今回はコンビとしてではなく、小林さんのピンでの書籍です。また、これまでの2冊(2000年代前半)に比べるとかなり最近のものです。
僕がコントや演劇のために考えていること
- 著者:小林賢太郎
- 出版社:幻冬舎
- 発売日:2014/9/10
- 頁数:151ページ
- オススメ度:☆☆☆☆
各節1~2ページぐらいのエッセイ集のような形式になっていて、小林さんの作品作りや仕事に対しての姿勢や思いがかなりストレートなことばで綴られている。
小林さんや小林さんの作品のファンからすると作品作りの裏側というか土台のようなものを垣間見ることができ、非常に真摯に自身の作品と向き合っているということが伝わってくる。「小林賢太郎テレビ」等でも語られていたが、机に向かっている時間以外でも24時間365日(たとえばそれがソファでリラックスしている時間だとしても)すべて作品に繋がる活動ととらえていることがよくわかった。この人は本当に「職業:小林賢太郎」なんだろうなと感じる。
書いてない内容一つ一つについては僕は表現者やクリエイターといった仕事ではないので正直ピンと来なかった部分も無いわけではないが、どんな職業であれ自分の"仕事"と向き合うときのスタンスや在り方として刺激を受ける部分の多い作品でもある。
面白いのは今回で何回か目の再読だけど読んだタイミングというかその時の自分の状態によってによって刺さる所が違う所。今回刺さった所と前回読んだときに印象に残っていた所が結構違った。今回は40pの「集中力できててもできなくても、つくりかけの作品からからだを離さない」の項が印象的だった。似た様な事を最近投稿されたNoteでも言っていたような気がするが、この辺が印象に残ったのは自分自身仕事との向き合い方に思う所があったからかもしれない。
1年後に読み直したらどう感じるのだろう。5年後に読み直したらどこが刺さるのだろう。そんなことを考えながら、これからも傍らに置いて定期的に読み直したいと思える作品。