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仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

【読書感想文】奇界紀行




かねてから気になっていた『奇界遺産』のフォトエッセイ版が文庫で発売されたのを書店で見かけてすぐに購入。



奇界紀行

奇界紀行 (角川文庫)

  • 著者:佐藤健寿
  • 出版社:角川文庫
  • 発売日:2020/2/25(文庫版)
  • 頁数:349ページ
  • オススメ度:☆☆☆☆☆

単行本は2015年12月に株式会社KADOKAWAより刊行されています。

タイの海底に石像を探して生死をさ迷い、砂漠のサイケな救済の山を訪れ、インド最高の聖者サイババとご対面。大漫画家とマッドメンの地を旅し、世界の果ての雪原でトナカイの血を頂き、廃墟のチェルノブイリを彷徨し、時には謎の古代遺跡に呪われつつ、懲りずに澁澤龍彦の足跡を辿り、UFO村で人々の優しさに触れる―写真家・佐藤健寿は何を求めて旅をするのか?世界の奇妙な人々と奇界を巡る、オールカラーフォトエッセイ!
Amazon製品紹介より

 
 
「奇界遺産」と言えばやっぱり一番に思い浮かぶのは昨年色々な問題があって終了してしまったTBS系の番組「クレイジージャーニー」。僕もこの番組が好きで毎週楽しみに見ていて、本書の著者である佐藤氏や「奇界遺産」という言葉もその番組で初めて知ったんだったと思います。「奇界遺産」とは簡単に言えば、所謂の分かり易い観光名所とは異なり旅行ガイドにはあまり乗っていないような、不可思議で異様でまさに"奇怪"な人口の建造物や文化風習。旅行が好き、海外の独特な文化や建造物を目にするのが好き、という僕のようなタイプの人間にはそれだけで心の踊るワードです。


もともとの写真集は大型本でお値段もそれなりにするため二の足を踏んでいたんですが、文章も付いたフォトエッセイ版の文庫版が発売されたということで迷わず購入。佐藤氏による文章は読みやすくすんなりと頭に入ってきて、読めば読むほど引き込まれていきました。「世界一幸福な国とメディアで騒がれるブータンもそこそこ幸せな普通の国」といったような独自の切り口での語りも面白く、飽きずに最後まで一気に読んでしまいました。そして読み進めていくほど、やっぱり写真集の方の「奇界遺産」が欲しくなっちゃいます。要所で挿しいれられるフルカラーの写真はどれもインパクトのあるものですがやはり数には限りがあり、写真集を片手にその背景等の補完として本書をセットで読み進めていくのが一番楽しめるのではないかと感じました(実際Amazonレビューでもそう進めているレビューが多数存在)。改めて「奇界遺産」の方も購入して読み直してみたいと思います。






ちなみに本書で紹介されている中で唯一、台湾の彩虹眷村だけは実際に行ったことがありました。ここは他と比べれば一般的なガイドブックにもおすすめの観光地として紹介されており、行った時もグッズショップや飲食物の売店もあり「映え」のする写真を求める観光客や若者でにぎわってました。

【現地で撮った写真】