ゆめろぐ

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PSVR『Star Wars:スコードロン』感想。VRでスターウォーズのパイロットになれる!!




PSVR対応のゲーム『Star Wars:スコードロン』の感想です。
PS4用のソフトですが、「PSVR対応」となっており、通常の画面とPSVRのどちらでも遊ぶことができます。正直通常の画面でやる分にはスターウォーズを題材にしただけであまり目新しさのない普通のシューティングだと思いますが、本作の真価はやはりVRで実際に自分がXウイングやタイファイターに乗って操縦しているような感覚になれるという所にあると思います。


今回はPSVRメインでプレイした感想(比較のために通常画面でも1~2ミッションをプレイ)になります。また、本作はオンラインでのマルチプレイで何十時間・何百時間も遊ぶような造りになっていますが、今回はストーリーモードを一通りクリアするところまで遊んでいます。


以下、PS4版での感想です。



目次

 
 
 

製品概要

Star Wars:スコードロン - PS4

 
機種:PS4、PC、Xbox One
発売:2020年10月2日
ジャンル:一人称視点シューティング、フライトシミュレーター
プレイ時間:12時間ぐらい
作品評価:75点


プレイ時間はストーリーモードをクリアしてマルチプレイを軽く遊んだぐらい。プレイ時間が確認できないので時間はだいたいの感覚。


スターウォーズを題材にした一人称視点のシューティング、フライトシミュレーター。オリジナルトリロジー(旧三部作)終了直後の時代を舞台に、新共和国・帝国残党の一人のパイロットとなってファイターでのドッグファイトや艦隊戦を体験することができる。VR対応で、通常の画面でのプレイとVR機器でのプレイが選択可能。PSVRの場合はコントローラーでの操作になるのでPS Move(モーションコントローラ)は不要。


タイトルの「スコードロン」は「中隊」や「戦隊」等を意味する言葉。






スターウォーズの知識は必要?

本作のストーリーはゲームオリジナルの物になっていますが、Ep6のラストから繋がる形になっていて専門用語や固有名詞の説明などはされないため、「スターウォーズ全く知らない」という人だと両陣営や登場人物がどのような背景や意図を持って動いているかについては完全に置いてけぼりになると思います。

一応普通に一人称シューティングとしてはそれなりの完成度はある作品ですので、「ストーリーなんかわからなくてもいいからVRのドッグファイトがやりたいんだ!!」という考えでやるのもありはありだと思いますが、やはりせっかくプレイするのであればせめて旧三部作(Ep4~6)は観てからの方がより本作を楽しめると思います。



作品の特徴や感想など

本作の特徴や気になるポイントなどを。


スターウォーズのパイロットになれる

やはり本作の一番のポイントは「スターウォーズのファイターのパイロットになれるVR体験」ですね。

VRでプレイすると目の前にはファイターの窓から見える宇宙空間や機内の計器類など映画で観たままの景色が広がっていて、本当にXウイングやタイ・ファイターの操縦席に座っているかのような感覚になれます。Xウイングにのって頭を横や上に向ければ当然そっち側の景色が見えるので、実際にコックピット内から周囲の宇宙空間を見まわしているような感覚になりました。逆にタイ・ファイターの場合は前面にしか窓が無いため横をみるとただファイターの壁が見えるだけなんですが、これも実際に乗っている感があって没入感を感じることができました。やはり乗り物系のゲームはVRとの親和性が非常に高いと思います。


そして、ストーリーモードではチュートリアルの冒頭でのハイパースペースへのジャンプで一気に心を掴まれました。これはスターウォーズのファンであればたまらない、まさに夢のような体験にりました。ディズニーランドのスターツアーズに興奮を覚えた人や、『STAR WARSバトルフロント』の追加VRミッションをやって「これをもっとがっつりやりたい!」と思っていた人などは、プレイし始めの時点で絶対に感動するんじゃないかと思います。


【首以外は動かす必要ないのでプレイ中はずっとこう】


【周囲を索敵】



非VRでは面白味が半減した

逆に試しにVR無しの通常画面でも軽く遊んでみたんですが、正直非VRにすると面白味が半減するように感じました。

スターウォーズということ以外は取り立てて大きな長所も短所もないフツーのシューティングになってしますので、これだったらエスコンとか同じジャンルでもっと評価の高い他のゲームをやった方がいいかなと思います。ただ、それでもそれなりの完成度のあるシューティングにはなっているため、VR機器を持っていなくてもPS版のパッケージが安くなっていたりSteam版のセールをしている際などは買ってみるのもアリかと思います。また、後述しますが本作をトロコンする場合はかなりのプレイ時間を求められるため連続してプレイし続けることが難しいVRとの相性が悪く、VR機器があったとしてもプレイの目的によってはVRと通常画面を併用するのもいいと思います。


あと、VR無しの場合は戦闘中の視界がかなり見辛く感じました。Xウイング系の場合はVRなら前述の通り頭を動かすだけで機体の向きを変えなくても周囲の状況を確認できますが、通常画面で左右を見たい場合は機体の向きごと変えるかR3ボタンを2度押ししてカメラモードを切り替える必要があるため、咄嗟の状況把握や対応がしにくく割とストレスでした。タイ・ファイターについてはこちらも前述の通り窓が前面しかないので側面の視界を気にする必要はないのですが、そもそも窓が狭くテレビ画面の3割程度が機体の壁になってしまってゲーム画面自体が非常に小さくなってしまったように感じました(VRの場合は画面を通さず自分の眼で直接機体の窓を見ている感覚なのであまり気にならなかった)。



ストーリーは本作オリジナル

ストーリーモードではオリジナルトリロジー(旧三部作)終了後、帝国が崩壊した直後の銀河を舞台に、新共和国の新型バトルシップ「スターホーク」を中心にしたオリジナルストーリーになっています。プレイヤーは新共和国・帝国残党それぞれの名もなきパイロットとなって「スターホーク計画」を巡る戦いに参加していきます。本作はやはりスターファイターでのドッグファイトがメインなので、ストーリーはそこまで濃い味ではないですが、それでも結構しっかりスターウォーズしてる内容で良かったと思います。「嫌な予感がする」「フォースとともに」等のお馴染みのセリフもちゃんと入っていました。


ストーリーモードはチュートリアルもかねたプロローグが2つと本編が14章の全16ステージで構成。基本的には各章の冒頭に軽いブリーフィングや仲間との会話などを挟んですぐに出撃となります。プレイ時間のほとんどはコックピットの中にいることになります。プロローグはEp4の終盤あたりの時系列で物語のキーとなるキャラクターの因縁が描かれ、ストーリー本編ではEp6のエンドアの戦いの後へと続いていきます。ストーリーは1話~3話は新共和国側、4~5話は帝国側、のような形で両陣営を交互に進めていく形式になっていますが、正直この形式はちょっと物語に感情移入しにくかったかな。搭乗する機体はXウイングやタイ・ファイターの他にもAウイングやYウイングなど、ストーリーの進行やステージによって特殊な機体に乗ったり出撃前に機体を選ぶこともできるようになります。


ちなみにEp6の後の世界ということで皇帝やダース・ベイダーはすでにおらず、シスやジェダイといったフォースの関係者は登場せずライトセイバーバトルもありませんが、本作のゲームデザインとしてはそこは全く違和感なかったです。逆に「スターウォーズの世界に一人のパイロットとして入っていっている」感じが強くなって良かったと思います。また、ヘラ(『反乱者たち』他)が作戦を指揮する将軍として出てきたり、ウェッジ(『Ep4』他)と一緒にファイターで飛べたり等、シリーズのファンとしては「おお!!」と言いたくなるキャラクターがちょいちょい出てくるのは楽しい要素です。




オンラインマルチバトル

本作のもう一つの柱となる(場合によってはこっちがメイン?)のがオンラインでのマルチバトル。

オンラインで他のプレイヤーやNPCとマッチングして、共和国と帝国のチームに分かれての通常のドッグファイト、同じくチームに分かれて自軍の艦隊を防衛しつつ敵旗艦の撃破を狙うフリートバトル等が用意されています。フリートバトルについてはランクマッチもあり。ストーリーモードだけでも結構満足するぐらい遊べましたが、がっつり遊ぶ人はストーリーはチュートリアルで本番はオンラインバトルに潜って何十時間・何百時間も遊ぶという感じになるのではないかと思います(近年のポケモンみたいな感じ)。ちなみにPS4版ではオンラインに参加するには要PlayStation Plus(有償)です。


また、本作のトロフィーもオンラインを前提としたものになっており、「ランクありのフリートバトルに10回勝利した」「ドッグファイトのマッチでスターファイターを1,000機撃破した」などトロコンをするのであればかなりがっつりオンラインをやりこむ必要があります。なので今回は流石にトロコンはパスしました。




気になる点・残念な点

日本語音声がない。これにつきます。

字幕やゲーム画面の表示は勿論日本語対応していますが、音声に日本語吹き替えがありません。ブリーフィング等は文字を見ればいいのですが、戦闘中はとてもじゃないけど字幕を読んでいる余裕がありません。字幕も画面下部に表示されるので、特にVRだとがっつりわき見運転になります。

ミドルプライスのゲームなので「怠慢だ!!」とまでは言えない難しい所ですが、せっかく戦闘中も色々なキャラクターの興味深いやり取りや作戦指揮等があるのに、ほとんど見れないのは残念です。日本語音声が無いことで評価5~10点ぐらいマイナスといった感じです。


他には強いてあげるとすると戦闘のマップが宇宙だけなので惑星内なんかも飛べたら楽しいなとは思いましたが、そうすると結構追加の作りこみが必要になってしまうと思うので価格的にも仕方ないかなとは思います。宇宙だけとは言え、戦艦やファイターの残骸が多いマップ、デブリが大量にあるマップ、雲で視界が悪いマップ等、色々と差別化する工夫はされていたと思います。



総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:75点


「スターウォーズの世界に入ってパイロットになれる!!」

これだけでもスターウォーズ好きでVR機器を持っていればプレイの価値アリの作品だったと思います。唯一残念だったのは前述の通り日本語音声が無いため戦闘中はほとんどストーリーを楽しめないこと。ここがアプデとかで何とかなっていたらもう10点ぐらいはプラスになっていたと思います。


PSのPKG版は結構安くなっていて、Steam版もちょいちょいセールで数百円とかになることもあるようなので、VR環境のある人は機会があればプレイしてスターウォーズのパイロットになってみるのをおすすめします。