ゆめろぐ

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PS5『零 ~濡鴉ノ巫女~』感想。雰囲気抜群な和風ホラーの皮を被ったアクションゲーム




PS5用ソフト『零 ~濡鴉ノ巫女~』の感想です。トロフィーコンプまでしての感想になります。色々なハードでプレイできますがPS5版をプレイしました。ちなみにWiiU版や他のシリーズ作品は未プレイで、零シリーズは本作が初プレイになります。


ホラーゲームはあまりやりませんが、本作の和風ホラーとしての雰囲気は抜群でした。とにかく怖い演出が充実しています。また、操作面では幽霊から逃げる系のゲームかと思いきや、射影機という霊にダメージを与えることができるカメラを持ってごりごりのバトルを挑むという、思ったよりもアクション性の高いゲームでした。

 
 
目次

『零 ~濡鴉ノ巫女~』製品概要


 
定価:5,280円(通常版・税込)
機種:Switch/PS4/PS5/Xbox X/S/Xbox One/ Steam
発売:2021年10月28日発売
ジャンル:和風ホラーアドベンチャー
制限:CERO D(17歳以上)
プレイ時間:53時間
作品評価:85点


プレイ時間は難易度ノーマルでストーリー1周目のクリアまでが12時間ぐらい。
追加シナリオやトロコンまでのやり込み含めて53時間です。


本作は2014年にWii Uで発売された同名タイトルのリマスター版となっています。ちなみに零シリーズの他作品と共通するキャラクターや設定も登場しますが、基本的には本作から初めても単体作品として十分に楽します(一部キャラのバックグラウンドが過去作をやっているとよく理解できるものになっていますが、最悪プレイ後にWiki等で確認するぐらいでも十分だと思います)。
 




作品の特徴や良かった点

しっかり怖い和風ホラー

怖い。とにかく怖い。
ホラーゲームとしては一番重要なポイントかと思いますが、本作はしっかり怖いです。洋風ホラーのようにバリバリ襲い掛かってくる派手な怖さではなく、和風ホラーならではのしっとりじわじわと恐怖をあおってくる演出が数多く取り入れられています。本作はホラーが苦手とか心臓が弱いという人にはあまりお勧めできないかもしれません。


そもそも人気のない森の中や薄暗く日本人形が多く放置されている神社の中など、ステージの雰囲気は抜群。そして、「アイテムを拾って顔を上げたら後ろに霊がいる」「何もしていないのに部屋の奥の棚から人形が落ちる」「遠くにあったはずの人形が一瞬目を離した(カメラが別方向を映した)間に近づいてきている」「監視カメラで家中を監視するミッションでカメラが切り替わった瞬間にドアップの霊が映る」等、所々にプレイヤーを怖がらせるポイントが配置されているため、特に初回のプレイではひとつの角を曲がるのにもおっかなびっくり進めていきました。さらに前述の例の中には特にダメージやポイント入手といったゲーム的な要素とは一切関係なくただ怖がらせるためだけに配置されているのも多いです。「恐怖演出」という観点においてかなり力の入れられている作品だと思います。


また、霊との戦いは基本的に射影機という特殊なカメラで撮影することで怨霊を撃退していくことになりますが、カメラと言う特性上対象の霊をしっかりと正面に捉え続ける必要があります。つまりは霊をアップで凝視し続ける必要があり、これも恐怖を掻き立てる要素になっています。個人的に一番嫌だったのは「背の高い女」。顔も怖いし攻撃力も高くて厄介だしで一番遭遇したくない敵でした。


細かい部分だと「アイテムを拾う」というアクション。普通のゲームでは落ちているアイテムに近づいてボタンを押すとすぐに「〇〇を手に入れた」となるのが一般的だと思いますが、本作では対象のアイテムに向かってゆっくりと手を伸ばしていくというワンアクションが入ります。そして一定の確率で画面外からゴーストハンドが伸びてきて腕を掴まれるようになっています。これの発生する頻度や手が伸びてくるタイミングが絶妙で怖い。通常難易度ではそこまで頻繁に出てこないので、逆に忘れたころに出てくるのでびっくりが大きくなります。最初は「アイテムを拾うのにいちいち入ってテンポ悪くないかなあ」と思いましたが、本作の作風にあったいいシステムだと思います。



雰囲気抜群の世界観とストーリー

世界観もとてもいい。
「水を御神体とする土着の山岳信仰」「死者との幽婚」「山を鎮めるために人柱となる巫女」「神隠し」等の要素がこれでもかと盛り込まれた抜群の雰囲気の世界観も良かったです。ぎりぎり「この日本のどこかにありそう」を思わせるような要素が上手くゲームへの没入感を高めていたと思います。


ストーリーの出来も良く、よくありがちな「ホラーのオマケ程度」のストーリーにはなっていません。前述の要素からしっかりと世界観が作られており、道中で手に入る文献だったり霊や人物への霊視だったりとといった情報から舞台となる日上山(ひかみやま)の実体や謎を紐解いていくという展開もプレイヤーを飽きさせない要素になっていたと思います。




ホラーの皮を被ったアクションゲーム

プレイ前のイメージでは怨霊・悪霊から隠れて逃げるような内容かと思っていましたが、本作は結構がっつりなアクションゲームだったと思います。
まず霊への対処は射影機という特殊なカメラで撮影するということで、出てくる霊に対してしっかり一体一体倒していく必要があります(逃げようとしてもずっと追いかけてくる)。トロフィーコンプのためには各ステージで評価ポイントを稼ぐ必要がありますが、特に終盤や難易度「NIGHTMARE」ではカメラを構えて霊の懐に入ってごりごりのインファイトを仕掛ける必要が出てきます。その際にはキャラクターの位置取りやカメラのエイミング、攻撃された時の咄嗟の回避など、アクション要素もかなり重要になってきます。

個人的な感覚では、プレイ1周目はホラーゲームとしてストーリーを楽しみ、各種実績のための2周目以降はアクションゲームといった風に印象が変わったゲームでもあります。




美しい映像

「美しき恐怖、再び・・・」のキャッチコピーの通り映像はとても綺麗。

キャラの造形は勿論、本作の重要なキーワードとなっている「水」に関する表現にかなり力が入れられています。雨や怨霊からの攻撃などでキャラクターは「濡れ」状態になるが、その場合はちゃんと衣服が透けて身体に張り付いている状態もちゃんと再現されています。なるほど「そっち方面」でも人気のシリーズと言うことが良くわかる素晴らしい表現。その点はさすがのコーエーテクモゲームスさん。


一応濡れていると怨霊に遭遇し易くなったり受けるダメージが増えるなどのデメリットもあるが、正直そこは些末な問題といった感じ。




エンディング分岐

本作はマルチエンドとなっていて、蓮が4種類、深羽と夕莉がそれぞれ2種類の合計8種類のエンディングがあります。最終章のそれぞれのキャラクターの行動によって分岐し、それぞれ1周ごとに3人分全員のエンディングを見ることができます。そのためすべてのエンドを見るには最終章を最低4周する必要があるということになります(ストーリーを最初からやる必要は無く最終章を繰り返すのみでOK)。

内容はネタバレのため白文字にしています(読む場合は文字を選択して反転させてください)。


【放生 蓮1】
条件:「花嫁の写真」を選択し花嫁に触れる
内容:麻生と花嫁が再会する幻を見る。白い姿に戻った花嫁は「共に生きたかったことが私の本当の望み」と告げて消えていく(成仏した?)。我に返った蓮は泣いていた。



【放生 蓮2】
条件:「花嫁の写真」を選択し花嫁の写真を撮る
内容:黒い花嫁は蓮に最後に写真を撮ることを頼む。白い花嫁の姿となり写真を撮られた後姿を消す。


【放生 蓮3】
条件:「白髪の髪束」を選択し黒い箱の前でなにもしないで待機する
内容:蓮は白菊に黒い箱に引きずり込まれる。白菊の回想。白菊は幼い蓮を連れていくことを拒否し神社の隠れ場所から突き飛ばす。現代に戻り幼いころに遊んだ今は廃墟となった神社にいる蓮。


【放生 蓮4】
条件:「白髪の髪束」を選択し白菊と戦って倒す
内容:白菊の回想。白菊は幼い蓮に自分を忘れることを願って消えていく。



【雛咲 深羽1】
条件:彼岸湖の浜辺で深紅を撮影する
内容:彼岸湖を進む深羽と深紅。兄を取り戻したかったと告げる深紅(深羽の父親?)。夕日(朝日?)を見上げる二人。「行かないで」と言う深羽に「どこにも行かない」と告げる深紅。骨董屋のベッドで目覚める深羽。横で眠る深紅。寄り添って眠る二人。



【雛咲 深羽2】
条件:彼岸湖の浜辺で深紅を撮影しない
内容:彼岸湖を進む深羽と深紅。兄を取り戻したかったと告げる深紅。夕日(朝日?)を見上げる二人。「行かないで」と言う深羽だったが、深紅は姿を消してしまう。深紅はすでに死んでいたことを理解しており、夕日の前で声を上げて泣く深羽。


【不来方 夕莉1】
条件:ラスボスを水中で看取る
内容:黒澤逢世の過去の回想。同じ傷・同じ孤独を抱えた夕莉は、密花の制止を聞かず逢世と共に深く沈んでいく。バッドエンド?


【不来方 夕莉2】
条件:ラスボスを水上で看取る
内容:黒澤逢世の過去の回想。同じ傷・同じ孤独を抱えた者同士、抱き合い涙する夕莉と逢世。逢世は白い花嫁の姿に戻り、「呪いが解けた」ことを告げ最後の思いを夕莉に託し消えていく。日上山を巡る一連の事件が終息したことを思わせる晴れた彼岸湖で夕莉を迎えに来た密花と再会する。エンドロール後、目を覚ました累に「どこにも行かない」と告げる蓮。安心して再び眠りにつく累。多分本作のトゥルーエンド。

 
 

クリア後のやり込み要素

クリア後に解放される主な要素は以下の通り。

・DOAのあやねを主人公にした追加シナリオ
・難易度「NIGHTMARE」解放
・各キャラの衣装や映写機の強化レンズ等の解放


追加シナリオは人気の格ゲー『DEAD OR ALIVE』からあやねがプレイアブルキャラとして登場するショートミッション。あやねは射影機を使えないため、極力怨霊から見つからないようにして進むスニーキング要素の強い内容になっています。


難易度「NIGHTMARE」は所謂難しいモード。最初に支給されるアイテムやマップで拾えるアイテムが減っていたり、敵が硬くなっていたり射影機のリロード時間が長かったりと戦闘の難易度も上がっています。トロコンするためには「NIGHTMARE」でもすべてのミッションで最高評価SSを取る必要があります。


今回のプレイ時間は最初のシナリオクリアまでは12時間、トロコン込みで53時間でした。クリア後のトロフィー収集がプレイ時間のほとんどになりました。本作はシナリオクリアするだけなら10時間前後(簡単な難易度にすればもっと早く)でサクッとできますが、トロコンまでやり込むとかなり時間がかかります。特に「NORMAL」と「NIGHTMARE」すべてのミッションで最高評価SSを取るのがかなり時間がかかります。評価SSの基準がかなりシビアで、最初のプレイではそもそもSS評価があることも知りませんでした(最大Sしか取れなかった)。
 

 


PS5版について

今回はPS5版をプレイしましたが、PS5版はパッケージでは発売されておらず入手するには以下の方法があります。

・ダウンロード購入
・PS4版を無償アップグレード


僕はパッケージが欲しいタイプなので、PS4版のパッケージを買ってアップグレードしました。ここで、PS4版パッケージからアップグレードする際の注意点ですが、PS5にPS4版ソフトを入れると「PS4版として」遊ぶことも可能になっていることです(PS5にソフトを入れるだけではだめで、ちゃんとストアでPS5版が無償と言う表示になっているのを確認してDLする必要がある)。今回はそれに気づかずディスクを入れた時に発生したインストールでアップグレードが完了したものと勘違いしてPS4版を2時間ぐらい進めてしまいました。後で気づいてPS5版をストアからDLしましたが、セーブデータの引継ぎができないのでPS5版をはじめからやり直すことになりました。

ちなみに同じPS5のハードでのプレイでも、PS4版とPS5版は結構違ったように思います。


【PS5版の主な違い】
・画質が(より)キレイ
・動きがなめらかでぬるぬる動く
・操作時の反応も良い


上二つはムービーやイベント等を観ていると特に違いが分かります。画質自体はPS4の時点で十分綺麗ですが、動きの滑らかさがPS5だと結構違うように感じました。また、本作はホラーである関係上暗いシーンが多いですが、PS5版の方が暗くてもしっかり景色が見えるように思いました。操作性についてはキャラクターを操作するときの反応速度や動きの滑らかさに差があり、攻略が進むにつれて「和風ホラーの皮を被ったアクション」感の出てくる本作にとってはかなり大きな要素だと思っています。


PS4版パッケージをPS5ハードで遊びたい人は、ちゃんとアップグレードされているかを確認してプレイすることをおススメします。PS5のホーム画面でゲームのアイコンを選ぶ際にPS5版はちゃんと「PS5」のマークが付いています(ここが「PS4」と書いてある場合はPS4版です)。



総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:85点


雰囲気抜群のホラーゲームとして十分に楽しめました。
ホラーが大丈夫で、ある程度のアクションも大丈夫な人であれば一度プレイしてみる価値のある良作だと思います。


シリーズ作品も気になる所ですが、WiiやPS2というやや古めのハードのものが多く、本作の綺麗なビジュアルを見てしまった後としてはちょっと躊躇する部分もあります。他のシリーズ作品のリマスターや新作にも期待をしたいところです。