ゆめろぐ

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笑える演劇、小林賢太郎プロデュース公演の魅力とおすすめの公演4選




の先日僕の大好きなお笑いコンビであるラーメンズについて、彼らの魅力やおすすめのコントについてご紹介しました。

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しかし彼らの魅力はこれだけではありません。コンビとしてもソロとしても実に多彩な活動をしています。今回はその中の1つ、小林賢太郎プロデュース公演(通称KKP)についてご紹介します。



目次


小林賢太郎プロデュース公演とは?

小林賢太郎プロデュース公演(以下、KKP)は、ラーメンズの小林賢太郎が脚本・演出を手掛ける舞台公演です。そのまんまと言えばそのままです。

ラーメンズとしての公演との違いは、

  • 短いオムニバス形式のコントの公演とは違い、1本の舞台作品である。
  • ラーメンズの二人以外の出演者(主に舞台俳優)も多数出演する。
  • というよりは二人そろって出ている方が稀で片方が出ない公演も多数。


ころです。一番大きな共通点は「観る人を笑わせる、楽しませることを主目的としている」ということですね。



KKPの魅力

演劇だからこその面白さ

ラーメンズのコントといえば短くて3分程度から長くても20分ぐらいです。しかし、演劇となると1本が60~90分程の長さとなります。


長編故に、より見事に練り込まれたストーリーに、緻密に張り巡らさせた複線が盛り込まれていて、観ている間は1秒も目が話せなくなります。終盤の複線回収に感動し、すぐにもう一度観たくなる作品ばかりです。


当然ながら笑いについても、普段のコントから見劣りすることなく「笑い、驚き、感動する」舞台を楽しめます。


もとよりラーメンズのコントは「お笑いと演劇の中間」と評されることもあり、従来の独特な雰囲気や笑いのエッセンスを持ったままより演劇に近づいた、とも言えると思います。

魅力的な出演者

やはりコンビとしての活動との大きな違いとして、他の出演者がいることがあげられます。
これによりラーメンズ単体としては難しい(零の箱式ではやってたけど)3人目、4人目を活かしたストーリーや笑いが造れるようになっています。(と、昔WOWOWのインタビューで小林さんが言ってました)

毎回キャスティングは変わりますが、複数の作品に出演されている方がほとんどですので、自分のお気に入りの役者さんを見つけたらその人が出ているものから観ていくのもアリですね。多数の魅力的な役者さんがいる中、ここではごく一部ですが注目の俳優さんをご紹介します。


<久ヶ沢徹さん>
出演:#002,#003,#004,#005,#007

KKPと言えばこの人!と言ってもいいレベル。主に「頭がちょっと弱い目な筋肉キャラ」が多く、そこから「懐の深い兄貴分」に転じることも。とにかく愛すべきキャラクター。この人がいるかいないかで作品の雰囲気が色々な意味でガラッとかわる。


<犬飼若博さん>
出演:#001,#002,#003,#004,#006

久ヶ沢さんに並ぶKKP常連の俳優さん。ハチャメチャな久ヶ沢さんとは反対に真面目・堅実なキャラクターで、片桐さんや久ヶ沢さんのライバルポジション(ドルフ・ラングレンの法則?)にいることも多い。真面目風なキャラゆえにポロッと放つ一言やはっちゃけた時の面白さも抜群。


<辻本耕志さん>
出演:#005,#007,#010

フラミンゴというお笑いトリオの一人。#005にはオレンヂという芸名で出演。メンバーの中では最年少ポジションになることが多い。軽快なトークのキレとキャラだけでなく、演技も非常に上手な演者さんです。



公演リスト

傾向として最初の3作目までは片桐さんがストーリー上のメインの立ち位置で、小林さんはどちらかというとゲスト出演に近い感じです。逆に4作目以降は片桐さんは出演せず、小林さんがメインの登場人物として出演しています。

  • #001 good day house
  • #002 Sweet7
  • #003 Paper Runner
  • #004 LENS
  • #005 TAKEOFF 〜ライト三兄弟〜
  • #006 TRIUMPH
  • #007 ロールシャッハ
  • #008 うるう
  • #009 振り子とチーズケーキ
  • #010 ノケモノノケモノ


 

※上記のうち、#008「うるう」を除く公演すべてがDVD化され発売されています。
⇒2020年に映像化されました。嬉しい!!




おすすめの公演4選

全体で10本しかないので、おすすめというと10選になってしまうのですが、ここではあえて初めての人も取っつきやすいようにそれぞれタイプの違うものを4つセレクトしてみました。


ちなみに各公演のストーリーは独立しているので、どれから観ても楽しめます!

#001「good day house」


出演者:片桐仁・犬飼若浩・森谷ふみ・小松和重・西田征史・野村知広・室岡悟・平田敦子・小林賢太郎


記念すべきKKPの第1作。思えばラーメンズの二人がそろってメイン出演者として出ていたのはこれだけだったかも…。


「good day house」という4階建てのビルの各階の住民たちと、そこに内装工事に訪れた工務店の店員(片桐さん)が各階を順番に訪ねていく形式となっている。工務店員の片桐さんが住民からの無茶な注文に頭を悩ませたり、彼らの事情に勝手に首を突っ込んでいったりなどのドタバタ劇が描かれます。


ラーメンズのコントが好きな人(あえてどんなとこかは言わないが)ならば、「3th floor」は必見!!

#004「LENS」


出演者:大森南朋・久ヶ沢徹・犬飼若浩・西田征史・小林賢太郎


探偵もの。
舞台は大正時代。幽霊が出ると噂の図書館で起きた奇妙な事件を、小説家志望の書生(小林さん)、奇妙な事件を専門とする本庁の警部、所轄の巡査、図書館の職員、人力車の車引きという不思議なメンバーが解き明かしていく。


謎解きものなだけあって、ラストに真相究明から解決までの流れは秀逸。久ヶ沢さんのキャラが一番立ってたのもこれかな。僕個人としては本作が一番好きです。


映画やドラマでも活躍されている大森南朋さんも出演。小林さんとの軽快なやり取りも必見です。


また、本作は椎名林檎さんの『短篇キネマ 百色眼鏡』の前日談にもなっていて、主題歌も椎名林檎さんが歌っています。小林さんと大森さんは百色眼鏡にも出演しているのでファンとしてはそちらも注目です(僕ももちろん買いました)。

#007「ロールシャッハ」


出演者:久ヶ沢徹・竹井亮介・辻本耕志・小林賢太郎


国土を広げていく開拓隊。世界の果てである大きな壁の先を目指し、性格も特技も異なる4人の男が集められる。


パッケージの最初の一言は「小林賢太郎が描く正義とは」。
KKPの中でも色々なことを考えさせられる作品。その分他の作品にくらべて笑いどころは薄いかもしれないけれど、物語としてのテーマ性・メッセージもひっくるめて"面白い"。一つの正義があったとして、その反対は?悪なのか、それとも・・・。


終盤の嵐のような伏線回収はもうさすがとしか言いようがないです。改めて見直して、「ここもか」「これもか」と全作の中で一番2周目が面白い作品かも。



#009「振り子とチーズケーキ」


出演者:竹井亮介・小林賢太郎


自分を変えられない・新しい一歩が踏み出せない人ための、KKPの中でもいちばん静かで優しい話。


パッケージの「独身文系男子に捧ぐ。」の一言が印象的な、たった2人の室内劇。


勤め先の図書館で女性ものの日記を拾いつい中を読んでしまった男の一晩の自問自答と葛藤を描く。それだけの話なのに、見終わった後には劇中の彼のように、心の中の自分(小林さん)に背中を押されて少しずつでも前向きに変わっていこうと思える話。



さいごに


僕も舞台とか演劇というものに触れることはほとんどなかったですが、関係なく初めから楽しむことができました。僕がラーメンズのファンだから、ということももちろんあるとは思いますが、「笑い」の要素が入っていることが1つ敷居を下げているのかなと思っています。


身構える必要なく、気楽に楽しんで感動できる作品ばかりですので、もし「ちょっと気になるかも…」と思われた方はTSUTAYA等のレンタルショップにもDVDおいてありますので是非手にとってみてください。



鑑賞前にラーメンズのコントを予習するなら、現在公式でYoutubeにコント100本が公開されています。こちらでおすすめをまとめています。

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