PS4及びPS VITA用のソフト『ガンダムブレイカー3』をプレイしました。
シリーズ的には一つ古い作品になりますが、最新作の『New ガンダムブレイカー』は2018年クソゲーオブザイヤー次点に輝き価格も発売わずか数か月でワンコイン(500円前後)にまで急落するという悪名高い作品ということで、良作ゲームとの評価の多い『ガンダムブレイカー3』の方をプレイしました。ネットなどの情報を見ている感じマルチでのプレイも『New』より『3』の方が人がいるみたいですし、中古での販売価格も『3』の方が高くなっています。
オリジナルのガンプラを作って自由自在に戦わせるという、まさにアニメ『ビルドファイターズ』の世界に入り込んだような、ガンプラ好きにはたまらないゲームとなっていました。
目次
製品概要
定価:3,960円(PS4,DL版)、3,080円(VITA,DL版)
機種:PS4,VITA
発売:2016年3月3日発売
ジャンル:創壊共闘アクション
プレイ時間:46時間(シナリオ+DLCを通常難易度で1周)
作品評価:80点
PS4とVITAの2機種で発売されたロボットアクションゲーム。
バトルと同じぐらい、自分専用のガンプラを作り上げるという創作要素も大きい作品。
画面は自機を背中から見ているタイプのTPS系視点。コックピット視点はなし。
作品の特徴や感想
『ビルドファイターズ』のような世界観
自分だけのガンプラを組み立ててバトルする、というまさにTVアニメ『ビルドファイターズ』シリーズそのままのような世界観(但し、ストーリーとキャラクターは全くの無関係)。
自分の思う通りにガンプラを改造して塗装して武装を取り付けて、そしてそれを自由自在に操って戦わせるというのはガンプラ好きにとってまさに夢のような体験。ガンプラとアクションゲームが好きな人であれば間違いなくお勧めできるゲームだと思う。
また、射撃武器・格闘武器・頭・腕、といった部品のカテゴリの他にも比較的自由に取り付けられるビルダーズパーツが存在し、外見・武装共にオリジナリティのあるカスタマイズが可能。追加した複数の武装は「オプション装備」と言う枠で戦闘中に適宜切り替えながら使用することができる。
ストーリーについては正直「一応ある」程度の物ではあるが、ラストは何気に熱い展開になりプレイ後はいい気分で終えることができる。最初「微妙かな」と思っていたミサも、終盤ちゃんとヒロインだった。エンディングテーマも『ビルドファイターズ』と同じBACK-ONが担当している。
ガンプラ製作のシミュㇾ―ターとしても利用価値アリ
作成したガンプラは塗装以外にもデカールを貼ったりウェザリングを施したりすることも可能なため、実際にガンプラを作る人は作成前のシミュレーターとしても使用可能(かもしれない)。
実際にエンブレムの種類や位置等のデカール検証用に使ってみた。
#PS4share#ガンダムブレイカー3
— ゆめきち (@yumekichi730) 2020年8月30日
ステイメンのデカール、エンブレム検証用。
ガチでガンプラ造る前のシミュレーターになるのいいな。 pic.twitter.com/P7TRImusY8
ハクスラっぽいゲームシステム
ゲームシステムはハクスラ(敵と戦って自身や装備を強化してより敵と戦って、みたいなゲーム)ぽいと感じた。
ストーリーやアリーナに出撃して、敵から新しいパーツをドロップしたり報酬のGP(ゲーム内通貨)でガンプラを購入したりして、自身のガンプラにより強いパーツを取り付けたりアビリティを付与・強化したりしていく。強化に使えるパーツを集めながら延々戦っていくというのは、モンハンやっている時の感覚にとても近い(マルチプレイで強敵に挑むという遊び方も近い)。
それを前提とした難易度設定となっているためか、後半はやや単調なゲームになりがち。バトルのフィールドも一定の種類を使いまわしているためなおさらそう感じるのかもしれない。
ボリュームはそれなり
ステージ数は49+3(無料DLC)+24(有料DLC)の計76ステージ。
難易度は5つにわかれている。上位の難易度はストーリーをクリアすると解放されたり、MGガンプラのパーツ等上位難易度でしか入手できないアイテムもある等、周回プレイを前提としている要素がある。
また、登場機体は200機以上(HGとMGを区別するとさらに多い)。
クロスプレイ対応
クロスプレイに対応しており、PS4とPS VITAでセーブデータを共有することが可能。
個人的には初めてクロスセーブ機能をつかったが中々に便利な機能だと感じた(両方のソフトを買う必要はあるが)。通常のプレイは映像が綺麗なPS4で行い、アセンブル(パーツの付け替えや強化・整理)はVITAでベッドに寝転びながらというプレイも可能。
PS4とVITAではやはり映像や画面遷移時の読み込み速度などに差がある。これから購入を検討されている方はハードの制約がないのであればPS4を推奨。
ちなみにPS4とVITAでは初期設定だと操作感がやや異なるので注意。個人的にやりやすかったのはVITAは「操作タイプ1」、PS4は「操作タイプ7」。
ダウンロードコンテンツ
バンナムお馴染みのDLC商法。
追加DLCが第6弾まで存在しており、第1弾のみ無償で残りは有償。それぞれ機体とシナリオが新たに追加されるのはいいのだが、DLC全部買うと総額5,500円にもなり他にゲームが1本買える金額になってしまうのが悩ましいところ。
ちなみにアカウントを同一としている(クロスセーブできるようになっている)のであれば、PS4かVITAのどちらかでDLCを購入すればどちらでも追加要素をプレイすることが可能。
残念な点
続いて残念な点。
- 敵が非常に硬く、単調な連打ゲーになりがち
- マップは使いまわしの単調なもの
- 一部登場しないプラモもある
マルチ前提だからなのかもしれないが、とにかく敵が非常に硬い。アップデートで発売時よりはマシになったという話もあるが、元々どんだけ酷かったんだと思うくらい現状でも硬い。攻略できないという程ではないが、普通のザコ敵でもそれなりの硬さを持っているため、単調なボタン連打ゲーになってしまいがち。使いまわしのマップと起伏の少ないストーリーも相まって後半は作業感が出てしまいやすい。無双ゲ―のような爽快感を求めるとするとかなりの自機の強化が必要。
個人的にはこの敵の硬さが非常に残念な部分だった。もっとサクサク敵をなぎ倒していけるようなゲームバランスでもよかったのではないかと思う。シナリオが進んでいくにつれて敵の硬さは増していきそれに対抗するためパーツやアビリティの強化をしていく必要があるのだが、強化のために必要なポイントも枯渇しやすく、特に終盤では特定の1体に絞って強化を進めていくことになりがち。そのため、「様々なパーツや武装の組み合わせを試しながら進めていく」といったような楽しみ方がしにくくなっていしまうのが非常に残念だった。
また、当然ながら発売済みでも登場しないプラモも存在している。
個人的には比較的最近の機体でもあるジム・ストライカーが登場しない(武器のスピアのみ登場)のが非常に残念だった。
作った機体
本作で作ったの写真なんかを。
(PS4のシェアボタン機能で取得しています)
オリジナル機体でシナリオを進めつつ、ガンプラ化かれていない機体を作って遊んでみたりとかしてました。
機体名:Vセルフ
なんか主人公っぽい機体。名前の通り、VガンダムとGセルフがベース。
ビルダーズパーツで頭部のアンテナも微妙にVから変えている。メイン武装はライフルとしても大剣としても使用できる。
機体名:Vセルフ パーフェクト
主人公のアニメ後半機みたいな感じ。頭部と胴体を残して大破した機体を大幅に改修した、みたいなイメージ。
結局エンディングまでこの機体をメインで使っていくことに。
機体名:プロトタイプガンダム(仮)
プロトタイプガンダムが出てこないのでガンダムとG3のパーツをそれっぽい塗装にした。細部形状は実物とは違っている。武器はもちろんハンマー。
機体名:プロトタイプ バースト
プロトタイプガンダムをベースに、射撃武装を強化した機体。胴体がエピオンなのでゼロシステムが使用できる。
機体名:プロトタイプ ファイブソード
近接装備を強化した機体。名前の通り、5本の格闘武器を持つ。射撃武器のアトミックバズーカは強力だが連発ができない。ダブルオーの太陽炉でトランザムの使用が可能。
機体名:シャケンピオンビー
名前はシャア専用+ケンプファー+エピオン+サザビーから。ビームシザーズが似合いそうな機体を作りたくて作成。
あまり使用する機会はなかったが、2枚目の写真はものすごい悪役感がでていてお気に入り。
機体名:ジム(指揮官機)
ジムにガンダムのランドセルを付けて指揮官仕様(ビームサーベル二本差し)にしただけ。実際のガンプラでも同様にジム+ガンダムのランドセルで作れる。
機体名:フォースインパルス
フリーダムを撃墜した回のようにエクスカリバーを持たせたフォースインパルス。
実際のHGCEでもこのセットで発売してほしかった組み合わせ。
総評
改めて評価をもう一度。作品評価:80点
いくつか難はあれど、ガンプラ好きでアクションゲームに抵抗が無い人であれば十分に楽しめるゲームになっていると思います。シリーズ的には一つ前の作品になりますが、プレイするなら断然こっちをお勧めします。
個人的には今後も実際にガンプラを作成する前の塗装やマーキングのシミュレーターとして重宝するのではないかと思っています。