『スーパーロボット大戦X』の感想です。Swith版をプレイしました。
以前プレイしたスーパーロボット大戦Vの次の作品で、本作の次になる『スーパーロボット大戦T』も含めた『VXT』3部作の2作目になります。基本的なシステムは『スパロボV』と同じでプレイヤーにとって親切な要素が多く全体的な難易度は低くなっていて、かなりプレイしやすい印象の作品です。
#NintendoSwitch
— ゆめきち (@yumekichi730) May 14, 2022
いまさらスパロボX。前作と同じく七話まではスクショ撮らせてくれるぽいね。 pic.twitter.com/aprYdRVMS9
グラフィックはこんな感じ。
『スパロボV』と同様に7話まではスクショを取ってシェアすることが可能でした。
目次
製品概要
定価:8,600円(PS4/税別)、7,600円(Vita,Switch/税別)
機種:PS4、PSita、Switch、STEAM
発売:2018年3月29日(PS4,Vita)、2020年1月10日(Switch,STEAM)
総合評価:90点
『VXT』三部作の二作目。
三部作となってはいるが、シナリオ等のつながりはなく本作のみで完結する独自のオリジナルシナリオ(VXTともに全て同様にシナリオは独立)。
アル・ワースという魔法やモンスターの存在する異世界を主な舞台としており、新規参戦の魔神英雄伝ワタルやふしぎの海のナディア等のストーリーがシナリオの中心に据えられている。
個人的には初めてゲッターロボのいないスパロボ。
ちなみに後発のSwitch・STEAM版では有料DLCだったボーナスシナリオ20話がはじめから収録されている他、早期購入特典で追加シナリオやアイテムの入手・サイバスターの早期加入などが可能になるダウンロードコードが付属する(ただし既にダウンロードは期限切れ)。
【参戦作品】
★印がついているのは新規参戦作品。
- 無敵鋼人ダイターン3
- 聖戦士ダンバイン
- 聖戦士ダンバイン New Story of Aura Battler Dunbine
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン
- 機動戦士ガンダムF91
- 機動戦士クロスボーンガンダム鋼鉄の7人
- 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
- ★ガンダム Gのレコンギスタ
- ★魔神英雄伝ワタル
- 勇者特急マイトガイン
- コードギアス 反逆のルルーシュ R2
- ★バディ・コンプレックス
- ★バディ・コンプレックス 完結編 -あの空に還る未来で-
- クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
- マジンカイザー(オリジナル版)
- 真マジンガー衝撃!Ζ編
- 真マジンガーZERO vs暗黒大将軍
- 天元突破グレンラガン
- 劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇
- ★ふしぎの海のナディア
※機体のみ参戦の作品もあり
作品の感想・良かった所
ファンタジー色の強い世界観
本作のシナリオの舞台となるのはアル・ワースという世界。そこはワタルやグレンラガンの世界に本作オリジナルのドグマという魔法が入り混じったファンタジー色の強い世界観。他のメンバーは何者かの力によりアル・ワースに飛ばれされてきた別世界の住人と言うことになっている。舞台をオリジナルの世界としたことで、3つの世界を並行世界を行き来していた前作『スパロボV』とは別のアプローチで様々な設定の異なる作品群の共存を成功させている。
また、ヤマトの物語を主軸としたため序盤から終末感の漂っていた前作に比べ、ストーリーやアル・ワースの世界観の主軸に新規参戦の『魔神英雄伝ワタル』を置いていることで全体的に明るい雰囲気で物語が進行していく。ストーリーの展開も各作品が矛盾なく・原作ファンとしても違和感のない融合をしており、非常に楽しめた(特に様々な問題や敵との決着をつけていく終盤の展開は良かった)。最終話のメインテーマが流れる中でのバトルの熱さは前作同様にかなり盛り上がる。
キャッチコピーは「戦神達の運命は、新たな世界で交差 X-cross- する」で、タイトルのXもここからきている模様。
難易度は低め
前作同様、過去のシリーズ作品に比べてもかなり簡単なイメージで、プレイヤーに一方的に有利な機能も増えていて比較的楽に進めていける。そのためか今回は上級者向け難易度のエキスパートモードが追加されている。
基本的なシステムは前作を踏襲
基本的なゲームシステムやUIは前作『スパロボV』から引き継いでいる(一部名称が変わっているぐらい)。そもそも前作でほぼ不満が無いぐらいシステムは完成していたと思うので、特に「進歩がない」みたいな印象は受けなかった。同じフォーマットを再利用しつつ、登場作品とストーリーを入れ替えるだけでゲームとして成立するのはスパロボシリーズの大きな強みか。
個人的に前作から引き続き良かった・便利だったポイントは以下のような感じ。
- 戦闘のユニットは単機編成(小隊編成はあまり好きじゃないので)
- 精神コマンドが戦闘開始前のタイミングでも使用できる
- 戦闘のスキップと早送りが便利
- 戦闘に出さなかったメンバーも育成できるサブオーダー
戦闘については、戦闘アニメ中にAボタン押しっぱなしで早送り、Yボタンで片側の行動をスキップ、Bボタンですべてスキップができる。長い演出を早回しで見たり敵の攻撃を飛ばして自軍キャラの反撃のみを見るなど、「毎回戦闘見るのはダルいが戦闘アニメOFFにしてしまうのは味気ない」という自分のようなプレイヤーには非常に便利だった。
サブオーダーは戦闘に出さなかったメンバーを選んで行うことができる、デメリットは無い便利な稼ぎ機能と言った感じの機能。そのため、毎ステージ忘れずにやっておくことを推奨。選択できる行動は4種類あり、それぞれ選択されたメンバーがTacP・資金・経験値・撃墜数2を入手することができる。各行動は最大5人まで選択可能。TacPと資金については共通のため誰を出しても一緒だが、経験値と撃墜数については人数オーバーで出せなかった主力メンバーを鍛えておいたり、今回のプレイでは使わないが次の周回のために撃墜数だけ重ねておくといった工夫次第で様々な活用が可能。ストーリーが進むにつれて全く使い道のない倉庫番が増えていってしまいがちなスパロボだが、そんなメンバーにも日の目があたりつつプレイヤーにとってもメリットの大きい良機能。
周回要素
スパロボと言えばやっぱり周回要素。本作もそれを前提としているような引き継ぎシステムがあり、2周目以降は以下を引き継ぐことが可能。
- 資金(獲得総額を引き継ぐので使いきってOK)
- TacP(同じく総額引き継ぐ)
- 撃墜数
- 強化パーツ(5~25個、周回により増加)
- スキルプログラム開発状況
- Magicカスタマイズ
- ラストのifルートの無条件開放
- 15段階まで改造可能なモードが解禁(3周目以降)
- 強力な強化パーツが入手できる(4周目以降)
資金やTacPは前の周までで入手した総額で引き継げるので序盤から機体改造をMAXにしたり強力なスキルを習得したりすることが可能になる、TACカスタマイズも引き継ぐため2周目以降は各グレード複数の効果を開放できる、撃墜数も引き継ぐためはじめからエースボーナスが開放されている、等々、2周目以降はかなり楽に進められるようになっている。
ちなみに本作の分岐は最大でも2択までしかないので、2周で全てのステージを攻略可能になっている。
また、「周回プレイ支援パック」という繰り返し遊ぶのが前提のプレイヤー向けの有料DLCも存在している。
プレイメモ(1周目)
総ターン数343ターン。
プレイ時はだいたい32時間。
分岐要素など
主人公の選択やスパロボお馴染みのシナリオ分岐など
今回はシナリオ分岐のメンバーが毎回共通(ガンダム・バディコン組とそれ以外組)なので、1周目は全て主力の多いスーパーロボット組のルートを選択した。
<主人公>
女主人公
<シナリオ分岐>
・13話「ドアクダー打倒部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン以外)
・20話「地上部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン以外)
・30話「ドアクダー打倒部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン以外)
・43話「対ドアクダー部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン以外)
・49話「マスター達ならば、きっと勝てると思う」
(通常の最終話ルート)
<シークレット>
・想いというオーラ(12話後)
・最凶VS最強(28話後)
・赤い彗星の矜持(35話後)
・シュワルビネガーの秘密(41話後)
最終メンバー
終盤でメンバー枠に空きがあることが分かって急遽スタメンになったアイーダのみエース、残りは全員グレートエース。
<ゼルガード/アマリ>
前作から作画の雰囲気が大きく変わった女主人公。単純にかわいい系のキャラデザになった。
前作のナインに代わるポジションの相方ホープも中々いいキャラだった。終盤になると男主人公の方が加入して三人乗りに。
撃墜数111で2位。
<サイバスター/マサキ>
早期購入特典で序盤から活躍。
撃墜数93で4位。
<マジンカイザー/甲児>
前作から引き続きのエースオブエース。前作では出てこなかったマジンカイザーが使えたのが嬉しくて一番使っていた。BGMがズババンの方なのも嬉しい。普通に強いけど欲を言えば「魂」が欲しかったところ。
撃墜数126で一周目のトップエース。
<マジンエンペラーG/鉄也>
甲児同様に前線につっこんで高い防御力と攻撃力で敵軍を壊滅させる。
撃墜数99で3位。
<グレートマイトガイン/舞人>
前回初参戦だった勇者特急。段階的に必殺技が増えていく。
<ヴィルキス/アンジュ>
同じく前回初参戦のクロスアンジュから。相変わらず強い。
こちらもシナリオが進むごとに強化されていく。
<ダイターン3/万丈>
安定して使えるお馴染みのスーパーロボット。
<サーバイン/ショウ>
個人的には久々のダンバイン系。サーバインになると妖精が増えて3人乗りに。ビルバインに比べると武装がシンプル。
<龍神丸/ワタル>
もう一人の主人公といってもいいキャラクター。
中盤から龍王丸に変身できるようになる。
<グレンラガン/シモン>
強い。
終盤ではさらに超銀河グレンラガンや天元突破グレンラガンになってさらに強くなる。
<スペースヨーコWタンク/ヨーコ>
移動後に使える長射程攻撃が優秀。
<蜃気楼/ルルーシュ>
ギアス組は今回みんな使った。
前線で戦ってもよし、戦術指揮でサポートに回っても良し。エースボーナスで移動後に戦術指揮ができるのも大きい。
<ランスロット・アルビオン/スザク>
大きな特徴は無いがシンプルに強い。ただし終盤にはやや火力が足りない感じ。
<紅蓮聖天八極式/カレン>
スザクと同じくシンプルに強いが終盤は火力が足りない。
繰り込まれた戦闘アニメーションも嬉しい。
<ランスロット・フロンティア/C.C.>
機体は貧弱だが、補給持ちに先見・感応・祝福等の優秀なサポート系の精神コマンドが揃っている。
<サザーランド・ジーク/ジェレミア>
長射程と援護攻撃で削り役に。
<モルドレッド/アーニャ>
長射程武器はいいけど全体的な性能は今一つ。
<Zガンダム/カミーユ>
結局毎回使いたくなってしまうカミーユ。
<Hi-νガンダム/アムロ>
二回攻撃でバンバン落としまくるアムロ。しかも機体はHi-ν。
<ナイチンゲール/シャア>
隠し機体のナイチンゲール。超射程のファンネルを撃った後に移動できるのは強い。
撃墜数90でアムロより1機多く5位。
<XBガンダムX1 フルクロス/トビア>
最終的にフルクロスになるクロスボーン。
<ウイングガンダムゼロ/ヒイロ>
ウイング系はヒイロだけ採用。
<G-セルフ/ベルリ>
初参戦のGレコ。大気圏パック、宇宙用パックを経て最終的にはパーフェクトパックに。
戦闘アニメがかなり気合をいれて作られていて見応えがある。
<G-アルケイン フルドレス /アイーダ>
スタメン枠が一つ余っていることに終盤に気づいて加入。
個人的には機体もキャラも好きだけど性能は今一つ。
プレイメモ(2周目)
総ターン数264ターン。
プレイ時は25時間。今回はSRポイントも51ステージ全てで獲得し、強化パーツもコンプリートした。
分岐要素など
主人公の選択やスパロボお馴染みのシナリオ分岐など
1周目はスーパーロボット組のルートを選択したので、2周目はガンダム・バディコン組のルートを選択。
<主人公>
男主人公
<シナリオ分岐>
・13話「マナの国調査組を選択する」
(ガンダム・バディコン組)
・20話「宇宙部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン組)
・30話「対ミスルギ部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン組)
・43話「対レコンギスタ軍部隊を選択する」
(ガンダム・バディコン組)
・49話「今後、想像を絶する敵が来ると思う。」
(ifルート)
<シークレット>
・想いというオーラ(12話後)
・最凶VS最強(28話後)
・赤い彗星の矜持(35話後)
・シュワルビネガーの秘密(41話後)
最終メンバー
ルートをガンダム・バディコン組にしたので、主力もガンダム系(特にGレコ)やバディコン勢が増えた。流石に2周目になると主力は全員グレートエース。
<ゼルガード/イオリ>
ホープスの主人公への態度が女主人公(アマリ)の時とかなり変わっている。終盤になると女主人公が加入して三人乗りになる。
2周トータル撃墜数202で2位。
<サイバスター/マサキ>
やはり序盤から活躍できるのが大きい。
SRポイントのために敵を同時に落とす必要のあるステージではMAP兵器が役に立った。
<マジンガーZERO/甲児>
結局最後までエースオブエース。終盤ifルートを選択するとマジンガ―ZEROが入手できる。使用できるのは最終面だけだが、強化パーツにハイパージェネレーター(毎ターンEN全回復)とプラチナエンブレム(2回行動)を付けて精神コマンド「鉄壁」をかけて突っ込ませるだけで敵が壊滅しているとんでもない強さ。
最終面で稼ぎまくったこともあって2周トータル撃墜数262でダントツの1位。
<マジンエンペラーG/鉄也>
使い方は甲児と同じく「鉄壁」をかけて前線につっこんで敵軍を壊滅させる。
トータル撃墜数186で5位。
<グレートマイトガイン/舞人>
引き続き主力で活躍の勇者特急。
プレイ中にSMPの発売が発表されたので予約した。
<ヴィルキス/アンジュ>
相変わらずの主力。
<ビルバイン(夜間迷彩)/ショウ>
1周目はサーバインだったので今回はビルバイン。武装はこちらの方が豊富。夜間迷彩バージョンはシークレットシナリオで入手できる(特に性能の違いはない?)。とにかく避けまくって反撃で倒す。終盤になると「集中」を使う必要もないくらい避ける。トータル撃墜数187で堂々4位。
<龍神丸/ワタル>
もう一人の主人公。出番も多いので引き続き主力。
<グレンラガン/シモン>
やっぱり強い。
超銀河グレンラガンや天元突破グレンラガンになるともう手が付けられない。終盤のグレンラガンがらみのシナリオの熱さもいい。
<スペースヨーコWタンク/ヨーコ>
2周目は外そうかと思ったが結局使った。
<蜃気楼/ルルーシュ>
やはり戦術指揮が便利。
<ランスロット・アルビオン/スザク>
引き続き主力として活躍。
<紅蓮聖天八極式/カレン>
スザクに同じ。
<ランスロット・フロンティア/C.C.>
正直終盤の戦闘はかなりきついが、相変わらず補給持ちに先見・感応・祝福等の優秀なサポート要員。
<Zガンダム/カミーユ>
カミーユも外そうかと思ったが結局使いたくなってしまう。「魂」を持っているのもありがたい。
<Hi-νガンダム/アムロ>
二回攻撃や「覚醒」での手数の多さも強いアムロ。
<キュベレイMk-Ⅱ /プル>
なんとなくいつも使わない機体を使いたくなってメンバー入り。
機体性能は今一つだが可愛いのでよし。
<G-セルフ/ベルリ>
今回はGレコ組をかなり主力として使った。
トータル撃墜数196で3位。
<G-アルケイン フルドレス /アイーダ>
やはり性能は今一つだが、個人的に機体もキャラも好き。
<G-ルシファー /ラライヤ・ノレド>
二人乗り機体。戦闘アニメでのラライヤとノレドの掛け合いもいい。
<ダハック /クリム>
天才クリム・ニック。
やはりさすがに終盤になると見劣りする性能だが、精神コマンド等も駆使すれば十分戦える。
<トリニティ /ミック>
クリムを出すならやっぱりミック・ジャックもセットで使いたい。
<ルクシオンネクスト /青葉>
2周目では主力として活躍したバディコン組。
本作をやっていて一番原作を見たくなった作品でもある。連携が強いので基本的にディオとヒナとセットで運用。
<ブラディオンネクスト /ディオ>
青葉とセットで。二人がだんだんと信頼し合うバディになっていくところもいい。
<カルラ /ヒナ>
同じく青葉・ディオとセットで使いたい。
しっかりヒロインしているキャラクター性も良かった。
総評
改めて評価をもう一度。
作品評価:90点
基本的なゲームシステムは前作『スパロボV』を踏襲しつつ、新規参戦作品やファンタジー色強めのシナリオで差別化をした作品といった感じだったと思います。一気に2周しましたががっつり楽しめました。
次は『VXT』三部作の最後『スパロボT』をプレイしようと思います。