ゆめろぐ

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『シン・ウルトラマン』感想。ウルトラマン好きによるウルトラマン好きのための映画




2022年5月13日に公開された『シン・ウルトラマン』の感想です。
ちなみに僕自身は原作のウルトラマンシリーズは全くの未視聴です。空想科学読本や漫画の『ULTRAMAN』とかでのにわか知識がちょっとある(ウルトラ兄弟の外見と名前・ベムラー・ゼットン・ザラブくらいははなんとなくわかる)ぐらいですが、映画作品としては十分に楽しめたと思います。



感想を述べるためどうしても多少のネタバレを含んでしまう場合がありますのでご容赦ください。ただし、物語の結末や重要なポイントに関わるような部分については「ネタバレ注意」の注意書きを入れております。



目次

 


基本情報


画像出典:映画『シン・ウルトラマン』公式Twitter(@shin_ultraman)
 
 

  • 企画・脚本:庵野秀明
  • 監督:樋口真嗣
  • 公開:2022年5月
  • 評価:★4(最高★5)

 
 
日本の特撮テレビドラマ『ウルトラマン』をベースにした作品。『シン・ゴジラ』や『エヴァンゲリオン』の庵野秀明が企画・脚本(その他諸々)を務めている。テレビシリーズとの直接的なつながりはなく、現代の日本を舞台としたオリジナルのストーリーになっている。



 

感想など


全体の感想

まずは全体の感想から。
評価は★4(最高★5)としましたが、ウルトラマンシリーズについての知識はにわかレベルながら、単体の作品として非常に楽しめました。お金を払って劇場で観たわけですが、十分に元が取れた内容だったと思います。

上映時間は2時間弱ぐらいですが、展開が早く基本的なテンポは良かったと思います。事前に思っていたよりも多くの敵(禍威獣・外星人)が登場しており、「詰め込みすぎ」という評価もあるようですが、個人的にはこれくらいのスピード感で色々話が展開するぐらいが観ていて楽しいと思っています。


ウルトラマンの登場シーン(戦闘シーン)も予想していたより多く、劇場には子供連れのお客さんも多く見かけましたが、子供でも楽しめる内容だったんじゃないかと思います。例えば『シン・ゴジラ』はどちらかと言うと大人向けの内容で会議のシーンが多くて子供はちょっとついていけない部分もあったんじゃないかともいますが、本作はあくまで子供向けの特撮をいうことを最後まで念頭に置いた上で大人も楽しめるようになっていました。言ってみればシンゴジは「子供も楽しめる大人向け作品」で、シン・ウルトラマンは「大人も楽しめる子供向け作品」といった印象があります。



戦闘シーンもそれなりに多くありましたが、次々登場する禍威獣に対しての禍特対や政府の動き・各国の思惑・ウルトラマンが来たことで他の星々から見た地球の立場が変化していったり、みたいなパート(シンゴジのような雰囲気のパート)があいだあいだに入ることで物語に緩急をつけていたと思います。その辺の流れは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に近い感じのテンポだったように感じました。


 
 

ウルトラマン好きの方が絶対に楽しめる

庵野秀明氏はウルトラマン大好きで自主製作映画なども作っていたなんて話は有名ですが、全体から製作者のウルトラマン愛を感じる作品だったと思います。
エヴァンゲリオンのシリーズを見続けてきた人間からすると、「庵野監督が本当に作りたかったのはエヴァよりもこっちなんだろうなー」なんてことを感じながら観ていました。


作品の所々に原作のオマージュやリスペクトが散りばめられていて、ウルトラマンが好きであればあるほど楽しめる内容だったと思います。前述の通りにわか知識の僕では拾えた要素は数えるほどですが、鑑賞後に詳しい解説動画などを観るとかなり多くのネタが仕込まれていたみたいですね。バトルシーンの演出やCGにややチープさを感じる部分もありましたが、それも当時の特撮作品をリスペクトした演出なんじゃないかと思いました。


完全なウルトラマン初心者でも十分に楽しめるような内容だったと思いますが、できるならばウルトラマン詳しい人間と一緒に観にいって鑑賞後お酒でも飲みながら細かい部分の解説をしてもらうのが一番の楽しみ方だと感じました。


ということで本作を一言で表すなら、「ウルトラマン好きが作ったウルトラマン好きのための映画」といった感じだと思います。



今後があるかどうかはわかりませんが、個人的にはセブンやジャックも観てみたいですね(上映するなら絶対観に行くと思います)。



細かい気になる部分など(ネタバレ有り)

 

一部ネタバレ注意です。
 
 
 
 
 
 
 
 


そこまで詳しくないので深い内容については触れていませんが・・・。

印象的だったのはメフィラスを演じた山本耕史さんが非常にはまり役だったと思います。原作のメフィラス自体はそこまで詳しくないですが、紳士的風に見えてどこか胡散臭い役柄が非常にマッチしていました。メフィラスとウルトラマンが並んで酒を飲んでいる(しかも割り勘で)のは非常にシュールで面白いシーンでした。


そしてかなり内容詰め込んだ映画ではあったので、観ている最中は「時間的にメフィラスがラスボスかな。単発の作品だしせっかくならゼットン見たかったな」と思っていましたが、ちゃんとゼットンがラスボスとして出てきてくれました。しかも怪獣としてではなく「ゾーフィ(ゾフィーじゃない)」の送り込んだ兵器としてというサプライズ付き。そして人類の敵となってしまったゾーフィの声はお馴染みの山ちゃん。イケボすぎて逆にちょっと浮いてたかも(カッコよかったけど)。



原作のウルトラマンの最終回がどんな内容かは知っていたので、最後どうなってしまうのかとドキドキしながら観ていましたが、人類とウルトラマンが共闘して危機を乗り越えるという展開はいいアレンジだったんじゃないかと思います。ウルトラマンにわかではありますが、最後の戦いの所で赤い背景をバックにウルトラマンがお馴染みのポーズで巨大化するシーンはとても胸にグッとくるものがありました。



一応今後を匂わせる伏線として「これからの地球は多くの外星人に狙われる」という部分がありました。ここは怪獣よりも異星人の敵が多いウルトラセブンを思わせるセリフということのようです。やっぱり今回の続きの話でも全く別の単体の話でもどちらでもいいと思うので、「シン・ウルトラセブン」も観てみたいです。







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