ゆめろぐ

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仕事・趣味・生活について書き連ねていく雑記ブログです。

『スター・ウォーズ エピソード3/ シスの復讐』(特別上映)を観てきたので色々語りたい




2025年5月3日~6日の4日間で20周年記念特別上映された『スター・ウォーズ エピソード3/ シスの復讐』(以下、Ep3と記載)を観てきました。


Ep3といえば当時リアルタイムに劇場で観ていたんですが、それがちょうど20年の時を経てまた劇場で観られるとは思っていませんでした。東京のTOHOシネマズ六本木に行きましたが、チケットはほとんどの日程が結構早い段階で完売、僕が行った回も満員でした。さすがスター・ウォーズ。

もうすでに百回ぐらい観ている作品なので、今回は感想というよりは改めて観直して思ったことをつれつれと書き残しておこうと思います。

以下、本作のネタバレをがっつり含んでいますので予めご了承ください。





目次

 


基本情報


画像出典:スター・ウォーズ公式X(@starwarsjapan)
 

  • 監督:ジョージ・ルーカス
  • 公開:2005年5月
  • 評価:★4.5(最高★5)

 
スター・ウォーズのシリーズの通算6作品目にあたる作品。
クローン戦争の終結、銀河帝国の勃興とシスによる支配、そしてアナキン・スカイウォーカーが暗黒卿ダース・ベイダーとなっていくまでを描いたストーリー。


2005年公開のため今年(2025年)で公開20周年となり、それを記念して今回2025年5月3~6日のスター・ウォーズの日(5/4=May 4th=メイ・ザ・フォース)を挟む4日間の間に一部の劇場で特別上映された。





感想など


シリーズ最高傑作

まず全体の感想、「素晴らしい!!」の一言。

本作はシリーズでも最高傑作の一つに数えられることが多いと思いますが、個人的な感想としても本作か『ローグ・ワン』の2強かなと思っています。これ以上ない最高の前日譚であり、みんな結末を知っているのにも関わらず一つ一つのシーンに息をのんで目が離せなくなってしまう、本当にシリーズ最高傑作と言っていい不朽の名作だと思います。

前述の通り本当に百回ぐらい見てるんじゃないかと思うぐらいの作品ですが、何度見ても面白いです。そしてEp3を見ると他の作品も観直したくなります。とりあえずEp4~6,1~3を改めて見直したいと思います。


今回本作を20年ぶりに劇場のスクリーンで観ることができて本当に良かったです。これまでは気づかずにスルーしてしまってましたが、どうやら毎年(?)このような感じでリバイバル上映やっているみたいなので、来年からも観に行けるものは観に行きたいと思います。特に世代的にリアタイできなかった旧三部作なんかは劇場で観てみたいですね。



導入部分が素晴らしい

まず物語り導入の掴みの部分が素晴らしい。

ファイターでの空中戦を十分に見せた後で敵艦に潜入、そこから流れるようにライトセーバーを用いた対ドロイドの戦闘へ。観ている人をしっかり映画の中に引き込んでいく完璧な導入部分でした。

そこからドゥークーとの決着、R2の活躍、グリーヴァスとの対決、そして宇宙戦艦の不時着と、ここまで開始20分ちょっとでかなり目まぐるしい展開になっています。


ここでお馴染みの「イヤな予感がする(I habe a bad feeling about this)」も出て来ています。今回はオビ=ワン。



ヨーダの的外れアドバイス

個人的にリアタイ当時から引っかかっているシーン。
アナキンとヨーダの全く嚙み合っていない相談シーン。

「大切な相手を救いたい」というアナキンの相談に対してのマスター・ヨーダの答えは「気にするな」・・・。うん、そういうことじゃない!!

まあジェダイ的には正しい解答なのかもしれないですが、この辺でジェダイという組織自体の人間味の無さがだんだんと浮き彫りになって聞います。そしてそれがアナキンに対して唯一親身だった(ように見えた)パルパティーンとの対比になり、そしてアナキンはダークサイドへ・・・。

特にこの人については(後付けだけど)『クローン・ウォーズ』の終盤でフォースを司る者みたいな連中に実質ネタバレみたいなヒントをもらっていたのに、どうしてここまでむざむざとアナキンをダークサイドに落としてしまったのかというのを改めて感じます。個人的にはヨーダはじめ他のジェダイ評議会の面々は嫌いじゃないんですが、今回についてはこの人たちの対応の悪さが大きな敗因の一つになっていたと思わざるをえません。この後アナキンがパルパティーンの口添えで評議員になってからのメイスとかの対応も非常に感じが悪い。まあ言っていることは正しいんでしょうが、アナキンを「選ばれし者」として期待しているのであればもう少し対応の仕方があったんじゃないかと思います。


「傲慢ゆえに見えるものも見えなかったか」
これは終盤でのパルパティーンの言葉ですが、この一言がジェダイの敗北のすべてを物語っていたように思います。

もしこの段階でオビ=ワンに相談できていたら。もしかしたら少し話の流れが変わったんじゃないかなと今回観直してみて改めて思いました。



アナキンとオビ=ワンの別れ

その後グリーヴァスがウータパウ星系にいるという情報がパルパティーンによってもたらされ、グリーヴァス将軍の討伐のための指揮官として指名されたオビ=ワンが出発することに(ここの会議でのメイスのアナキンへの対応も感じが悪い)。

飛行場(?)までオビ=ワンを見送りにきたアナキン。アナキンは反省の弁をオビ=ワンに告げ、オビ=ワンもアナキンを非常に高く評価していることを伝えます。そして二人はお馴染みの「フォースと共にあれ(May the Force be with you)」の言葉をかけあって別れました。

何気にこのシーンがジェダイ同士としてのアナキンとオビ=ワンの最後の別れとなりました。次にムスタファーで再会した時には・・・。悲しい。わかっていても悲しい。そしてこの直後のシーンで評議会でのけ者にされていると感じることをパドメに伝えるアナキン。改めてこの辺も見返してみると、パドメとアナキンの会話もだんだんと噛み合わなくなってきて、すれ違いを深めていってしまっていることが良くわかります。


そしてオビ=ワンは最も有名なクローン・トルーパーの一人であるコマンダー・コーディ(レックスとか不良分隊はアニメ版見てないと知らないもんね)と共に旅立っていきました。



オビ=ワンvsグリーヴァス

その後ウータパウでオビ=ワンとグリーヴァスが対決。ここでオビ=ワンが敵の前に姿を現したときの「やあ、諸君(Hello there)」が昔からなんか好き。

ここでオビ=ワンが見せる左手の人差し指と中指の2本(ピースサインの形)を相手に向け、セイーバーを持った右手を顔の後ろまで持ってくる独特の構え(弓を引くような感じのポーズ、もしくは牙突)は、ソレスというライトセーバーの構えの一つで非常に防御に強い型。防御よりは攻撃っぽい構えに見えますが、オビ=ワンはこのソレスをという型を極めているとのこと。守備重視の型というのが非常にオビ=ワンらしい。このポーズと取らせることができるオビ=ワンのフィギュアがようやく再販(リバイバル版かも)されたので早速予約しました。

ここではグリーヴァスのライトセーバー4本での戦いも見ることができますが、オビ=ワンには危なげなく防御され割とあっさり2本の落とされていた印象。さすが防御の型を極めたオビ=ワンです。


その後カー(?)チェイスを経て二人の戦いは決着。オビ=ワンは途中でライトセーバーを落としてしまっていたので(Ep2でセーバーを無くしたアナキンが「オビ=ワンに殺される」とか言ってた気がするけど)、決着はオビ=ワンが「野蛮な武器」と嫌うブラスター。嫌っていても別に射撃が苦手なわけではないみたい。



パルパティーンがシスだった!!

そして議長から実は自分がシスの暗黒卿であったことのネタ晴らしがアナキンにされました(視聴者は全員知ってた)。アナキンはすぐにメイスにそれを報告。ここでもアナキンは同行を許されずに置いて行かれてしまいます(その後のアナキンの行動を見ればここでのメイスの判断は正しかったのかも。少なくとも外が暗くなるまで言いつけ通り会議室にいたはずのアナキンの到着が異常に早かったことでパルパティーンを始末するのを邪魔されてしまったけど)。

昔から気になっていたのがここでのメイスとパルパティーンの会話。


パルの「元老院はこの私だ」というセリフに対するメイスの返答が英語だと「Not yet」。この「Not yet」について吹き替えの音声では「もう違う」、字幕では「まだ違う」という、全く逆の意味の日本語になっています。ちなみに会話の流れ的には、「もう違う」であれば「お前の三日天下もここまでだ」みたいな意味になるし、「まだ違う」であれば「共和国の全権掌握は直前で阻止してやるぞ」となって、どっちでも意味は通るというのが逆にまたわかりずらい。ちなみに「yet」は「まだ」という意味の単語なので、本来脚本家が意図した意味としては「まだ違う」が正しそうですね。


ここでメイスが議長討伐に同行させたジェダイ3人(瞬殺トリオ)は次のメンバー。

・キット・フィストー
・サシー・ティン
・エージェン・コーラー


上の二人は『クローン・ウォーズ』でもちょいちょい活躍していたのでなすすべなくやられてしまったような描写だったのは残念。まあパルさん強いから仕方ないね。
いまだにこのメンツとプロ・クーンを混同してしまうことがありますが、クーンさんの方はアソーカを見出したジェダイで、残念ながらこの後のオーダー66のシーンでクローン達に撃墜されるシーンが描かれています。



ベイダー誕生

遅れてやってきたアナキンによってメイスはパルパティーンにトドメを刺すことを阻止されてしまいました。
普通に戦っている時も結構メイスが押しているように見えたので、ここでアナキンの妨害が無ければ(アナキンが言いつけ通り会議室で待ってれば)結構歴史変わってたよなと思います。ここでパルパティーンの口から飛び出すのが後世にも語り継がれる名言(迷言?)である「パワー!!」。そいや『アコライト』でも誰かがパワーが一つだとか二つだとかどうこう言ってたな。

メイスを斬ってしまいもう戻れなくなったアナキンはパルパティーンの弟子になることを誓い、ついにダース・ベイダーが誕生。お馴染みのBGMがワンフレーズだけ流れ、まさにここが歴史の分岐点となりました。

このシーンは今回の特別上映でも劇場全体が息をのんだような空気になっていたと思います。



どうしたらアナキンを救えたのか

ドラマ『アソーカ』の感想でも書いたんですが、アナキンがベイダーにならなければそもそものオリジナル3部作すら存在しないので、その未来を望むことはそれすなわち「スター・ウォーズ否定」になります。僕自身ベイダーはすべての作品のすべてのキャラクターの中でも1番と言っていいくらい大好きなんですが、それと同じぐらいアナキンも大好きで、なんならEp3の「闇落ち後・溶岩落ち前」の生身ベイダーが一番好きまであったりして、実在の人物のように複雑な感情が入り乱れているキャラクターです。

やっぱりこの時アナキンの近くにいたのが冷たいメイスだけでなく、オビ=ワンかアソーカのどっちかがいてくれたら。パドメの妊娠発覚と悪夢を見た段階でオビ=ワンに相談できていたら。型破りジェダイの第一人者ことクワイ=ガンが健在だったら。そして、『クローン・ウォーズ』中盤で起きた事件によってアソーカとアナキンが袂を分かっていなかったら。というのを今回観ている時も考えずにはいられませんでした。

いつか『ビジョンズ』とかマーベルの『ホワット・イフ...?』みたいな完全にパラレルのIF世界線でいいからアナキンがアナキンとして、アソーカやオビ=ワンとともに戦い抜くみたいな話も見てみたいです。個人的にはやっぱり「アソーカのいるEp3」を見てみたいですね。


オーダー66発動

そしてついに発動されたオーダー66。何気にここでもまだ映画としてはようやく折り返したぐらいの時間。
まずは手始めにオビ=ワンがコーディに狙撃され、下が水面だったとしても絶対に助からなそうな高さから落下。しかしオビ=ワンは水中でピンピンしてました。さすが防御を極めた男。

そこから、クローンに撃たれるキ=アディ=ムンディ、同じく後ろから不意打ちで撃たれるトワイレックのセクシーお姉さんアイラ・セキュラ、ファイターの飛行中に後ろから撃墜されるプロ・クーン(前述のアソーカを見出したジェダイ)、スピーダーに乗っていたところを同じく後ろから撃墜されたジェダイ(『スター・ウォーズ タイムライン』によるとスタス・アリーという人らしい)、とかなり見ているのがつらいシーンが続きます。

この時アソーカはレックスと共に(あとモールも)マンダロアにいました。他にもケイナン・ジャラスは惑星カラーで師匠のデパ・ビラバの手によって逃がされ、カル・ケスティスは惑星ブラッカ上空のジェダイ・クルーザーから同じく師匠のジャロ・タパルによって逃がされ、といったように後の作品でオビ=ワンやヨーダ以外にもこの時生き残ったジェダイがいたということになっています。今回は「アソーカやカルは今頃」みたいな感じで他のキャラクターにも思いをはせながら見ていました。



アナキンvsオビ=ワン

それからなんやかんやあって、火山の惑星ムスタファーで再会したアナキン、パドメ、オビ=ワンの3人。しかしそこでオビ=ワンやパドメの前にいたのはアナキン・スカイウォーカーではなく暗黒卿ダース・ベイダーでした。

ここからの残り30分弱はもはや何も語ることも無いでしょう。映画史に残る戦闘シーン、アナキンとオビ=ワンのライトセーバーバトル(+時々入るヨーダvsシディアス)に突入します。ここに関しては本当に何回見たかわからない、Ep3全部見る暇なくてもここの戦闘シーンだけ見るというのも結構やっていたぐらいスター・ウォーズの中でも一番と言っていいぐらい印象の強いシーンです。とにかくここのライトセーバーの殺陣は本当に凄い。後発のEp7~9でもここまで凄い戦闘の殺陣はお目にかかれませんでした。まさしく映画史に残る名バトルシーンです。それとここの戦闘シーンはBGMも凄く良いですね(ジョン・ウィリアムズ全開って感じで)。

そして戦いの中でも説得をしようとするオビ=ワンと全く噛み合っていないアナキンの返答が悲しい。溶岩流の上でのこっちがヒヤヒヤしそうなバトルを経てオビ=ワンは地上(地の利を得た場所)へ。あれだけ拮抗していた二人の戦いがこの後あっさり決着となるので、地の利というのは本当に大事なようです。ここまでくると毎回「ああ、終わっちゃう」って思いますね。そしてこの後の二人の会話も本当に悲しい。


オビ「選ばれし者だった!(You were the chosen one!)」
オビ「シスを倒すものがシスになるんなんて(It was said that you would destroy the Sith, not join them!)」
オビ「フォースにバランスをもたらす者が闇に墜ちた(Bring balance to the Force, not leave it in darkness!)」

アナ「あんたが憎い!(I hate you!)」
オビ「弟と思ってた(You were my brother, Anakin.)」
オビ「愛してた!(I loved you.)」


ここでも全く話は噛み合いませんでした。結局オビ=ワンは苦しむアナキンを見ていることができず、アナキンのセーバーを拾ってその場を後に。そして次の再会は19年後Ep4で、と思いきやドラマ『オビ=ワン・ケノービ』で一足早く再会していたことに。



ルーク、レイア、そしてベイダー誕生

最後の最後、パドメによるルークとレイアの出産シーンと、四肢を失って黒い機械の身体になっていくアナキンのシーンが交互に流れます。こんな悲しい対比ある?ってぐらい悲しくも美しい名シーンです。そして大火傷を負って呼吸のためのマスクをかぶせられたアナキンが最初に発した呼吸音、これは当時数多くの人が映画館で息を呑んだ場面だったと思います。



そしてお馴染みのBGMとタトゥイーンの夕日をバックに、幼いルークを抱いたラーズ夫妻の背中と共にEp3は終了。やっぱり何度見ても素晴らしい。物語の前日譚としてこれを超える作品はそうそうないと思います。

それと今回20年ぶりに劇場でEp3を観ることができたわけですが、改めて見直して新たにする発見があったりして本当に凄い作品です。ここ10数年で映画作品を補完するアニメやドラマなどの外伝が多数生まれたことで、映画作品にもより深みが出て来ているのを感じます。


オマケが素晴らしかった

今回事前にちゃんと情報見ないで言ったので劇場の入り口で渡されて驚いたんですが、来場者特典としてB2ポスターをもらいました。

デザインは上の方で公式Xから引用している今回の20周年記念特別上映のビジュアル。これがEp3におけるアナキンのすべてを表しているようで非常にカッコいいです。B2用の額縁を買ってきて大事に飾ろうと思います。



字幕は修正版だった

観ていて途中違和感があったのが字幕が2005年劇場公開当時のものとは違っていました(翻訳のクレジットは当時と変わらず戸田奈津子氏)。

調べてみたところソフト化されたときに少し修正が入ったようで、今回上映された字幕はそのソフト版の内容だったみたいです(改めてDisney+で字幕版を流してみたら今回の上映版と同じだった)。普段家でDVDやDisney+で見るときはだいたい吹き替え版になるので、字幕版は思っていた以上に久々でした。

ざっくり覚えていた限りは以下のような懐かしの翻訳が修正されていました。うろ覚えなので正確ではないかも。


・「掃除が大変だ」⇒「野蛮な武器だ」(オビ=ワン)
・「第一銀河帝国」⇒「最初の銀河帝国」(皇帝)
・「地の利を得たぞ」⇒「私の方が有利だ」(オビ=ワン)


ちなみに第一銀河帝国については公開当時から結構「誤訳だ」と言われていた記憶がありますが、最近Disney+で配信されたアニメでも同じように「第一銀河帝国」と言われていり、海外版のWookieepediaで「First Galactic Empire」と記載されていたり(Firstの頭文字が大文字で名詞として扱われてる?)と、結局正しいのかそうじゃないのかよくわかんなくなってきました。


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