ゆめろぐ

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PS3『機動戦士ガンダム Target in Sight』の感想。 「重力」を感じるリアル路線作品




PS3のローンチタイトルでもある『機動戦士ガンダム Target in Sight』をいまさらプレイしました。


もう14年近く前のソフトですが、いまだにそのリアル志向・ハード路線の内容には一定の評価がされているソフトです。
発売当時とても気になっていはいたのですがPS3本体が買えず、PS3を買ったころにはすでに他にもたくさんソフトが出ておりなんだかんだで今までプレイする機会がありませんでした。



目次


製品概要



 
 
定価:7,600円(税別)
機種:PS3
発売:2006年11月11日発売
ジャンル:アクション
プレイ時間:連邦16時間(3周)、ジオン10時間(2周)
作品評価:70点


PS3本体と同時に発売されたリアル路線のロボットアクションゲーム。
プレイヤーは連邦軍ないしジオン軍のモビルスーツパイロットとなって、一年戦争での地上戦を戦い抜く。


画面は自機を背中から見ているタイプのTPS系視点。コックピット視点はなし。




作品の特徴や感想

ガンダムゲー史上最高のリアル描写

本作を象徴する一番の要素はやはりこれ。
MSの部位破壊や破損描写、弾切れ等かなりリアルな描写になっており、現時点までに発売されているガンダム系ゲームを含めてもトップクラス。

リアル志向を追及したためか「重力下で巨大な人型兵器が動くときの挙動」が考えられた動きになっており、一言で言うとモビルスーツの動きが重い。特に初期のジムやザクなどを使っていると顕著に感じる(ガンダムやゲルググなどの高性能機が出てくるとそれなりに快適に動ける)。最近主流となっているVSシリーズや無双シリーズのようなドラゴンボールのバトルみたいな戦い方とは対極に位置している、非常に「重力」を感じる挙動。

そこをリアルで良いととるか、もっさりしていて野暮ったいととるかはプレイする人の好みで分かれると思う。

部位破壊システム

本作の大きなポイントの一つ。戦闘中に被弾した部位が破損し、頭部を破壊されればレーダーが使用不能になったり武器を持っている腕を破壊されるとその武器が使えなくなるなど、当然ながらMSの性能に影響を及ぼす。
ちなみに部位破壊により射撃武器をすべて失ってしまった状態で敵の戦闘機系が残っていると、攻撃が不可能になりほとんど詰みの状態になってしまったりもする。

またグラフィックも変化し、各部位の損傷や射撃をうけた部分に弾痕が残ったりと、かなりリアルな描写がされている。

なお、このシステムにより本作のMSにはHP(体力ゲージ)的なものはなく、コックピットのある胴体部分を破壊されると撃破となる。両腕と頭部を破損してもまだ動けたり(ほぼ攻撃できなくなっているが)、万全の状態から胴体に一発スナイパーライフルを食らって即ゲームオーバーになったりもする。


頭部バルカンのありがたみが分かる同時射撃

攻撃はメイン武器、サブ武器、格闘武器、SP武器の4つのボタンに割り振られており、同時に押すことで一斉射のような攻撃も可能(持ち替え等が必要なかったりと物理的に同時使用可能な武器に限る)。
例えば、Ez-8では右腕のマシンガン(メイン)、頭部バルカン(サブ)、胸部バルカン(SP)の3ボタン同時押しでノリス戦で見せた「倍返しだああ」の一斉射撃も再現できるので非常に気持ちがいい。また、頭部バルカンを打ち込みながらサーベルで切り付けるといったような攻撃の仕方も可能。

見た目の派手さだけではなく火力の底上げにもなるため、そういった同時射撃ができるサブ武装を持っている機体が少ないジオンの方が難易度が高く感じる一つの要因かもしれない(特に序盤)。他のゲームでは軽視されがちな頭部バルカンのありがたみを感じるゲームである。


弾切れと補給システム

MSの装備している射撃武器には弾数が設定されており、すべて撃ちきってしまうと自力ではリロードできない。大半のミッションではマップに補給ポイントが設置されておりそこで補給ができるようになっている。面倒と言えば面倒だが、他のゲームのようにいくらでも無限に撃ち続けられてしまう方が本来はおかしいとも言え、本作のリアル路線化に一役買っている要素。

ちなみに補給ポイントは敵に破壊されてしまうこともあるので、弾切れの状態で補給ポイントも破壊され敵戦闘機が残っているとこれもまた詰みになってしまうことがある。


日付の概念

本作は日付の概念が存在し、ミッションに出撃をすると1日が経過する(出撃せずにパスも可能)。
新MSの配備やパイロットの追加、戦闘で出撃したMSの修理、MSの強化にも日数がかかる。ミッションも期間制限が設定されているため、計画的に進めていく必要がある。

ゲームの期間は一年戦争終盤の宇宙世紀0079年10月4日からスタートし、12月31日の終戦までの約3か月間となっている。

難易度は全体的に高め

近いタイプのガンダムゲームの中でも比較的難易度は高め。序盤は機体の重さもあって思うように戦うことができず「なんだこのクソゲー」と思うこともあるが、機体の改造や上位機体の入手ができてくるとある程度サクサク進めるようになる。

特にジオンは序盤に一周目だと異常に難易度が高く感じるミッションがいくつかある。


周回前提のゲームシステム

一回のミッションの出撃はだいたい3分~5分程度のものが多く、ミッション数自体もそこまで多くないため一周目でも10時間もかからずにクリアできてしまう。

<連邦側>
通常ミッション25(+差分1)
訓練ミッション8(+隠し1)

<ジオン側>
通常ミッション25(+差分1)
訓練ミッション8(+隠し1)


本作はある程度周回することが前提として作られており、クリアしたデータでロードすると所持MSやMS強化状況を引き継いで始めることが可能(所謂強くてニューゲーム)。
そもそもガンダムやゲルググ・ケンプファー等の強機体は一周目では入手できないか、できても満足に改造できる日数が足りなかったりする。また、上記の通常ミッションの差分や訓練の隠しミッションも一周目では出ない。


ちなみに、データを引き継ぐと次の周回では難易度が1つ上昇する。序盤の難易度の高さも含めて、最初はある程度低い難易度でスタートすることを推奨。

キャラ的な要素は一切なし

ハード路線で一貫しており、キャラゲー的な要素は一切ない。

多数の原作キャラクターを僚機のパイロットとして配備することはできるが、台詞やボイス・顔グラフィック等は一切なく反映されるのは名前のみ。





残念な点

残念な点は以下のような感じ。

  • 味方がバカすぎる
  • 変なノイズの入るバグがある
  • 機体数が(今となっては)少な目


もはやこの手のガンダムゲーのお馴染みになりつつあるが、僚機がバカすぎてほとんど役に立たない。たいした指示もだせず(指示が出ているのかどうかも分かりにくい)、敵につっこませて撃破されると前述の通りMSの修理に数日要するので、結局スタート地点に待機させるかそもそも連れていかないかになりがち。


変なノイズが入るバグはプレイしているとごくたまに発生し、ずっとバチバチ言い続けていて鬱陶しいが一度リセットすると改善する。


機体数は欠点というほどではないが、今現在で考えると少なめな印象。一番上位の機体がガンダムやゲルググというのは今となってはもはや新鮮さすら感じる。機体数は連邦16機、ジオン17機とのこと。



好きな機体

個人的に本作の中で好きな機体。

  • ジムストライカー
  • Ez-8
  • グフカスタム

 
ジムストは格闘が強く戦闘機を多く相手にする以外のミッションで安定して使え、なによりカッコいい。本作で一番プラモが作りたくなった機体。

Ez-8は前述の通り武器のボタン配置の関係で3武装の一斉射撃ができるのが大きい。

ジオン側ではグフカス。右手にMMP-80マシンガン、左手にガトリングシールドの両手撃ちが強い。こちらもターゲットインサイト仕様のガンプラを作りたくなった。



総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:70点


今となってはかなり古いタイトルではありますが、今だに歴代随一のリアル・ハード路線の作品であり、その手の雰囲気のものが好きな方は一度プレイしてみる価値はあると思います。(逆にVSシリーズのようなスピード感のあるゲームを期待しているとつらいかも)


ボリュームもフルプライスの金額ではやや物足りなさを感じるかもしれないが、中古ではそこそこ安く手に入るのでお店で見かけたら手にとってみるのもいいと思います。






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