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【映画感想】『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』単体のスピンオフとして十分に楽しめる作品




2026年5月22日に公開されたスター・ウォーズ久々の新作映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の感想です。

Disney+のドラマシリーズ『マンダロリアン』の続編にあたる作品にして、スター・ウォーズのシリーズでは『Ep9 スカイウォーカーの夜明け』以来7年ぶりの新作映画になります。
まず結論から言うと、小さくまとまっている感は多少あるものの、それなりに楽しめました。個人的には満足といっていい内容だったと思います。

以下、一部本作のネタバレを含んでいますので予めご了承ください。



目次

 


基本情報


画像出典:スター・ウォーズ公式X(@starwarsjapan)

  • 監督:ジョン・ファヴロー
  • 公開:2026年5月
  • 評価:★3.5(最高★5)

 

銀河帝国の崩壊後いまだ戦いの火種が残り続ける宇宙で、新共和国からの依頼を生業とするようになった孤高の賞金稼ぎディン・ジャリン(マンダロリアン)とその弟子グローグーの新しい戦いが描かれる。
Disney+で配信されているドラマシリーズ『マンダロリアン』の最新シーズン3の続編にあたるストーリー。上映時間は132分。

舞台は『Ep6 ジェダイの帰還』の後、銀河帝国が崩壊して新共和国による統治が広がっていっている最中の時代。公式での記載は見当たらなかったものの、記事などによる記載から本作での出来事は12ABY(Ep6の8年後、ドラマのシーズン3の1年後)の模様。


【時系列 (ABYは現在調べた暫定のもの)】
・ドラマ『マンダロリアン』 シーズン1~2 :9ABY
・ドラマ『ボバ・フェット』 :9ABY
・ドラマ『マンダロリアン』 シーズン3 :11ABY
・映画『マンダロリアン・アンド・グローグー』 :12ABY

※ABYは「After the Battle of Yavin」の略で、ヤヴィンの戦い(映画のEp4)を0年としてそこから何年後かを表した年号。Ep6での帝国崩壊は4ABYなので、本作映画はそこから8年後の世界。




ドラマシリーズを観ておくのは必須?

本作はDisney+で配信中のドラマシリーズ『マンダロリアン』の続編にあたる作品ですが、結論から言うとドラマを見てなくても十分に楽しめますし、ドラマ見ていないからと言って内容が理解できないということはありません

スタッフ陣の発言もあったようなのですが、本作はドラマを見ていなくでも大丈夫なようにかなり気を付けて作られていると思います。ですので、ドラマ『マンダロリアン』の知識がゼロだったとしても、スター・ウォーズの世界観自体をある程度知っていれば、単体のスピンオフ作品として十分に楽しめます。
逆に本作を見て興味を持ち、マンドーとグローグーの馴れ初めやこれまでの出来事を知りたい、となったら前日譚としてドラマシリーズの見ていくというのも全然アリだと思います。

一応シリーズものではあるので、先にドラマを見ていた方が思い入れも強くなってグローグーの成長ぶりなども楽しめるので、「ドラマを見ていた方がより楽しめる」というのも間違いないです。ドラマを観ておく場合は『マンダロリアン:S1~2』⇒『ボバ・フェット』⇒『マンダロリアン:S3』の順にみることをお勧めします(『ボバ・フェット』は『マンダロリアン』のS2.5にあたると言ってもいい内容のため)。



感想など

全体としては普通に楽しめた

まず全体としてはスター・ウォーズの映画作品として十分に楽しめました。普通に面白かったです。

銀河の星々を旅して様々な敵と戦う、という流れはまさにスター・ウォーズの王道展開という感じ。話の内容的には結構「お使い感」がありますが、正直そこもスター・ウォーズらしいとは思います(メインの作品群からして「まずはあの星行って、次はこの星で~」となりがちというか)。多種多様な異星人だったり、ファイター(飛行船)での移動や戦闘といったビジュアル面でもらしさはしっかり出ていました。また、本作は戦闘シーンがかなり多く入れられており、孤高の賞金稼ぎマンダロリアンの戦いも十分に堪能できる映像になっています。マンドーとグローグーの関係も、「親子の物語であり、いずれは子が父を超えていく物語」というスター・ウォーズの根幹のテーマにしっかり沿っているものだったと思います。

シリーズ作品群の中での立ち位置といった観点で見るとかなり薄味というか、かなり小さくまとまってしまっている部分も感じはしましたが、その辺は後述。大枠の感想としては、1本のエンタメ作品としても、『マンダロリアン』シリーズに連なる作品としても、「観たかった内容を十分にクリアしたものをお出しされた」という感じで普通に楽しめたと思います。


バディものとしての面白さ

本作のポイントの一つはマンドーとグローグーのバディものとしての面白さだったと思います。
グローグーは実年齢は50歳ではあるものの長寿の種族であるため、個体としてはまだ赤子という設定(名前が判明するまでは「ザ・チャイルド」や「ベビー・ヨーダ」などと言われていた)。そのためドラマシリーズではマンドーによる庇護の対象、守るべき相手、という扱いがメインだったと思います。

そのあたりも「子連れ狼」的な面白さや魅力は十分ではありましたが、本作ではそこから一つ成長して、より「相棒」というポジションに近づいた成長を見せていました。作劇としても、マンドーと同等ぐらいの活躍の場が与えられていたと思います。その辺は『マンダロリアン・アンド・グローグー』のタイトルに偽り無し、と言った感じで良かったポイントの一つですね。前の方で「ドラマを見てなくても十分に楽しめる」と言いましたが、このあたりのポイントはドラマ視聴勢だからこそより良さが感じられる所だと思います。

あとはグローグー自体の動きの可愛らしさや愛らしさなんかも健在で、キャラクターとしての人気もここからより高まっていきそうな感じがします。グローグーはCGではなく基本パペット(アニマトロニクス)で表現されているようですが、それによる実物感がいい方向に出ているキャラクターだと思います。



ゼブの活躍

ちょっと本筋からは外れますが、本作のマンドーの船のパイロットとしてアニメ『反乱者たち』シリーズからゼブが登場。一応ドラマ方にもちょろっとだけ出てましたが、本作から実写での本格的な活躍を見ることができました。そんなに出番が多いわけではなかったですが、相変わらずいいキャラしています。

最近ではドラマ『アソーカ』でヘラ、サビーヌ、エズラの活躍もあり、外伝視聴勢としてはちょうど時系列もあっている『反乱者たち』のメンバーの他作品での活躍が見れるのは非常に嬉しいです。


まさかのロッタ・ザ・ハット

本作でキーパーソンとなったのがロッタ・ザ・ハット。
何か聞いたことあると思ったら、シリーズではお馴染みのジャバ・ザ・ハットの息子で、映画『クローンウォーズ』においては赤子として登場。作中では誘拐されてアナキンやアソーカにより救出されたあのロッタでした。

こいつがかなりいいキャラクターをしていて、グローグーと友情を育んでいくところなんかはみていてほっこりしました。世にも珍しい純粋にいい奴のハットでもあるので、今後の作品でも出て来て欲しいです。


小さくまとまったストーリー

ここからは少しマイナスポイントも。
前にも何度か書いていますが、ストーリーは非常に小さくまとまっているという印象。「可もなく不可もなく」というよりは、「不可はないが可も全然ない」という感じかな。お使いクエスト感のあるミッションをこなして、中盤の時点でなんとなく予想できるクライマックスの戦いがあって、あとは当たり障りなく終わった、という印象。あまり減点ポイントもなかったものの、こちらの予想を大きく超えてくる感情の波も無かったと思います。

また、本作での出来事はスター・ウォーズ世界全体でみると外縁部での小さな小競り合いという感じ。少なくとも日本でのポスターの煽り文句である「銀河の運命は、この二人に託された」なんてスケールの話ではないです。これは中々の誇大広告ですね(笑)

正直本作があっても無くても他の作品やシリーズ全体にはなんの影響もないと思います。この後ドラマのシーズン4が制作されたとして、本作を飛ばしてシーズン3⇒シーズン4と見てもあまり問題無さそう。

ここはエンタメ作品としてアクションとメインキャラ2人の魅力に大きく振った結果かなと思います。個人的にはそれも悪い判断じゃなかったと思いますしこれはこれで十分に楽しめましたが、批評家の評価がよくなかったという話があったのもなんとなく納得できる部分はありました。

また、そういった構成になっているためか特にサプライズ的な要素もありませんでした。ジェダイの誰か出てくるとか、最後に後の作品に繋がりそうな伏線が仄めかされるとかは無かったですね。そこは同じDisneyは以下のマーベル作品とは真逆のスタンスですが、本作のミッションの一つに「新しい層の取り込み」もあったかと思うのでここは潔く単体のエンタメ作品として完結して楽しめるようにしたのは良かったと思います。(ファンとしては最後にちょろっとエズラとか出てきたら「おおー!!」とはなったと思うけど)


なんか画面が暗い

全体通して気になったのが画面の暗さ。
まずそもそもですがDisney+って欧米人と日本人の感覚の違いなのか分かりませんが、他の配信サービス等に比べて画面が非常に暗いイメージがあります。テレビ・PC・スマホのどれで見ても他のサービスより暗いです。

本作はそのままの設定で作られているという印象があり、特に場面として暗いシーンも多かったので見ていてつらい所がありました。少なくとも普段映画館で観ていて暗さを感じることはほとんどない(少なくともスター・ウォーズの映画作品では感じたことない)ので、Disney+特有の暗さがそのまま持ち込まれているという印象を受けました。



まとめ

ということでストーリー自体の薄味感はぬぐえないものの、マンドーとグローグーのバディ・アクションとしては十分に楽しめました。

そして純粋にこの二人の話を映画館で観れたこと、久々にスター・ウォーズの新作映画が作られたことが非常に嬉しかったです。
正直近年ではシリーズとしてはやや苦戦している印象のあるスター・ウォーズですが、本作を起爆剤に新規ファンも獲得して、色々な作品展開を続けていって欲しいです。


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