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『ロックマンX アニバーサリー コレクション2』の感想【ゲームレビュー】




『ロックマンX アニバーサリーコレクション2』の感想とレビューです。


【前作・アニコレ1のレビューはこちら】
www.yumekichi-blog.com


 

<目次>

 
 

『ロックマンX アニバーサリーコレクション2』

ロックマンX アニバーサリー コレクション 2 - PS4 
 
定価:3,300円(税別)*1
機種:PS4、Xbox One、Steam、Switch
発売:2018年7月26日発売
  

 

【収録タイトル】

  • ロックマンX5
  • ロックマンX6
  • ロックマンX7
  • ロックマンX8

 


『ロックマンX』シリーズの25周年を記念して発売された、歴代のシリーズ作品を多数収録したコレクションの第2弾。本作の収録タイトルは『ロックマンX5』から『ロックマンX8』までの4作品。

 
 

アニバーサリーコレクションの特徴

まずは『アニバーサリーコレクション2』の製品全体としての主な特徴をご紹介していきます。
 
 
<原作からの忠実な移植>

本作に収録されている作品は、基本的にすべて元の製品(以後、原作)からの忠実な移植となります。この部分は前作の『ロックマンXアニバーサリーコレクション』や『ロックマンクラシックスコレクション』シリーズと同様です。




<初心者も安心。駆け出しハンターモード>

前作同様、敵から受けるダメージを半減化する「駆け出しハンターモード」が追加されています。シリーズ初心者やアクションが得意でないプレイヤーにも安心して楽しんでもらえるようにとの配慮がされています。



<やり込み要素のハンターメダル>

こちらも前作から引き続き、やり込み要素の一つとして「ハンターメダル」が用意されています。いわゆる実績解除(トロフィー)で、特定の行動をすると入手できるようになっています。「各シナリオをクリアする」といったようなオーソドックスなものから、「指定のボスを特定の武器で倒す」「アクセルで5体の敵をコピーした」等のバラエティーに富んだものまで。
 
 
 
<手応え十分。Xチャレンジ>

こちらも前作から引き続いて収録された「Xチャレンジ」モード。『ロックマンX』シリーズ歴代のボス達がタッグを組んで襲い来る1vs2のゲームシステムは前作『アニコレ1』と同じですが、登場するボスの編成が変更になっています。
 
本作では「VAVA&ハイマックス」「ゼロ・ナイトメア&シグマ」「ダイナモ&ゲイト」といったより凶悪な組み合わせの敵たちが登場します。また、最高難易度ですべてクリアすると"あの二人"と戦うことが可能に・・・。
 
 
また、こちらのモードに登場するボスは『X』から『X6』までとなっています。『X7』以降はグラフィックが違いすぎるから仕方ないですね・・・。
 
 
<オリジナルアニメ「The Day of Σ」>

過去にPSPで発売された『イレギュラーハンターX』に収録されていたオリジナルアニメーションの「The Day of Σ」がミュージアムモードに収録されています。初代『X』の前日譚のような話となっており、『X』シリーズのファンならば必見ですね。
 
その他、充実のミュージアムモードは前作『アニコレ1』から同様に健在。上記アニメのように一部内容が重複しているものも。





収録作品の感想・レビュー

続いて収録されている各作品についてのレビューや気になるポイントをご紹介していきます。
個々の作品の内容についてのネタバレが含まれる部分もございますので、ご注意ください。
また、一部の作品のレビューについては酷評に近い内容となっております。執筆者個人の感想である点をあらかじめご容赦ください。



『ロックマンX5』


画像出典:ロックマン公式サイト



対応機種:プレステ、Windows
発売日付:2000年11月30日
作品評価:50点





<迷走を始めた『X』シリーズ>

本作の感想としては正直「微妙な出来」の一言だと思います。『X1』から『X4』まで良作・傑作が続いていたシリーズですが、ここにきて少しブレーキがかかってしまいました。残念ながら色々なところで見かける本作の評価も全体的にいまいち。
様々な不満点はあるのですが、まずは恐らく開発費の問題(個人的な予想です)により演出面で『X4』からかなり劣化してしまいました。
また、全般的に感じる作り込みの甘さも。様々な新要素にチャレンジしていただけに、結局中途半端で蛇足っぽくになってしまったのがもったいないです。
 
 
【残念な点】

  • OPを含むアニメーションの撤廃
  • ボスやシグマのボイスがなくなった
  • その他全体的に演出が安っぽい(ボス紹介やステージリザルト等)
  • 一部シナリオ展開が不自然で無理矢理感が強い。
  • 新要素のパーツ開発がわかりにくく、全て集めるためには無駄なゲームオーバー&コンテニューが必須。
  • 行動によりシナリオが分岐するようになったが、どう頑張っても運要素が残りリセット&ロードを繰り返す必要があることも。


本作は過去の『X』シリーズならびに本家『ロックマン』シリーズのオマージュ要素が多く含まれています(元々はシリーズ完結編になる予定だったのの名残とかなんとか)。どこかで見たステージ、ボス、特殊武器が多数登場しますが、前述の要素もあってオマージュと言うよりは流用・手抜きに見えてしまうのが厳しいところ。



<失われてしまったスピード感>

『X』シリーズの最大の売りはスピード感、テンポよくステージを攻略していく爽快感だったように思います。しかし本作ではそのあたりのスピード感を妨げる要素が非常に多いです。

  • ステージ中にナビゲーターのエイリアからの通信が入る事があるが、強制的に全ての行動がストップされる。通信は飛ばせないしオフにもできない。通信が入る箇所は意外に多く、周回を重ねるほどただのイライラ要素に。
  • 盾持ちの(無敵状態になる)ザコが異常に多く、その大半が道を塞ぐ形で配置されていていちいち足を止められる。
  • パーツやライフアップ等のアイテムのために複数回訪れないといけないステージが多い(過去作と比較しても多い)。特にマッコイーンステージは道中の大半が非常にゆっくりした強制スクロールでただでさえ時間がかかるのに、エックスで攻略する場合は都合3回訪れる必要がありもはや苦行。


<エックスとゼロのダブル主人公>

前作に引き続きダブル主人公となっており、遠距離攻撃のエックスと近接攻撃のゼロで2通りのプレイを楽しむことができます。

前作は最初に決めた主人公から途中変更は出来ませんでしたが、本作ではステージ開始時ごとにどちらにするか選択することができるようになりました。

ちなみにゲーム開始時に選ばなかった方には多少の制限が入り、エックスを選んだ場合はゼロのバスターが使用不可に、ゼロを選んだ場合はエックスのフォースアーマーが使用不可になります。ゼロのバスターについては、連射がきかない・地上でしか撃てない・射撃中の隙がでかい等、いまいちな性能(というかちょいちょい暴発するためむしろ邪魔ですらある)なため、1つのセーブで両キャラを使っていきたい場合はエックスでのスタートを推奨します。


ステージ毎にキャラクターを選べるようになったのはいいのですが、ステージで取得したライフアップは取った方のキャラにしか反映されないので注意。ゼロでは取りに行けないやつがあるため、ゼロは最大まで育てられない)。



<エックスの強化アーマーは4種類>

本作からエックスの強化アーマーが複数登場するようになりました。頭・体・腕・足の四種類のデータを集めると初めてアーマーとして使用できるようになり、ステージ開始時にどのアーマーで出撃するか選択可能です。
 
前作のアーマーである「フォースアーマー」は最初から使用することが可能(エックスでスタートした場合のみ)。ノヴァストライクが使えなくなっている等、前作よりは弱体化していますがバランスのいい強化となります。


本作の新アーマー1つ目は機動力の高い「ファルコンアーマー」。一定期間空中を自由に動き回れるフリームーブはかなり強力。2つ目はパワーと装甲重視の「ガイアアーマー」。機動力が低下し特殊武器が使えなくなりますがトゲの上も自由に移動できます。この2種類の特性を使い分けながらステージを攻略していくのが本作の特徴となりますが、感覚的には『ロックマン6』のジェットロックマンとパワーロックマンのようなイメージですね。


本作の隠し要素は前作に引き続いて「アルティメットアーマー」。隠しコマンドかシグマステージのとある場所で入手が可能。ちなみにゼロの方も前作から引き続いて黒ゼロになりますが、本作からは色だけでなく性能もアップするように。


 
 
<ついに激突、エックスvsゼロ>
 
ネタバレ注意!
 
 
 
 
過去の作品で散々「いつか戦うことになる」ことが示唆されていたエックスとゼロですが、本作でついに激突。

エックスで進めている場合はゼロと、ゼロで進めている場合はアルティメットアーマーのエックスと戦闘になります。本作はマルチエンディング(後述)となっていますが、「ゼロ覚醒エンド」ルートでのエックスvsゼロが「ついに訪れた運命の対決!」感があって一番シナリオ的にも盛り上がりますので、一度は見ておいて損はないと思います。(というかトゥルー含むその他のルートの戦う理由が無理矢理すぎる…)

 
 
<初のマルチエンディング>
 
ネタバレ注意!
 
 
 
 
本作はプレイ中の行動でエンディングが分岐する、『X』シリーズ初のマルチエンディングになりました。(前作もエックスとゼロで別のエンディングだったけどそれぞれ一本道だったので)
エンディングは以下の3種類。内容の部分は白文字にしてますので、ご覧になる際は選択をして反転させて下さい。


【エックスエンド】
<条件>
コロニーを撃墜してエックスでクリア
<内容>
シグマとの最終決戦後、ゼロは行方不明に。一人生還したエックスはゼロのセイバーを手に戦い続ける。次作『X6』にも繋がっている一応本作のトゥルーエンド。
 
【ゼロエンド】
<条件>
コロニーを撃墜してゼロでクリア
<内容>
ゼロが行方不明になるのはエックスエンドと同じ。決戦後にゼロの回想や自身の使命を悟るシーンが入る。基本的にはトゥルーエンドのゼロ目線版。
 
【ゼロ覚醒エンド】
<条件>
コロニーを撃墜に失敗してクリア
<内容>
コロニー撃墜に失敗するとゼロが使用不能になる。その状態でシグマステージの深部に行くと覚醒したゼロとの戦闘に。クリア後、ゼロが行方不明になるのは同じだがライト博士によりエックスの中からゼロのことが「悲しい記憶」として消されてしまう。覚醒ゼロとの戦闘までの流れは一番メインシナリオっぽいが、ルートとしての扱いはバットエンド。次作『X6』にも話はつながってない。
また、このエンドではエックスが「ヘブンを作りたい」と言い出しており、『ロックマンDASH』につながっていることを示唆している??





『ロックマンX6』


画像出典:ロックマン公式サイト


対応機種:プレステ
発売日付:2001年11月29日
作品評価:70点
 
 
<シリーズ屈指の高難度ゲーに進化を遂げた『X』>

本作は『X』シリーズ屈指の高難易度

ステージ中に異常なまでに多く配置された即死トラップ(主にトゲ)。弾幕系のシューティングゲームをしているのかと錯覚させる程、これでもかと配置されたザコ敵からの猛攻撃。そしてきちんと対応している自分はマゾなんじゃないかと思えてくるレスキューシステム(後述)。初見プレイ時には難しいというレベルを越えて理不尽さを覚えるほど。


ただ、難易度は高いものの前作のシステム面での不満点もいくらか改善されており、個人的にはやり甲斐があって楽しめる作品になっていると思います。シリーズに慣れた熟練者にはむしろちょうどいいかもしれません。

ちなみに凶悪なステージに対してバランスをとったのか、8大ボスについては比較的控えめな強さとなっています。
 
 
<全員を救えるか!?悪夢のレスキューシステム>

前作の一部ステージにあったレプリロイドの救出ですが、本作で正式にレスキューシステムとして導入されました。8大ステージに16体ずつ、総計128体が救出を待っていて、助けると強化パーツやライフアップなどをくれる奴もいます。

ただ、問題はシビアすぎるその救出システム。救出対象のレプリロイドは、ナイトメアウィルスという特定の敵に触れられるとイレギュラー化(敵化)して襲いかかってくるわけなんですが、一度イレギュラー化させてしまうと倒す倒さないに関わらず2度と復活しません

そうすると当然セーブせずにリセットしない限りコンプは不可となり、重要アイテムを持ってる奴の場合は攻略上の痛手になります。しかも一部は救出対象と敵ナイトメアがほぼ重なって配置されていたり特定の武器やアーマーがないと対処できない配置になっていたりと、初見では確実に不可能なものも多々用意されています。しかもそれだけの困難に打ち勝ってコンプしても特にご褒美はなし(笑)。逆に「重要アイテム持ってるやつ以外は無理して取らなくていいよ」という製作側の気遣いかもしれませんが…。
 
 
<エックスでゼットセイバーが使用可能に>

前作のラストでゼロが行方不明となり、ゼロの剣であるゼットセイバーで戦い続けるエックスが描かれてました。本作ではエックスにゼットセイバーの剣撃が標準装備されています。エックスとゼットセイバーの組み合わせは『X3』以来。

威力はそこまで高くなくゼロのように3連撃もできないため、各種アーマーにより強化されるまではギミック用の武器のイメージが強いですね。



<本作も強化アーマーは4種類>

本作も引き続きアーマーは複数登場し、ステージ開始時にどの装備で出撃するか選択可能です。

まずは前作から登場した「ファルコンアーマー」。強力だったフリームーブやチャージショットの貫通属性がなくなり、大幅に弱体化しています。尖ったところのないベーシックな性能で最初から使えるアーマーということで、前作における「フォースアーマー」のポジションとなっています。ちなみにこのアーマーについては、ゲーム開始時にエイリアから「ダッシュとかが不完全」との説明がありますが、明らかにダッシュ以外の機能が不完全というのは割と有名なお話。


続いて本作の新アーマー1つ目はゼットセイバーの使い勝手を重視した「ブレードアーマー」。チャージセイバーを放てるようになっている他、上下も含めた四方向に長距離のエアダッシュが可能になるマッハダッシュがかなり便利。入手後は攻略のベースとなるアーマー。2つ目はさらに格闘能力に寄せた「シャドーアーマー」。天井に張り付けたりトゲの上も自由に移動できたりと、機動力を大きく損ねることなく、チャージ格闘の円月輪がとても強力。射撃力はないに等しくなるけど。どちらも本作でエックスがメイン武器としてゼットセイバーを持っていることに沿った性能に。


本作の隠し要素はお馴染みの「アルティメットアーマー」。本作は隠しコマンドのみでの登場となりました。何故か本作から基本色が黒色になってます。これまでの紫っぽい方がカッコよかったのに残念…。ちなみに後述の"復活のハンター"氏の方も隠し要素はお馴染みの黒くなるやつ。



<各ステージにアナザーエリア>
 
8大ボスのステージに新たにアナザーエリアと呼ばれるルート分岐が発生するようになりました。アナザーエリアには本来の8大ボスとは別にゼロナイトメアやダイナモなどが待ち受けており、1ステージで2度美味しい(?)形式になっています。強化パーツ等がアナザーエリアの方に隠されていることも。

 
 
 
<復活のハンター>
 
ネタバレ注意!
 
 
 
 
まあパッケージなんかを見れば1発かと思いますが、前述のアナザーエリアである条件を満たすことで前作のラストで行方不明となっていた"彼"が復活しプレイヤーキャラクターとして使用可能になります。

ちなみに彼が復活してもエックスからセイバーを返しているような描写はなく、エックスも引き続きセイバーの斬撃を使用可能です。セイバーの予備たくさんあるのかな…?

そして彼に異常な執着を見せている新登場の敵キャラ、アイゾック。風貌も声も『ロックマン』でお馴染みの宿敵ワイリーさんですが、彼がロボットとして復活をしたのか一部記憶を引き続いているのか等は、『X2』のサーゲス同様に残念ながら投げっぱなし…。

 
 
 
 
<三種類のマルチエンディング>
 
ネタバレ注意!
 
 
 
 
本作も前作同様にプレイ中の行動でエンディングが分岐するマルチエンディング形式になっています。

エンディングは以下の3種類。内容の部分は白文字にしてますので、ご覧になる際は選択して文字色を反転させて下さい。


【エックスエンド】
<条件>
ゼロを復活させてエックスでクリア
<内容>
ゲイト及び彼によって復活したシグマの野望を阻止し、皆で真に平和な世界を築こうと誓う。俺たちの本当の戦いはこれからだ的なエンド。一応本作のトゥルーエンドとの位置付け。
それにしても本作のシグマさんは過去にないくらいボロボロ。それでもエックスとゼロの打倒のみに執念を燃やす姿は、イレギュラーハンター時代の立派なシグマ隊長のお姿からは想像がつかないほど。

 
【ゼロエンド】
<条件>
ゼロを復活させてゼロでクリア
<内容>
ゲイト・シグマの野望を打倒した後、ゼロが100年の眠りにつく。『ロックマンゼロ』に繋がるルートのようだが、次作『エックス7』以降もゼロは元気に登場してるためパラレル?
 
【ゼロ不在エンド】
<条件>
ゼロを復活させずにクリア
<内容>
基本はエックスエンドだがゼロが合流しておらず、戦いを終えたエックス達を物影から見守っている。ゼロは「自分にはまだやることがある」としてその場を去っていく。



『ロックマンX7』


画像出典:ロックマン公式サイト

対応機種:プレステ2
発売日付:2003年7月17日
作品評価:20点


<残念ながら…>

"駄作"・"クソゲー"と言わざるをえない作品になってしまった。間違っても人様に「おすすめです!!」とは言えない…。ネット等でのレビューを見てもほぼ同様の評価が目立ちます。


プラットフォームをPS2に移し、3人目の主人公"アクセル"の登場・キャラクターのポリゴン化・3Dステージの導入など意欲的な要素も多く取り込まれているものの、それを消し去って余りある不満要素が致命的に目立つ作品。3Dマップや操作にしても前世代ハードの作品である『ロックマンDASH』(多少ジャンルは違うけど)を知っているプレイヤーとしては、「何これ…?」と言いたくなるような出来の低さに。
 
ちなみに『X』シリーズの中でも何故か本作のみダウンロード販売がされておらず、今回『アニバーサリーコレクション2』に収録されるまで中古で買う以外に入手方法がありませんでした。公式にもなかったことにされてたのだろうか…。



<主な不満点>

  • まず全体的に動きがもっさりしていて、シリーズの売りの1つだったスピード感がない。ゼロのセイバー連撃が顕著でわかりやすい。
  • 3Dマップが見にくく、操作しにくい。64やPS初期の3Dアクションと比較しても完成度が低い。3Dマップはすべて無い方がよかったレベル。
  • バスター等の射撃武器は自動的に敵をロックオンして撃つようになったがそれも必要だったのか疑問。見辛い3Dマップならともかく、2Dマップはボタンを連打しながら道を進んでいくゲームになってしまった。さらにロックオン機能の完成度も低く、近くにいるのに攻撃できない敵もいてイライラする。
  • アクセルがエックスの下位互換。エックスの使えない序盤はいいが復帰後は…。コピー能力も使い勝手が悪すぎて、一部のアイテム収集かトロフィー用のアクションでしかない。あとなぜアクセルのホバーだけジャンプ2回押しではなく長押しにしたのか。
  • シリーズを象徴するアクションでもあった"壁蹴り"が完全に死んだ。3D時は画面の見にくさでロクに使えたものではない。また、お馴染みのアクションだったダッシュ壁蹴りに謎の減速が入るようになり、つい癖で入力してしまった時に進行を妨げるだけになった。
  • レスキュー対象が敵に触れられたり攻撃されると2度と復活しないシステムは前作から変わらず。無駄なリセット&ロードを繰り替えさせてどうしたいのか…。画面の見にくさのお陰で救出対象が気づかないうちにやられていたりするので、安全に進めたい場合はステージの切り替わりポイントまで進んでわざとゲームオーバーし、レスキューミスが無いことを確認してセーブして中間点から再開といったような感じで刻んでいくプレイを推奨。
  • 恒例の隠し要素はない。アルティメットアーマーや黒ゼロも本作には出てこない。これは純粋に残念。ただ、エックスにアルティメットなんて与えたら只でさえ危うい新主人公の立場が…、と思うと妥当なのかもしれない。
  • 画面の見にくさや操作性悪さ等々諸々を総じて、全体的に「テストプレイした?」と言いたくなる点が多い。

 
 

<よかった点>

  • 新主人公アクセルは性能的には不満点もあるが、次作『X8』や外伝作『コマンドミッション』でも定着している。シリーズとして「新主人公を出す」という挑戦は成功。
  • エックスの新アーマーのグライドアーマーは普通にカッコいい。
  • ステージ開始時に主人公二人を選んでバディで出撃させ、ステージ内でも自由に切り替えられるのは面白い。ボスが離れたらアクセルで射撃し、近づいてきたらゼロに切り替えて斬る、みたいなことも可能に。

 
 
 
<お馴染みのマルチエンディング>
 
ネタバレ注意!
 
 
 
 
もはや恒例のマルチエンディング形式は本作でも取り入れられています。

エンディングは以下の3種類。分岐の条件は"ラスボスに誰でトドメをさしたか"とわかりやすいもの。内容の部分は白文字にしてますので、ご覧になる際は選択して文字色を反転させて下さい。


【アクセルエンド】
<条件>
アクセルでラスボスにトドメ
<内容>
アクセルがレッドに変身してシグマにトドメを差す。同じ体格の相手しかコピーできないんじゃないの。ハンターになりたいアクセルだがエックスは相変わらず認めてくれない。エックスは彼に自分達のようになってほしくないと思っている。
 
【ゼロエンド】
<条件>
ゼロでラスボスにトドメ
<内容>
アクセルがシグマにトドメを差すまでは同じ。ゼロがエックスと戦う夢を見る。2人の対決は『X5』でやっているので今更感は拭えないが・・・。
 
【エックスエンド】
<条件>
エックスでラスボスにトドメ
<内容>
こちらもアクセルがシグマにトドメを差すまでは同じ。アクセルを認められないエックスだが、シグナス達から彼の指導を示唆される。






 
 

『ロックマンX8』


画像出典:ロックマン公式サイト



対応機種:プレステ2、Windows
発売日付:2005年3月10日
作品評価:90点


<復活した爽快感!久々の名作X>

『ロックマンX』従来のゲーム性とPS2のグラフィックが見事に融合。操作性も前作からかなり改善し、ファン・プレイヤーが待ち望んでいたシリーズ正統進化作品になった。X7なんて無かったんや!


【前作からの改善点】

  • キャラの動き、操作のレスポンスが格段によくなり、シリーズ従来のスピード感が復活。
  • 前作で完全に死にアクションになってしまった壁蹴り(及びダッシュ壁蹴り)の復活。
  • 邪魔でしかなかった3Dステージが無くなり、従来の横向き2Dアクションに3Dグラフィックがうまく融合している
  • 同じくゲーム性を損ねる要素だった自動ロックオンは廃止。
  • 第三の主人公アクセルの操作性や性能の改善。"劣化エックス"の汚名は返上した。
  • 様々な隠し要素ややり込み要素の追加で繰り返し遊べる。

 
 
【逆に残念な点】

  • エックスのアーマーがダサい

 
 
 
<コンビで出撃、三人の主人公!>

お馴染みのエックスとゼロに、前作から加わったアクセルの三人が主人公。そのうち二人を選択してバディで出撃するシステムは前作から変わらず。


また、本作からゲージが溜まると発動できるダブルアタックが追加に。その名の通り出撃している二人が同時に攻撃し、画面内の敵全体に大ダメージを与える技。ボスにも有効なため、使うタイミングが重要になり(本作のボスは体力が減ると強くなる)戦略の幅が広がりました。



<オペレーター三人娘>

ステージのナビゲートをするオペレーターはお馴染みのエイリアに新キャラ2人が加わって3人から選べるようになりました。また、ナビゲートが鬱陶しいという人のためにオペレーター無しにすることも可能に。
 

三人とも得意分野(敵の弱点を見つける、隠しルートを見つける等)があったり、それぞれのキャラ付けがされていてボイスも有るので、個人的には毎回誰を選ぶかはプレイしていて楽しかったです。


そしてなんと言っても一番の見所はエックス達の代わりにプレイヤーキャラとして使えるようになること!アクションや攻撃方法等はそれぞれ対応する本来の主人公3人のコピーといった感じ。基本的には2周目以降の隠し要素的な扱いですが、ちゃんと彼女達だけで全クリも可能です。(さすがにステージ中の会話イベントのボイスやムービーは用意されていないため全て強制スキップ)
 
 
<隠し要素も満載でやり込み性も十分>

【アルティメットアーマー】
『X6』から二作ぶりに復活したアルティメットアーマー。お馴染みのノヴァストライクは連発ができないものの威力が尋常じゃなく強いので相変わらずのバランス崩壊技。あとなぜか昇竜拳が使えるように。

なによりもデザインが過去作品から変更になり、本作のダサいアーマーの色違いになってしまったのが非常に残念。


【ブラックゼロ】
こちらもお馴染みの黒ゼロ。機動力がアップし攻撃力が2倍に。代わりに防御力が半分になる。

もともと近接型ということもあって中々にピーキーな性能になって楽しい。


【Σブレード】
ゼロ専用武器。本作のΣが使用している武器。威力・リーチ等、他の武器のいいとこ取りのような感じであり上記の黒ゼロと組み合わせるとかなりの性能を誇る。



【ホワイトアクセル】
機動力を中心に性能が底上げされる。デメリットもあった黒ゼロに対して純粋な強化になっている。




<三種類のマルチエンディング>
 
ネタバレ注意!
 
 
 
 
恒例のマルチエンディングは本作でも健在。

エンディングはいつもの通り"ラスボスに誰でトドメをさしたか"で三種類に分岐。ただ、エンディングは分岐というより少し個別の会話が入るぐらいのもの。内容の詳細は白文字にしてますので、ご覧になる際は選択して文字色を反転させて下さい。


【アクセルエンド】
<条件>
アクセルでラスボスにトドメ
<内容>
ルミネの最後の攻撃がアクセルの頭部にダメージを与える。軌道エレベーターを下っていく中、ルミネの言葉に考え込むエックスに滅びの運命がきても自分たちは戦い続けなくてはならないと語るゼロ。
そして、傷ついたアクセルの額に怪しく輝く謎の光・・・。(元々は次作の伏線にするつもりだったものぽい)

【ゼロエンド】
<条件>
ゼロでラスボスにトドメ
<内容>
下りのエレベーターの中、「シグマが現れることはもうない、いい潮時だ」と考えるゼロ。ルミネの言葉に考え込むエックスに、滅びの運命がきても自分たちは戦い続けなくてはならないと語るところは同じ。

【エックスエンド】
<条件>
エックスでラスボスにトドメ
<内容>
エレベーターの中、ルミネの「覚醒」「進化」の言葉に考え込むエックス。滅びの運命がきても自分たちは戦い続けなくてはならないとゼロが語るところはやはり同じ。
 
 

全体通しての感想!

改めて各作品の個人的な感想は以下の通り。
 

  • 『X5』 ・・・ 50点。X4の劣化感が強い
  • 『X6』 ・・・ 70点。シリーズ熟練者にはおススメ
  • 『X7』 ・・・ 20点。やんなくていい(笑)
  • 『X8』 ・・・ 90点。やり込み要素も多い良作

 
 
こんな感じで色々な意味でクセの強いラインナップになっています。
前作である『アニバーサリーコレクション1』に収録されている『X』~『X4』は良作ぞろいだったため、「今作と前作のどちらをおススメするか?」と聞かれたら間違いなく前作『アニコレ1』を推すと思います。
 

ただ、今作も各作品にてシリーズのマンネリ化を防ぐための色々な試みがされており、楽しみ方は各作品・プレイする人それぞれ考えられるのではないかと思います。個人的には特にシリーズに慣れていて『X6』を未プレイの方には是非プレイしていただきたいです。初見でレスキューをノーミスでコンプできたら相当なプロフェッショナルだと思います。
  
 
【前作・アニコレ1のレビューはこちら】
www.yumekichi-blog.com



 

*1:PS4パッケージ版の場合。ハードや購入方法により異なります