【前回記事】
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上記の記事では<初めてガンプラを作る人><初心者>に向けて必要な道具類をご紹介しました。
今回はそこから1歩進んだ「脱初心者編」として便利な道具や豆知識をご紹介していきたいと思います。大きく「加工編」と「塗装編」にわけてご紹介します。
前回ご紹介した「便利な日用品」は今回ご紹介する作業でも大いに活躍しますので、まだお読み頂けてなかったら是非前作も併せてご覧ください。
目次
超初心者・初心者編・便利な日用品
- 1.超初心者編
- 2.初心者編
- 番外編:あると便利な日用品
上記の内容については前回記事でご紹介しています。是非併せてご覧頂ければと思います。
3-1.脱初心者(加工編)
薄刃片刃ニッパー
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
ワンランク上のニッパー。名前の通り切れ味の鋭い薄い刃が片側にだけ付いていて、反対側はまな板のような感じになっているのが特徴。
このタイプのニッパーの一番の特徴は何といっても切れ味。通常のニッパーでパーツを切り取るとだいたい切った部分の色が白化してしまいます。しかし性能のいい片刃ニッパーで切るとほとんど変色もなく驚くほどスッと切れます。これを使うことでゲート処理にかかる手間が大幅に短縮できますし、パチ組みにしてもゲート跡が目立ちにくくなって仕上がりがかなり綺麗になります。
欠点は値段が高いこと(数千円~1万円前後が一般的)と、やや扱いに気を遣うこと。刃が薄いので能力を超える太さのものを切ってしまったり机の上から落としてしまったりすると、簡単に刃が折れたり傷んだりしてしまいます。また、錆によって切れ味がすぐに落ちてしまうため、専用のメンテナンス油などで定期的にメンテナンスしてあげるのが推奨されています。
パーツを切り出す作業自体は普通のニッパーと変わらないため「初心者には扱いが難しい」という程ではないですが、普通にMGのガンプラが1個か2個買えてしまう金額がします。そのため、本当の初心者の方であればとりあえず安いニッパーでいくつか作ってみて「もっとがっつり沢山作っていきたい」という気持ちが湧いてから購入を検討すれば十分なのではないかと思います。
定期的にメンテをしてもやはり切れ味はだんだん落ちてしまうため、僕は比較的安めな以下の製品を定期的に買い替えながら使っています(アルティメットよりは切れ味は劣りますがゲート処理前提なら十分の使い勝手)。
ニッパー用メンテナンス油
- 必要度:★★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
名前の通りニッパー専用のメンテナンス油。
僕はゴッドハンドのものを使っていて、こちらは防錆・潤滑両方の効果があるものになります。使用するペースによりますがだいたい週1~月1ぐらいのペースで持っているニッパーすべて(片刃じゃないものも含め)に使用しています。
また、メンテナンス時のオイルのふき取りにはティッシュよりもキムワイプのようなホコリや繊維くずが付きにくい紙を使うのがお薦めです。
トップコート艶消し
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
吹くだけで完成度を一段上げてくれる魔法のアイテム。
名前の通りパーツのツヤを消して、「プラスチックの安っぽさ」や「塗装後のテカり」を押さえてくれます。
左がビフォアー、右がアフターです。これだけでも大分イメージ変わるのがわかりますでしょうか。
あまり塗りすぎると白くなってしまうので、20~30センチほど離して少しずつサッと吹くのがコツです。
ちなみにこのあとご紹介する塗装用のスプレーももちろんですが、使用する際は下に新聞紙やダンボールなどを敷いて床や壁を汚さないように注意しましょう。室内の場合は換気もお忘れなく。
フィニッシングペーパー
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
要はプラモデル用の紙ヤスリです。
前回、パーツをランナーから切り取る際の綺麗なやり方(デザインナイフを使用)をご紹介しましたが、より綺麗にパーツの処理を行う際にはこちらを用います。
「400番」のように数字が書かれていますが、この数字は目の粗さを表していて、数字が小さいほど目が粗く(削る力が強く)なっています。
僕は「400番→1000番→1500番」の順でかけています。ゲートの切れはしなどを削るときは「400番」で削りますが、そのままではヤスリがけの傷が残ってしまうので、「1000番」「1500番」と徐々に目を細かくしていくことで綺麗な仕上がりにします。
スポンジヤスリ
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
名前の通りスポンジ状になっているヤスリ。スポンジの柔軟性によって曲面等の処理にも対応できます。また、平面の処理にも使用できる(面出しはちょっと難しいですが)ため、紙ヤスリは使わずにこちらをメインで使用しているという方も多いと思います。
写真はゴッドハンドの「神ヤス!」で、ちょっと割高ですが使い勝手や耐久性も申し分なく、ヤスリの粗さやスポンジの厚さも複数種類ラインナップされています。僕は厚さ3mmの400番をメインで使っています。
また、スポンジヤスリのもう一つのメリットはペンサンダーとの相性の良さ。スポンジの柔軟性のおかげで、電動のペンサンダーでもパーツを削りすぎてしまうことが少なく綺麗に処理することができます。僕は毎回ペンサンダーには神ヤスをちょうどいいサイズに切り取って両面テープで貼り付けて使用しています。
ペンサンダー&電力調節器
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
電動ヤスリその1。先端に装着した黒いアーバーに紙ヤスリ等を貼り付けることで電動でのヤスリ掛けが可能になります。アーバーはまっすぐのものや折れ曲がったもの、先端が円形や三角形のもの等の8種類が付属しています。
一言で言えば「スーパー時短ツール」。先端は毎秒3000回だか4000回だかのスピードで振動し、面倒だったヤスリ掛け・表面処理の時間をかなり短縮してくれます。先端の振動は左右に行ったり来たりするため、従来ヤスリ掛けをする方向に合わせてそのままパーツに当ててあげれば問題ありません。僕はこれを初めて使った際には感動のあまりパーツ2・3個だけ試すはずが気が付いたらガンプラ丸々一体分の処理を一気にやってしまっていました。
ちなみにペンサンダー単体ではスピードの調節がきかないため、電力調節器を併せて購入することが推奨されています。こちらをペンサンダーとコンセントに接続してメモリを調節することで、先端のスピードを調整することが可能です。僕はだいたいメモリ真ん中ぐらいでやっています。
本製品には貼り付けられるタイプの紙ヤスリが付属していますが、両面テープ等を使えば普通のフィニッシングペーパー等も使用可能。ただ、紙ヤスリの場合はダイレクトに振動が伝わりすぎて削りすぎてしまうことがあり(僕の腕の問題かもしれませんが)、僕は主にスポンジヤスリ(ゴッドハンドの神ヤス)を先端が四角と三角で折れ曲がったタイプのアーバーに貼り付けて使っています。
板ヤスリ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
板ヤスリと言う名称が正しいのかわかりませんが・・・。要は平らな板に紙やすりが貼り付けられていて、平たい面の処理や面出しをする際に力を発揮します。
なお、このような製品も販売はされていますが、ある程度の硬さがあって平らなプラスチック片や木片に両面テープで紙やすりを貼り付ければ同等のものを自作することも可能です。
棒ヤスリ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
名前の通り金属でできた棒のヤスリです。
上記の紙ヤスリに比べて広い面積をガリガリ削る時はこちらを使用しています。逆に細かいパーツの処理や表面を綺麗にするための加工であれば紙ヤスリが適切です。
また、円形や三角形など紙ヤスリでは作れない形に削ることができるのも特徴で、僕が所持しているものは写真の下から平形・半丸形・丸形・三角形の4本。下の3本はタミヤからセットで販売されていて持っているとなにかと便利です。
電動リューター
- 必要度:★★
- 便利度:★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
電動ヤスリその2。写真のものは電池式でコードレスになっていて、中のモーターにより先端のヤスリが回転します。
用途に応じて交換できる複数のビットが別売りされています。
ペンサンダーが左右に振動するのに対してこちらは円形に回転するので、平面のヤスリ掛けや表面処理には向いていません。いらない部分の切除やダメージ表現などのごりごり削っていける部分の加工に適しています。
コンパウンド&クロス
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
「粉ヤスリ」という表現が一番近いかもしれません。中身が非常に細かい粒子になっている液体を専用のクロスに付け、それでパーツを磨くような感じで使用します。
ヤスリとしての目は非常に細かいので、紙ヤスリをかけたあとの仕上げとして使用します。実際写真の緑の容器の8000番までかけおわるとパーツがかなりピカピカになります。
クロスもコンパウンド専用のものが発売されていて、僕はちょうどいい大きさにすこしずつ切り出して使用しています。
プラスチック用接着剤
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
プラモデラー御用達のタミヤセメント。ビンに入っていて、蓋の裏側に接着剤を塗るためのハケがついています。
初心者編でご紹介した瞬間接着剤(アロンアルファ)は、乾くのは早く使いやすいですが接着剤自体が固まるタイプのため外圧に弱く乾燥後でも横からの力がかかると外れやすいという特徴があります。
対してこちらのタミヤセメントは乾燥に数日を要しますが、プラスチックを溶かしてくっつけるため接着力は圧倒的に強いです。要はプラスチック同士を溶接しているわけですね。
ガンプラではこの「溶かしてくっつける」という特性を活かし、パーツ同士の継ぎ目を消すのに利用されることが多いです。
- ①接着するパーツ同士の断面にタミヤセメントを塗りたくる
- ②パーツをくっつける。この時写真のようにセメントがはみ出るのが望ましい。
- ③そのままの状態で2~3日ほど乾燥させる。その際はずれないように洗濯バサミなどで固定しておく。
- ④はみ出したセメントまで固まったらOK
- ⑤乾いたらはみ出しているセメント部分をナイフなどで切り取り、紙ヤスリで形を整える。写真はさらにその後塗装した状態。
上の写真の例はガンダムの腕の部分ですが、元々片側で2つのパーツだったものを接着して1つのパーツにしてしまっています。
プラスチック用接着剤(流し込みタイプ)
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
上記のタミヤセメントの流し込みタイプ。ビンに入っていて、蓋の裏側にハケがついているのは同じ。
その名の通り、隙間に流し込むタイプの接着剤。
用途としては通常版と同じで、パーツ同士の接着や継ぎ目消しに使用します。
通常版のようにベッタリと塗り付けるには向きませんが、細かい部分やパーツを組み合わせた後の接着にはこちらが適しています。
部品や状況に応じて使い分けるといいですね。
筋彫りライナー
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
けがき針などとも。端的に言えばぶっとくて鋭い針。細かい部分のプラスチックを削ったり、プラスチックに線を引いてスミ入れをするための筋を掘るときに使用します。
また、次でご紹介するピンバイスで穴を開ける際、事前にこれで小さな穴を開けておいてガイドとします。工作の基本である「ドリルを落とす前にキリで小さな穴をあけとく」というやつですね。
ラインチゼル&BMCタガネ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
上がGSIクレオスのラインチゼル。下がスジボリ堂のBMCタガネ。
どちらも刃は0.15mmと0.3mm。
どちらもスジボリをするための道具で、新しくモールドを作ったり既存の浅いモールドの掘り直しなどに使用します。どちらも用途は同じですが、使用感等にそれぞれ特徴があります。
ラインチゼルは鍵爪のような丸みのある形状の刃でひっかくような感じ。すごく小さいPカッターと言ったイメージ。細いボールペンのような形状で握りやすく、金額も安価。
BMCタガネはナナメになった平たい刃の先でカンナのように表面を何度も薄く削っていく。本体が小さいため握りにくく(専用ホルダーも発売されているとのこと)、前者に比べて高価で現在やや入手困難。
個人的な感覚ではしっかりと使いこなせばBMCタガネの方が綺麗な仕上がりになると思いますが、金額含めた入手のしやすさや取り回しの良さなどから、「とりあえずこれからどちらかを買う」ということであればラインチゼルの方で良いのではないかと思います。
ピンバイス
- 必要度:★★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
穴を開けるための小型の手動ドリルです。刃の部分を付け替えることで様々なサイズの穴が開けられるのが特徴です。
僕と同世代の人ですと、ミニ四駆の肉抜きに使用したことがある方もいるのではないでしょうか。
ピンバイス本体とは別にサイズ違いの替え刃なども販売されていて、僕が所持している写真のものは小さいほうが「0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.8mm」、大きいほうが「1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm」の穴を開けることができます。
真鍮線
- 必要度:★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
その名の通り細い真鍮の棒です。パーツ同士をくっつける際に、接着剤のみでは強度に不安があります。その際、間に真鍮線をいれることで強度を補強するのが主な使い道となります。
小さくてちょっと見にくいですが、写真上段の白い部品の両サイドに真鍮線を仕込んでいます。真鍮線を仕込むための穴は、真鍮線の太さに併せてピンバイスで開けておきます。
最終的に接着剤でくっつけることにはなりますが、真鍮線を仕込ませておくのとおかないので完成後の強度が遥かに変わります。
ワンランク上の修理・改造の必需品ですね。
プラ板
- 必要度:★
- 便利度:★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
その名の通りプラスチックの板。必要なサイズに切り取って貼り付けたり利用シーンはいくらでも考えられますね。
僕が買っているものは以下の5枚がセットになっているものです。
(タテ×ヨコ×厚さ)
300×120×1.2 1枚
300×120×0.5 2枚
300×120×0.3 2枚
【プラ板による改造例】
写真の左、フルアーマーガンダムは市販されていないため、以前普通のガンダムをベースに他のキットのパーツやプラ板で作りました。赤の矢印のある肩のでっぱり、腕の追加装甲の平たい部分、股間の追加装甲などの平面で表現できる部分に利用しています。
Pカッター
- 必要度:★
- 便利度:★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
Pカッターはプラ板を切る用のカッターです。正直原理はよくわからないのですが、この鉤爪のようになっている刃によって、通常のカッターやデザインナイフよりも綺麗にプラ板をカットすることができます。
カッターノコ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
その名の通り、カッターサイズの小型ノコギリ。レザーソーと言うことも。ノコギリ同様にプラスチックをガリガリと削っていくのに使用します。
複数種類の刃がついているものもあり、用途や切断する面によって使い分けます。
こんな感じ。
だいたい1mm弱ぐらいは削れて無くなりますのでそこは注意が必要。細かい部分の加工と言うよりは、写真のように大きなパーツをざっくりと切っていくのに適しています。
ラッカーパテ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
こちらも代表的なタミヤ製のラッカーパテ。
パテにも様々な種類があり役割も異なります。このラッカーパテの主な用途は隙間を埋めること。間違えてつけてしまった傷、製品出荷の段階であった気泡などを埋めるのに使います。
パッケージは歯みがき粉のチューブのような感じですが、中身もまた歯みがき粉のようなペースト状。ドロッとしているため、粘土のようにモリモリ盛って形を作っていくことはできません。あくまで傷の補修などのサポート用です。モリモリ形を作っていくタイプのパテはまた別の機会にご紹介します。
写真の上段の薄い灰色がラッカーパテです。もとの部品にはこの部分に凹みがあり、それを消すためにパテを使用しました。写真の下段がパテ乾燥後に形を整えて色も塗り直した完成後の状態ですが、元々凹みがあったようには見えません。
ちなみにラッカーパテは乾燥するとヒケる(縮む)ため、写真のように少し多目に盛ってあとでヤスリやナイフで形を整えるのが定石です。
なお、ラッカーパテは乾燥させるのに数日~1週間程度必要になります。
ポリエステルパテ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
通称ポリパテ。パテの主剤に硬化剤を混ぜることにより化学反応で硬化するタイプのパテです。
代表的なものとしてはやはりウェーブのモリモリ(写真)でしょうか。
こんな感じ
ラッカーパテと同じくペースト状ですが、ポリパテの方がやや粘度が高くより広範囲に使用することができます。しかし、粘土のように硬化する前に成型をするには固さが足りず硬化後のヒケの発生もあるので、ラッカーパテ同様に多めに盛りつけて硬化してから削っていくのが基本的な使い方になりますね。
前のラッカーパテと次のエポキシパテの中間のような感じと言ったところでしょうか。
ポリパテの硬化時間は種類にもよりますが半日から1日程度のものが多いです。
エポキシパテ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
通称エポパテ。こちらも二種類のパテを混ぜることで硬化するタイプのものです。
ここまでのラッカーパテ・ポリパテとの大きな違いは粘土状であること。乾燥させる前からまさに粘土のようにモリモリと形を作っていくことができます。逆に硬化後はかなり固くなるため、ざっくり盛っておいて硬化後に削りながら形を整えるのは向いていません。粘土のように盛り付けながら成型していくタイプですね。
なお、エポパテには人体に有害なものも含まれているため、ゴム手袋の着用や使用後の手洗いを忘れないようにしましょう。
硬化時間はこちらも種類や量にもよりますが、こちらの写真のものであれば半日程度で固くなります。
パテスティックセット
- 必要度:★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
いわゆるヘラですね。
パテを盛り付けたり形を整えたりに使用します。
写真のものは様々な種類のヘラとパレットがセットになっておりこれ一つでパテ工作には困りません。
黒い瞬間接着剤
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
久々の大発見。これを使った時の衝撃は中々のものでした。使い方次第で作業期間が劇的に短縮できます。ざっくりと言えばパテとして使える瞬間接着剤で、主な用途はパーツの継ぎ目消しや細かい傷等の隙間埋めに使用します。
他のパテや接着剤に比べての利点や特徴は以下の通り。
- 硬化が早く、数分~数十分で削りが可能。(硬化剤を使用した場合)
- 通常の瞬間接着剤に比べて削りやすい(それでもポリパテ等に比べると固い)
- 色が黒いため盛り付けた場所が分かり易い(つまり塗装が前提)
【使用例:傷の修復】
- 襟元のパーツがパキッと割れてしまった!
- 黒い接着剤を盛り付けて硬化剤を吹きかけて数分待つ。
- ヤスリで平たく。黒い部分が接着剤です。
- 上からサーフェイサーを吹いたらもう傷跡は全く見えなくなりました。
瞬着硬化スプレー
- 必要度:★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
その名前の通り、瞬間接着剤の硬化時間を短縮させるアイテム。単純に作業時間の短縮させることができるもののため、必須ではないですがあると非常に便利。僕の場合は主に上の黒い瞬間接着剤と併用することが多いです。
非常に便利なものですが特徴として非常に独特な臭いがします。使用される際の換気にはご注意を。
3-2.脱初心者(塗装編)
サーフェイサー
- 必要度:★★★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
塗装時の必需品。スプレー式で、一般的なグレーとより薄い色を塗装するとき用のホワイトの二種類があります。
一言で言えば"塗装前の下地"です。例えば黒いパーツに白や黄色などの薄めの色を塗ろうとすると、下地の黒に負けて汚い仕上がりになってしまいます。その際は一旦サーフェイサーを吹いて下地を作ってから最終的に塗りたい色で塗装すると綺麗な仕上がりになります。
また、一旦サーフェイサーを吹いてパーツや全体をグレー1色にすることで、パーツの傷・埋めきれてない継ぎ目・削り切れていない未処理部分を発見するために使うこともあります。(通称:捨てサフ)
ちなみにサーフェイサーは上でご紹介したラッカーパテを薄くしてスプレーにしたものなので、ほんのほんの小さーな傷ぐらいだとサーフェイサーを吹くだけで消えることもあったりします。
塗料(スプレー)
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
塗装用のスプレーです。様々なメーカーから多種多様なカラーが発売されています。
ちなみに初心者編でご紹介したマーカーでの塗装を除くと、大きくわけてスプレーと筆塗りに別れると思っています。
スプレー塗装のいいところは以下の通り。
- 楽!!
- 広い面も綺麗な仕上がり(筆はムラがでる)
筆塗りのいいところは事項でご説明します。また、スプレーの弱点である「細かい部分の塗り分けができない」をカバーするアイテムをさらにその次でご紹介しています。
塗装(筆塗り)
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
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筆による塗装です。こちらも様々なメーカーから多種多様な商品が発売されています。また、筆も極細から太いものまで様々です。
上のスプレーに対しての筆塗りのいいところは、
- 細かい部分にも対応できる
- 塗料の調合ができる
といったところでしょうか。時にエンブレムのようなマークまで筆で塗ってしまう強者もいますが、僕にはとてもできません。
空ビン
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
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ホビーショップ等の塗料コーナーには写真右のような空のビンが売っていたりします。これは塗料を調合して保存しておいたり、溶剤を小分けにしておたりするのに便利です。
文字は雑ですが、写真左のように用途と材料をテープに書いて貼っておくと後々わかりやすくていいです。
マスキングテープ
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★★
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その名の通りマスクキング(包み隠す)ためのテープです。僕はタミヤ製の6mmと10mmの2つを状況によって使い分けています。
マスキングテープの本領は塗装の補助になります。特に「綺麗に仕上がるが塗り分けできない」スプレーの弱点を補う使い方をします。
【使い方例①:塗装】
- ①中心の部分を赤で塗る。
- ②赤で塗った部分をテープで隠す。ちなみに周りのグレー部分はサーフェイサーの色です。
- ③上から黒のスプレーで真っ黒に。
- ④テープを剥がして出来上がり。
ちなみに写真では割愛してますが、貼るところが狭かったので少し広めにテープを貼って、剥がしてから黒くできてない部分を筆で微修正してます。
僕の場合、塗装はこのようにスプレーと筆の併用です。
【使い方例②:仮止め】
元々マスキングテープは後で剥がすことを前提にしているため粘着力はあまり高くありません。
それを活かして、接着剤が必要な部品の仮止めに使います。写真の黄色い部分がマスキングテープです。
うすめ液
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
塗料落としです。シンナーとか除光液みたいな物といえば伝わりやすいでしょうか。
塗装後の筆の清掃、はみ出してしまった部分の修正などに活用します。特に筆塗装には必需品です。
ちなみに上の方でご紹介したラッカーパテを溶かして薄くする際にも使用します。
非常に揮発性が高く、要はシンナーなので、密室で長時間吸っていると健康被害があります。必ず、換気をして吸ってしまわないように細心の注意を払ってください。
塗料皿
- 必要度:★★
- 便利度:★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ等
モデラー御用達のお皿。
筆塗りの際に薄め液を入れたり、色の調合をするのに使用します。
塗装ベース&クリップ
- 必要度:★★★★
- 便利度:★★★★★
- 買える場所:量販店のプラモデルコーナー、ホビーショップ、100均等
塗装する際や感想させる時にパーツを保持しておくためのクリップとベースです。洗濯バサミ等でも代用可能ですが、こちらの方が色々と融通・小回りが利くので最近では塗装する際はほぼ必須と言っていいアイテムになりました。
様々なメーカー品なども出ていますが、僕が使っているのは100均のダイソーで売っていたもの。
値段は安いですが機能としては他のメーカー品と比べても特に遜色なく、クリップ部分の上側と左右に爪楊枝などを保持できる細い穴が開いているのが滅茶苦茶便利です。クリップでパーツを直接つかむのではなくパーツのダボ穴などに爪楊枝をさしてからクリップで挟むことが多いので、爪楊枝を縦横でしっかり保持できるようになっているのが非常にポイント高いです。
これで200円。素晴らしい!!
一部モデラーの間で話題になり、現在は人気で中々お店に置いてないのが欠点か・・・。
脱初心者編まとめ
今回は脱初心者編として、前回の初心者編から1歩進んだ部分をご紹介しました。
【今回の道具を使用して作成したもの】
左(ゴッドガンダム)が市販の状態に塗装・継ぎ目消し・トップコートを施したもの、先程もご紹介した右のフルアーマーガンダムがさらにプラ板やパテなどの改造を加えたものです。
前回から今回にかけてご紹介したものはあくまで一例、僕の使い方にすぎません。Twitterなどで検索するとわかりますが、世の中には野生の化け物モデラーがゴロゴロいます。もし「やってみたい改造・作りたい機体があるけどどうすればいいかわかんない!」などお困りの際は色々検索してみると沢山出てきますよ。
僕はガンプラの作り方、楽しみ方は無限に存在すると思っています。
是非、マイペースで楽しんで下さいね!!
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