ゆめろぐ

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【映画感想】『MaXXXine マキシーン』




2025年6月6日にようやく日本で公開された『MaXXXine マキシーン』の感想です。


『X エックス』『Pearl パール』に続く3部作の完結作。本場アメリカでは2024年7月5日に公開されていたので、ほぼ1年遅れての日本公開でした。「もう日本ではやらないのかな~。せめて配信とかで見れるようにしてほしいな~」とか思い始めていたころだったので、無事3作すべて劇場で観れて良かったです。


以下、本作のネタバレをがっつり含んでいる場合がありますので予めご了承ください。



目次

 


基本情報


画像出典:公式Twitter(@xmovie_jp)


 

  • 監督:タイ・ウェスト
  • 公開:2025年6月6日(アメリカでは2024/7/5)
  • 制限:R15+
  • 評価:★3(最高★5)

 
 
原題は『MaXXXine』。
舞台は1985年のロサンゼルス。『X エックス』の猟奇殺人事件から6年後、惨劇を一人生き延びてハリウッドで成功を収めようと奮闘するマキシーンが描かれている。マキシーン役はもちろん過去作でもマキシーン及びパールの二役を演じていたミア・ゴス。『X エックス』『Pearl パール』]に続く3部作の第3作(完結作)。

映倫による年齢制限はR15+(15歳以上が視聴可能)。映倫のHP(映画倫理機構(映倫))によると「刺激の強い殺傷流血・肉体損壊および性愛描写がみられ、標記区分に指定します」とのこと。しかし、過去2作に比べると性愛描写やゴア表現はかなり控え目。



 

感想

マキシーンの奮闘を描いた完結作

「Xファクター」をキーワードにした三部作の完結作。
第1作でのパールによる連続殺人を一人生き延びたマキシーンが、自身の「スターになる」という夢を叶えるまでの奮闘を描いた作品。

ということで本作は「マキシーンちゃんの頑張り物語」って感じの作品で、過去2作とは結構毛色の違った作品になっていたと思います。作品のジャンルとしても、「ホラー」というよりは「サスペンス」や「スリラー」という方が近かった印象です。舞台は1985年、「ナイトストーカー殺人事件」の恐怖の渦中のハリウッド。ちなみに「ナイトストーカー殺人事件」は実際にあった事件です(結構酷い内容なので調べる際はご注意を)。そんな欲望や恐怖の渦巻くハリウッドで映画スターになるための道を進んでいくマキシーンと、彼女に迫る危険な影。彼女を狙う影の正体はストーリーが進むとわかっている(結構序盤から察せられるようにはなってたけど)わけですが、とにかくマキシーンが強い。さすが『X エックス』の惨劇を一人生き延びただけあって、怯まない、逃げない、めげない、怯えない、で迫る敵にも真正面からぶちあたって夢に向かって突き進んでいくのはもはやカッコいいです。やっぱり本作シリーズはマキシーン及びパールを演じたミア・ゴスが非常にいいですね。彼女で成り立っているシリーズ、といっても過言ではないと思います。



「思ってたのと違う」という部分は確かにある

単体作品としても3部作の完結編としても悪くなかったとは思いますが、過去2作の流れを踏まえると「思ってたのと違う」と感じてしまう部分は確かにあったと思います。
 

『X エックス』の中でパールがマキシーンに言った「正体を見た」「秘密をバラす」といった言葉の意味を考えてみると、恐らく3作目(原題『MaXXXine』)はマキシーンの奥底にあった本質、パールと同じシリアルキラーとしての本性が開花するといったような話になるんじゃないかと思っています。タイトルの中に「X」が3つ入っているのも中々に意味深です。

 
上記は前作『Pearl パール』の感想で書いていた本作の展開の予想なんですが、ものの見事に大外れしています(笑)。ほとんどかすってもいません。マキシーン自身も手を汚してはいるわけですが、「自身の奥底に眠っていたパールと同じ凶暴な本能が目覚めて・・・」といったような部分は全くなく、基本的には一連の事件の被害者でありながらそれにまっすぐ立ち向かっていった善玉主人公と言っていいんじゃないかと思います。



「パールみ」はほとんどない

その辺を踏まえ、本作は「パールみがほとんど一切無い作品」と言っていいと思います。

ここは本作を見た人の好みによって感想が結構変わってくる部分なんじゃないかと思います。
やっぱり本シリーズは2作目でのパールのインパクトが凄まじすぎたので、どうしてもそれとの比較してしまうという部分はやむないですね。前作までのような猟奇的・狂気的な要素を期待してみると、「思ってたのと違う」という部分はあったと思いました。また、前述の通り本作では過去作に比べて性愛描写やゴア表現はかなり控え目になっています(それでも思わず「うわぁ」と言ってしまいたくなるシーンはあったけど)。

なので、「全然悪くは無いんだけどここまでのシリーズを踏まえると凡作に見える部分は否めない」というのが正直な感想です。


本作を見る前の予想は上の方に書いていた通りで(全く当たってなかったけど)、むしろマキシーンの中にある「パールみ」がどのようにとんでもないことになるのかをみる作品だと思っていました。例えば、マキシーンの父親が関わってきそうだったのは1作目から多少予想はできていたので、父親が出て来て「実は父親はパールの息子(つまりマキシーンはパールの孫)だったことが明かされてマキシーンの中の何かが弾けて・・・」みたいな展開(スター・ウォーズのレイ・パルパティーン的な)を考えていましたが全然違いました(笑)。


ここは人によって「物足りない」ととるか「いい意味で裏切られた」と感じるかは様々だと思いますが、個人的にはその両方が3:7ぐらいの割合だったかなと思います。



パンフが良かった

最後にちょっとだけパンプレットの話。

この3部作はすべて映画館で観ていたのでパンプレットも全部買ってました。全部デザインのベースが統一されていて、シリーズの雰囲気にマッチした感じが非常にいいですね。それと今回パンフレットを購入したときにTOHOシネマズとA24のコラボ袋(?)に入れてくれたのが非常に良かったです。



本作独自のものなのか最近のA24作品はこうなのかわかりませんが、少なくとも僕は初めて貰いました。とても良かったので上記ポストの通りシリーズ3作のパンフレットを入れておこうと思います。




総評

改めて本作の評価。

評価:★3(最高★5)


過去2作のことを考えるとやや物足りない部分も否めないが、単体の作品としても3部作の完結編としても悪くない作品で十分楽しめた、というのが本作の感想です。

とにかくこの3部作はずっと楽しみに見ていたので、完結まで見届けられて良かったという思いが強いですね(『MaXXXine』は本当に日本に入ってこないんじゃないかと覚悟してたので)。



www.yumekichi-blog.com
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