を知っている方がプレイしていてより盛り上がると思いますし、そもそも『FF7』本編の後半で明かされるある秘密の直接的なネタバレになっているため、できるならば『FF7』本編の方をプレイしてから本作をやった方がいいかと思います。




ストーリーは一本道

本作は基本的には自由度はほぼ無いと思っていいです。『FF7リメイク』と同じくシナリオはチャプター分けされていて、チャプター毎に訪れることができるマップ・ダンジョンは限られています(次のチャプターに行ってしまうと二度と行けなくなる場所も多い)。ただ、各章ではミッドガル市街やスラムを自由に動きまわれるタイミングがだいたい用意されており、そのタイミングで収集できるミッションややり込み要素も多くあるため、動けるタイミングでは色々と歩き回ってみるのが良いと思います。



やり込み要素

やり込み要素が多く用意されているのも本作の特徴。今回のプレイ時間は36時間でしたが、ストーリーだけをサクサク進めれば10~15時間でクリアできる内容だと思うので半分以上はミッション等を進めるのに費やした時間になります。代表的なものには以下のような要素があり、PS4/PS5の場合はトロフィーに関わってくるものも多くあります。


・ミッション(300個あり最高難度のボスはラスボスより強い)
・バスターソードの熟練度(トロフィー関係なし)
・D.M.Wの絵柄・達成度の収集
・各章に挿入されるミニゲーム 等


バスターソードの熟練度等はトロフィーには関係ないのですが、やり始めたら何だかんだやり切りたくなって熟練度100%まで上げてしまいました。ミッションも300個ありかなり大変(不満点にも書きますが単調な水増し感も強いし)ですが、それでもトータルで見るとあまり苦に感じずにだれることなく最後まで遊びきれたのはバトルシステムの出来が良かったからかなと思います。




残念な点・不満点

続いて遊んでいて残念だった点や不満点など。


ボリューム不足に感じるストーリー

ストーリー自体は駆け足でダイジェスト感が強く、前述の通りシナリオだけを追っていったら15時間程度で終わるぐらいの内容になっていました。ちなみに僕が『FF7リメイク』でトロフィー等無視してストーリークリアまでにかかった時間が33時間だったことを考えても、やはり本作のストーリー部分にはやや物足りなさを感じてしまいます。

原作はPSPなのでUMDの容量の限界もあったのかもしれませんが、本作は原作からのストーリー上のエピソードやダンジョン等の追加は去れていないようなので、全体的なボリュームとしてもやや物足りなさを感じる内容になっていたと思います。


ミッションが単調で水増し感が強い

本作のやり込み要素の中でも一番のボリュームを持っているミッション(全300個)についてかなり単調で作業感の強いものになっていました。一つ上に書いたストーリー部分のボリューム不足も合わさって水増し感を強く感じてしまいます。

ミッションは基本的にいくつか種類のマップを歩き回って敵と戦うということを延々と繰り返す内容なため、一部のボス敵を除けばマップと敵の種類と敵のレベルを変えただけの単調な作業に感じてしまいました。


ミッションで戦うことになる敵は基本的にストーリーで戦う敵よりも強いため、バトルとしての歯ごたえはありました。また、レベルを上げていくだけでは勝てなくなってくるので、装備やマテリアの選定やマテリア合成によるステータスアップ等の本作のシステムをフル活用していくことが必要になってきます。そのためミッション300個すべてクリアした時の達成感はそれなりのもので、「ああこのゲームほとんど遊びつくせたな」と思うことは出来ました。



時限要素が多くやり込みが不親切

これはPS4/PS5版でトロフィーを意識しながらプレイしたから強く感じたことかもしれません。
本作には様々なやり込み要素やミニゲームがありますが、プレイできるタイミングや入手・解放できるタイミングに時限性のものが多く、さらには後から収集できるような救済措置も無いため(よくありがちなラスボス前に全マップ回れるとかクリア後にチャプターセレクトが解放されるとか無い)、全ての要素をコンプしていくには1周でコンプするにしても何周かするにしても攻略情報を逐一チェックしながら進めていく必要が発生します。


チャプター制になっているストーリーなので時限要素があるのは仕方ないのですが、近年のゲームにしては後からフォローできる部分が少なすぎるように感じました。少なくとも、各攻略サイトでも言われているように「各チャプターの終了時のセーブデータは個別に残しておくこと」を強く推奨します。僕もいくつかの取り逃しに後から気が付いてチャプター単位で戻ってやり直すことがありました。


個人的に一番しんどかったのがミッションで、ミッション関連のトロフィーを取るためには"同一周回内で"300個すべてをクリアする必要があります。レベル等は2周目に引き継がれますが、ミッションの進行状況はリセットされてしまいます。しかも一部のミッションは発生条件が前述の時限式のものがあり、例えばラスボス直前まで進めたデータで300個中290個までミッションをクリアした時点で残りの10個は何章か前に戻らないと出現させられないような状況になってしまった時の絶望感は半端ないと思います。2周目でミッションを一からやり直す気力がわくかどうか・・・。


本作はそもそも過去に完成していたゲームのリマスターで、トロフィーなどの要素は後から加えたものなのでゲームシステムの方に文句を言うのもおかしいのかもしれませんが、せめてクリア後のチャプターセレクトぐらいは追加要素として入れてくれても良かったんじゃないかなとは思います。



結末や他作品との関連について(ネタバレ有り)

本作や原作についての一部ネタバレがあります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


繰り返しになりますが僕は原作のPSP版や『FF7』は未プレイでの感想になりますのでご了承下さい。
本作のストーリーやラストは原作のPSP版から一切変更が加えられていないとのことでした。当然ザックスも最後にクラウドに想いとバスターソードを託して命を落とします。となると気になるのは現在進行中の『FF7リメイク』との整合性。以下がリメイクとその後に追加されたインターミッションの両エンディングに登場したザックスです。


FF7R:神羅兵との戦いでザックスが生き残っている。ミッドガルから旅立つクラウドたちと、戦いに勝ってクラウドと抱えてミッドガルに向かうザックスの幻がすれ違う。
FF7RIG:エアリスを訪ねて教会にやってきたザックス。バスターソードもちゃんと持っている。エアリスはおらずクラウドたちと旅立った後の模様。


僕は原作は未プレイでしたが、ザックスがクライシスコアの時点で死んでしまうことはなんとなく知っていたので、『FF7リメイク』のエンディングでザックスが生存していたことで本作でも違ったエンディングが描かれるのかと思っていたのでびっくりしました。本作は本当に単純なリメイク作品で『FF7リメイク』とは別の世界の話なのか、それとも同じ世界で時間軸が分岐しているような話になるのか現時点では全くの不明。YouTube等でも様々な考察動画があがっていて見るのが楽しいです。その辺の真相が『FF7リメイク』の次回作『FF7リバース』で明かされるのではないかという予想もあり、そちらの発売も非常に楽しみな所です。
 
 



総評

改めて個人的な評価をもう一度。

作品評価:80点


改めて全体の感想を一言で言えば「面白かった!!」となると思います。
軽快でストレスが無く独自要素も持ったバトルシステムに、やや駆け足だけど見応えのあるストーリー、そして魅力的なキャラクター。リメイク前の原作が大人気だったというのも納得の良作だったと思いました。ただやっぱり今この時代に最新のハードでやるゲームとして見るともう少しボリュームが合っても良かったかなとは思います。とりあえず今はリメイクシリーズの次作『FF7リバース』が楽しみです。


リメイクの感想にも書いたまま結局まだ手を付けられていませんが、まずは原作の『FF7』をプレイしておきたいと思います。










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