最近スター・ウォーズには本編の映画作品の他に、外伝となるアニメ・ドラマのシリーズが多数存在しています。
最近Disney+でその辺を順番に見ているので、見た作品の感想を書いておこうと思います。とにかく数が多いので、これから見ようかと思っている方のために「事前に見ておくべき作品」を書いています。ただ、映画作品本編(エピソード1~9)は最低限見ていることを大前提としています。あくまで外伝作品なのでスターウォーズ本編を知ったうえで楽しめる作品がほとんどだと思います。
また、極力作品の根幹に関わるようなネタバレは無いようにしていますが、感想や他作品との関係を書いている都合上「○○のシーズン2に他シリーズの△△が出てきた!!」みたいなことが書いてあることがあります。各作品の事前情報を一切入れたくないという方はご注意ください。
本記事で紹介している作品はすべてDisney+で視聴することが可能です(2024年12月現在)。
なお、こちらのページはドラマシリーズの感想になります。(数が多いのでドラマとアニメで分けました)
【アニメシリーズの感想】
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目次
各作品の時系列
そもそもですが、スターウォーズって映画以外にも外伝作品がめちゃくちゃ多いので、色々な作品見てると時系列こんがらがって「あれ、まだモール生きてるんだっけ?」みたいになるので(混乱するのはだいたいモールとボバのせい)、時系列をまとめた雑年表を作りました。これに見た作品を書き足して整理しながら視聴していきたいと思います(カノンに属する作品のみを記載しています)。
スター・ウォーズの暦はEp4のヤヴィンの戦い(初代デス・スターの破壊)を0年としてそれ以前(紀元前的な)のBBYと、それ以後のABYで表記されています。
・BBY(Before the Battle of Yavin) ヤヴィンの戦い以前
・ABY(After the Battle of Yavin) ヤヴィンの戦い以後
(0 ABY:ヤヴィンの戦い=初代デス・スター破壊=Ep4)
【参考文献】
見た作品の感想
ここからは実際に視聴した各作品の概要や感想です。
マンダロリアン(2019年)
作品概要
<話数>
全24話(8話×3シーズン)
<時系列>
Ep6の後。銀河帝国の崩壊から5年後。(9 ABY)
<事前に見ておくべき作品>
最低限映画のEp1~6を見ていれば楽しめると思いますが、可能であれば『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』を見ていた方がより理解が深まり楽しめるシーンがあります。
「過去作を全部見ている暇はないけど必要な事前情報が知りたい」という方は、「アソーカ・タノ」「ボ=カターン」の2名(ネタバレのため一応白文字で記載)を検索してwiki等でどんな人物か見ておくといいと思います。
また、『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』は本作のシーズン2と3の間の出来事になっています。そこでの出来事がシーズン3でのマンドー達の行動にもつながっているため、シーズン2と3の間に必ず『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』を見ていくことをお勧めします。
<シーズン1>
公開:2019年11月12日~
話数:8話
時間:31~47分
銀河帝国の崩壊後無法地帯となった星々を舞台に、マンダロリアンアーマーを身に着けた一匹狼の賞金稼ぎとフォースを使うヨーダと同じ種族のザ・チャイルドの出会いと戦い、旅立ちを描いています。
本作は比較的他の外伝作品を履修していなくてもあまり影響がなく、スター・ウォーズの「一見さん」にも楽しめる内容になっていたと思います。シーズン1は多くの謎や伏線が残されていて、今後のシーズンの展開に期待の膨らむ内容でした。最初にビジュアルをちらっと見た際はマンダロリアンと言うことで「主人公の正体は実は『反乱者たち』のサビーヌか?」なんてことも思いましたが、普通に男性が演じていて全然別人でした(そもそも体系が全然違う)。サビーヌ等のマンダロリアン関係のキャラクターの登場にも期待です。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- 最終話のラストで敵キャラのモフ・デギオンがダークセイバーを持っていたサプライズ。「反乱者たち」の段階でサビーヌからボ=カターンの手に渡ったはずだが、その後何があったのか?
- この時代に生きている(と思われる)ジェダイ関係者はスカイウォーカー一族、行方不明のエズラと彼を探しにサビーヌと旅立ったアソーカ、(生きていれば)フォールンオーダーのカルやシアあたりか。この辺りのキャラクターの登場にも期待。
- 普通に結構数がいる帝国残党たち。ボスが叩かれただけだから当たり前と言えば当たり前か。ファーストオーダーに繋がるような展開も今後あるのか。
<シーズン2>
公開:2020年10月30日~
話数:8話
時間:34~54分
色々と核心に迫る展開になってきたシーズン2。なんかだんだんマンディが「孤高の一匹狼」ではなく「不器用なおっちゃん」に見えてきて、可愛く感じるようになってきます(笑)。中盤から終盤にかけて意外な人物の登場が続いてファンにはたまらない展開でした(色々過去のシリーズも色々見ておいて良かったなという感じ)。特に最終話は衝撃。まさに神回!!最終話はシリーズのファンとして全く文句のつけようのない内容でした。とりあえず新作のボバ・フェットのドラマシリーズに続くとういうことなのでそちらも楽しみ。また、マンダロリアンのシーズン3もありそうなのでそっちも期待です。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- サプライズ登場をしたルークと共にマンダロリアンの元をはなれたグローグー。Ep7~9には出てこないのでその後が気になる所。シーズン3で明かされていくのか。
- スローン大提督を探していたアソーカ。スローンと言えば「反乱者たち」のラスボスで、エズラとともに行方不明になっていたはず。アソーカが主役のドラマシリーズの噂もあるので、そこでの展開も楽しみな所。
<シーズン3>
公開:2023年3月1日~
話数:8話
時間:33~58分
ディン・ジャリン、グローグー、ボ=カターン、銀河に散っていたマンダロリアン達の故郷マンダロアへの帰還を描くシーズン3。相変わらずこのシリーズはハズレが無いというか、毎話毎話面白くて見出すと止まらなくなってしまいます。この後には映画『マンダロリアン&グローグー』の製作が予定されていて(2026年5月公開予定とのこと)、ドラマシリーズとしてはおそらく一区切りになると思われるシーズン。それに見合った熱い展開てんこ盛りで、特に終盤は映画レベルの派手な内容(多分映画レベルの予算かかってそう)で、クローン戦争から続くマンダロリアンの戦士たちの戦いの一つの到達点としてかなり見応えのある内容になっていました。本筋からするとそこまで必要でもないように見える寄り道(6話の大半とか)もしっかり面白いのがスター・ウォーズらしいなと思います。
前述の通り本シーズンの内容は『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』の出来事を前提にしているため、シーズン2の後にそちらを見ておくことを強く推奨します。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- やはり帝国残党にとって非常に重要な人物であるスローン大提督。今回もまだ登場はせず、今後の重要な敵役になりそう。
- 本作で初めて(多分)言及された「ネクロマンサー計画」。主導しているのはハックス司令官(続三部作の副官的なポジだったあの人。思ったより重要人物?)。
- 複数の部族をまとめ上げて、マンダロアでマンダロリアン達のリーダーとなったボ=カターン。。
- ギデオンによって破壊されたダークセイバー。
- グローグーを我が子として引き取ったマンドー。再びマンダロアを旅立ち、ネヴァロに拠点を構えつつ新共和国の仕事を請け負っていくことにした二人。
ボバ・フェット/The Book of Boba Fett(2021年)
作品概要
<公開>
2021年12月29日~
<話数>
全7話(1シーズン)
<時系列>
Ep6の後。ドラマシリーズ『マンダロリアン』の前後。(9 ABY)
<事前に見ておくべき作品>
実質『マンダロリアン』の続編(シーズン2.5)のような作品となっているため、事前に『マンダロリアン』のシーズン1と2を見てからの視聴をお勧めします。逆に観ていないと話が繋がらない部分が出てきます。
<シーズン1>
公開:2021年12月29日
話数:7話
時間:39~60分
映画本編のEp5~6に登場した賞金稼ぎのボバ・フェットを主人公としたストーリー。物語はEp6でサルラックに飲み込まれたボバが実は生きていて、その後どうなったのかという話(4 ABY頃)と、『マンダロリアン』で登場した後の話(9 ABY)の2つの時系列が並行で進んでいきます。上に書いた通り実質『マンダロリアン』の続編(というかシーズン2.5)のような作品で、2つの時系列の間の話(特に重要なアーマーを取り返す経緯等)は『マンダロリアン』で描かれていたりするのでまずはそちらを観てからの視聴を強く推奨します。メインの話はタトゥイーンに帰ってきたボバがジャバ亡き後の支配者となるという話ですが、前述の2つの時系列の話を行ったり来たりするのが結構長く続くので正直前半から中盤までは単調に感じたかな。逆に5話以降で前作主人公のマンディや何人かのサプライズ登場キャラが出てからは話が一気に加速して面白くなりました。最終回はそのままの勢いで駆け抜けた感じで非常に面白かったです。
本作のボバの印象は「丸くなったなあ」といった感じ。少しキャラの変わった経緯もちゃんと描かれているが、特に序盤はあまり戦うシーンもないし動物に優しいおじさんになったという印象が強い(笑)。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- ポストクレジットシーンでバクタ・タンクに入れられて治療(?)を受けていたコブ・ヴァンス保安官(キャド・ベインに撃たれて死んだと思われていたが・・・)。
オビ=ワン・ケノービ(2022年)
作品概要
<公開>
2022年5月27日~
<話数>
全6話(1シーズン)
<時系列>
Ep3とEp4の間。Ep3の10年後。Ep4の9年前。(9 BBY)
<事前に見ておくべき作品>
映画本編のオリジナルトリロジー(Ep4~6)、プリクエルトリロジー(Ep1~3)までを観ておけば問題ない内容になっています。
<シーズン1>
公開:2022年5月27日
話数:6話
時間:39~60分
タイトルの通りオビ=ワンを主人公としたストーリー。時系列はEp3とEp4のちょうど中間のようなタイミングで、ユアン・マクレガーの若オビ=ワンとアレック・ギネスの老オビ=ワンの中間のような中年オビ=ワンが描かれています。オーダー66後の世界、ジェダイ狩りを仕事としている尋問官、オビ=ワンとベイダーの再会、幼き日のルークとレイア等、スターウォーズの本編映画を補完するような内容で、シリーズファンとしてはそれだけで観る価値は大いにあり。・・・ではあるものの、ドラマ作品単体としては正直アラも目立つというか、『マンダロリアン』⇒『ボバ』⇒『オビ=ワン』と順を追うごとにクオリティが低下していっているような気がしてならないのが残念でした。本作のイマイチポイントは何よりもストーリーの展開(脚本)と演出が良くない。既に前後の物語が決まっているという制約があるのはわかるけど、物語上の制約と見せたい内容が噛みあわず、そこかしこに違和感を感じる内容になってしまっている感じがします。真剣に捕まえる気のない誘拐犯、当てる気を一切感じないブラスター(これは今に始まったことじゃないけど)、何故か全くとどめを刺そうとしない優しいベイダー卿等、セイバーで腹を刺されてもピンピンしてるサード・シスター、ご都合的な展開(=脚本力の無さ)が気になってしまって話が入ってこないシーンが多かったのが残念。序盤の腰抜ケノービからジェダイとしてのオビ=ワンを取り戻すまでの展開も、しっかり描けばいくらでも熱い展開になるのに、イマイチ入り込めない内容になってしまっていたのは残念。
それでもベイダーの身体になった後のアナキンとオビ=ワンの再会と対決や、共にジェダイであった若き日の二人の姿など、ファンとしては「これが観たかった!!」と大声で叫びたくなるシーンもちゃんと盛り込まれていることも確か。また、作品の時系列としては『反乱者たち』よりも前なので、本作で自分を取り戻したオビ=ワンが『反乱者たち』でモールとの決着をつけたと思うと感慨深いです。個人的なMVPはフォースがあるでもない普通の人間の身で尋問官に立ち向かったオーウェンおじさん。
シーズン1と書いていますが、シーズン2以降があるかどうかはシーズン1終了時点では不明。
キャシアン・アンドー(2022年)
作品概要
<公開>
2022年9月21日~
<話数>
全12話(1シーズン)
<時系列>
Ep4の5年前。(5 BBY)
<事前に見ておくべき作品>
本作はスピンオフ映画『ローグ・ワン』の登場人物が主人公となっていますが、時系列的には『ローグ・ワン』の前の作品になっています。ただ、『ローグ・ワン』を見ていないとキャシアン自体が「誰だコイツ」になるので、映画本編のオリジナルトリロジー(Ep4~6)、プリクエルトリロジー(Ep1~3)、ローグ・ワンまでは観ておいた方が楽しめると思います。
<シーズン1>
公開:2022年9月21日~
話数:6話
時間:39~60分
スピンオフ映画の『ローグ・ワン』に登場したキャシアン・アンドーが主人公のドラマシリーズ。時系列は『ローグ・ワン』の5年ほど前で、シーズン1ではキャシアン・アンドーが反乱同盟軍に参加するまでを描いたストーリーになっています。まず本作の特徴を一言で表すとすれば「スター・ウォーズらしくないけどとってもスター・ウォーズ」。そもそもスピンオフのさらにスピンオフみたいな作品なので映画本編の重要なキャラクターはほとんど登場せず、フォース・ジェダイ・シス・ライトセイバーといったおなじみの要素も全く登場しなません。この部分はスター・ウォーズらしさが全然ないといっていいレベル。ただ、反乱同盟すらない時代の帝国の圧政が描かれていたり、のちに反乱同盟の創設者となるモン・モスマが反乱同盟設立のため帝国内で密かな戦いを進めていたりなど、スター・ウォーズファンであれば楽しめるし刺さる部分が確かにありました。個人的には全体通してはそれなりに楽しめたという印象でしたが、冗長に感じる部分も多くて12話は多かったかな。特に前半は退屈なところが多く、ネットで本作の感想を見ていても「序盤がつまらなくて切った」と「最後まで見て楽しめた」の両極端な2意見が多かったように感じました。キャシアンの過去とか全然活かされてない設定(ここはシーズン2で活きてくるのかもだけど)あたりをカットして半分の6話でサクサク進めていたら評価はさらに上がったんじゃないかと思います。
シーズン1終了時点の情報によるとシーズン2まで作られる予定で、『ローグ・ワン』の冒頭までつながる内容になる模様。
アソーカ(2023年)
作品概要
<公開>
2023年8月23日~
<話数>
全8話(1シーズン)
<時系列>
Ep6の後。銀河帝国の崩壊から5年後(7年後という説もあり)。(9~11ABY)
<事前に見ておくべき作品>
映画本編のオリジナルトリロジー(Ep4~6)、プリクエルトリロジー(Ep1~3)、アニメ『クローン・ウォーズ』、『反乱者たち』は見ておいた方がいいです。
<シーズン1>
公開:2023年8月23日
話数:8話
時間:37~57分
アソーカを主人公に、帝国崩壊後の世界(『マンダロリアンと同時期』)を舞台にしたストーリー。実写での登場自体は先に『マンダロリアン』等でしてましたが、『クローン・ウォーズ』を見てきた身としてはついにアソーカ主役の話が来た!!という感じです。とにかく面白かった!毎回早く次が見たくなるぐらいのめり込んで見てました。『マンダロリアン』が初見でも入りやすい作りをしているのに対し、本作はシリーズファンが凄く楽しめる内容にしているという感じです。
スター・ウォーズお馴染みのオープニングロールに始まり、ヘラ・サビーヌ・チョッパー・ゴーストといった『反乱者たち』の主要キャラやメカの実写化した姿など、冒頭からテンションの上がる見せ方でかなり引き込まれました。アソーカと言えば『クローン・ウォーズ』の主役の一人と言ってもいいキャラですが、本作のストーリー自体は『反乱者たち』での出来事がかなり重要になっています。実質『反乱者たち』の続編と言っていいような内容のため、前述の通り本作はかなりシリーズファン向けの作品だと思います。結構大変ではあるけど『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』の両方(映画1本+アニメ207話)を見てからの本作視聴を強く推奨します。そうしないと大半のキャラクターが「誰コイツ?」になる上に、それらのキャラの行動の理由が良くわからないと思います。
半分はサビーヌが主役といってもいい内容で、過去アソーカの弟子だったことがあるというエピソードや、ライトセイバー(エズラの)をもって戦う姿は印象的でした。本作2話のラストと、『反乱者たち』のラストが重なるのが熱いですね。他にも本作から登場した闇落ちした傭兵のベイラン・スコールとシン・ハティの師弟がいいキャラしてました。ベイランは元ジェダイでアナキンとも面識("ベイダー"ではなく"アナキン"と言っているのがポイント)がある様子。吹き替えの声も含めて渋くてかっこいいオッサンキャラ。弟子のシン・ハティは強くはあるが色々とまだ未熟と言った感じで、サビーヌとライバルポジになっていくのか今後に期待のキャラクター。あとかわいい。
本作は特に5話が神回と言っていいぐらい面白かったです。個人的には『マンダロリアン』シーズン2の最終回(ルーク無双回)に匹敵する内容でした。アソーカとアナキンの10年以上ぶりの会話(『反乱者たち』でのマラコアの対決以来)、実写化したクローン戦争にキャプテン・レックスなど見どころが盛りだくさん。そして『反乱者たち』でも重要だった宇宙クジラのエピソードを入れてきたのは恐れ入ったという感じでした。
シーズン2もあるようなのでこの先の展開にも非常に期待したい良作ドラマです。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- ついに再登場を果たしたエズラ。そしてフォースの力を覚醒させたサビーヌ。
- ついに元の銀河に帰ってきてしまったスローン大提督。一旦ダソミアに向かったようだが、ペリディア(別の銀河)から大量に持ってきた荷物(棺?)の意味は?そして今後この年代を描いた作品の最重要の敵キャラになりそう。
- スローンとともに元の銀河に帰還し、ヘラとの再会を果たしたエズラ。
- 逆に別銀河の惑星ペリディアに残ることになってしまったアソーカ、サビーヌ、ヒュイヤン。
- スローン&エズラと、アソーカ&サビーヌの位置が入れ替わる形で終わったS1だが、S2の展開はいかに。アソーカたちが帰還する手段は残されているのか。
【5話単体の感想】
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アコライト(2024年)
作品概要
<公開>
2024年6月4日~
<話数>
全8話(1シーズン)
<時系列>
Ep1の100年前。(132 BBY)
<事前に見ておくべき作品>
映画本編のオリジナルトリロジー(Ep4~6)、プリクエルトリロジー(Ep1~3)を見ていれば問題なく見れると思います。
<シーズン1>
公開:2024年6月4日
話数:8話
時間:35~49分
Ep1『ファントム・メナス』の100年前、銀河共和国やジェダイ騎士団の全盛期と、シスの台頭を描いた作品。
残念ながら評価と視聴回数が悪く、1シーズンで打ち切りの報道が出ています。
端的な感想を言うと、「題材は悪くなかったが脚本が悪い」という感想。駄作と吐き捨てるほどに酷い内容ではなかったと思いますが、打ち切り報道もやむ無しかなと感じる部分も多々ありました。特に主役の双子の片割れであるメイが酷くて、行動原理が全然わからない("演出"としてそのようなキャラに見せているわけではない)キャラでした。行動が支離滅裂で場面場面で脚本の都合に動かされている感が強く、物語のノイズになっていて正直見ていて不快に感じる場面が多々ありました。この内容であれば双子という設定は無くして主役はオーシャひとりに絞り、ジェダイへ疑惑と台頭しはじめるシス、そして光と闇の間で揺れるオーシャ、みたいな話にした方が面白かったと思います。
他にも、ストーリーの中心人物でもあるイカゲームおじさんマスター・ソルは、序盤は型破りな行動でクワイ=ガンを感じさせる部分があったり、マスターにしては感情に任せて動いてしまう部分も多くあったりして人間的な魅力のあるキャラクターといった感じだったんですが、7話以降はだんだんと「何言ってんのこいつ・・・」となってしまったのが残念。物語全体通して序盤(2話ぐらいまで)はそれなりに期待させる内容だったんですが、後半に行くにつれて脚本や演出の力不足が露呈し、それに伴ってキャラクターがみんなバカに見えるという残念な感じなってしまっていたんだと思います。マスター・ソルなんて7話(一番ポカーンな話の回)の話見てたら「一目惚れしてしまった少女に執着しまくってジェダイがどうのと理由をつけて余計なことをした結果殺戮を引き起こしてしまったヤバイ人」にしか見えないよ。
逆に良かった点としてはライトセイバーバトル(特に5話)が非常に見応えがあって純粋に面白かった。やっぱりオーダー66以前の時代はジェダイがいっぱいいてみんなライトセイバー持ってるから戦闘シーンが楽しいです。個人的に好きだったマスター・ソルのパダワンのジェキ・ロンは最終的にセイバー二刀流なんかも見せてくれて、見ていて楽しいキャラでした。あとは独善的な行動(ブレンドクの人からすれば余計なお節介以外のなんでもなかった)や都合の悪い事件の隠蔽など、新三部作の100年も前の時代からもうすでにジェダイ騎士団は腐ってたんだなというのが見れたとこですかね。8話でレイエンコート議員って人がマスター・ヴァーネストラに言っていた「ジェダイは野放しのパワーを持つ強大な組織だ。まるで宗教のように、操れないものはないと思い込んでいるカルト集団だ」というセリフはまさにおっしゃる通り非常にごもっとも。しかも「ジェダイから道を踏み外したものがすべてを滅ぼす」ってことをちゃんと予見してた。有能だねこの人。
打ち切りにはなってしまいましたが、投げっぱなしの部分がありまくりだったので、シーズン2は無くとも何らかの形でしっかりと回収してほしいものです。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- とんでもない強さを見せたカイミールの正体。ヴァーネストラの元弟子?。
- 岩陰からオーシャとカイミールを覗き見ていたプレイガス(作中では謎の人物的描写だったけど公式の文書でプレイガス確定の模様)。
- カイミールに記憶を消されてコルサントでヴァーネストラの元にいることになったメイ。
- カイミールから暗黒面の修業を受けることになったオーシャ(セイバーの刃が青から赤に変わっていく描写は非常によかった)。
スケルトン・クルー(2024年)
作品概要
<公開>
2024年12月2日~
<話数>
全8話(1シーズン)
<時系列>
Ep6の5年後頃。(9 ABY頃)
<事前に見ておくべき作品>
特に関連のある作品は無いので、スター・ウォーズの世界観がなんとなくわかっていれば十分楽しめます。
<シーズン1>
公開:2024年12月2日
話数:8話
時間:34~49分
『グーニーズ』や『E.T.』のような過去の名作映画を感じさせる、少年少女達の冒険青春活劇。
シリーズとしては珍しい作風ですが、ストーリーもスター・ウォーズの世界観としっかりマッチしていてかなり楽しめた作品でした。他のドラマ作品と比べるとシリーズ全体に与える影響は(今の所)ほとんど無いので、雰囲気だけで敬遠されてしまいそうな作品ではあると思いますが、単体のドラマ作品としての盛り上がりや見せ場・伏線回収などがしっかりできていてかなり面白かったと思います。単純な冒険活劇と思いきや、話が進むにつれて徐々に明かされていく主人公達の星の秘密、といったミステリー要素もあったりして全話通して興味が尽きることなく見れます。毎話のラストでのヒキもいいので、結局一日で一気見してしまいました。ジェダイでも無くパイロットでも無い「普通の子供たち」が主人公ながら、しっかりと「スター・ウォーズしてる」感があったのが良かったですね。
主人公となる4人の少年少女たちはそれぞれにちゃんと役割や見せ場があってみんなしっかりキャラが立っていました。やっぱり一番良かったのはKB(サイボーグ?の少女)ですかね。あとはメンバーの中で一番気弱に見えながら意外な活躍を見せるニール(象っぽい種族の)も可愛かった。
もう一人のメインキャラであり、フォースが使える怪しい男ジョッド。演じているのはジュード・ロウで渋カッコいい。ワルに見えて実は結構いいヤツ、と思いきや結局ちゃんと悪いヤツだった(でも人情味は捨てきれない)という、裏の裏をかかれたみたいな感じで見ていて楽しいキャラクターでした。
前述の通り今の所はシリーズ全体におけるポジションとしては今後のために絶対見ておいた方がいいというほどではないのですが、単体の作品として面白いし他作品の知識も必要ないので、スター・ウォーズ入門者にもお勧めできる良作だと思います。
【今後の展開が気になる要素(ネタバレのため白文字)】
- ジョッドのその後(明確な描写は無かったけど新共和国に逮捕されたのが妥当?)。
- 主人公の4人の今後(成長して今後の他作品で活躍というのも十分期待できる)。
今後観る予定の作品
今後観ようと思っている作品です。
・一旦ドラマシリーズで見るべき作品は見終わりました。次はキャシアンのシーズン2かな。
見ようと思っていたものが貯まってしまっているので、機会をみて視聴して感想を追加していこうと思います。