ゆめろぐ

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仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

【読書感想文】守鍬刈雄のお暇なら本で映画の話でも・・・




映画独自解説Youtuber、守鍬刈雄(すぐわかるお)氏の書籍『守鍬刈雄のお暇なら本で映画の話でも・・・』の感想です。個人的に初めてのYouTube・YouTber系の書籍を読みました。


本書は著者である守鍬氏のYouTubeチャンネル『守鍬刈雄のお暇なら映画でも』(2022/3現在・チャンネル登録者数14.8万人)の書籍化作品です。ここ最近守鍬氏のチャンネルの映画解説にはまって動画を見漁っていました。で、動画の内容が書籍化されていることを知ってすぐAmazonでポチり、届いたその日に一気読みしました。守鍬氏の動画は裏話や監督インタビューといった外部情報に頼らずあくまで映画本編をベースにした独自目線での映画解説が特徴。その名前の通り分かり易い解説と聞きやすい語り口が持ち味で、個人的には「一度見た映画の理解を深める・より楽しむ」といったベクトルで視聴するのが一番マッチする動画だと思っています。


【守鍬刈雄氏のYouTubeチャンネルはこちら】
www.youtube.com







守鍬刈雄のお暇なら本で映画の話でも・・・

守鍬刈雄のお暇なら本で映画の話でも ([通常版])


  • 著者:守鍬刈雄
  • 出版社:アプリスタイル
  • 発売日:2020/12/15
  • 頁数:239ページ
  • オススメ度:☆☆☆☆☆(映画好きなら!)

 

著者のYoutubeチャンネルから『羊たちの沈黙』『時計じかけのオレンジ』等9作品をピックアップして書籍化したもの。個人的には大好きな『トゥルーマン・ショー』も入っていたのが嬉しい。Youtubeの方にも動画版はあるが動画の方がより細かくじっくり解説していて、書籍の方は重要な部分をコンパクトにしたといった印象。本書を読んでみて面白ければ動画の方もおススメです。

題材としている作品毎に、手書き紙芝居形式でのあらすじ紹介+内容の独自解説・考察といった構成になっています。内容の解説の前に絵付きでのあらすじ紹介があるので、未鑑賞の作品でも内容は理解できますが、個人的にはやはり最低1回鑑賞してから本書の解説を読む方がより楽しめると感じました。ちなみに自分は本書で解説されている9作品中、5作鑑賞済みで4作が未鑑賞。やはり未鑑賞の作品はwiki等であらすじを見てからじゃないと理解が追い付かない部分があったかも。


前述の通り本書の著者は話や監督インタビューといった外部情報に頼らず、あくまで映画本編をベースにした解説・考察というのを大切にしていて、ネットに様々な情報の溢れた現在忘れがちな「まずその映画が面白かったかどうか」を大切にすることを思い出させてくれます。自分自身、映画や書籍の感想を書く際にまず何となく他の人の感想やレビューを見るようになっていたことを気づかされました。インプットを増やすというのはそれはそれで大事だと思うけど、例えばネット上で批判の多い映画だと「面白かった」とは書きにくいという余計なバイアスがかかってしまったりするので。

「自分なりの結論」を導き出すことこそに、映画を観る価値があると信じています。(3ページ)


本書冒頭の文章(上記引用部分)や本の帯の部分でも繰り返し言われていますが、映画の楽しみ方の真理ではないかと思います。本書や動画の方も「これが正解」ではなく、「納得できる所もできない所もある一つの見方」として受け取ったうえで改めてその映画作品を観てみるというのが良い楽しみ方なんじゃないかと感じました。動画の方のコメント欄も一方的な賛同や批判だけでなく「この部分について自分はこう思った」みたいなものが多く、改めて様々な受け取り方があることが分かって読んでいて楽しいですね。


映画好きにはお勧めできる一冊だと思いますが、気になる方はとりあえず著者のチャンネルから自分の好きな映画やより深く理解したい映画を解説している動画を探してみるのが良いと思います。個人的にはやはり『ダークナイト』『ジョーカー』の解説動画(共に書籍には未収録)が非常に見応えがあって色々と腹落ちする内容だったと思います。


【守鍬刈雄氏のYouTubeチャンネルはこちら】
www.youtube.com