ＰＳ４用ソフト『アベンジャーズ』のキャンペーンモード（ストーリーモード）をクリアしたところまでの感想です。
本作はオンライン対応のハクスラゲー（ひたすら戦闘とキャラ強化を繰り返す系のゲーム）となっており、ストーリーモードは半ばチュートリアルのような扱いで本番はクリア後のオンラインでのマルチプレイとなっています。モンハンとかのように、ガチゲーマーはオンラインで何百時間も潜るのが本番といったイメージのゲームデザインですね。オンラインの方はやり出したらキリがないのでストーリークリアしたところで感想をまとめておこうと思います。
目次
『Marvel's Avengers』製品概要
機種：PS4.PS5,Xbox,STADIA,STEAM
発売：2020年9月4日発売
ｼﾞｬﾝﾙ：アクションアドベンチャー
ﾌﾟﾚｲ時間：１２時間ぐらい（ストーリークリア）
作品評価：７０点
タイトルの通りアベンジャーズを題材としたアクションゲーム。とある事件をきっかけに世界中の非難を浴びることとなりアベンジャーズは解散、その数年後を舞台としてアベンジャーズに憧れる少女カマラ・カーン（ミズ・マーベル）を主人公とした物語になっている。なお、ストーリーにおいて映画の『ＭＣＵ』関連作品とは話の繋がりは無い。
発売時点で使用できるヒーローは「ミズ・マーベル」「アイアンマン」「ハルク」「キャプテン・アメリカ」「ソー」「ブラック・ウィドウ」の６名だが、アップデートで追加されていく予定とのこと。2020年11月のアップデートで「ホークアイ（ケイト・ビショップ）」が追加されている。
ゲームモードは大きくわけて２つ。１つはカマラを主人公とした「キャンペーン（ストーリーモード）」。もう一つはオンラインマルチプレイでミッションを攻略してく「アベンジャーズ・イニシアティブ」。どちらからでもプレイ可能。
キャンペーンモードはだいたい１０時間ちょっとで終わるぐらいのボリュームになっていて、本作に登場する各キャラクターをストーリーに沿って入れ替わりで操作することになる。本作の基本的な操作や各キャラクター固有のアクション等の説明も兼ねており、本ゲームのチュートリアルのような位置づけになっている。そのため、前述の通りキャンペーンモードからのプレイを推奨。
作品の特徴や良かった点
映像が素晴らしい
流石にＰＳ４最新のゲーム。キャラクターやステージの映像表現は素晴らしい。
キャラクターの顔や表情もリアルに作り込まれていて、プレイしていて感情移入がしやすい。
ヒーローを動かしているだけで楽しい
アイアンマンのリパルサー、ソーの電撃、キャプテンの盾での殴打や投擲、ミズマーベルの伸縮自在の手足など、各キャラクターにはそれぞれの個性を発揮したアクションやコンボ技が用意されている。アベンジャーズファンとしてはヒーローを操作してバトルやステージ探索をしているだけでも楽しい。
アイアンマンやソー等の飛べるキャラクターにはちゃんと飛行のアクションやそれに応じた攻撃なども用意されている。
個人的にはソーのハンマーで敵を殴り倒していくのが楽しかった。アクション時の効果音等もリアルでムジョルニアの重量を感じさせる。
ストーリーは良く主人公にも共感しやすい
ストーリーはとある事件をきっかけに表舞台から姿を消さざるをえなくなったアベンジャーズが、再び集結・団結し巨大な陰謀に立ち向かっていくという王道の展開。アベンジャーズファンならば楽しめる内容になっている。
アベンジャーズ復活のキーとなる主人公カマラは、元はヒーローに憧れる少女であったが事件をきっかけにスーパーパワーを持ってしまった駆け出しヒーローといったようなキャラクター。物語冒頭はアベンジャーズのファンの一人と言う立ち位置であることもあって、プレイヤーが非常に感情移入しやすい。カマラが「本物のキャプテンアメリカだ！！」とか「いまアベンジャーズと一緒に戦ってるんだ！！」とテンションを上げる所はプレイヤーの気持ちを代弁してくれているような気持ちになる。
ストーリーは１０時間程度のボリューム
前述の通りストーリー（キャンペーンモード）はMCUの映画とは全く無関係の新しいシナリオになっていて、ボリューム的にはだいたい１０時間程度で終わる。これ単体では短いと感じていまうが、本作のメインはこの後のマルチプレイなのでストーリー付きのチューリアルと考えれば妥当かもしれない。
ハクスラに興味がなくストーリー部分だけをプレイしたいという方はボリュームと金額との相談になると思うが、現状金額はかなり下がっているのでファンであれば一考の価値はあり。
価格が安い
本作はフルプライスで定価8000円以上するが、発売当初のバグやゲームシステムへの不満によってかなり値崩れがしている。2021年1月24日現在、ＰＳ４通常版がAmazonの新品で2000円を切っていた（僕は予約したので定価で買った・・・泣）。ちなみに現在バグなどはアップデートでかなり改善されていて、自分がプレイした際にはゲーム進行を阻害するようなバグには遭遇しなかった（たまにハルクが延々と壁に向かって春き続けていることがあったけど笑）。
前述の通りストーリーの出来は良いため、「ハクスラ興味ないけどストーリー部分はやりたい」というアベンジャーズファン・マーベルファンの方にも手を出しやすい金額と言えるのではないだろうか。
気になる点・残念な点
ロードが長い
モード選択・ステージ選択時等のロードに３０秒から１分程度かかる。特にキャンペーンモードではミスしてリスタートする際に毎回このロードが発生するので、何度もリスタートが発生しやすい所（落ちたら即ミスのステージを進んでいる時等）ではかなりのイライラ要素になる。
本作の大きな不満点があるとすれば一番はコレ。というよりはこれ以降はほとんど気にならない欠点か、本作に非があるとは言いにくいようなものばかりになってしまった。なので、個人的な感想として本作について大きな不満点はロードぐらい。
ラグが発生する
ムービーの途中や大量の敵が発生する所では画面が処理落ちする（ラグる）ことがある。ただ、ゲームプレイに支障があるというレベルではないので特に欠点として挙げるほどではないかもしれない。
うちのPS4が初期型なので、PS4ProやPS5ではまた違うのかもしれない。
敵は固めで難易度も高め
基本的にザコも含めて敵が硬く、ゲーム全体の難易度も高め。少なくともヒーローで群がる敵をなぎ倒していく爽快感のようなものは無い。戦闘を繰り返してキャラクターを強化していくという本作のゲームシステムからするとおかしなことではないのだが、「ガチのゲーマーではないがアベンジャースが好きだから買った」と言う人にはやや不親切な設計かもしれない。また、特にキャラクターの育っていない序盤やレベルのあっていないステージではこの傾向が顕著なため、ヒーローが弱く感じてしまうというのはファンとしても残念な所。個人的には、アベンジャーズのお祭りゲームとして無双系ゲームのような感じでもっとヒーローが敵をなぎ倒していくようなゲームでもよかったと思う。
難易度選択ができるので、ストーリーを楽しみたいという方は難易度イージーでのプレイを推奨。
MCUとは無関係なので顔と声に違和感がある
これもゲーム自体の欠点ではないが・・・。
本作は映画のMCUとは無関係なため、キャラクターの顔は全くの別物。吹き替えの声優さんも違う。そのため、映画から来た人は最初は違和感があるかもしれない。
魅力的な敵がいない
本作にメインで登場するヴィランはモードックのみ。後は基本的にザコもボスも量産型の敵との戦いが続くため、同じことの繰り返し感が非常に強い。タスクマスターとアボミネーションも登場するがほとんどゲスト出演のような感じだった。せっかくのアベンジャーズのゲームなので、もっと魅力的なヴィランがたくさん出てきても良かったんじゃないかとは思う。今後のアップデートで追加される可能性はあるが・・・。
ストーリークリア後にやること
今の所ストーリークリア後としては以下のような所を進めていく感じ。
- 各キャラクターの強化やコスチュームの解放
- マルチプレイのミッションを進める
- ミッションチェーン（タスク）をこなしていく
オンラインはストーリークリアした程度では全然太刀打ちできないレベルもあったりするので、まずは使用するヒーローのレベル上げをしていくのが第一か。
とりあえずクリア後のマルチミッションやミッションチェーンを１０時間ほどプレイ。多少はストーリークリア後のシナリオはあるものの、基本同じことの繰り返しなのでこの手のタイプのゲームが好きな人でなければすぐに飽きが来そう。
総評
改めて評価をもう一度。作品評価：７０点
ストーリー（キャンペーンモード）までをクリアした所までのレビューでした。ハクスラ部分やアップデート等はちょっとずつ進めていこうと思っています。
ゲームシステムは人を選ぶかもしれませんが、ファンであればヒーローを操作しているだけでも楽しくストーリーも良いと感じるのでは無いでしょうか。さらに現在値段はかなり下がっているため、アベンジャーズファン・マーベルファンの方であればとりあえずストーリー部分だけプレイしてみるのもありかもしれません。
