北中米ワールドカップにあわせて2026年6月に発売された Nintendo Switch2用ソフト『eFootball™ Kick-Off!』を、ワールドツアーモードを中心にある程度の時間遊んでみたのでその感想です。
「eFootball」と言えばKONAMIから発売されているサッカーゲームで、過去に大人気だったシリーズ「ウイニングイレブン」の流れを汲む作品です。僕もウイイレのシリーズは昔(主にPS2時代)かなり遊んでいたんですが、「eFootball」になってからはオンライン中心で選手取得も課金ガチャになってしまったということで敬遠していました。本作のような本格的なサッカーゲームはPS3の『ウイニングイレブン2014』以来になりますので、10年ぶりのウイイレ(の後継作品)になりました。お値段もお手頃で非常に手軽に遊べて、ワールドカップで興味を持った初心者にもとっつきやすく、僕のような昔ウイイレをやっていた復帰勢でも十分に楽しめる内容になっていたと思います。
ウイイレと言えば学生の頃は何日も徹夜でプレイし続ける沼ゲームでした。特にやり込みの中心となっていたのは自分のチームを作ってリーグ戦を戦っていく「マスターリーグ」だったと思います。本作には「マスターリーグ」は実装されていませんが、その代わりと言える「ワールドツアー」というモードが実装されています。今回はこの「ワールドツアー」を中心に感想なんかを書いていきたいと思います。
目次
製品概要
定価:3,850円(税込)
機種:Nintendo Switch2
発売:2026年6月4日発売
ジャンル:サッカーゲーム
プレイ時間:30時間ぐらい
作品評価:75点
「ウイニングイレブン」シリーズの後継となる「eFootball」シリーズの最新作。パッケージorダウンロード販売の買い切り作品。
夢のオリジナルチームを作って世界中のチームと対戦できる「ワールドツアー」の他、様々なゲームモードを搭載。実況解説は本作シリーズではお馴染みのジョン・カビラ氏と北澤豪氏。
パッケージ版はダウンロードが必要なキーカード形式での販売。有料の追加コンテンツ等は発売直後の現時点(2026年7月時点)では実装されていない。
全体としての特徴・感想
全体としての感想
ゲーム全体を通しての感想としては、久々のサッカーゲームとして結構楽しめた、になります。
最新作なだけあって、現在開催中のワールドカップで活躍している選手たちを操作することができ、それに加えてワールドツアーモードではロナウジーニョやデルピエロと言った懐かしのレジェンド選手も獲得することができます。ゲームとしての作りも非常に丁寧に初心者でも入りやすいようになっていますが、最高難易度にするとかなり歯ごたえのある試合を楽しむこともでき、サッカーゲームの初心者にもベテランにも非常に間口の広い造りになっていたのはシンプルに感心しました。
マスターリーグやビカムアレジェンドがあったころのウイイレと比べるとやり込みのボリュームはかなり薄い感じですが(現状30時間プレイしてすでにオンラインのレートバトルに潜る以外のことはやり尽くした印象)、ミドルプライスの価格帯を考えるとまあこんなものかなと言った感じ。この作品でゲーム初心者や僕のように課金ガチャを嫌って「eFootball」に手を出していなかった復帰勢を取り込み、次回作として各機能を盛り込んだフルプライスの続編を出す、みたいなストーリーだったらいいなあと思っています。
ゲームの難易度
最初に本作の難易度について。
全体的なプレイの感覚は過去のウイイレシリーズと大きな違いは無かったと思います。選択できる難易度は以下の6つ。
- とてもよわい
- よわい
- ふつう
- つよい
- とてもつよい
- もっともつよい
シリーズから結構離れていたので最近のはわかりませんが、過去のシリーズに比べると弱い方の難易度が増えている(昔はとてもよわいに相当する難易度は無かった気がする)と思います。この辺はユーザーの間口を広げるための工夫の一つかもしれませんね。
ウイイレ過去作経験者としての個人的な感想ですが難易度は以下のようなイメージでした。
- 下3つはまず負けはない。かなり自由にできる。
- 「つよい」も基本負けは無い。多少の歯ごたえも出てくるが、大量点差勝ちがデフォ。
- 「とてもつよい」になると試合展開次第で負けや引き分けも発生し始める。普通にプレイすればワールドツアーの大会はだいたい優勝できる。
- 「もっともつよい」までいくとかなり緊張感のある試合になり、油断しているとあっさり負けることもある。
ゲームモード
本作で選択できる主なゲームモードは以下の通り。
- ワンマッチ
- ワールドツアー
- インターナショナルカップ
- オンライン
- ミニゲーム
- 選手名鑑
- トレーニング
ワンマッチは好きなチームやルールで1試合だけ行う所謂エキシビジョンマッチ。
ワールドツアーは自分だけのチームを作って戦う、マスターリーグに代わるモード。こちらは別項目で詳しく書きます。
インターナショナルカップは要はワールドカップモード。好きな代表チームを選んで、48カ国が参加する2026年ワールドカップルールの大会を戦う。
この辺が基本的なゲームモードという感じですね。
オンラインではワンマッチ、ランクマッチ、フレンドマッチが選択可能。
正直このゲームでランクマッチまで搭載されていたのは意外でした。通信機能で言うと他にも、おすそわけ通信やローカル通信などが使えます。
ミニゲームでは「リバウンドボール」と「フットボールリレー」の2つを搭載。
「リバウンドボール」は3vs3で壁に囲まれた部屋で壁にシュートをバウンドさせたりしながら相手のゴールを狙うエアホッケーみたいなゲーム。「フットボールリレー」はドリブルやパスでコースを進んでいく障害物競争みたいなモード。ミニゲームと侮るなかれ、どちらも意外にも気づいたら遊んでしまっています。
選手名鑑はその名の通り収録されている選手の情報が閲覧可能。
トレーニングでは基本的な動きから細かなテクニックまでを練習することが可能です。
残念ながらエディットモードは搭載されてませんでした。
そのため、ウイイレ時代からお馴染みの実名じゃないチーム名やユニフォームなどを修正したり、オリジナルの選手やサッカー漫画のキャラクターを作ってチームに入れたりすることはできません。残念・・・。
6vs6の試合
本作の特徴の一つ。
ワンマッチ等の一部のゲームで11vs11の通常のサッカーの他に6vs6の試合を選択できるようになっています。
人数に伴ってフィールドやゴールは狭くなっていて、1対1の場面やシュートのチャンスが多く、公式でも「試合を楽しみながら操作を覚えられる」とされています。
「ワールドツアー」の特徴・感想
ここからが本題。メインで遊んだ「ワールドツアー」モードの内容と感想です。
上3つの難易度(つよい・とてもつよい・もっとつよい)で全ての大会を優勝、プレイ時間はだいたい30時間ぐらいだと思います。
ゲームシステム
ワールドツアーは自分だけのオリジナルチームを作り、世界中の大会に参加して世界制覇を目指すゲーム。
<使用チーム>
プレイヤーが使用するチームは「EFBユナイテッド」となっていて、メンバーはミナンダ、バロータ、バーチャットといった懐かしのマスターリーグ初期メンバーでした(ウイイレ古参勢からすると正直これだけでテンションがかなり上がります)。
残念ながらエンブレムやユニフォームのエディットは不可能。代わりに、勝利したチームのユニフォーム・エンブレムを使用することができるようになります。勝つことで入手したユニフォームとエンブレムも編集することはできず、選択すると実況で呼ばれるのもそのチームの前になるので、そのままそのチームになってしまうという感じ。一応チーム名と略称(英語3文字)は自由に変更することが可能ですが、例えばACミランのユニフォームを選択していると試合でも「ACミラン」と呼ばれるのでなんだかちぐはぐという感じも少々。
<大会方式>
試合をするにはまず全世界に点在する「アジアリーグ」「北ヨーロッパリーグ」といった大会を選んで参加。その地域に属するチームとの総当たりのリーグ戦となります。全ての大会は自分を含めて6チームが参加し、ホーム&アウェイも無いので、全て5試合で終了の短期決戦。大会を優勝するごとに参加できる大会が増えていき、最終的には9つの大会に参加できるようになります。同じ大会には何度でも参加することができ、一度その大会で優勝すると他の参加チームを選ぶことができるようになります。
<選手獲得>
このゲームモードのキモとなる選手獲得。方法は2つあります。
1つめは、試合で勝つとそのチームの中から一人を獲得できます。
2つ目の方法として、各試合後にはFW・MF・DF・GKのポイントを入手することができ、ショップのような施設で貯めたポイントと強力なスター選手を交換することができます。こちらの方には現役のスター選手以外にもジーコ、クライフ、バッジョといったレジェンド選手も多く含まれていて、各地域の大会を優勝するごとに交換できる選手のラインナップが増えていきます。
最初の方は1つ目の方法で勝ったチームから補強したいポジションの選手を獲得し、ポイントが貯められるようになったら2つ目の方法で強力な選手で固めていくという遊び方になると思います。
<その他の要素>
・育成、成長、引退と言った要素は無し
・選手獲得は上の方法のみなので、移籍交渉・レンタル・トレードと言った要素は無し
・カップ戦などは無し
・試合時間は5分固定で変更不可
マスターリーグと比べると?
これらのワールドツアーの特徴を踏まえて過去作品のマスターリーグと比較するとどうかというと、まず一言で言えば以下の通りです。
「非常に気軽にオリジナルチームを作る楽しみを味わえるが、マスターリーグほどの深みは無い」
という感じですね。貯めたポイントでレジェンド選手を獲得できるのはPS2時代のマスターリーグのような手軽さがあり、PS3時代のマスターリーグの移籍交渉して断られたり契約更改の交渉をしたいとかが正直面倒だった自分としては好きな選手を色々組み合わせて試合をするのに集中できて楽しかったです。ですが、過去のマスターリーグにあったような「チームの運営」という要素はほとんど搭載されてないと思っていいです。
そのため、非常に手軽には遊べるものの底は浅いという感じでした。上の方に書いた通り約30時間ほど遊んで高難易度もクリアし、概ね理想のチームを作り上げましたが、正直もうあとはオンライン対戦ぐらいしかやることが無いです。
そもそも本作は価格も比較的抑えられていますので、ボリューム感については価格相応ということで文句は言えないと思いますが、過去作のマスターリーグぐらいに何十時間も没頭できるものを期待していると肩透かしを食らうかもです。
作ったチーム

最終的なメンバーを。完全に俺TUEEE軍団になってますね(笑)。
やっぱり好みで選ぶと一番海外サッカー見ていた時期(2000年代中盤ぐらい)の選手に偏りがち。
あと、サブのメンバーがオフェンス選手過多になるのもマスターリーグ時代からのあるあるかな。
追加してほしい選手
最後に出てこなくて残念だった、アプデ等で追加してほしい選手のメモです。
僕が見落としているだけで実際には収録されていたらごめんなさい。
- フィリポ・インザーギ
- フランチェスコ・トッティ
- ファン・ロマン・リケルメ
- ガブリエル・バティストゥータ
- ミラン・バロシュ
- ハリー・キューウェル
- マヌエル・ルイ・コスタ
- ヌーノ・ゴメス
- ロナウド(フェノメノの方)
- ジネディーヌ・ジダン
- マルコ・ファン・バステン(他2人はいたのに…)
- ルート・ファン・ニステルローイ
- ズボニミール・ボバン
- 本田圭佑
- 川口能活
総評
改めて評価をもう一度。
作品評価:75点
目玉となる「ワールドツアー」モードについてはボリュームや機能の面で確かに物足りない部分もありますが、本作は価格も比較的抑えられており価格見合いという意味では十分に楽しめる作品だったと思います。何より10年ぶりぐらいのウイイレ系作品ですが、遊んでいて非常に楽しかったです。
本作はタイトルに「Kick-Off!」とあるように、これから「eFootball」シリーズに親しんでもらうための導入・入り口となる作品として作られたものと思っています。本作で新規層や復帰層の顧客を獲得し、各機能を盛り込んだフルプライスの続編を出すという方向に進んでいくのを期待したいです。確かPSPのウイイレがそんな感じで最初に凄くライトな作品を出して、次以降からマスターリーグなども搭載したがっつりのウイイレになっていたと記憶していますので、そんな感じの路線で今後の作品に期待したいです。
