ゆめろぐ

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PS VITA『神次元アイドル ネプテューヌPP』感想。キャラゲーとしてはそこそこ優秀な作品




PS VITAの『神次元アイドル ネプテューヌPP』をプレイしました。トロコンまでしたのでその感想です。


最近ハマり気味のネプテューヌシリーズですが、本作はナンバリング作品とは別ジャンルのスピンオフ作品になります。本作はタイトルの通りアイドルプロデュース系のゲームで、「ネプテューヌ+アイマス」といった感じの内容でした。ゲームとしての作りこみは甘い部分も多々あるので、シリーズファンのプレイヤー向けのファンディスクとして楽しむのが正しい作品だったと思います。


目次

 
 
 

製品概要

神次元アイドル ネプテューヌPP (通常版) - PS Vita
 
 
定価:6,458円(税込)
機種:PS Vita
発売:2014年6月3日発売
ジャンル:ねぷねぷADV
プレイ時間:26時間
作品評価:70点


プレイ時間は各キャラ2周ずつ(ネプテューヌだけ3周)してトロフィーコンプまでした時間。


「ゲイムギョウ界」という世界を舞台にゲーム機やゲーム会社を擬人化したキャラクター達を主役にしたRPGシリーズのスピンオフ作品。ゲイムギョウ界は四女神の力の均衡により平和が保たれていたが、新参アイドル「MOB48」のブーム到来により人々の女神に対する信仰が薄れ、それによって女神の力(シェア)が失われてしまう。シェアと女神の力を取り戻すため、四女神もアイドルとしてデビューをすることに・・・。といったお話。

ジャンルは「ねぷねぷADV」となっていますが、基本的なゲームシステムは「アイドル育成シミュレーション」といった感じでPS系のハードなどで発売されている「アイドルマスター」シリーズに近いゲーム性になっています。






本作からプレイしても大丈夫?

ネプテューヌのシリーズはかなりの数の作品が発売されていますが、結論から言うと本作から遊んでも全く問題ありませんでした。
シリーズの他作品とも物語上の直接的なつながりはなく、ゲーム内でも冒頭に「本作は他のシリーズ作とはパラレルなので深く考えずにお楽しみください」と明言されています。


ただ、単体のアイドル育成SLGとして見た場合は作りこみの甘さが目立つ部分があるため、「ネプテューヌ」のシリーズを全く知らない人にいきなりお勧めできるかと言われたら「NO」だと思います。普通にアイドル育成ゲームがしたいならアイマスやったほうが全然いいかと。あくまでシリーズファン向けのスピンオフのファンディスクという前提で楽しむのが良い作品です。


 

作品の特徴や良かった点

本作の特徴や気になるポイントなどを。


ネプテューヌ+アイドルマスター

ここまでも何度もアイマスの名前を出していますが、本作は「ネプテューヌとアイマスを足して2で割ったようなゲーム」というのが一番わかりやすくてしっくりくると思います。

プレイヤーは四女神の中からプロデュースする1人を選び、レッスンで各ステータスを伸ばしたり、営業やライブを行ってファンを増やしたり、女神とプレイヤーとの親密度を上げて行ったり、といったようなことをしながらトップを目指していきます。プレイヤーに与えられた時間は180日(これを過ぎるとゲームオーバー)、その中で上記の行動を繰り返しながらシェアを拡大させていき全国シェアでトップになったらゲームクリア。このあたりの流れはアイドル育成型のゲームとしては割とオーソドックスな感じだったんじゃないかと思います。

このアイドル育成ゲーム部分に「ネプテューヌ」シリーズ特有のネタゲー・バカゲー要素が非常にうまくマッチしていて、実はかなり相性のいい組み合わせだったんじゃないかと思いました。

クリア後のセーブデータをロードすると能力やイベントの回収状況などを引き継いでの周回プレイが可能。イベントの回収は本作のやりこみ要素の一つでもありトロフィーの条件にもなっています。キャラそれぞれにエンディングが2つ(+ゲームオーバー時のバッドエンド)用意されていて、トロコンまでには最低でも合計8周する必要があります。ただ、1周にかかる時間自体はそこまででもなく、しっかりのんびりやっても3~4時間程度、イベントスキップしてサクサク進めれば1時間程度でエンディングを見ることが可能なぐらいのボリュームでした。



キャラゲーとしては優秀

前述の通り、アイドル育成SLGのイベントパートには「ネプテューヌ」シリーズの持ち味であるネタ要素がちりばめられていて、シリーズファン向けのキャラゲーとしての出来は悪くない作品だったと思いました。ナンバリング作品ではあまり見ることのできなかったキャラたちの日常的な姿(友達を作ろうと色々涙ぐましい努力をしているノワールとか、本当にずっとゲームをしているベールとか)が見れることもファンにとっては楽しい部分だったと思います。

また、メインのキャラクターはしっかりフルボイスで、シミュレーションパートの行動選択やロード画面などのちょっとした場面でも良く喋ってくれるのも面白い部分です。


ただ、キャラゲーとしてはプロデュースできるキャラクターが女神四人のみとやや少なめ。他にメインストーリーに絡んでくるのは女神候補生の妹たち4人ぐらいで、他シリーズキャラはアイエフとコンパがサブイベントにちょっと(本当にちょろっとだけ)出てくるぐらいです。



ライブシーンは見応えあり

本作の大きなポイントの一つであるライブシーンは中々に見応えのあるものになっています。
ハードはPS VITAと今となってはかなり前の世代の機種(しかも携帯機)になっていますが、それでもキャラクターのモデリングの出来は良くダンスもぬるぬると動いています。


ライブ中には女神化をすることも可能(そのキャラの専用曲でソロの時に限る)で、変身中はグラフィックだけでなく声や歌い方もしっかりと変わっているのは面白い所。また、デュオやトリオを組むことで2~3人での合唱にすることも可能になっています(せっかくなら4人でもライブできるようにしほしかったけど・・・)。



シリーズでは珍しい男主人公

本作の大きな特徴の一つがシリーズでも珍しい男主人公という所。そもそも男のキャラクターの登場すらほとんどないシリーズではかなり珍しいですが、本作の「アイドルプロデュース」というゲームシステムにおいてはやっぱり「プロデューサー」の役割のキャラが必要だったためか、現実世界から召喚されてきたプレイヤー自身(セリフ有り・ビジュアル無し・ボイスなし)として登場しています。

この部分はファンの間でも大きな賛否両論点になっているようで、やっぱり「ネプテューヌシリーズに男性キャラは不要」という声も根強い模様。逆に男性を主人公としたことで、他のシリーズ作品ではできなかった女神達とのラブコメ要素が取り入れられているのも本作の大きなポイントの一つ。個人的にはこれはこれで他シリーズ作品にはない新鮮な要素でよかったと思っています。



残念な点・気になる点

ここからは個人的に残念に感じた点や不満点をいくつか。


ゲームバランスはかなり大味

もはやシリーズお馴染みの要素かもしれませんが、やっぱりゲームバランスは結構大味。


よほどぎりぎりのプレイでもしない限りゲームオーバーになることはほぼ無く、むしろあっさりとクリアの条件(シェア1位)を満たしてエンディングにいってしまうので、ステータスを上げたりイベントを回収したりしたいゲーム後半は「いかにクリアしてしまわないか」を考えながら進める必要が出てきます。ストーリー上では本作の宿敵であるはずの「MOB48」のシェアやアンチ数といった数値がほぼ死にステータスみたいになっているのも本作の大味バランスを表す要素の一つ。なので、本作に「本格アイドル育成SLG」を期待していると「なんだこれ?」となってしまうかもしれません。


ただ、個人的にはここはあまりマイナスに感じる部分ではありませんでした。そもそもいい意味で「本格アイドル育成SLG」はこのゲームには期待してなかった(繰り返しになりますがそれがやりたかったらアイマスやればいい)ので、「サクッとクリアできる手軽なバランスでキャラゲーを楽しむ」ということであれば本作ぐらいのバランスでも特に問題はなかったんじゃないかと思います。



1枚絵が欲しかった

せっかくのSLGでのキャラゲーなのにイベント用の1枚絵がほとんどなかったのが個人的には一番の残念ポイント。

ゲーム中に見ることができるイベントはかなりバリエーションも豊富で他作品では見ることができなかったキャラクターの姿が描かれていたので、重要イベントだけでも1枚絵があってあとでギャラリー等で閲覧ができたりしたらキャラゲーとしてはより高評価だったんじゃないかなと思います。



楽曲が少ない

本作のゲーム中に選べる楽曲は四女神それぞれの専用曲に終盤追加される1曲の合計5曲のみ。
アイドル育成ゲームで最大5曲はやはり流石に少なく感じてしまいます。せっかくの見せ場である女神化も各キャラの専用曲でしかできないのも残念。

まあそもそもキャラソンに重点を置いたシリーズではないので、この辺はボリュームだったり予算だったりで難しいところなのかもしれませんが・・・。


イベント収集が不親切

個人的には一番の不満ポイント。

本作のトロフィー条件の一つに、「各キャラのイベントをすべて見る」というのがあります。イベントは「キーイベント」「活動イベント」「恋愛イベント」等の種類ごとに収集率の%がステータス画面に表示されていますが、画面上で分かる情報がそれだけでリスト等がないためどのイベントを見てどのイベントを見ていないのかはプレイヤーで覚えておくしかありません。

イベントを収集していて「収集率98%」とかで止まってしまったときは中々に厄介で、周回をしつつ見て無さそうなイベントを総当たりで試していく(既読文章のスキップ機能を使えば過去に見たイベントかはすぐに判断可能)しかありません。

結構見ていて楽しいイベントも多いので、閲覧済みのイベントのリストとリプレイ機能なんかがあったらより楽しかっただろうなと思います。




エンディングの種類(ネタバレあり)

本作のエンディングはバッドエンドも含めて各キャラ3種類にオマケが1つの合計13種類。普通にプレイしていればGOODエンド、選択肢の条件を満たしているとTRUEエンドになり、全員のTRUEを見た後に次の周回プレイを始めると新しい選択肢が出現して「ハーレムエンド」を見ることができます(そんなにハーレムしてないけど)。基本的には各キャラでのGOODやTRUEでの流れは同じで選んだキャラとのやり取りで違いがあるぐらい。



内容についてはネタバレのため白文字にしています。
 
  
 
 
1.ネプテューヌ:バッド
アイドルに飽きてやめてしまうネプテューヌ。主人公は元の世界に強制的に戻されて終了。

2.ネプテューヌ:GOOD
シェア一位を取ったネプテューヌ。主人公は帰りの時が近づいてきたことを察する。最後のライブの後、元の世界に帰ろうとする主人公だがネプテューヌはそれを拒否する。3女神だけの力では帰すことができず、別れの時が近いことを悟りつつもう少しゲイムギョウ界に残ることになった主人公。

3.ネプテューヌ:TRUE
最後のライブの後、ネプテューヌを説得し4女神に笑顔で送り出された主人公。無事に元の世界に帰ってきたが、なんとネプテューヌもついてきてしまい・・・。

4.ノワール:バッド
ノワールに愛想をつかされてしまう主人公。元の世界に強制的に戻されて終了。

5.ノワール:GOOD
シェア一位を取ったノワール。主人公は帰りの時が近づいてきたことを察する。最後のライブの後、元の世界に帰ろうとする主人公だが主人公をマネージャーではなくプロデューサーと認めたノワールはそれを拒否する。3女神だけの力では帰すことができず、別れの時が近いことを悟りつつもう少しゲイムギョウ界に残ることになった主人公。

6.ノワール:TRUE
最後のライブの後、ノワールを説得し4女神に笑顔で送り出された主人公。無事に元の世界に帰り、夢だったのかと鏡を見ると頬にはキスマークが・・・。

7.ブラン:バッド
アイドルをやめてしまうブラン。主人公は元の世界に強制的に戻されて終了。

8.ブラン:GOOD
シェア一位を取ったブラン。主人公は帰りの時が近づいてきたことを察する。最後のライブの後、元の世界に帰ろうとする主人公だが解決方法を調べているブランはそれを拒否する。3女神だけの力では帰すことができず、別れの時が近いことを悟りつつもう少しゲイムギョウ界に残ることになった主人公。

9.ブラン:TRUE
最後のライブの後、ブランを説得し4女神に笑顔で送り出された主人公。無事に元の世界に帰り、ブランに渡されたお守りを見ると中には手紙が・・・。

10.ベール:バッド
ゲームをするためにアイドルをやめてしまうベール。主人公は元の世界に強制的に戻されて終了。

11.ベール:GOOD
シェア一位を取ったベール。主人公は帰りの時が近づいてきたことを察する。最後のライブの後、元の世界に帰ろうとする主人公だがベールは自分にゲームで勝つまでは許さないと拒否する。3女神だけの力では帰すことができず、別れの時が近いことを悟りつつもう少しゲイムギョウ界に残ることになった主人公。

12.ベール:TRUE
最後のライブの後、ベールを説得し4女神に笑顔で送り出された主人公。無事に元の世界に帰り、ベールのやっていたオンラインゲームをはじめるとそこで待っていたのは・・・。

13.ハーレムエンド
全員のトゥルーエンドを見た後に新しく周回プレイを始めると選択肢が出現。ハーレムルートを目指して全員をプロデュースすることを宣言する主人公。各地を回ってライブを行い、四女神が力を合わせたことで1日でシェアは回復。主人公もすぐに帰っていく実質オマケエピソード。BGMに4人合唱の新曲を聞くことができる。




総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:70点


個人的には結構好きな作品になりましたが、「ネプテューヌ」シリーズを知らない人に勧めるかと言われると「NO」と答えざるを得ないといった感じの作品でした。

完全にシリーズファン向けのキャラゲーととらえてプレイすればそれなりに楽しめる内容なのは間違いないと思います。








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