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GBA『ロックマン&フォルテ』感想。難易度が高く歯ごたえのあるSFC最終作




GBA版の『ロックマン&フォルテ』の感想です。今回はWiiUのダウンロードプレイで遊びました。


現状本作をプレイするにはSFC版かGBA版をハードごと用意するか、WiiUでGBA版のダウンロード専用のバーチャルコンソール(以下、VC)版を買うかしかありません。WiiUのダウンロード販売は2023年3月末で終了してしまうため、今回ぎりきり滑り込みでWiiUハードを中古(一式揃った良品で6,000円ぐらいだった)で購入してVC版をプレイしました。


ちなみに本作はSFC版の発売当時に購入しているはずですが内容はあまり覚えていませんでした(難しかった記憶はある)。終盤ステージはほとんど記憶になかったので、当時は難しくて途中でやめてしまっていたぽいです。

 

目次

製品概要


画像出典:CAPCOM:ロックマンシリーズ 公式サイト


機種:SFC、GBA
発売:1998年4月24日(SFC版)、2002年8月10日(GBA版)
ジャンル:アクション
プレイ時間:8時間程度
作品評価:80点

※プレイ時間はロックマンとフォルテで1周ずつクリアし、CDも100枚すべて揃えた時間。


ロックマンシリーズのSFC(スーパーファミコン)における最終作となった作品。ナンバリングには属さない外伝のような立ち位置だが、ゲームシステムなどの基本的な造りは他のシリーズ作品と同様。タイトルの通り本作ではロックマンの他にフォルテもプレイヤーキャラとして選択可能になっている。


1998年にSFC用ソフトとして発売し、2002年にGBAの移植版が発売された。GBA版はWiiUのダウンロード専用のVC版としても販売されている(2023/3まで)。




作品の特徴や良かった点

ロックマンとフォルテのダブル主人公

本作はタイトルの通りロックマンとフォルテのダブル主人公となっていて、ゲーム開始時にどちらを操作するかを選択することができます。『ロックマンX4』のようにそのセーブデータ内では最初に選んだキャラクターから変更することはできず、選ばなかったキャラクターは登場しません。そのため、ロックマン編にフォルテが出てこないのはともかく、フォルテ編だと「ロックマンは何してるんだろう?」みたいな疑問は残りますがツッコむだけ野暮かもしれません。両キャラクターにはそれぞれの個性があって状況や戦うボスによってそれぞれプレイスタイルや難易度に違いがでるようになっています。


まずはロックマン。チャージショットやスライディングなどのシリーズお馴染みのアクションはロックマン固有のものとなっています。スライディングがロックマンが専用のアクションになっているので、フォルテでは通ることのできない細い隙間を進んだり敵の攻撃の下を潜り抜けたりといったことが可能です。また、ライトットのショップでネジを支払うことでラッシュ・エディ・ビートといったサポートキャラ達を呼び出すことが可能になっています。ちなみにラッシュですが、今回はコイルやジェットや合体等は無くサーチのみでの登場となり後述のCD集めに力を発揮します。



対してフォルテは機動力の高さが特徴。ロックマンにはできないダッシュや2段ジャンプが可能になっています(その代わりスライディングが使用不可)。バスターはチャージができない代わりにボタンを押し続ける限りマシンガンのようにフルオートで撃ち続けるスタイル。左右に加えて上やナナメの全7方向に撃ち分けることが可能ですが、撃っている最中は足が止まるため動きながら撃つことができません(ジャンプはできるのでジャンプで左右移動しながら撃ち続けることは可能)。また、相棒のゴスペルを呼び出して合体することで画面内を自由に飛び回ることが可能になっています(ライトットのショップで購入が必要)。


プレイしてみての感覚としては、道中は機動力が高く即死トラップなども回避しやすいフォルテの方が楽で、ボス戦ではボスに無敵時間があるためフルオートバスターが活かせず単発火力の高いロックマンの方が楽といった感じになっていたと思います。



ビジュアル面やゲームシステムなど

まずビジュアル面としてはSFC最終期の作品ということでナンバリングの『ロックマン7』や次世代機作の『ロックマン8』あたりに近い感じで、ドット絵ながら画面は綺麗で演出もかなりしっかりしています。逆にボイスやムービーといったようなものは一切ありません。


ゲームの構成としてはオープニングステージ⇒8ボス⇒ラスボスステージというお馴染みのものですが、ボス選択画面がマップ形式になっていて最初に選べるボスは3体のみとなっており、ボスを撃破するとマップ上でそのボスの先にいるボスのステージが解放されるという仕組みになっています。最初から自由に8ボスステージを選べないのは賛否ある部分だと思いますが、前半選べるボスステージは難易度が低く、逆に後半ステージは比較的難易度が高く特殊武器を駆使して進む仕掛けなどもあったりといい感じのバランスにはなっていたと思います。ボスを撃破するごとに次の選択肢が広がっていくのは面白かったです。


『ロックマン7』や『ロックマン8』でもあったネジを使用してアイテムが購入できるショップは健在で、今回はネジを敵が落とす『ロックマン7』と同じシステム(ネジを無限に収集可能)になっています。このためショップでは、ロックマンやフォルテのパワーアップアイテムの他、1UPなどの消耗品を買うことも可能です。



収集要素のCD集め

本作ではロックマンシリーズには珍しく収集要素があり、主要キャラクターや歴代のボス達の情報が入ったCD100枚が各ステージに隠されています。入手したCDのデータは閲覧することが可能で、各ボス達の好きなもの嫌いなもの等が書かれていたりと見ごたえのあるものになっています。


CDはスライディングやサーチラッシュなどロックマンでしか取れないものや、逆にフォルテでしか取れない高いところにあるものなどがあり、1つのセーブデータではコンプリート出来ないようになっています(ゲーム全体のシステムデータにセーブされているためCDの収集状況だけは各セーブデータで共通)。


CDは普通に目に見える位置にあってジャンプすれば取れるようなものから、かなり難易度の高いものまで様々。一応ヒントになるようなアイテムもゲーム中で入手は可能ですが、これを攻略情報なしでコンプするのはかなり大変だと思います(今回コンプしましたが普通に攻略見ました)。残念なのはこのCDは本当にただの収集要素なだけで、苦労の割にはコンプしても特に何のご褒美やオマケなどもないことです(ライト博士から褒めてもらえるぐらい)。


ボスはロックマン漫画家達のデザイン

本作のボスキャラは当時「コミックボンボン」でロックマンシリーズのコミカライズを担当していた名だたる漫画家先生たちがデザインしています。


ダイナモマンとバーナーマンは「ロックマンメガミックス」シリーズの有賀ヒトシ(現:ありがひとし)先生。グランドマンとマジックマンは「ロックマンX」シリーズの岩本佳浩先生。コールドマンとパイレーツマンは「ロックマン8」及び本作「ロックマン&フォルテ」の出月こーじ先生。


当時から全部リアルタイムで読んでいた読者としてはどのボスもデザインした方のらしさというかそれぞれの個性が出ててどれも好きです。プレイしていて強かったのは有賀先生デザインの2体ですね。



かなり難易度は高め

本作はロックマンシリーズでも屈指の高難易度になっていました。その前のシリーズ作品は『ロックマン5』~『ロックマン8』と低難易度が続いていたこともあって、リアルタイムでプレイした当時も中々の衝撃だったという記憶があります。


ステージ中は初見殺しの即死トラップが多く(『ロックマンX6』かなと思うぐらい多い)、嫌な位置に配置されているザコ敵やシビアなタイミングで進まないといけないトラップなども多くなっています。ボス達も様々なアクションで殺意むき出しに襲ってくる奴が多く、バスターのみで戦っている限りではいわゆる「弱ボス」というものはいなかったように思います。


また、今回は回復アイテムであるE缶が廃止されたため、「ネジを稼いでショップで回復アイテムを大量購入して体力で押し切る」というプレイもできなくなっています(1UPは買えるので残機で押し切ることはできる)。


中々の凶悪難易度だとは思いますが、道中もボスもラスボスも何度かトライして動きをしっかり理解して挑めばクリアできないというほどでもなく、個人的にはロックマンシリーズの「繰り返し死んで体で覚える」を体現した良い難易度調整だったと思います。



残念な点(GBA版のみ)

続いて残念な点をいくつか。これはGBA版(VC版も含む)のみの特徴で、オリジナルのSFC版にはなかった部分です。移植作である以上仕方ない所ではあるんですが、やっぱりプレイしていて気になる部分した。


画面の上下が見切れる

GBA版は画面の大きさの問題で、SFC版に比べて上下が少し切られています。あまり気にせずにプレイできるところが大半ではあるものの、上下が切れた関係で画面上端や下端にある梯子や壊せるブロックが非常に見辛くなっていて、コースの分岐を知らないでスルーしてしまうということも多々ありました。

また画面の上下を大きく使うボス戦では上下に画面スクロールすることもあり、ボスと自機の全体を把握しにくくなっているなどのマイナス要素も発生しています。


フォルテのダッシュ

SFC版ではフォルテのダッシュは『ロックマンX』のように専用のボタンが割り振られていましたが、GBA版はボタン数が減っているため方向キー2回押しのみとなりました。このため咄嗟のダッシュが難しくなり、ボス戦等ではロックマンよりも被弾率が上がってしまっています。

VC版についても同様で、WiiUではハード自体のボタン数は増えているものの、そもそもゲームとしてダッシュのボタンがないのでキーコンフィグで増えたボタンに割り振ることもできません。個人的にはせめて方向キー2回押しに加えてロックマンのスライディングと同じコマンド(下+ジャンプ)でもダッシュできるようにしてくれていたらもう少し快適にプレイできたんじゃないかと思います。



バーチャルコンソール版について

今回プレイしたVC版にはオリジナルの作品にはないいくつかの機能が追加されています。

一番の違いとしては「まるごと保存/まるごと復元」が使用可能なこと。名前の通り、ゲーム本来のルールを無視して好きな所でまるごとセーブしたりその状態を復元したりすることが可能になっています。難しい即死トラップの前でセーブしてやり直したり残機ゼロの状態でもボス戦を何度もチャレンジできたりが可能になります。特に本作は難易度が高く即死トラップも多いので、この機能を使うことである程度難易度を下げながらのプレイも可能なっています。やりすぎるとゲームバランスを壊してしまうので、ある程度自分の中で縛りを設けながら使用するのが良いと思います。


また、GB版の『ロックマンワールド』などのVC版と違い、本作ではちゃんとWiiUハードに合わせたキーコンフィグが可能になっていて、違和感のない操作でプレイすることが可能でした(前述のフォルテのダッシュはゲーム側の問題なのでどうしようもない)。


VC版の最大の懸念事項として、すでに販売終了の告知がされています。
以下に記載の通り2023年の3月で新規購入ができなくなってしまうため、「いずれはやりたい」と思っている方は早めに購入・ダウンロードまでは済ませておいた方がいいです。


【現在告知されている予定】
2022年8月30日:ニンテンドーeショップへの残高の追加が終了(済)
2023年3月下旬:ゲーム、追加コンテンツ、アイテム等の販売終了




【参考】
www.nintendo.co.jp





総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:80点


フォルテが操作可能というこれまでのシリーズにはなかった独自性(のちに『ロックマン10』でもプレイアブルに)、SFC最終作にふさわしいボリュームとビジュアル、シリーズ初期を思わせる歯ごたえのある難易度等、本作独自の要素を確立しつつゲームとしての完成度も非常に高い作品だったと思います。


一番残念なのは現状本作をプレイできる環境が非常に限られていること。WiiUのダウンロード販売は2023/3末で終了してしまうため、以降はSFCかGBAのハードごと入手するか、本作がダウンロードされたWiiU本体を何とかして入手するかしかない状況になっています。プレイしにくい状況にしておくには惜しい良作だと思いますので、『ワールド5』や『メガワールド』あたりの独自性の強い外伝作品とセットにしての移植作の発売を期待したいところです(移植する際はGBA版じゃなくSFC版で)。



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