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PS4『ニーア レプリカント ver. 1.22474487139...』感想。粗もあるが唯一無二の世界観が魅力




PS4の『ニーア レプリカント ver. 1.22474487139...』をプレイしました。トロコンまでしたのでその感想です。今回はPS4のソフトを買ってPS5でプレイしています。




前にプレイした『ニーア オートマタ』に比べるとやや気になる点がありますが、『ニーア』シリーズならではの独特の世界観とストーリーを持った良作だったと思います。
 
 



目次

 
 
 

製品概要

ニーア レプリカント ver.1.22474487139... - PS4
 
定価:8,580円(税込)
機種:PS4,Steam,Xbox One
発売:2021年4月22日発売
ジャンル:アクションRPG
プレイ時間:71時間
作品評価:80点


スクウェア・エニックスから発売されたアクションRPG。
2010年に発売したPS3/Xbox360『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』のバージョンアップ作品で、グラフィックの刷新・フレームレートの向上・フルボイス化・新しいエピソードやクエスト等の追加がされている。タイトルの「1.22474487139」は「√1.5」を意味しており、ニーアレプリカントのバージョン1.5という意味合いとのこと。


本作の続編にあたる作品が『ニーア オートマタ』で、本作の数千年後の物語となっているがストーリー上のつながりはあまりない。


 
 

作品の特徴や良かった点

本来は次作にあたる『ニーアオートマタ』の方を先にやったので比較する形での感想になっている部分が多いかもしれません。
 

独特の雰囲気と世界観・ストーリー

やっぱりニーアシリーズは雰囲気と作り込まれた世界観がいいですね。

牧歌的な片田舎の村に住む主人公が妹を守るために「マモノ」と呼ばれる怪物と戦う、という割と王道的なストーリーに見えながらその裏にはかなり詳細に作り込まれた世界観があり、唯一無二な雰囲気を持つ作品に仕上がっています。周回を重ねる毎に明かされる謎やクリアしてもなおぼかされている部分などもあり、プレイ中もクリア後も色々と考察するのが楽しい作品です。

ストーリーは全体通してやや暗く物悲しい雰囲気がありますが、各キャラクターの魅力が非常に際立っていて印象に残る内容になっていたと思います。メインシナリオだけでなくサブクエストも含めてシリアスでややシビアな展開(初期からいたサブキャラが普通に死んだりするようなものも多い)などは「これぞニーア」と言えるような部分ではあるとおもいますが、あまり「鬱ゲー」といった印象にはならずクリア後に後味の悪い感じになるというわけではなかったのは良かった点だと思います。


個人的に好きなキャラクターはカイネとデボルさん。
 
 

わかりやすく爽快感のあるアクション

 
アクションはキャラ移動・攻撃・ジャンプ・回避といったことを行いながらTPS視点でのバトルをするタイプで、アクションRPGとしては比較的オーソドックスなバトルシステム。また、本作の特徴的なアクションとして各地のボスを倒すごとに手に入る様々な「魔法」があり、バトルは武器による近接攻撃とこの魔法を組み合わせてのものになります、。基本的にはスピード感あってサクサクと爽快感を感じながら進められるアクションになっていると思います。物語が後半に進んでいくと敵が強く硬くなっていくので、より強い武器の収集や強化・レベル上げなどが必要になってくるのでプレイし応えのあるほど良いバランスになっていました。よりサクサクとストーリーを楽しみたい場合は難易度をEASYにするのがお薦め。逆にHARDにするとかなり緊張感のあるバトルを楽しめると思います。


また、場所によって横スクロールの2Dゲーム風画面になったり上からの視点や引きの視点になったりと、ちょいちょいバトルにも変化が入ってきます。この辺は『オートマタ』でも同様で、ニーアシリーズの特徴ともいえるシステムかもしれませn。場所によってはバイオのようなカメラ固定の洋館探索ステージも(これはオマージュ?)。


 
 

BGMや楽曲がいい

本作も『オートマタ』と同様に、ゲーム中に流れるBGMや楽曲が作品の世界観と非常にマッチしていて作品としてのクオリティを一つ二つ上にあげていた印象があります。

本作ではゲーム中にボーカル付きの曲が流れることもありますが、そこで使われている言語はゲームオリジナルの造語になっています。「英語系の言語に聞こえなくもないけどなぜか何て言っているか聞き取れない」という絶妙なバランスで、世界観をより際立たせる楽曲になっていると思います。


個人的にはやっぱり本作のテーマ曲と言ってもよさそうな「イニシエノウタ」系の曲が好きです。『オートマタ』でデボルとポポルのシーンで流れていたアレンジ版が好きだったので、本作開始早々にデボルが歌っていたのが「イニシエノウタ」だったのは非常にテンションが上がりました。


 
 

クリア後の周回・やり込み要素

 
本作は周回プレイを前提としており、1回目のクリア時点ではかなりの謎が残っています。2周目以降は周回数やその他の条件によりゲーム中の展開に微妙な変化が出たりエンディングが異なったものになります。全てのエンディング(A~Eまでの5種類)を観るためにはそれなりのプレイ時間・周回数を重ねていく必要があります。


また、エンディング以外のやり込み要素(武器の収集や強化・サブクエストなど)も豊富で、トロフィーコンプまでやり込んだところかなりのプレイ時間になりました。



【今回かかった時間】
・1周目(Aエンド):32時間
・2周目(Bエンド):10時間
・3周目(Cエンド):14時間
・4周目(Aエンド): 7時間
・5周目(Dエンド): 5時間
・6周目(Eエンド): 3時間
・トロコンまで   :時間(合計71時間)


※4周目はトロフィー取得(15時間以内クリア)のためクリアデータの引き継ぎをせずにNew GameでAエンドまでをプレイ。トロフィーの条件は15時間以内だが、難易度をEASYにしてサブクエスト等無視しイベントもスキップすれば普通にプレイしても6~7時間でクリア可能。
 


イマイチな点

逆に残念に感じたポイントをいくつか。
 

お使い感の強いクエスト

本作は行動することになるエリアが比較的狭く(主人公の村を含めても街と呼べるものは5つだけ)、プレイ中は基本的に限られた範囲を行き来することになります。その中で発生するクエストもメイン・サブ問わず「○○村の△△に会いに行く」「□□を3つ集める」のようなものが多く、所謂「お使いゲーム」と感じる人も多い内容になっていると思います。

とにかくプレイ中は同じ場所を行ったり来たりすることが多いため、人によっては「合わない」「退屈なゲーム」と感じてしまう部分かもしれません。



移動手段が少ない

二つ目の不満点は「マップの移動手段が少ない」という点です。ざっくり言うと「ファストトラベル機能」が欲しかったです。厳密にはストーリー中盤以降は一部のエリアを船で移動(ワープ)できるようになりますが、行ける場所がかなり限られていて直接行ける街は5つのうち2つのみ。前述の通りサブも含めたクエストをやっていくとかなりあっちこっちに移動することになるので、せめて『オートマタ』の様にセーブポイント間は自由に移動できるようにしてくれたら良かったと思います。イノシシに乗って高速で移動できる場所もありますがごく一部のマップのみ。


移動手段が乏しいという部分が前の「お使いゲーム感」に拍車をかけてしまっていると思います。



強化素材の収集が大変

本作はマップ上で拾ったりマモノを倒してドロップする素材を使って武器を強化することができます。この武器の強化は攻略の助けになる以外にもトロフィーの条件になっており、やり込むとなると各武器の強化は避けて通れません。この武器強化の素材の一部が非常に渋い。「あまり出てこない上に倒しにくい敵から数%の確率で出る」など1つ手に入れるだけでも数時間走り回ることになるものもあり(しかもだいたいが少なくても3~5個は必要)、「ニーアレプリカントのプレイ時間の大半はマラソン」となってしまっている人も多いんじゃないでしょうか。レア素材が低確率でドロップすること自体は悪くないと思いますが、流石に本作はゲーム性よりも煩わしさが勝手しまう部分も多々ありました。


お使いクエスト・移動手段の少なさ・素材が渋いという部分からプレイ時間の水増し感が出てしまっているのは残念なポイントだったと思います。




 

 

エンディングの種類(ネタバレあり)

本作は上記の通りストーリークリア後にもやり込み要素が多く用意されています。今回全てのエンディングを見た(トロコンの条件でもある)ので、条件と内容をメモしています。
ちなみに2周目以降は青年期からのスタートとなり、少年期限定の一部要素が回収できなくなるので注意。


以下、各エンディングについてがっつりネタバレ有りなので注意。
 
 
 
 
1.Aエンド
条件:1周目をクリア
内容:魔王を倒しヨナと再会したニーア。エミールとシロは戦いの中で消えてしまい、カイネは二人の元を去る。幼い2人が見上げた空には光があふれており、寄り添って消えていく魔王と大人ヨナの姿が。一応のハッピーエンドにも見えるが、魔王やヨナの身体に入っていたヨナ(?)、カイネの身体の謎等、まだまだ明かされていない要素は多い。


2.Bエンド
条件:2周目をクリア
内容:基本的には1周目と同じ内容だがカイネとエミールのモノローグやマモノ側の視点でのエピソードが追加されている。ラストは魔王とヨナの中に入っていたヨナがオープニングの新宿の兄妹だと明かされて二人の視点での映像になる。最後に頭部だけになって砂漠に飛ばされたエミールのシーンが入る(オートマタでの登場に繋がる?)。


3.Cエンド
条件:3周目をクリアし最後の選択でカイネを殺す選択肢を選ぶ
内容:基本的には2周目と同じ内容だがエミールのモノローグやデボルとポポルの会話シーン等が追加され、ルイーゼ戦の展開が一部異なっている。魔王を倒した後、自身の中のマモノを抑えられなくなったカイネと戦闘になる。カイネを殺す選択をするとカイネは消滅し、苦しみから解放されたことと感謝の言葉をテュランから伝えられる。


4.Dエンド
条件:3周目をクリアし最後の選択でカイネを救う選択肢を選ぶ
内容:最後の選択肢まではCエンドと同じ。セーブデータを削除する選択肢がでて「はい」を選んでいくとDエンドに(セーブデータは本当にすべて消されるがEエンドまで行くとDエンドを見たデータのみ復活する)。カイネを人間として復活させる代わりにニーアは消滅し、全ての人の記憶からも消えてしまう。カイネは「何か大切なものをもらった気がする」と言うが思い出すことができない。カイネとヨナの二人が残るエンディング。


5.Eエンド
条件:Dエンドを見てデータが消えた後初めからやり直す
内容:Dエンドでデータが消えてからNewGameを選択すると途中までは通常の少年編だが途中からカイネを操作する新たなルートに入る。Dエンドの3年後の世界で、カイネが忘れている何かを取り戻すための戦い。エミールが復活、シロも登場、最後にはニーアを取り戻し、本作の「トゥルーエンド」と言ってよさそうなエンディングになる。カイネを操作していた際のデータは削除され、Dエンド前のデータが復活する。

 
 
 
 

 

総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:80点


次作となる『オートマタ』に比べると作業感・お使い感の強い部分もあり、合う人合わない人はわかれるとは思います。ゲーム単体としても『オートマタ』の方が完成度は高かったと思います。


しかし、個人的にはシリーズ独特の世界観とストーリーやキャラクター・音楽等はやはり唯一無二のものを感じました。同じ世界観の『DoD』シリーズも機会があれば手を出してみたいと思います。





 
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