ゆめろぐ

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GC『ポケモンコロシアム』感想。リメイクしたら神ゲーになるかもしれない作品




ゲームキューブ用ソフト『ポケモンコロシアム』の感想です。
元々はリボン集めに必要だったので購入したのですが、せっかく一からプレイしたので感想を書いておこうと思いました。
 
 
【リボン集め本編】
www.yumekichi-blog.com



リボン集めのためのアイテム回収やポケモン厳選が主目的だったこともあって、残念ながらアラの方が目についてしまうことになりました。しかしながら本編では味わえない独特の世界観やシステムが特徴的で、今の最新ハードでリメイクされてほしい作品だと感じました。



目次


『ポケモンコロシアム』製品概要

ポケモンコロシアム (メモリーカード59付き)

機種:ゲームキューブ
発売:2003年11月21日発売
ジャンル:RPG
プレイ時間:33時間
作品評価:60点


プレイ時間は途中レベル上げも兼ねてバトル山を周回して木の実を入手していたため、普通にシナリオをクリアするだけなら半分程度あれば十分。


64で発売されていた『ポケモンスタジアム』の流れを汲む外伝的な作品。
プレイヤー同士やCPUと戦う「対戦モード」の他、本作独自のシナリオとシステムの「ストーリーモード」の大きく2つのモードがある。ストーリーは『スタジアム』の頃には無かった新要素。


本家シリーズでの第3世代に当たる作品であり、同じ世代の『ルビー』『サファイア』『エメラルド』等とはゲームボーイアドバンスとゲームキューブをつなげることでポケモンの交換が可能。



本作の特徴

独特な世界観のオーレ地方

本作の舞台であるオーレ地方は、砂漠が多く悪がのさばる西部劇のような雰囲気。モデルはアメリカのアリゾナ州らしい。個人的には『ワイルドアームズ』シリーズの世界観に似た感じの雰囲気で結構好き。


土地はかなり荒廃しており、なんと野生のポケモンが一切登場しない。その代りとしてポケモンの入手には「スナッチ」という独自のシステムを用いている。詳細は次項で。


野生ポケモンが登場しない関係上、ポケモン図鑑という概念が存在しない。また、ジムや四天王・チャンピオンといったものも無い。良くも悪くも本家シリーズとは一線を画す独特で尖った世界観の作品になっている。



ダークポケモンとスナッチ

本作には敵組織によって悪に染められてしまったダークポケモンが登場する。ダークポケモンは敵トレーナーの手持ちに交じって登場することがあり、ダークポケモンに限りボールを投げて「スナッチ(奪う)」ことができる。相手トレーナーのポケモンにボールを投げると「ひとのものをとったらどろぼう! 」と怒られてしまう本家シリーズとはエラい違いであり、これも本作の独特な要素の一つである。本作は基本的にダークポケモンをスナッチして手持ちを増やしていくこととなる。


ダークポケモンは捕獲直後は通常の技を使えない、レベルが上がらない、言うことを聞かないことがある等の特徴があり、リライブをすることで所謂通常の状態にすることができる。最近で言えば『ポケモンGO』の「シャドウポケモン」と「リトレーン」によく似ており元となったシステムであると思われる。


リライブには連れ歩く、戦闘に出す、アイテムを使う、などをして段階的に進めていく必要があり、完全にリライブするまでにはかなり手間がかかる。ここは正直マイナス要素だが、詳細は後述。




戦闘はダブルバトル

本作のバトルは基本2vs2のダブルバトルになっている。あいてのCPUも「1匹目でにほんばれ⇒2匹目がソーラービーム」「相方がゴーストポケモンの状態でだいばくはつ」などちゃんとダブルを意識した動きをして来るので、歯ごたえのあるバトルが楽しめる。そのためか、全体的な難易度は本家シリーズに比べると高め。




特別なアイテム等

本作か続編の『XD』でしか手に入らない特別なリボンが最大2つある。リボンはポケモンのストーリーやバトル能力とは関係のないやり込み要素のため、普通にストーリーをプレイするだけならあまり関係は無いが。


本家の方のコンテストを制覇するために必要なレアな木の実が4種類手に入る。これも本作か『XD』のゲームキューブ作品でしか手に入らない。



ダメなところ

戦闘のテンポが悪い

全体的に戦闘のテンポが悪い。ポケモンのグラフィックや技の演出は据え置き機出ることを活かして非常に頑張っているのだが、一部技や戦闘不能時の演出が非常に冗長でテンポが悪い。ダブルバトルが基本のためなおさらそう感じる。

しかも本家と違い、バトルの演出は飛ばせない。そこは単純に劣化している。



パソコンでしかセーブできない

ここも完全に本家からの劣化。なんでこうしたのか?

後述のダークポケモンのクソ仕様と併せて厳選を非常に面倒にしている要素の一つ。



パートナーが邪魔

基本的にフィールドを移動する時にはヒロインのミレイ(名前変更可能)が後ろをついてくるが、コイツに当たり判定があるのが非常に厄介。例えば狭い道を引き返そうとするときなどは邪魔になる。通れなくなることはないが、ミレイを押していかないといけないので移動速度が凄い下がる。本作は狭い道が意外に多く、別に会話できたりするわけでもないのでただただイライラ要素の一つになっている。




ダークポケモンの仕様が厳選に向いていない

厳選をせず通常のプレイを楽しむだけであれば問題にならないが、個人的にはダークポケモンのクソ仕様が本作一番のイライラポイント。ダークポケモンだったポケモンは本家シリーズでは入手できないリボンや覚えられない技を得られるという特別な恩恵があるが、厳選をしようと考えたとたんに以下のクソ仕様が襲い掛かる。登場するダークポケモンが少ないのは仕方ないとして、厳選をするにあたって残りの3つは致命的。

  • 捕獲できるポケモンが少ない
  • リライブするのに非常に手間がかかる
  • リライブを進めていかないと性格などがわからない
  • 出会った瞬間に性格や個体値が決定

 
 

まず捕獲したダークポケモンをリライブ(浄化)しないと育成をしたり本家に送ったりできないが、このリライブが非常に手間がかかる。複数購入可能なアイテムでリライブを進めることもできるが、必要となる量が異常に多い。しかもリライブを進めていかないと性格などの一部ステータスが見えない


さらに、シナリオ中に捕獲せずに倒した場合は後で再入手のチャンスはあるのだが、ダークポケモンは最初に出会った瞬間に性格や個体値などの能力が確定してしまう仕様がある。そのため、リライブ用アイテムの揃っていないシナリオ序盤で戦うダークポケモンはその時点で捕まえても性格すら確認できず、とりあえず一度倒しておいて準備が整ってから改めて再戦して厳選というようなこともできない


そのため、仮に厳選をするとなると以下の手順を踏むことになる。ちなみに序盤に絶対に戦わないといけないポケモンや、ラストの6連戦に出てくるポケモン(エンディング後までリライブ不可)等、厳選が現実的ではないのもいるため、以下のような手間をかけても厳選できるだけラッキーである。
  

  • セーブポイントから目当てのポケモンの場所まで移動(途中関係ないバトルが発生することもある)
  • バトルをこなしつつ目当てのダークポケモンを捕獲
  • アイテムなどを用いて性格がわかるまでリライブを進める
  • 目当てのステータスや性格じゃなかった場合はリセット

 
 
僕はメタグロスの性格厳選をしたが、セーブ不可の5連戦の最後に組み込まれており1周するのに20分近くかかった(16周してやっと目当ての性格を引いた・・・)。



木の実を取るのにかかるコストが異常に高い

本作は本家では入手できない非常にレアな木の実(しかもコンテスト攻略に必須なレベル)が手に入る。入手するためにはバトル山という本家のバトル施設のような所で10勝するごとに手に入るポケクーポンというポイントをためる必要がある。が、木の実1個に必要なポケクーポンが15,000に対し、ストーリー内では一番上のランクで10勝しても1,200しか手に入らない。前述の通りアニメ演出を飛ばすこともできない冗長なバトルを木の実1個につき最短でも10戦×13周しないといけない。なお本家でコンテスト攻略をする場合にここで入手が必要になる木の実は最低4つ。


リライブの面倒さもそうだが、やり込みや手ごたえを通り越してダルさしか感じないレベルになってしまっている。ちょっとガバな設定と言わざるをえない。ちなみに、続編の『XD』の方では入手できるポケクーポンが増えて多少は周回数が減っているので、両方のソフトを持っているなら『XD』での周回を推奨。





総評

改めて評価をもう一度。

作品評価:60点



さすがに18年近く前の作品ということもあって今やるとかなりアラが目立ちました。今回はリボン集めやポケモンの厳選をメインの目的にプレイをしたため、バトルのテンポの悪さや厳選を妨害しているとしか思えない仕様が目についてしまい、全体を通して「ダルかった」というのが一番の印象でした。目当てのポケモンを厳選しようとするとかなりの根気とイライラ耐性が求められるゲームです。


ただ、純粋にシナリオを楽しむのであればまた違った見方になることも間違いないと思います。本家では味わえない世界観とシナリオ、そして独特なゲームシステムは非常に光っていて、今の環境でリメイクされたら神ゲーになるポテンシャルはあると思います。続編の『XD』と合わせて、最新ハードでのリメイクに期待したいです。