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Switch『SDガンダム バトルアライアンス』感想。ソロはクソゲー、マルチは良ゲー




2022年8月25日に発売したばかりのガンダムの最新ゲーム『SDガンダム バトルアライアンス』をプレイしたのでその感想です。


最近のゲームではお馴染みになっているマルチプラットフォームでの発売となっており、今回はNintendo Switch版を購入しました。ストーリーとDLC1の全ステージをノーマルとハードでクリアしてすべてのステージに★が2つついた状態までプレイしての感想になります。まずはソロで難易度ノーマルを全てクリアし、ハードはマルチを活用して攻略をしました。


オンラインマルチプレイに対応したゲームとなっていますが、ゲームバランスがマルチによせすぎた調整になっていて、ソロとマルチではかなり印象の変わるゲームになっていたと思います。


  
 
目次

 
 
 

製品概要

SDガンダム バトルアライアンス -Switch

 
定価:7,980円(税別)
機種:Switch,PS4,PS5,Xbox Series XS/Xbox One,Windows/Steam
発売:2022年8月25日発売
ジャンル:アクションRPG
プレイ時間:56時間
作品評価:60点
 
 
プレイ時間はDLC1まで適用して難易度ノーマル(ソロのみ)のクリアで35時間。難易度ハード(マルチ多め)のクリアも含めて56時間。


SDガンダムを題材にしたアクションゲーム。ストーリーは本作オリジナルものになっていて、様々なガンダムの歴史が記録された「G:ユニバース」という仮想空間に飛ばされた主人公達がシミュレーター上で改変されてしまった歴史を修正していくという内容。歴史が改変されて様々な作品の機体が登場する「ブレイクミッション」と、歴史が修正されて正史に沿った「トゥルーミッション」の両面で攻略を進めていく。


オンラインに対応しており、最大3人でのマルチプレイが可能。


SDガンダム バトルアライアンス -Switch

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【PS4】SDガンダム バトルアライアンス

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【PS5】SDガンダム バトルアライアンス

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全体的な感想

 
まずは本作を一通りプレイしてみての全体的な感想から。
 
ソロで遊ぶとクソゲー。
マルチならそこそこの良ゲー。
 
 
という感じ。
本作はパッケージにもソロでもオンラインでも遊べるということがうたわれていましたが、基本的にはマルチを前提としたゲームバランスになっておりその影響でソロプレイはかなりストレスのたまる内容になっていました。オンラインではストーリー部分が見れないということだったので最初はソロで一通りプレイしましたが、バトル(特にボス戦)にはかなりイライラさせられました。この辺については後の「問題点・ダメな所」で詳しく書いています。


一方でオンラインで他のプレイヤーと2人または3人でプレイをするとそれなりに爽快感を感じつつサクサク進める(それでもボスは異常に硬いけど)ようになった印象があります。オンラインでのプレイ感だけでみればそこそこの良作と言ってもいいレベルではないかと思いました。ネットでの感想やレビューなんかをみていても、「クソゲー」と「楽しい」の両極端の意見に分かれていたのはソロかマルチのどっちでやっているのかが大きいんじゃないかと思います。


確かにオンラインマルチをやるとそれなりに楽しめるとは思いますが、個人的には売り切りのコンシューマーゲームでこれはあまりよろしくないと思います。他のハードは良くわかりませんが、少なくともSwitchとPS系ハードはインラインプレイをするためには別途お金がかかります。そしてそもそもオンラインは過疎った瞬間終わりです。こんな感じのゲーム性にしたいんであれば、「バトルオペレーション2」のように基本無料のオンラインガチャゲーにした方が合っていたんじゃないでしょうか。
 
 

 

作品の特徴や良かった点

 
ここからは本作の特徴的なポイントや良かったところを。
 
 

MSのビジュアルはとても良い

MSのグラフィックのクオリティは高かったと思います。また、戦闘中のモーションも細かく作り込まれていた印象で、ヌルヌルと良く動いていました。登場するMSはどれも非常にカッコよく、普通にSDガンダムのプラモが作りたくなりました(個人的にはガンプラ作りたくなるかは結構重要)。


ビジュアル面でのクオリティは高い作品だったと思いますので、せっかくならMSを自由に閲覧できるモードがあったらよかったのにと思います。
 


歴代作品のクロスオーバーが楽しい

次代や作品を超えて原作ではありえないクロスオーバーが見られるのは本作で一番面白いポイント。

戦闘中のイベントや会話だけではなく、僚機として選んだ機体の組み合わせ次第でパイロット同士の特殊な会話が見れるのも楽しく、色々な組み合わせで出撃したくなります。

一年戦争時代のシャアを見たカミーユの反応、フル・フロンタルに対してのアムロの評価、刹那とヒイロの「ガンダム」への思いの違いなど、ファンならニヤリとできるセリフが多く用意されていて純粋に楽しかったです。



 
 


豊富な原作BGM

原作で使われていたBGMもそれなりの数用意されていて、乱入してきた機体やキャラクターに応じて目まぐるしくBGMが変わっていくのもガンダム好きとしては楽しいポイント。また、戦闘中にスペシャル技を使った際のBGMを変更することができ、ゴッドガンダムがハイパーモードになったら「我が心 明鏡止水」を流すなど色々と遊べるのは面白いです。また、PS系ハードとSTEAMではMP3ファイルからBGMを取り込んでゲーム中のBGMとして設定することも可能なようです(今回はSwitch版を買ったのでその機能は使えませんが)。


また、DLCで各作品の主題歌(ボーカル入り)が追加される「プレミアムサウンド&データパック」も販売されています。お値段3,800円とややお高めですが、ガンプラ付きのコレクターズエディションを買ったら付いてきました。
 
 

オンラインマルチプレイ

前述の通り本作はオンラインで最大3人で小隊を組んでミッションをプレイすることが可能です。また、小隊メンバーとは簡単な定型文でのチャットが可能。


本作は正直マルチプレイを前提にしているとしか思えないバランス調整になっています。とにかくボスが硬くて強い上に味方AIがほとんど役に立たないので、ソロで遊んだ後にマルチで他のプレイヤーと一緒に出撃すると本当に別のゲームなんじゃないかと思うくらい快適さが変わってきます。


ソロでやっていると後半かなり敵が強くなってきて厳しいので、進めないようならオンラインで高レベルのプレイヤーに助けてもらうのも楽しみ方の一つ。高難易度ミッションなどはMSを最高まで育てていても一人だとかなりきついので、本作をいつかはプレイしようと思っている方はオンラインに人が多くいるうちにプレイしておくことをおススメします。
 
 

DLCについて

現状発表されているDLCは以下の4つ。

  • プレミアムサウンド&データパック
  • ユニット&シナリオパック 第1弾「神話と継承」
  • ユニット&シナリオパック 第2弾「月と光の騎士」
  • ユニット&シナリオパック 第3弾「閃光と新生」

 
 
上の二つはすでに配信されており、「プレミアムサウンド&データパック」は前述の通りボーカル入りの各作品の主題歌をゲーム内のBGMとして利用できるようになります。

「ユニット&シナリオパック」は2022年9月時点では第1弾のみが配信されていて、いくつかの追加ミッションと追加機体「ガンダムAGE-FX」「ナラティブガンダムC装備」がプレイアブル機体として追加されました。AGE-FXは最終的にクリアまで愛機としてずっと使い続けることになりました。

 
 



問題点・ダメな所

続いて問題点と感じたところやダメな所。
DLC以外にも修正パッチ等が出ているので、今後のアップデートできるところは改善してくれることを期待したいです。



ゲームバランスが完全にマルチ前提

とにかく敵が硬い。作業感が強くてゲームにスピード感がない。特にボス戦が面白くない。本作の一番のストレスポイントがこれ。


特にボスの機体は尋常じゃない硬さと全機スーパーアーマー持ち(こちらの攻撃でよろけない)というリアリティの欠片もない理不尽仕様で襲い掛かってきます。基本的には相手のゲージを削ってブレイク状態(よろけ状態)にしてコンボを繋ぐというのがボス戦のセオリーになりますが、とにかくHPが多すぎて作業感が半端ないです。しかもMAの場合はブレイクもないのでさらに大変。また、中盤以降急激に敵が硬く強くなり、一人の場合は後述の味方のバカさもあってかなり厳しい戦いになります。それでもクリアできないレベルではないですが、大半が作業なんで別に楽しくはないです。


一方、マルチに行ってプレイヤー3人でやってみるとかなり感覚が変わります。ボスは相変わらず異常なHPなものの、ヘイトが3人に分散される上にそれぞれが考えて攻撃を叩きこむことでブレイク状態に追い込むことがかなり容易になり、それなりの快適さで攻略を進められるようになります。



ゲームとしてマルチを前提とした造りになっているのはいいんですが、そのせいでソロプレイでのバランスが欠陥品レベルに崩壊しているのは売り切りのCSゲームとしてどうなんでしょうか(オンラインやるには別途お金もかかるし)。正直ソロでのバトルはクソゲーといっていいレベルで、オンライン環境が無い方には本作はまったくお勧めできません。せめてモンハン等のようにソロとマルチでボスの耐久力を変えるとかすればソロでもマルチでもそれなりに楽しめるゲームになったんじゃないかと思います。


あと、細かい所で言えばソロプレイ中ぐらいは出撃中のポーズ機能を付けてほしかったです。一人でやってるのに一時停止できないのは不便でした。
 
 


ロックオン機能がクソ

これは良く言われていることですがロックオン機能がひどい。
色々と設定をいじれるようにはなっていますが、そもそもロックオンの精度が低く上に画面でロックできているのか誰をロックしているのかが非常に分かりにくい。個人的には『サイドストーリーズ』レベルにストレスフルでした。倒した敵にいつまでもロックが継続し続けているのもうざいです。この手のゲームって複数の敵を戦う時は敵が倒れて爆発するモーションなんて見ている暇がないので、ロックが切れたら倒せたと判断して次の敵に向かったりするわけですが本作ではそれが出来なくてテンポを削がれている感じがします。



また、デフォルトのロックオンのボタンがR3ボタン押し込みになっており、アナログスティックなので押すたびにカメラが動くのが非常にうっとおしいです。これについてはキーコンフィグで変更は可能です。人によって色々とやりやすい設定があるようですが、個人的にはロックオンを「L2」ボタンにして、ガードを「L3」、急降下を「R3」に変更。また、カメラの上下の感度を下げて左右の感度を上げたらそこそこ快適に動けるようになりました。



味方AIがバカ

これはソロでプレイした時に強く感じるポイントですが、僚機やステージに出現する味方機のAIがバカすぎてほとんど役に立ちません。曲がり角の多いステージで角に引っかかったのか延々と壁に向かってジャンプするNPCなんて久々に見ました。令和のゲームだぞ。


ボスにコンボを繋いでいる所を下手な攻撃でカットしてきたり、倒れた僚機を回復している時にもう片方の僚機がボスのヘイトを引き連れてのこのこ近づいてきたりなど、正直邪魔に感じることも多いです。それでも自機がやられた際に復活するためには僚機が生き残っていないといけないため、僚機やられたらボスの強烈な攻撃の隙をみて回復させてやらないといけないのが非常に面倒でした。


一切の「状況判断」ができないバカAIと、頭を使って考えるプレイヤーとの違いが、ソロからマルチに行った時にゲームプレイの快適さの違いとして大きく感じる部分です。
 
  

MS育成にかかるコストが大きすぎる

本作ではMSをキャピタル(ミッションクリア等で稼げるゲーム内通貨)を使って強化することができ、強化をしてレベルを上げていかないとミッションでは全く歯が立たなくなります。
これ自体はよくあるシステムですが、とにかくこの強化にかかる費用が高すぎる。今回ノーマルとハードで実質2周した上にオンラインでフリーで稼ぎミッション等にも行きましたが、それでも2周めクリア時点で最大まで育てられたのは2機のみでした。


これにより気軽に機体を乗り換えたりすることができず、「ネットで調べた強機体1つか2つに絞って強化する」というキャラゲーとしてはあまり楽しめないプレイスタイルになっているのが残念です。本作は登場機体の少なさを欠点としてあげているレビューなどもありますが、正直登場機体の少なさなんて全然気になりませんでした。どうせ1機か2機しか強化できる資金が無いから他は全部倉庫番だし。


資金を稼ぐには当然ミッションを周回するしかないですが、前述の通り敵が硬くて1つ1つのミッションに非常に時間がかかるので周回をする意欲も失せます。この辺は今後のアップデートでの改善を期待したいです。
 
 

ストーリーが薄い

本作はベースとなるオリジナルのストーリーがありますが、それが非常に薄い。というかずっと同じ基地内だかを背景に一昔前の立ち絵の紙芝居を延々見させられるのがかったるくなります(大した話してないのにミッションごとに入る紙芝居パートが結構長い)。


あとはやっぱり本作のオリキャラにあまり魅力を感じられないのも大きな所。このキャラクターが受け付けないという人も多かったんじゃないかと思います。僕は流石に最後までプレイしたらある程度は慣れましたが、サクラの語尾の「ネ」と原作キャラの「君」呼びがなんかずっと引っかかってました。
 

 
 

お気に入り機体・追加して欲しい機体

ここからは余談ですが、まずは本作でのお気に入り機体。



※画像はSwitchのスクショ機能を使って取得。


上の方でも書きましたが一番使った機体はAGE-FX。DLCの第1弾で追加された機体です。ビジュアル的にも非常にカッコいい。

「オールラウンダーはイマイチ」とかよく言われていますが、そこまで不自由を感じることなく最後まで愛機として使い続けられました。他にもGセルフとゴッドガンダムを並行で育てて使っていこうと思いましたが、前述の通り資金が全然足りず、終盤はほぼAGE-FXのみを強化して使っていた感じになりました。


また、個人的に今後のアップデートやDLCで追加して欲しい機体。

・ペイルライダー&クロエ
・ブルーディスティニー1号機&ユウ
・G-アルケイン&アイーダ
・ガンダムAGE-1&フリット
・ガンダムAGE-2&アセム
・シャイニングガンダム
 

せかっくなので外伝系やアナザー系機体の充実に期待したいです。
 
 
 
 
 

総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:60点



ソロだと50点。マルチだと75点。その間ぐらいをとって60点と言った感じになりました。
何度も繰り返しになりますが、現状ではソロプレイオンリーだとかなりストレスのたまる内容になっています。購入を検討されている場合は、マルチプレイを前提で考えた方がいいと思います。


とりあえず今後はDLCの第2弾、第3弾がリリースされたらプレイしてみて感想を追記していこうと思います。DLC以外にもアプデ等はしていくようなので、不満点や問題点が改善されてソロでもマルチでも快適に遊べるようになっていくことを期待したいです。




SDガンダム バトルアライアンス -Switch

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