ゆめろぐ

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劇場版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の初見感想




2026年1月30日に公開された劇場版最新作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』を観てきたので初見感想です。

がっつり内容ネタバレありますのでご注意ください。
また、記載している内容はすべて書いている僕個人の感想や考察になります。僕自身知らない情報や間違っている認識などもあるかもしれませんが、その点ご理解いただきニュータイプのように違いも超えて理解しあえる心でご覧いただければと思います。


【前作の感想】
www.yumekichi-blog.com


目次


作品概要

監 督:村瀬修功
公開日:2026年1月30日
時 間:108分


富野 由悠季による小説作品『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の映像化作品。
本作は3部作の2作目にあたる作品。

舞台は宇宙世紀0105年。シャアの反乱から12年後、ラプラス宣言から9年後の世界。ハサウェイ・ノアは「マフティー」のリーダーとして地球連邦政府のアデレード会議阻止のために行動を開始する。


全体を通しての感想とか考察など

それなりに良かった

まず全体を通しての感想としてはそれなりに良かったと思います。
3部作の2作目というのは結構難しくて、原作小説からしても本作はかなり地味な内容になりかねない部分がありましたが、映像・演出・人物描写等によって見ている側を飽きさせずに画面に釘付けにしていたと思います。そしてやっぱりラストのサプライズはかなり効果的でした。難しい条件の中かなりうまく作ったな。というのが感想です。

それでも実際に最終決戦に向けて話を進めているだけともとれる内容ではありますし、ラスト以外はあまり山場が無かったというのも正直なところなので、「とんでもない神作!!」というほどでもなかったのは確か。ということで傑作とイマイチの間を取って、「それなりに良かった」というのが全体とおしての評価だと思います。個人的な感覚としては、見終わった後の感覚としては前作よりも良かったと思います。

また、映像や戦闘シーンなどの作りこみは凄いのですが、相変わらず画面が暗くて見辛い戦闘が多かったです(これは意識してそう作っているらしい)。また、人物の会話や心情描写が難解でややわかりにくいのも相変わらず。なのでまずは劇場の大スクリーンで純粋に映像やストーリーを楽しみ、細かい描写や難解な会話の考察は配信やDVDになってから、というのがちょうど良い楽しみ方かなと思います。

映像・演出・音楽は素晴らしい

これも前作と同じくですが、最新作だけあって映像表現や音楽・効果音などは素晴らしいの一言でした。

画面演出の情報量が多く、約2時間弱の作品ですがほとんど画面から目を離すことなくあっという間にラストまでいってしまった感覚がありました。ここは前述の通りまず初見は劇場の大画面で見ることを強くお勧めします。

本作でも夜とか明け方の戦闘シーンが多いので画面は暗くて結構見辛いし、MSを「機動兵器」として描いていて、画面全体を使ってポージングしたり見得を切るような描き方はされていません(MSの全体像があまり映らず、戦闘中コックピット内の描写も多い)。ここはリアリティという点では非常に高いですが、「ロボットもの」としてのカタルシスは出にくい表現だと思います。感覚的に言えば見終わった後にガンプラがあまり欲しくならない見せ方、という感じ。この辺は良い悪いではなく好みの問題かと思いますが、この表現方法は前作から一貫しているので、『閃光のハサウェイ』のシリーズはそういうもんだと思って楽しむのがいいと思います。

ハサウェイの葛藤と肉欲

本作で特に力を入れて描き込まれていたのがハサウェイの内面描写。

「肉欲」という言葉がネット上でも本作を表す重要なキーワードとして扱われていたように、作中「こいつずっと女の事考えてんな」という感じの印象でした。マフティーとしての崇高な使命を持ちながら、過去に惚れた女(クェス)に苛まれ、目の前に現れた不思議な魅力を持つ女(ギギ)から目が離せず、もう気持ちの無くなってしまったはずの元カノ(ケリア)もなんだかんだ気になる。あとちょっとジュリアの自由すぎる服装も気になる。「使命とトラウマと女」というのが本作のハサウェイを構成する主な要素になっていたように思います。

また、物語終盤まで、雨や暗闇・水中といった暗く鬱屈とした場面演出とリンクしているかのように、ハサウェイのヤバい精神状態が続いていることが作中通して描写されていました。ついにイマジナリークェスと会話するようになっていたし、ギギからのメッセージを受け取った時の嬉しそうな表情も見ていてなんとも言えない感じだった。あとは船の中でケリアの食事の音が気になるシーンなんかは、過敏になっている精神状態の描写としても、気持ちが無くなってしまった相手のちょっとした動作が癇に障るといった表現としてもやけにリアルに感じました。そしてラストでの、自身の葛藤やトラウマの象徴かのように現れたνガンダム(&アムロ)の幻との対決。この辺は非常に面白いサプライズでしたし、自身をシャアに重ねるかのようにしてアムロの幻と舌戦を繰り広げるハサウェイも良かったです。そして最後にハサウェイの迷いや葛藤を振り払うかのように画面いっぱいの青空の下でのギギとの再会。この辺の展開や演出は非常に良かったと思います。

あのラストのエアーズロックでのレーン(アムロ)との対決は映画オリジナル(のはず)。修理中のペーネロペーの代わりにレーンが乗っていたアリュゼウスの中からサプライズ登場したのはなんと量産型νガンダム。基地にいたリ・ガズィ・カスタムと思われる機体も含めて、かなりいい所を付いてくるチョイスのゲスト機体でした。特にあのラストシーンでハサウェイ(のトラウマ)と対峙させるとしたら量産型νガンダム以上の機体は無かったと思います。さすがにそのまんまのνガンダムを出すわけにもいかない、かといって全然別の機体ではハサウェイのトラウマを刺激するのに説得力が薄い、時代的にも機体の背景的にもレーンの練習機として存在していて全く違和感がない、やっぱり量産型νガンダムは最高のチョイスでした。本作観て一番プラモが欲しくなったのは量産型νガンダムでしたね(残念ながらプラモにはなってないけど)。

前述の通り3部作の2作目という難しいポジションながら、しっかり最後に山場を作って次作に期待をさせる持っていき方をしていたと思います。ということもあって、また前作から本作みたいに次まで5年近く待たされるのは勘弁してほしい所。来年ぐらいに完結作公開してくれないかな。

レーンが良かった

個人的に本作で一番好きだったのがレーン・エイム。
メンタルと肉欲がやばいハサウェイ、ケネスを筆頭とした汚い大人たち(レーン目線)、軍人でもないのに発言が作戦に大きな影響を与えている謎のスピ女(レーン目線)。そんな中で一人青臭く気を吐いていたレーンが非常に好感をもてるキャラクターでした。良くも悪くも独特で暗めな雰囲気の作風の中、なんかレーンひとりだけ正しくロボットアニメの世界にいるような感じというか。青臭さや甘さ、未熟さなんかも含めて主人公っぽい感じを放っていました。

「テロリストが観光地にいるわけないだろ!!」からの本当に観光地にいる、とかもフリが利いてて良かったです。レーンが出ている時だけはなんか安心して見てられる感じがします。

ラストのエアーズロックの対決でハサウェイにトドメを刺されかけたシーンでは正直本当に死ぬかと思いました。「え、ここで原作と大きく歴史変わる!?」と思いながら見てましたが、次回作でもちゃんと修理されたペーネロペーにのってアデレードでのΞガンダムとの対決シーンが見れそうです。逆にハサウェイはあそこでギギの声を聞いてレーンにトドメを刺すことをやめたわけですが、原作で物語の結末を知っている身としては、「ここでハサウェイの甘さが出なければあの結末も変わっていたかも」とも思わされる中々に複雑なシーンだったと思います。

ギギとメイスの女の戦い

本作の笑えるポイントの一つがギギとメイスの女の戦いのシーン。
あそこでギギが何を耳打ちしていたのかは原作小説ではしっかり描写されています(ここではとても書けない笑)。

直接的な描写を避けながらも大体どんな事言っているかは視聴者にはしっかり伝わってくる面白いシーンでしたね。

ポストクレジットシーンでのサプライズ

アムロや量産型νガンダムと並ぶもう一つのサプライズがエンドロール後のシーン。
レーンの最後に一矢報いる攻撃で損傷したΞガンダムの頭部の装甲が剥がれて中から出てきたのは、への字のスリットが入ったお馴染みのガンダムフェイス。劇場版のΞガンダムはへの字スリットが無く、どこか悪役面のガンダムでしたが、まさかここでガンダムフェイスを入れてくるとは。これは純粋に面白いサプライズでした。

となるとひとつ気になるのはプラモの展開。今出ているHGUCのΞガンダムはスリット無しの悪役面なので、本作もしくは第3作の公開に合わせてプレバンあたりでガンダムフェイスのΞガンダムを出してきそうな気がします。個人的にはそれと一緒に量産型νガンダムを出してほしいですね。


さいごに

ということで閃光のハサウェイ第2部の初見感想でした。
やっぱり前作よりも入り込んで楽しめたと思います。前作初見で戸惑ってしまったMSの描写の仕方や画面表現なんかに慣れていたという所もあるかも。本作のシリーズは繰り返し見て画面内の細かい描写とか登場人物の会話とか、深堀りすればするだけ楽しめる作品ではあると思うので、配信で見れるようになったら改めてゆっくりと色々考えながら見直してみたいと思います。


【前作の感想】
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