ゆめろぐ

ゆめろぐ

仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

PS2『機動戦士ガンダム』感想。戦記系ゲームの先駆けになったPS2初期作品




PS2用最初期のガンダムゲーム『機動戦士ガンダム』の感想です。当時買ったものが十数年ぶりに出てきたのでやってみました。


PS2ハードで最初にでた3Dアクション系のガンダムゲームで、まだゲームとしてのサブタイトルすらついていません。ストーリーはファーストガンダムの中盤まで(地上戦のみ)になっており、20年近く前ということでUIや操作には色々と荒いところがあるゲームではありますが、後の『ガンダム戦記』等につながる部分が数多く見受けられるリアル系3Dガンダムゲームの先駆けともいえるゲームです。


3Dポリゴンは最近のゲームにはさすがに劣るものの、今見てもMSが十分カッコよく見える出来で発売当時はかなり衝撃的でした(リアルタイムで買ってプレイしてた)。


目次


PS2『機動戦士ガンダム』

製品概要

機動戦士ガンダム


機種:PS2
発売:2000年12月21日発売
ジャンル:3Dアクション
プレイ時間:ストーリー1時間、TB5時間程度
作品評価:60点



TPS(三人称視点)でMSを操って各ステージを攻略していくアクションゲーム。ガンダム等の自分が操る機体の背中を見ながら眼前の敵と戦うタイプの、ロボットゲームとしては一般的なゲーム画面。ゲームモードとしては主に「ストーリーモード」「タクティクスバトルモード」の2つ。プレイヤー二人での対戦モード等はない。MSの動作は「VS」シリーズ等に比べればもっさりだが、重力を感じるリアル路線ゲームということを考えれば違和感はない。


操作感は十字キーベースの移動は今やるとかなり動かしずらいが、ある程度慣れてきてブーストも使いこなせるようになるとそこそこ軽快なバトルは可能。


「ストーリーモード」は初代ガンダムのシナリオ追体験型。アムロ・レイとなって物語中盤(ジャブロー攻略戦まで)を戦う。
「タクティクスバトルモード」はストーリークリア後に解放され、連邦・ジオン両軍のパイロットになって好きな機体に乗って全3ステージのミッションをこなしていく。後に発売された『ガンダム戦記』のベースともいえるモード。




作品の特徴や感想

ストーリーモード

全9ステージ


前述の通り初代ガンダムの物語中盤までを追体験するモード。操作できる機体はガンダムのみ。
地上戦のみになっていて宇宙戦は無し。序盤の宇宙戦闘(大気圏突入など)はステージ冒頭のムービーやナレーションのみ。


全9ステージで、1ステージ5~10分ぐらい。普通にプレイすればだいたい1時間もあれば終わる。地上での戦いまでのストーリーのため、本作は世にも珍しいラスボスがまさかのゾックというゲームになった。物語後半の宇宙での戦いは一応続編という扱いの『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』にて描かれている。


搭乗機体はガンダムのみだが、一部のステージを除き射撃武器をビームライフル・バズーカ・ハイパーハンマーから選択することが可能。個人的には弾数制限やリロードのないハンマーを振り回すのが楽しかったが、ドップやガウなどの空中の敵が多いステージだときつくなる。


原作再現度はそれなり。グフ戦や黒い三連星戦などもう少し頑張ってほしかった部分もあるが、アニメムービー・3Dムービーともにそれなりに気合の入った出来。OPも含め、この頃の時期のガンダムゲームのムービーは気合の入ったレベルの高いものが多かった。


また、ステージ合間のナレーションやブリーフィングにもちきんとブライトやアムロ等の声が当てられており(多分発売時に新録)、ファンとしてはそれを聞いているだけでも楽しい。




タクティクスバトルモード

連邦:3ステージ+隠し2ステージ
ジオン:3ステージ

連邦機体:8機体
ジオン機体:13機体


連邦かジオンのいちパイロットとなって好きな機体でミッションをこなすオマケモード。機体はストーリーやタクティクスバトルの進み具合によって解放されていく。ブルーディスティニーやNT-1等の他作品機体も登場する。


僚機もなくパイロット選択等もないので戦闘は黙々と進めていく感じになってやや寂しい。代わりにオペレーターが戦闘状況等を随時アナウンスしてくれるが、女性兵士(ケルゲレン子)がオペレーターのジオンはともかく連邦側は上官っぽいモブのおっさんなのがなんとも・・・。また、MSの武装は機体ごとに固定でマシンガンかバズーカを選ぶみたいなことは出来ない。ストーリーモードでバズーカやハンマーを選択できたガンダムもメイン武器はビームライフルに固定されている。


戦果や進捗具合により原作キャラが褒めてくれたりするアニメムービーが流れる。当然ながらボイスも入っているのでファンなら一見の価値アリ。この点も『ガンダム戦記』の基本的な部分としてある程度本作の時点で完成していたことがわかる。ムービーをコンプリートするには全機体で全ステージをクリアする必要があり、本作のやり込み要素となっている。ムービーや機体図鑑をコンプしようとするとストーリーの何倍も時間がかかる。



良かったところ

まずは良かったところ。

  • 手軽に初代ガンダムの原作を追体験(中盤まで)
  • OPや劇中のアニメ・3Dムービーの出来がいい
  • ブリーフィングやナレーションの新規ボイスが嬉しい
  • 当時としては高品質のポリゴン。建物や岩などのオブジェクト破壊も可能。

こんなところ。
流石に20年前の作品かつガンダムの3Dゲームの先駆けと言うことで、多くのガンダムゲームが存在する現在ではとび抜けて強いと言えるポイントは無いです。良いポイントはムービーやボイスなどのファンとしては嬉しい要素に集約されているので、ガンダムファンで未プレイであれば一度やってみてもいいかもといった感じかと思います。



残念な点


続いて次に残念な点や気になる点。

  • ボリューム不足

 
 
 
細かい荒い部分は色々あれど、結局はこの一言に尽きると思います。ストーリーはジャブローまで、タクティクスバトルの方も3ステージしかなく『ガンダム戦記』の試作品と言ったような内容。ただこれは3Dガンダムゲーム最初期作品ということを考えると仕方ないです。
 
 


総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:60点


流石に最初期の作品ということで「いまから絶対に遊ぶべきゲーム」ではないです。が、この時点である程度完成していた『戦記』系作品のシステムや気合の入ったムービー・ボイスなど、ガンダムファンであれば一度やっておいても損はないかもしれないと思います。

ボリューム的にも数時間で遊びつくせるので、未プレイで、PS2ハードが手元にあって、ソフトも中古で1000前後で入手できるようであれば一度手に取ってみてはどうでしょう、といったような感じのゲームかと思います。